JPS6140303B2 - - Google Patents
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- JPS6140303B2 JPS6140303B2 JP57020395A JP2039582A JPS6140303B2 JP S6140303 B2 JPS6140303 B2 JP S6140303B2 JP 57020395 A JP57020395 A JP 57020395A JP 2039582 A JP2039582 A JP 2039582A JP S6140303 B2 JPS6140303 B2 JP S6140303B2
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- steel wire
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- film
- spring
- wire
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Description
本発明はコイルばね用に使用されるばね加工性
のすぐれた鋼線の製造法に関するものである。 オイルテンパー線をはじめとしてばね用鋼線
は、線表面での潤滑性が悪く、その強度が高くな
ればなる程、高速でばね加工を行なうと、線表面
に焼付きを生じたり、ビビリが生じ、又コイルば
ねの自由長やコイル径が大きくばらつき、高速で
のばね加工が困難となり、高い生産性を上げるこ
とができない欠点があつた。又所謂ビビリ音を発
生し、作業環境を悪くする欠点があつた。 このため従来は、鋼線の表面にニツケルめつき
を施したりして表面の潤滑性を向上させ、高速で
のばね加工を可能にしていたが、この方法ではコ
ストが高くつく欠点があつた。 本発明は、上述の欠点を解消するため成された
もので、鋼線表面に適当なマグネタイト
（Fe3O4）を主成分とする皮膜を生成させることに
より、線表面の潤滑性を向上させ、高速でのばね
加工が可能なばね加工性のすぐれた鋼線を製造す
る方法を提供せんとするものである。 本発明は、鋼線を大気中で400゜〜570℃の温度
で加熱することにより、鋼線表面に厚さ少なくと
も２μｍで、かつ円周方向に均一な厚さを有する
マグネタイト（Fe3O4）を主成分とする皮膜を生
成させることを特徴とするばね加工性のすぐれた
鋼線の製造法である。 本発明に用いられる鋼線は、コイルばね用とし
て使用される各種オイルテンパー線、ピアノ線又
は硬鋼線をはじめとする高炭素鋼線である。 本発明方法は、鋼線を400゜〜570℃の温度で加
熱することにより、鋼線の表面にマグネタイト
（Fe3O4）を主成分とする酸化皮膜を少なくとも２
μｍ以上の厚さで生成させ、かつこの皮膜の厚さ
を円周方向に均一に生成させるものである。 表１は鉄系酸化物の例とその特性を示すもの
で、Fe3O4を主成分とする酸化皮膜は鉄系酸化物
中、最も摩擦係数が小さく、又地鉄（鋼線）との
密着性が良い。
のすぐれた鋼線の製造法に関するものである。 オイルテンパー線をはじめとしてばね用鋼線
は、線表面での潤滑性が悪く、その強度が高くな
ればなる程、高速でばね加工を行なうと、線表面
に焼付きを生じたり、ビビリが生じ、又コイルば
ねの自由長やコイル径が大きくばらつき、高速で
のばね加工が困難となり、高い生産性を上げるこ
とができない欠点があつた。又所謂ビビリ音を発
生し、作業環境を悪くする欠点があつた。 このため従来は、鋼線の表面にニツケルめつき
を施したりして表面の潤滑性を向上させ、高速で
のばね加工を可能にしていたが、この方法ではコ
ストが高くつく欠点があつた。 本発明は、上述の欠点を解消するため成された
もので、鋼線表面に適当なマグネタイト
（Fe3O4）を主成分とする皮膜を生成させることに
より、線表面の潤滑性を向上させ、高速でのばね
加工が可能なばね加工性のすぐれた鋼線を製造す
る方法を提供せんとするものである。 本発明は、鋼線を大気中で400゜〜570℃の温度
で加熱することにより、鋼線表面に厚さ少なくと
も２μｍで、かつ円周方向に均一な厚さを有する
マグネタイト（Fe3O4）を主成分とする皮膜を生
成させることを特徴とするばね加工性のすぐれた
鋼線の製造法である。 本発明に用いられる鋼線は、コイルばね用とし
て使用される各種オイルテンパー線、ピアノ線又
は硬鋼線をはじめとする高炭素鋼線である。 本発明方法は、鋼線を400゜〜570℃の温度で加
熱することにより、鋼線の表面にマグネタイト
（Fe3O4）を主成分とする酸化皮膜を少なくとも２
μｍ以上の厚さで生成させ、かつこの皮膜の厚さ
を円周方向に均一に生成させるものである。 表１は鉄系酸化物の例とその特性を示すもの
で、Fe3O4を主成分とする酸化皮膜は鉄系酸化物
中、最も摩擦係数が小さく、又地鉄（鋼線）との
密着性が良い。
【表】
このマグネタイトを主成分とする皮膜が厚さ少
なくとも２μｍ以上で、かつ円周方向に均一であ
ると、後述するように、ばね加工時加工工具と鋼
線との間で潤滑効果を示し、すぐれたばね加工性
を示すことが分つた。皮膜厚さが２μｍ未満の場
合、又は厚さの平均が２μｍ以上であつても厚さ
が均一でないと、所要の潤滑効果は期待できな
い。ここで厚さが均一とは、円周方向での厚さの
ばらつきが±20％以下であることを意味する。 又大気中加熱において、温度が400℃未満では
厚さ２μｍ以上の皮膜を得るのに長時間を必要と
し、経済的でない。又温度が570℃を越えると、
地鉄との密着性が悪いFeO皮膜が生成されるた
め、ばね加工中、皮膜が容易にはく離し、所要の
潤滑効果が期待できない。又大気中の加熱時間は
約１〜４時間が好ましい。 実施例 鋼線として弁ばね用Si―Cr鋼オイルテンパー
線（JIS Ｇ 3566規格、C0.56％、Si1.43％、
Cr0.62％）を使用し、これを大気中で550℃の温
度で２時間加熱処理して、本発明方法によるばね
用鋼線を作成した。 比較のため、同一の鋼線を使用し、大気中500
℃の温度で１時間加熱処理して、比較例によるば
ね用鋼線を作成した。 得られた鋼線の表面皮膜の厚さおよびその円周
方向のばらつきは表２に示す通りである。
なくとも２μｍ以上で、かつ円周方向に均一であ
ると、後述するように、ばね加工時加工工具と鋼
線との間で潤滑効果を示し、すぐれたばね加工性
を示すことが分つた。皮膜厚さが２μｍ未満の場
合、又は厚さの平均が２μｍ以上であつても厚さ
が均一でないと、所要の潤滑効果は期待できな
い。ここで厚さが均一とは、円周方向での厚さの
ばらつきが±20％以下であることを意味する。 又大気中加熱において、温度が400℃未満では
厚さ２μｍ以上の皮膜を得るのに長時間を必要と
し、経済的でない。又温度が570℃を越えると、
地鉄との密着性が悪いFeO皮膜が生成されるた
め、ばね加工中、皮膜が容易にはく離し、所要の
潤滑効果が期待できない。又大気中の加熱時間は
約１〜４時間が好ましい。 実施例 鋼線として弁ばね用Si―Cr鋼オイルテンパー
線（JIS Ｇ 3566規格、C0.56％、Si1.43％、
Cr0.62％）を使用し、これを大気中で550℃の温
度で２時間加熱処理して、本発明方法によるばね
用鋼線を作成した。 比較のため、同一の鋼線を使用し、大気中500
℃の温度で１時間加熱処理して、比較例によるば
ね用鋼線を作成した。 得られた鋼線の表面皮膜の厚さおよびその円周
方向のばらつきは表２に示す通りである。
【表】
表２より、本発明によるものは皮膜厚さ平均２
μｍ以上で、ばらつきが少ないが、比較例による
ものは厚さ平均が薄く、ばらつきが大きいことが
分る。 次に、これらの鋼線を用いて、コイリングマシ
ンにより線速33m／分で内径25mm、ピツチ10mmの
コイルばねに加工した後の自由長を測定した結果
は表３に示す通りである。
μｍ以上で、ばらつきが少ないが、比較例による
ものは厚さ平均が薄く、ばらつきが大きいことが
分る。 次に、これらの鋼線を用いて、コイリングマシ
ンにより線速33m／分で内径25mm、ピツチ10mmの
コイルばねに加工した後の自由長を測定した結果
は表３に示す通りである。
【表】
表３より、本発明によるものは、比較例に比べ
自由長のばらつきが非常に小さく、形状、寸法の
正確なコイルばねが高速で得られることが分つ
た。 以上述べたように、本発明方法は、鋼線を大気
中で400゜〜570℃の温度で加熱し、鋼線表面に厚
さ少なくとも２μｍで、かつ円周方向に均一な厚
さを有する、摩擦係数が小さく、かつ地鉄（鋼
線）との密着性の良いマグネタイト（Fe3O4）を
主成分とする皮膜を生成させることにより、高速
でばね加工時、皮膜が加工工具と鋼線の間で潤滑
性を示し、摩擦を軽減するため、線表面の焼付
き、ビビリ等を生ぜず、高速ばね加工が可能とな
ると共に、コイルばねの自由長やコイル径のばら
つきの少ない品質のすぐれたコイルばねが得られ
るので、ばね加工性のすぐれたばね用鋼線を製造
し得る効果がある。
自由長のばらつきが非常に小さく、形状、寸法の
正確なコイルばねが高速で得られることが分つ
た。 以上述べたように、本発明方法は、鋼線を大気
中で400゜〜570℃の温度で加熱し、鋼線表面に厚
さ少なくとも２μｍで、かつ円周方向に均一な厚
さを有する、摩擦係数が小さく、かつ地鉄（鋼
線）との密着性の良いマグネタイト（Fe3O4）を
主成分とする皮膜を生成させることにより、高速
でばね加工時、皮膜が加工工具と鋼線の間で潤滑
性を示し、摩擦を軽減するため、線表面の焼付
き、ビビリ等を生ぜず、高速ばね加工が可能とな
ると共に、コイルばねの自由長やコイル径のばら
つきの少ない品質のすぐれたコイルばねが得られ
るので、ばね加工性のすぐれたばね用鋼線を製造
し得る効果がある。
Claims (1)
- １ 鋼線を大気中で400゜〜570℃の温度で加熱す
ることにより、鋼線表面に厚さ少なくとも２μｍ
で、かつ円周方向に均一な厚さを有するマグネタ
イト（Fe3O4）を主成分とする皮膜を生成させる
ことを特徴とするばね加工性のすぐれた鋼線の製
造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2039582A JPS58136780A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | ばね加工性のすぐれた鋼線の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2039582A JPS58136780A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | ばね加工性のすぐれた鋼線の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58136780A JPS58136780A (ja) | 1983-08-13 |
| JPS6140303B2 true JPS6140303B2 (ja) | 1986-09-08 |
Family
ID=12025821
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2039582A Granted JPS58136780A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | ばね加工性のすぐれた鋼線の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58136780A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0724701U (ja) * | 1991-11-13 | 1995-05-12 | ストラパック株式会社 | 梱包装置 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH062933B2 (ja) * | 1987-03-30 | 1994-01-12 | 高周波熱錬株式会社 | 冷間成形用太径高強度ばね鋼線の製造方法 |
| JP4116383B2 (ja) * | 2002-09-25 | 2008-07-09 | 住友電工スチールワイヤー株式会社 | 弁ばね用またはばね用のオイルテンパー線とその製造方法 |
| JP5184935B2 (ja) * | 2008-03-27 | 2013-04-17 | 住友電気工業株式会社 | オイルテンパー線の製造方法、及びばね |
| WO2021255776A1 (ja) * | 2020-06-15 | 2021-12-23 | 住友電気工業株式会社 | ばね用鋼線 |
| DE112020006794T5 (de) | 2020-06-17 | 2023-01-05 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Federstahldraht |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5647561A (en) * | 1979-09-27 | 1981-04-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Surface treatment of lining plate for brake pad |
-
1982
- 1982-02-09 JP JP2039582A patent/JPS58136780A/ja active Granted
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5647561A (en) * | 1979-09-27 | 1981-04-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Surface treatment of lining plate for brake pad |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0724701U (ja) * | 1991-11-13 | 1995-05-12 | ストラパック株式会社 | 梱包装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58136780A (ja) | 1983-08-13 |
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