JPS6139917B2 - - Google Patents
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- JPS6139917B2 JPS6139917B2 JP54007689A JP768979A JPS6139917B2 JP S6139917 B2 JPS6139917 B2 JP S6139917B2 JP 54007689 A JP54007689 A JP 54007689A JP 768979 A JP768979 A JP 768979A JP S6139917 B2 JPS6139917 B2 JP S6139917B2
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- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/124—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein using pressure to make a masked colour visible, e.g. to make a coloured support visible, to create an opaque or transparent pattern, or to form colour by uniting colour-forming components
- B41M5/165—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein using pressure to make a masked colour visible, e.g. to make a coloured support visible, to create an opaque or transparent pattern, or to form colour by uniting colour-forming components characterised by the use of microcapsules; Special solvents for incorporating the ingredients
- B41M5/1655—Solvents
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Description
本発明は感圧複写材料に関するものである。従
来から、無色の発色剤を溶液の形態でマイクロカ
プセル皮膜内に内蔵させて紙の一面に塗布し、他
の紙の一面に前記発色剤と反応して発色する性質
を有する粘土又は高分子材料を塗布し、使用の際
はこれらの各面を対向させて重ね合せ、圧力を加
えることにより複写をとる形式の感圧複写紙が知
られている。 この種の感圧複写紙の複写機構は、筆圧、タイ
プ圧等の圧力によりマイクロカプセル皮膜を裂開
し、マイクロカプセル内部に存在していた発色剤
としての電子供与性染料を含む発色剤溶液を放出
し、対向した紙の表面に塗布された電子受容性を
有する粘土又は高分子材料と接触させて発色させ
るものである。 また、このような発色機構を有する各塗布層
を、1枚の紙の片面に、マイクロカプセル層を内
層とし、粘土又は高分子重合体層を外層として
各々を積層塗布した複写紙を知られている。この
複写紙の発色機構は、筆圧、タイプ圧等によつて
マイクロカプセル皮膜を裂開し、マイクロカプセ
ル内部に存在していた発色剤としての染料を含む
発色剤溶液を放出し、外層に塗布されている粘土
又は高分子材料と接触させて発色するものであ
る。 これらの複写紙に使用される発色剤溶液は、電
子供与性無色染料を1種又は2種以上の疎水性溶
剤に溶解した溶液である。ここで用いられる疎水
性溶剤は以下の要件を備えていることが必要であ
る。 すなわち、毒性がないこと、不快臭がないこ
と、溶剤それ自身が無色であるかあるいはごく淡
色であること、不揮発性であること、発色剤染料
の溶解性が良いこと、染料を溶解した溶液の安定
性があること、マイクロカプセル化に際し安定な
微小分散体になること、マイクロカプセル皮膜を
前記の微小分散体上に形成し得ること、マイクロ
カプセルの貯蔵安定性があること、マイクロカプ
セルを被被覆材料上に均一かつ所望の厚さに被着
できること、染料が粘土又は高分子材料と接触し
て生ずる発色反応を妨げずかつ発色速度が速いこ
と、高分子材料を塗布した紙を用いるときはその
高分子材料をも溶解して発色剤との接触を密にす
ること、複写像が滲むことなくかつ鮮明であるこ
と、および長期保存後でも鮮明な複写像が得られ
ること等である。 従来、この種の感圧複写紙用マイクロカプセル
に広く使用されていた溶剤は塩素化ジフエニルで
ある。確かに塩素化ジフエニルはマイクロカプセ
ル用溶剤としてはすぐれた諸性質を有している
が、きわめて有毒であり、かつ人体内に蓄積して
種々の障害をもたらすものであり、製造時の作業
上および製品のマイクロカプセルを塗布した感圧
複写材料のように常に手で取扱う場合に重大な問
題となつている。従つて発色剤を溶解し、マイク
ロカプセル内蔵用のすぐれた特性を有し、かつ毒
性のない溶剤が要求されている。 本発明はこのような毒性を有せず、かつ感圧複
写紙マイクロカプセル用発色剤染料の溶剤として
すぐれた特性を有する新規な溶剤を内蔵したマイ
クロカプセルを用いた感圧複写材料に関するもの
である。 すなわち、本発明は、発色剤染料と;石油系炭
化水素を700℃以上で熱分解して得ることができ
る単環芳香族を主成分とする沸点範囲75℃〜198
℃の成分を主として含み、かつこの沸点範囲の芳
香族オレフインを含む炭化水素混合物を酸触媒存
在下に、液相で、反応温度好ましくは0℃〜200
℃、液滞留時間0.1時間〜5時間、反応系中の芳
香族オレフイン濃度10重量%以下の条件で処理し
て得られる沸点(常圧換算)265℃〜360℃に含ま
れる留分とを含む溶液を内蔵した圧力で破壊され
得るマイクロカプセル粒子を塗布してなる感圧複
写材料に関するものである。 本発明に使用し得る炭化水素混合物は、石油系
炭化水素を700℃以上で熱分解して得ることがで
きる単環芳香族を主成分とする沸点範囲75℃〜
198℃の成分を主として含み、かつこの沸点範囲
の芳香族オレフインを含むものである。 この炭化水素混合物としては、原油、ナフサ、
灯軽油、LPG、ブタン等の石油系炭化水素を700
℃以上の温度で熱分解して、エチレン、プロピレ
ンを製造する際に得られる副生留分のうち、沸点
75℃〜198℃の成分を主として含む留分を使用す
ることができる。この留分は、熱分解に供給する
石油系炭化水素によつて組成は異なるものである
が、炭素数6〜10の単環芳香族を主成分とし、他
に飽和脂肪炭化水素を5〜15重量%、不飽和脂肪
族炭化水素を2〜10重量%を含み、かつ芳香族オ
レフインを2〜15重量%含むものである。この留
分はそのまま本発明における炭化水素混合物とし
て使用することができるが、この留分に含まれる
成分を単離もしくは合成したものを、適宜添加混
合し、または前記留分に添加混合して使用するこ
とができる。あるいは、石油系炭化水素、たとえ
ばナフサの接触改質油から得られる前記沸点範囲
の留分に、この沸点範囲に含まれかつ石油系炭化
水素の熱分解により得ることができる他の成分を
添加混合して、前記熱分解副生油と同等の組成に
したものも本発明における炭化水素混合物として
使用することができる。 石油系炭化水素を700℃以上で熱分解して得ら
れる沸点範囲75℃〜198℃の成分のうち、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、キユメン、プロピルベ
ンゼン、メチルエチルベンゼン、トリメチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン
等の単環芳香族成分が、他の成分であるオレフイ
ン類と酸触媒の存在下に反応して、発色剤染料の
溶剤として有用な沸点範囲(常圧換算)265℃〜
360℃に含まれる重質成分となるものと考えられ
る。この重質成分は各種の芳香族炭化水素の混合
物であるが、原料炭化水素混合物中にスチレン、
メチルスチレン、エチルスチレン等の芳香族オレ
フインが存在するものを使用することによつて得
られた重質生成物の存在が、本発明の目的とする
発色剤染料の溶剤には必要である。 原料炭化水素混合物中の芳香族オレフインの含
有量については特に制限はないが、芳香族オレフ
イン以外の芳香族炭化水素対芳香族オレフインの
モル比が1:0.05〜1:1の範囲内であることが
好ましい。芳香族オレフインの比率が0.05以下で
は、溶剤用留分の取得が不充分であり、又1以上
では、芳香族オレフインの不飽和重合体の生成が
多くなり、これが発色剤染料溶剤用留分中に混入
し、性状を劣化させる。 原料炭化水素混合物は沸点範囲200℃以上の成
分を含まない。石油系炭化水素の熱分解で得られ
る沸点が200℃以上の成分はナフタレン、アルキ
ルナフタレン、アントラセンのごとき縮合多環芳
香族炭化水素であつて、これはアルキル化活性炭
素が多いので、この成分を含む原料を使用した場
合には、ポリアルキル化による重質物が多くな
り、本発明の溶剤の収率が低下するので好ましく
ない。一方、石油系炭化水素の熱分解で得られる
沸点が75℃未満の留分は、シクロペンタジエン等
のジエン類が多くなり、これを原料中に含む場合
は、これらジエン類の重合反応が生じて粘稠物質
の生成が多くなり、酸触媒処理反応の進行を阻害
し、溶剤の収率を著しく低下させるので好ましく
ない。 本発明において使用する酸触媒としては、固体
酸触媒、鉱酸、又はいわゆるフリーデルクラフツ
触媒が好ましい。例えば酸性白土、活性白土のご
とき酸性粘土鉱物、弗化水素、硫酸、燐酸、塩化
アルミニウム、塩化スズ、弗化ホウ酸等が使用で
きる。 固体酸触媒として好ましく使用できる例として
は天然粘土鉱物がある。代表的な粘土鉱物はカオ
リン族ハロイサイト系粘土鉱物やモンモリロナイ
ト系粘土鉱物で、これらは酸性白土、サブベント
ナイトとして知られている。更に前記粘土鉱物を
例えば硫酸、塩酸等の無機酸、又は酢酸、蟻酸等
の有機酸、或はこれ等の水溶液で処理した活性白
土を使用することができる。又天然粘土鉱物以外
に合成シリアアルミナも好ましい固体酸触媒であ
る。硫酸、燐酸、弗化水素等の無機酸も好ましく
使用できるが、装置の腐食に対して充分な考慮を
払う必要がある。 本発明の酸触媒との接触においては、熱分解油
が液相を保つ必要がある。従つて反応圧力は反応
温度が好ましくは0〜200℃の範囲で、熱分解副
生油留分が液相を保つために必要な加圧を要す
る。 この圧力は分解油の組成、反応温度によつて当
然変動するものであるが、通常は40Kg/cm2以下の
圧力範囲である。すなわち反応温度で分解油が液
相であればよく圧力は本発明の本質的要素ではな
い。 前記のように本発明における反応温度は0〜
200℃の範囲が好ましい。0℃未満では分解油に
含まれる不飽和成分中のスチレン類の重合反応に
よるタール状物質が生成して溶剤の収量が減少す
るので好ましくない。200℃以上では熱による分
解のために得られた溶剤の性状が劣化する原因と
なる。用いる触媒によつて反応温度は異なるもの
であり、固体酸触媒では100℃以上、鉱酸又はフ
リーデルクラフツ触媒では100℃以下の反応温度
が好ましい。 液滞留時間は0.1〜5時間が好ましい。0.1時間
未満では原料炭化水素混合物に含まれる芳香族オ
レフインを主とする不飽和分の反応が終了せず、
有用な溶剤の収率が損なわれ好ましくない。一方
5時間を越えて酸触媒と接触する事は反応生成物
の再分解が生じ溶剤として好ましくない不飽和成
分が増加し、溶剤の性状に悪影響を与えるので好
ましくない。 溶剤留分を収率よく得るためには、反応系内に
存在する芳香族オレフインは10重量%以下で反応
させる事が好ましい。反応系内の芳香族オレフイ
ンその他の不飽和成分の濃度が高すぎる場合に
は、不飽和成分の重合による重質タール分が増加
して溶剤留分の収率が著しく減少する。また、不
飽和重合体が生成し、これが溶剤へ混入するの
で、溶剤の性状を劣化させる。通常の熱分解油の
上記沸点範囲の留分では、芳香族オレフイン含有
量は10重量%以上であるから、具体的な実施では
反応物を再循環するか蒸留で回収された留分を再
循環して不飽和成分の濃度を調整することが好ま
しい。 上記炭化水素混合物を上記の条件で酸触媒によ
り処理して得られる反応生成物のうち、沸点(常
圧換算)265℃〜360℃に含まれる留分が本発明の
溶剤として使用できる。この沸点範囲の留分の成
分は原料炭化水素混合物の酸触媒処理による重質
芳香族炭化水素の混合物であると考えられ、従来
の鉱物、アルキルベンゼン、ジフエニルアルカン
およびアルキルナフタレン等の芳香族炭化水素系
のいずれの溶剤よりもすぐれた溶剤特性を有する
ものである。 360℃より高沸点の成分を含む留分は、高粘度
であり発色剤染料の溶解性、発色速度などが悪
い。又高沸点留分は低温流動性がなく、感圧複写
材料を寒冷地で使用する場合に好ましくない。一
方265℃より低沸点の成分は引火点が低くなり感
圧複写材料製造時の作業安全性の面から好ましく
なく、又臭気の点からも好ましくない。 上記の溶剤のうち特に好ましいものは、ベンゼ
ン環の一方にのみアルキル置換基を有するいわゆ
る非対称型であり、かつ二つのベンゼン環にはさ
まれたアルカンが1.1―置換エタンであつて、第
3級炭素原子によつてベンゼン環と結合している
という構造的特徴を有するものである。この特異
性に起因して、他のジフエニルアルカン型化合物
と比較して特長を有する。すなわち、ベンゼン環
の一方にのみアルキル置換基を有するいわゆる非
対称型のものは、ベンゼン環の双方にアルキル置
換基を有するいわゆる対称型ジフエニルアルカン
と比較すると染料の溶解性にすぐれている。さら
に本発明の溶剤のうち二つのベンゼン環にはさま
れたアルカンが1,1―置換エタンであつて、第
3級炭素を有しているものは、ジフエニルアルカ
ン中のアルカンがメタンあるいは1,2―置換エ
タンのごとく第2級炭素を有するものである場
合、または2,2―置換プロパンのごとき第4級
炭素を有する場合と比較すると、第3級炭素を有
する溶剤の方が発色濃度、発色後の耐退色性がす
ぐれているとともに、生分解性にすぐれた無害な
ものである。これは第3級炭素の方が生分解性に
すぐれていることによるものである。 さらに、本発明の溶剤は塩素を含有しない炭化
水素系溶剤として従来公知のいずれの溶剤に比較
しても優れている。アルキルベンゼン、ナフテ
ン、パラフインは染料の溶解度が劣る。芳香族炭
化水素を含有する石油留分(たとえば沸点135〜
260℃のもの)も提案されているが、不快臭があ
り、染料の溶解性に乏しく、又発色速度も遅い。
アルキルビフエニル、部分水素化ターフエニル、
アルキルナフタレン等の多環芳香族炭化水素は発
色速度が本発明の溶剤より遅い。 本発明の溶剤は、塩素化ジフエニルのような毒
性がなく、不快臭がなく、更に溶剤として要求さ
れる各特性をすべて兼ね備えたすぐれた溶剤であ
る。なお、高沸点の不揮発性溶剤であるためマイ
クロカプセル化後の長期間の保存に耐え得るもの
である。使用に際しては、染料を通常は1〜7
%、好ましくは3〜5%溶解するが、本発明にお
ける溶剤はこれを充分満足する溶解性を有する。
感圧複写紙に用いる染料の例としては、ジアリ―
ルフタライド、ロイカウルアミン、アシルウルア
ミン、α―β―不飽和アリ―ルケトン、塩基性モ
ノアゾ染料、N(p―ニトロフエニル)ローダミ
ンBラクタムのごときローダミンBラクタム、ポ
リアリールカルビノールおよび8′―メトキシベン
ゾインドリノスピロピラン(「8′―メトキシ
BISP」として表わされ得る)などである。 これらの染料は電子供与性であり、染料と接触
させる塗布層は電子受容性を有する粘土又は重合
体、例えばフエノール―アルデヒド重合体、フエ
ノール―アセチレン重合体、マレイン酸―ロジン
樹脂、部分的あるいは完全に加水分解したスチレ
ン―無水マレイン酸共重合体、部分的あるいは完
全に加水分解したエチレン―無水マレイン酸共重
合体、カルボキシポリエチレンおよび部分的ある
いは完全に加水分解したビニルメチルエーテル―
無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。 上記染料を溶剤に溶解した発色剤溶液をマイク
ロカプセル化する方法としては、ゼラチンやアラ
ビアゴム等の保護コロイド物質を用い、コアセル
ベーシヨン法で水中に分散した発色剤溶液の微小
分散体を被覆することによつて発色剤溶液を内蔵
してマイクロカプセルとする方法がある。又単量
体、中間体又は初期縮合物を用い、これに重合開
始剤、促進剤又は触媒等を加えて、発色剤溶液の
微小分散体の界面で重合させて、発色剤溶液を内
蔵したマイクロカプセルを製造する界面重合法が
ある。本発明の溶剤は上記のいずれの方法によつ
ても、発色剤溶液を内蔵したマイクロカプセルに
することができる。マイクロカプセル化に際して
は、従来から染料を溶解する塩素化ジフエニルの
他に、補助溶剤を加えて、発色剤溶液の粘度、揮
発性、マイクロカプセル化するときの微小分散体
の大きさ、被複写面の重合体材料の溶解性等の調
節及び発色速度の調節をすることが行われてい
た。本発明の溶剤はこのような補助溶剤を使用し
なくても優れた溶剤として使用できる特性を有し
ている。本発明の溶剤の特性を損なうことのない
不活性溶剤を補助溶剤として本発明の溶剤1重量
部に対して2重量部以下使用することができる。 実施例 1 (イ) 溶剤の製造例 エチレン分解の副生油で初留出温度68℃,97%
留出温度175℃で沸点75℃〜198℃の成分を94.6重
量%含む脂肪族飽和成分13.7%、芳香族分68.5
%、オレフイン17.8%の組成である熱分解副生油
1と酸性白土100gとを容量10のオートクレ
ープに仕込み窒素で30Kg/cm2に加圧する。これを
撹拌し、加熱して温度150℃に保つ。加熱によつ
て温度110℃付近で反応熱による急激な温度上昇
が認められる場合には、加熱を一時停止すること
が好ましい。次に上記副生油5をさらに3時間
で滴加する。滴加終了後1時間加熱撹拌する。 冷却後、酸性白土を過分離する。常圧で留出
温度190℃までの軽質留分3.65Kgを回収し、次に
3mmHgの減圧蒸留により次の表に示す各留分を
分離回収した。
来から、無色の発色剤を溶液の形態でマイクロカ
プセル皮膜内に内蔵させて紙の一面に塗布し、他
の紙の一面に前記発色剤と反応して発色する性質
を有する粘土又は高分子材料を塗布し、使用の際
はこれらの各面を対向させて重ね合せ、圧力を加
えることにより複写をとる形式の感圧複写紙が知
られている。 この種の感圧複写紙の複写機構は、筆圧、タイ
プ圧等の圧力によりマイクロカプセル皮膜を裂開
し、マイクロカプセル内部に存在していた発色剤
としての電子供与性染料を含む発色剤溶液を放出
し、対向した紙の表面に塗布された電子受容性を
有する粘土又は高分子材料と接触させて発色させ
るものである。 また、このような発色機構を有する各塗布層
を、1枚の紙の片面に、マイクロカプセル層を内
層とし、粘土又は高分子重合体層を外層として
各々を積層塗布した複写紙を知られている。この
複写紙の発色機構は、筆圧、タイプ圧等によつて
マイクロカプセル皮膜を裂開し、マイクロカプセ
ル内部に存在していた発色剤としての染料を含む
発色剤溶液を放出し、外層に塗布されている粘土
又は高分子材料と接触させて発色するものであ
る。 これらの複写紙に使用される発色剤溶液は、電
子供与性無色染料を1種又は2種以上の疎水性溶
剤に溶解した溶液である。ここで用いられる疎水
性溶剤は以下の要件を備えていることが必要であ
る。 すなわち、毒性がないこと、不快臭がないこ
と、溶剤それ自身が無色であるかあるいはごく淡
色であること、不揮発性であること、発色剤染料
の溶解性が良いこと、染料を溶解した溶液の安定
性があること、マイクロカプセル化に際し安定な
微小分散体になること、マイクロカプセル皮膜を
前記の微小分散体上に形成し得ること、マイクロ
カプセルの貯蔵安定性があること、マイクロカプ
セルを被被覆材料上に均一かつ所望の厚さに被着
できること、染料が粘土又は高分子材料と接触し
て生ずる発色反応を妨げずかつ発色速度が速いこ
と、高分子材料を塗布した紙を用いるときはその
高分子材料をも溶解して発色剤との接触を密にす
ること、複写像が滲むことなくかつ鮮明であるこ
と、および長期保存後でも鮮明な複写像が得られ
ること等である。 従来、この種の感圧複写紙用マイクロカプセル
に広く使用されていた溶剤は塩素化ジフエニルで
ある。確かに塩素化ジフエニルはマイクロカプセ
ル用溶剤としてはすぐれた諸性質を有している
が、きわめて有毒であり、かつ人体内に蓄積して
種々の障害をもたらすものであり、製造時の作業
上および製品のマイクロカプセルを塗布した感圧
複写材料のように常に手で取扱う場合に重大な問
題となつている。従つて発色剤を溶解し、マイク
ロカプセル内蔵用のすぐれた特性を有し、かつ毒
性のない溶剤が要求されている。 本発明はこのような毒性を有せず、かつ感圧複
写紙マイクロカプセル用発色剤染料の溶剤として
すぐれた特性を有する新規な溶剤を内蔵したマイ
クロカプセルを用いた感圧複写材料に関するもの
である。 すなわち、本発明は、発色剤染料と;石油系炭
化水素を700℃以上で熱分解して得ることができ
る単環芳香族を主成分とする沸点範囲75℃〜198
℃の成分を主として含み、かつこの沸点範囲の芳
香族オレフインを含む炭化水素混合物を酸触媒存
在下に、液相で、反応温度好ましくは0℃〜200
℃、液滞留時間0.1時間〜5時間、反応系中の芳
香族オレフイン濃度10重量%以下の条件で処理し
て得られる沸点(常圧換算)265℃〜360℃に含ま
れる留分とを含む溶液を内蔵した圧力で破壊され
得るマイクロカプセル粒子を塗布してなる感圧複
写材料に関するものである。 本発明に使用し得る炭化水素混合物は、石油系
炭化水素を700℃以上で熱分解して得ることがで
きる単環芳香族を主成分とする沸点範囲75℃〜
198℃の成分を主として含み、かつこの沸点範囲
の芳香族オレフインを含むものである。 この炭化水素混合物としては、原油、ナフサ、
灯軽油、LPG、ブタン等の石油系炭化水素を700
℃以上の温度で熱分解して、エチレン、プロピレ
ンを製造する際に得られる副生留分のうち、沸点
75℃〜198℃の成分を主として含む留分を使用す
ることができる。この留分は、熱分解に供給する
石油系炭化水素によつて組成は異なるものである
が、炭素数6〜10の単環芳香族を主成分とし、他
に飽和脂肪炭化水素を5〜15重量%、不飽和脂肪
族炭化水素を2〜10重量%を含み、かつ芳香族オ
レフインを2〜15重量%含むものである。この留
分はそのまま本発明における炭化水素混合物とし
て使用することができるが、この留分に含まれる
成分を単離もしくは合成したものを、適宜添加混
合し、または前記留分に添加混合して使用するこ
とができる。あるいは、石油系炭化水素、たとえ
ばナフサの接触改質油から得られる前記沸点範囲
の留分に、この沸点範囲に含まれかつ石油系炭化
水素の熱分解により得ることができる他の成分を
添加混合して、前記熱分解副生油と同等の組成に
したものも本発明における炭化水素混合物として
使用することができる。 石油系炭化水素を700℃以上で熱分解して得ら
れる沸点範囲75℃〜198℃の成分のうち、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、キユメン、プロピルベ
ンゼン、メチルエチルベンゼン、トリメチルベン
ゼン、ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン
等の単環芳香族成分が、他の成分であるオレフイ
ン類と酸触媒の存在下に反応して、発色剤染料の
溶剤として有用な沸点範囲(常圧換算)265℃〜
360℃に含まれる重質成分となるものと考えられ
る。この重質成分は各種の芳香族炭化水素の混合
物であるが、原料炭化水素混合物中にスチレン、
メチルスチレン、エチルスチレン等の芳香族オレ
フインが存在するものを使用することによつて得
られた重質生成物の存在が、本発明の目的とする
発色剤染料の溶剤には必要である。 原料炭化水素混合物中の芳香族オレフインの含
有量については特に制限はないが、芳香族オレフ
イン以外の芳香族炭化水素対芳香族オレフインの
モル比が1:0.05〜1:1の範囲内であることが
好ましい。芳香族オレフインの比率が0.05以下で
は、溶剤用留分の取得が不充分であり、又1以上
では、芳香族オレフインの不飽和重合体の生成が
多くなり、これが発色剤染料溶剤用留分中に混入
し、性状を劣化させる。 原料炭化水素混合物は沸点範囲200℃以上の成
分を含まない。石油系炭化水素の熱分解で得られ
る沸点が200℃以上の成分はナフタレン、アルキ
ルナフタレン、アントラセンのごとき縮合多環芳
香族炭化水素であつて、これはアルキル化活性炭
素が多いので、この成分を含む原料を使用した場
合には、ポリアルキル化による重質物が多くな
り、本発明の溶剤の収率が低下するので好ましく
ない。一方、石油系炭化水素の熱分解で得られる
沸点が75℃未満の留分は、シクロペンタジエン等
のジエン類が多くなり、これを原料中に含む場合
は、これらジエン類の重合反応が生じて粘稠物質
の生成が多くなり、酸触媒処理反応の進行を阻害
し、溶剤の収率を著しく低下させるので好ましく
ない。 本発明において使用する酸触媒としては、固体
酸触媒、鉱酸、又はいわゆるフリーデルクラフツ
触媒が好ましい。例えば酸性白土、活性白土のご
とき酸性粘土鉱物、弗化水素、硫酸、燐酸、塩化
アルミニウム、塩化スズ、弗化ホウ酸等が使用で
きる。 固体酸触媒として好ましく使用できる例として
は天然粘土鉱物がある。代表的な粘土鉱物はカオ
リン族ハロイサイト系粘土鉱物やモンモリロナイ
ト系粘土鉱物で、これらは酸性白土、サブベント
ナイトとして知られている。更に前記粘土鉱物を
例えば硫酸、塩酸等の無機酸、又は酢酸、蟻酸等
の有機酸、或はこれ等の水溶液で処理した活性白
土を使用することができる。又天然粘土鉱物以外
に合成シリアアルミナも好ましい固体酸触媒であ
る。硫酸、燐酸、弗化水素等の無機酸も好ましく
使用できるが、装置の腐食に対して充分な考慮を
払う必要がある。 本発明の酸触媒との接触においては、熱分解油
が液相を保つ必要がある。従つて反応圧力は反応
温度が好ましくは0〜200℃の範囲で、熱分解副
生油留分が液相を保つために必要な加圧を要す
る。 この圧力は分解油の組成、反応温度によつて当
然変動するものであるが、通常は40Kg/cm2以下の
圧力範囲である。すなわち反応温度で分解油が液
相であればよく圧力は本発明の本質的要素ではな
い。 前記のように本発明における反応温度は0〜
200℃の範囲が好ましい。0℃未満では分解油に
含まれる不飽和成分中のスチレン類の重合反応に
よるタール状物質が生成して溶剤の収量が減少す
るので好ましくない。200℃以上では熱による分
解のために得られた溶剤の性状が劣化する原因と
なる。用いる触媒によつて反応温度は異なるもの
であり、固体酸触媒では100℃以上、鉱酸又はフ
リーデルクラフツ触媒では100℃以下の反応温度
が好ましい。 液滞留時間は0.1〜5時間が好ましい。0.1時間
未満では原料炭化水素混合物に含まれる芳香族オ
レフインを主とする不飽和分の反応が終了せず、
有用な溶剤の収率が損なわれ好ましくない。一方
5時間を越えて酸触媒と接触する事は反応生成物
の再分解が生じ溶剤として好ましくない不飽和成
分が増加し、溶剤の性状に悪影響を与えるので好
ましくない。 溶剤留分を収率よく得るためには、反応系内に
存在する芳香族オレフインは10重量%以下で反応
させる事が好ましい。反応系内の芳香族オレフイ
ンその他の不飽和成分の濃度が高すぎる場合に
は、不飽和成分の重合による重質タール分が増加
して溶剤留分の収率が著しく減少する。また、不
飽和重合体が生成し、これが溶剤へ混入するの
で、溶剤の性状を劣化させる。通常の熱分解油の
上記沸点範囲の留分では、芳香族オレフイン含有
量は10重量%以上であるから、具体的な実施では
反応物を再循環するか蒸留で回収された留分を再
循環して不飽和成分の濃度を調整することが好ま
しい。 上記炭化水素混合物を上記の条件で酸触媒によ
り処理して得られる反応生成物のうち、沸点(常
圧換算)265℃〜360℃に含まれる留分が本発明の
溶剤として使用できる。この沸点範囲の留分の成
分は原料炭化水素混合物の酸触媒処理による重質
芳香族炭化水素の混合物であると考えられ、従来
の鉱物、アルキルベンゼン、ジフエニルアルカン
およびアルキルナフタレン等の芳香族炭化水素系
のいずれの溶剤よりもすぐれた溶剤特性を有する
ものである。 360℃より高沸点の成分を含む留分は、高粘度
であり発色剤染料の溶解性、発色速度などが悪
い。又高沸点留分は低温流動性がなく、感圧複写
材料を寒冷地で使用する場合に好ましくない。一
方265℃より低沸点の成分は引火点が低くなり感
圧複写材料製造時の作業安全性の面から好ましく
なく、又臭気の点からも好ましくない。 上記の溶剤のうち特に好ましいものは、ベンゼ
ン環の一方にのみアルキル置換基を有するいわゆ
る非対称型であり、かつ二つのベンゼン環にはさ
まれたアルカンが1.1―置換エタンであつて、第
3級炭素原子によつてベンゼン環と結合している
という構造的特徴を有するものである。この特異
性に起因して、他のジフエニルアルカン型化合物
と比較して特長を有する。すなわち、ベンゼン環
の一方にのみアルキル置換基を有するいわゆる非
対称型のものは、ベンゼン環の双方にアルキル置
換基を有するいわゆる対称型ジフエニルアルカン
と比較すると染料の溶解性にすぐれている。さら
に本発明の溶剤のうち二つのベンゼン環にはさま
れたアルカンが1,1―置換エタンであつて、第
3級炭素を有しているものは、ジフエニルアルカ
ン中のアルカンがメタンあるいは1,2―置換エ
タンのごとく第2級炭素を有するものである場
合、または2,2―置換プロパンのごとき第4級
炭素を有する場合と比較すると、第3級炭素を有
する溶剤の方が発色濃度、発色後の耐退色性がす
ぐれているとともに、生分解性にすぐれた無害な
ものである。これは第3級炭素の方が生分解性に
すぐれていることによるものである。 さらに、本発明の溶剤は塩素を含有しない炭化
水素系溶剤として従来公知のいずれの溶剤に比較
しても優れている。アルキルベンゼン、ナフテ
ン、パラフインは染料の溶解度が劣る。芳香族炭
化水素を含有する石油留分(たとえば沸点135〜
260℃のもの)も提案されているが、不快臭があ
り、染料の溶解性に乏しく、又発色速度も遅い。
アルキルビフエニル、部分水素化ターフエニル、
アルキルナフタレン等の多環芳香族炭化水素は発
色速度が本発明の溶剤より遅い。 本発明の溶剤は、塩素化ジフエニルのような毒
性がなく、不快臭がなく、更に溶剤として要求さ
れる各特性をすべて兼ね備えたすぐれた溶剤であ
る。なお、高沸点の不揮発性溶剤であるためマイ
クロカプセル化後の長期間の保存に耐え得るもの
である。使用に際しては、染料を通常は1〜7
%、好ましくは3〜5%溶解するが、本発明にお
ける溶剤はこれを充分満足する溶解性を有する。
感圧複写紙に用いる染料の例としては、ジアリ―
ルフタライド、ロイカウルアミン、アシルウルア
ミン、α―β―不飽和アリ―ルケトン、塩基性モ
ノアゾ染料、N(p―ニトロフエニル)ローダミ
ンBラクタムのごときローダミンBラクタム、ポ
リアリールカルビノールおよび8′―メトキシベン
ゾインドリノスピロピラン(「8′―メトキシ
BISP」として表わされ得る)などである。 これらの染料は電子供与性であり、染料と接触
させる塗布層は電子受容性を有する粘土又は重合
体、例えばフエノール―アルデヒド重合体、フエ
ノール―アセチレン重合体、マレイン酸―ロジン
樹脂、部分的あるいは完全に加水分解したスチレ
ン―無水マレイン酸共重合体、部分的あるいは完
全に加水分解したエチレン―無水マレイン酸共重
合体、カルボキシポリエチレンおよび部分的ある
いは完全に加水分解したビニルメチルエーテル―
無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。 上記染料を溶剤に溶解した発色剤溶液をマイク
ロカプセル化する方法としては、ゼラチンやアラ
ビアゴム等の保護コロイド物質を用い、コアセル
ベーシヨン法で水中に分散した発色剤溶液の微小
分散体を被覆することによつて発色剤溶液を内蔵
してマイクロカプセルとする方法がある。又単量
体、中間体又は初期縮合物を用い、これに重合開
始剤、促進剤又は触媒等を加えて、発色剤溶液の
微小分散体の界面で重合させて、発色剤溶液を内
蔵したマイクロカプセルを製造する界面重合法が
ある。本発明の溶剤は上記のいずれの方法によつ
ても、発色剤溶液を内蔵したマイクロカプセルに
することができる。マイクロカプセル化に際して
は、従来から染料を溶解する塩素化ジフエニルの
他に、補助溶剤を加えて、発色剤溶液の粘度、揮
発性、マイクロカプセル化するときの微小分散体
の大きさ、被複写面の重合体材料の溶解性等の調
節及び発色速度の調節をすることが行われてい
た。本発明の溶剤はこのような補助溶剤を使用し
なくても優れた溶剤として使用できる特性を有し
ている。本発明の溶剤の特性を損なうことのない
不活性溶剤を補助溶剤として本発明の溶剤1重量
部に対して2重量部以下使用することができる。 実施例 1 (イ) 溶剤の製造例 エチレン分解の副生油で初留出温度68℃,97%
留出温度175℃で沸点75℃〜198℃の成分を94.6重
量%含む脂肪族飽和成分13.7%、芳香族分68.5
%、オレフイン17.8%の組成である熱分解副生油
1と酸性白土100gとを容量10のオートクレ
ープに仕込み窒素で30Kg/cm2に加圧する。これを
撹拌し、加熱して温度150℃に保つ。加熱によつ
て温度110℃付近で反応熱による急激な温度上昇
が認められる場合には、加熱を一時停止すること
が好ましい。次に上記副生油5をさらに3時間
で滴加する。滴加終了後1時間加熱撹拌する。 冷却後、酸性白土を過分離する。常圧で留出
温度190℃までの軽質留分3.65Kgを回収し、次に
3mmHgの減圧蒸留により次の表に示す各留分を
分離回収した。
【表】
留分1は低引火点および臭気のため、感圧複写
材料用溶剤としては好ましくない。又留分3は発
色剤染料の溶解性が低く、流動点が高く、粘度も
高いために、寒冷地ではマイクロカプセルから溶
液の放出が生じ難く、発色速度が低下するので好
ましくない。 本発明の溶剤は他の炭化水素系溶剤と比較して
低粘度である割に引火点が高い。このことはマイ
クロカプセル製造時の作業性と安全性に対して好
ましい事である。 (ロ) マイクロカプセルの製造 (イ)で得られた留分2を溶剤として使用し、コア
セルベーシヨン法でマイクロカプセル化を行つ
た。 本実施例では、発色剤染料はCVL(クリスタ
ルバイオレツトラクトン)であり、溶剤は上記溶
剤3重量部および補助溶剤として灯油留分(日石
3号インクオイル)1重量部からなる混合溶剤と
し、この溶剤に、CVLを3%溶解したものを発
色剤溶液として使用した。ブレンダー中に、ポリ
ビニルメチルエーテル―無水マレイン酸共重合体
の1重量%水溶液と11%のゼラチン水性ゾルを水
と共に入れ、上記発色剤溶液をブレンダーを操作
しながら添加して、大きさが約5ミクロンあるい
はそれ以下の溶液の微小分散体が得られるまで操
作する。 次いで乳液状となつたものに、アラビアゴム水
溶液を加え、pHを約9.0に調節し、撹拌しつつ水
を加えて稀釈する。次に10%酢酸溶液を徐々に加
えて、pHが4.6に達するまで、徐々にpHを低下
させると、コアセルベートが析出して微小分散体
の周囲に沈積する。マイクロカプセル化後、公知
の方法により、グルタルアルデヒド溶液を加え
て、カプセル皮膜を硬化させてマイクロカプセル
化を終了する。この方法においては、従来の塩素
化ジフエニルを用いた方法と何ら相違なく良好な
マイクロカプセルが得られた。 (ハ) 感圧複写紙 (ロ)により得られたマイクロカプセルを紙に被覆
することにより、感圧複写紙の一方の用紙(A)が得
られる。この感圧複写紙(A)に対向する用紙とし
て、粘土を塗布した用紙(B)と、フエノール―アル
デヒド共重合体を塗布した用紙(C)とを用意して、
用紙(A)のマイクロカプセル被覆面と用紙(B),(C)の
塗布面とを対向させ、用紙(A)の非被覆側に筆圧を
加えると、用紙(B),(C)の上に直ちに青色の像を生
じた。得られた複写像は鮮明でかつ滲みがなく、
又、発色速度は充分大きいことが認められた。 実施例 2 実施例1で使用したエチレン分解の副生油を用
いて次の方法により溶剤を得た。酸触媒として90
%硫酸、初期の稀釈剤として実施例1で回収した
軽質留分0.5を使用する。 稀釈剤と90%硫酸200gとを容量10の撹拌機
及び温度計付きの反応器に仕込み温度7℃〜12℃
に冷却する。温度が15℃を越えないように冷却し
つつ分解副生油5を3時間で滴加する。滴加終
了後さらに30分撹拌する。 反応終了後中和、水洗して、常圧で留出温度
190℃までの軽質留分3.2Kgを回収した。次に3mm
Hgの減圧で120℃〜160℃(常圧換算280℃〜330
℃)の溶剤留分0.76Kgを得た。この留分は、毒
性、臭気、色相、染料溶解性、溶液安定性のいず
れについても満足すべき結果を与えた。実施例1
の(ロ),(ハ)に準じて、マイクロカプセル化し、複写
紙を製造した。この複写紙を重ねてボールペンで
コピーをとつたところ滲みのない鮮明なコピーを
得ることができた。 実施例 3 酸触媒として無水塩化アルミニウム10gを使用
して反応温度50℃〜55℃で実施例2と同様に処理
して、溶剤留分として0.68Kgを得た。この留分
は、毒性、臭気、色相、染料溶解性、溶液安定性
などのいずれも満足すべき結果を与えた。これを
溶剤として、補助溶剤を用いずに以下実施例1の
(ロ),(ハ)に準じてマイクロカプセル化し、複写紙を
製造した。この複写紙もやはり滲みのない鮮明な
コピーを与えた。 比較例 1 溶剤として2,4―ジメチルジフエニルメダン
を使用し、又染料としてCVLを使用して、実施
例1の(ロ),(ハ)に準じマイクロカプセル化を行い複
写紙を製造した。この溶剤の臭気は実施例1〜3
よりも劣つていた。複写像の促進退色試験による
と、この溶剤についての照射後の色濃度の減退率
は20〜24%であつたが、実施例1〜3の場合は14
%以下であつた。 比較例 2 溶剤として、ジメチルジフエニルメタン(ジト
リルメタン)を使用し、かつ染料としてCVLを
使用した。この溶剤は臭気が実施例1〜3より劣
り、かつ染料の溶解度が低く、CVLを0.8wt%ま
でしか溶解しなかつた。また、実施例1の(ロ),(ハ)
に準じてマイクロカプセル化を行つて複写紙を製
造し、退色試験を行つたところ照射後の色濃度の
減退率は20〜24%であつた。 比較例 3 比較例1に使用した溶剤と実施例1の溶剤とに
ついて生分解性試験を行つた。 活性汚泥として横浜市中部下水処理場の返送活
性泥(活性汚泥濃度は約10,000ppm)を用い、
これを溶剤200ppmを含有した培養液50mlに1%
添加し、500mlの振とうフラスコを用い25℃で培
養を行つた。実施例1の溶剤は培養11日間で完全
に分解されたが、比較例1の溶剤は培養11日間で
135ppm(生分解率32.5%に相当)が残存してい
た。 以上の比較例1〜3から本発明の溶剤の構造的
特徴の利点が特異なものであることが明らかであ
る。
材料用溶剤としては好ましくない。又留分3は発
色剤染料の溶解性が低く、流動点が高く、粘度も
高いために、寒冷地ではマイクロカプセルから溶
液の放出が生じ難く、発色速度が低下するので好
ましくない。 本発明の溶剤は他の炭化水素系溶剤と比較して
低粘度である割に引火点が高い。このことはマイ
クロカプセル製造時の作業性と安全性に対して好
ましい事である。 (ロ) マイクロカプセルの製造 (イ)で得られた留分2を溶剤として使用し、コア
セルベーシヨン法でマイクロカプセル化を行つ
た。 本実施例では、発色剤染料はCVL(クリスタ
ルバイオレツトラクトン)であり、溶剤は上記溶
剤3重量部および補助溶剤として灯油留分(日石
3号インクオイル)1重量部からなる混合溶剤と
し、この溶剤に、CVLを3%溶解したものを発
色剤溶液として使用した。ブレンダー中に、ポリ
ビニルメチルエーテル―無水マレイン酸共重合体
の1重量%水溶液と11%のゼラチン水性ゾルを水
と共に入れ、上記発色剤溶液をブレンダーを操作
しながら添加して、大きさが約5ミクロンあるい
はそれ以下の溶液の微小分散体が得られるまで操
作する。 次いで乳液状となつたものに、アラビアゴム水
溶液を加え、pHを約9.0に調節し、撹拌しつつ水
を加えて稀釈する。次に10%酢酸溶液を徐々に加
えて、pHが4.6に達するまで、徐々にpHを低下
させると、コアセルベートが析出して微小分散体
の周囲に沈積する。マイクロカプセル化後、公知
の方法により、グルタルアルデヒド溶液を加え
て、カプセル皮膜を硬化させてマイクロカプセル
化を終了する。この方法においては、従来の塩素
化ジフエニルを用いた方法と何ら相違なく良好な
マイクロカプセルが得られた。 (ハ) 感圧複写紙 (ロ)により得られたマイクロカプセルを紙に被覆
することにより、感圧複写紙の一方の用紙(A)が得
られる。この感圧複写紙(A)に対向する用紙とし
て、粘土を塗布した用紙(B)と、フエノール―アル
デヒド共重合体を塗布した用紙(C)とを用意して、
用紙(A)のマイクロカプセル被覆面と用紙(B),(C)の
塗布面とを対向させ、用紙(A)の非被覆側に筆圧を
加えると、用紙(B),(C)の上に直ちに青色の像を生
じた。得られた複写像は鮮明でかつ滲みがなく、
又、発色速度は充分大きいことが認められた。 実施例 2 実施例1で使用したエチレン分解の副生油を用
いて次の方法により溶剤を得た。酸触媒として90
%硫酸、初期の稀釈剤として実施例1で回収した
軽質留分0.5を使用する。 稀釈剤と90%硫酸200gとを容量10の撹拌機
及び温度計付きの反応器に仕込み温度7℃〜12℃
に冷却する。温度が15℃を越えないように冷却し
つつ分解副生油5を3時間で滴加する。滴加終
了後さらに30分撹拌する。 反応終了後中和、水洗して、常圧で留出温度
190℃までの軽質留分3.2Kgを回収した。次に3mm
Hgの減圧で120℃〜160℃(常圧換算280℃〜330
℃)の溶剤留分0.76Kgを得た。この留分は、毒
性、臭気、色相、染料溶解性、溶液安定性のいず
れについても満足すべき結果を与えた。実施例1
の(ロ),(ハ)に準じて、マイクロカプセル化し、複写
紙を製造した。この複写紙を重ねてボールペンで
コピーをとつたところ滲みのない鮮明なコピーを
得ることができた。 実施例 3 酸触媒として無水塩化アルミニウム10gを使用
して反応温度50℃〜55℃で実施例2と同様に処理
して、溶剤留分として0.68Kgを得た。この留分
は、毒性、臭気、色相、染料溶解性、溶液安定性
などのいずれも満足すべき結果を与えた。これを
溶剤として、補助溶剤を用いずに以下実施例1の
(ロ),(ハ)に準じてマイクロカプセル化し、複写紙を
製造した。この複写紙もやはり滲みのない鮮明な
コピーを与えた。 比較例 1 溶剤として2,4―ジメチルジフエニルメダン
を使用し、又染料としてCVLを使用して、実施
例1の(ロ),(ハ)に準じマイクロカプセル化を行い複
写紙を製造した。この溶剤の臭気は実施例1〜3
よりも劣つていた。複写像の促進退色試験による
と、この溶剤についての照射後の色濃度の減退率
は20〜24%であつたが、実施例1〜3の場合は14
%以下であつた。 比較例 2 溶剤として、ジメチルジフエニルメタン(ジト
リルメタン)を使用し、かつ染料としてCVLを
使用した。この溶剤は臭気が実施例1〜3より劣
り、かつ染料の溶解度が低く、CVLを0.8wt%ま
でしか溶解しなかつた。また、実施例1の(ロ),(ハ)
に準じてマイクロカプセル化を行つて複写紙を製
造し、退色試験を行つたところ照射後の色濃度の
減退率は20〜24%であつた。 比較例 3 比較例1に使用した溶剤と実施例1の溶剤とに
ついて生分解性試験を行つた。 活性汚泥として横浜市中部下水処理場の返送活
性泥(活性汚泥濃度は約10,000ppm)を用い、
これを溶剤200ppmを含有した培養液50mlに1%
添加し、500mlの振とうフラスコを用い25℃で培
養を行つた。実施例1の溶剤は培養11日間で完全
に分解されたが、比較例1の溶剤は培養11日間で
135ppm(生分解率32.5%に相当)が残存してい
た。 以上の比較例1〜3から本発明の溶剤の構造的
特徴の利点が特異なものであることが明らかであ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 発色剤染料と:石油系炭化水素を700℃以上
で熱分解して得ることができる単環芳香族を主成
分とする沸点範囲75℃〜198℃の成分を主として
含み、かつこの沸点範囲内の芳香族オレフインを
含む炭化水素混合物を、酸触媒存在下において、
液相で、液滞留時間0.1時間〜5時間、反応系中
の芳香族オレフイン濃度10重量%以下の条件で処
理して得られる、沸点(常圧換算)265℃〜360℃
に含まれる留分とを含む溶液を内蔵した、圧力で
破壊され得るマイクロカプセル粒子を塗布してな
る感圧複写材料。 2 炭化水素混合物中の、芳香族炭化水素(芳香
族オレフインを含まぬ)対芳香族オレフインのモ
ル比が1:0.05〜1:1である特許請求の範囲第
1項に記載の感圧複写材料。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP768979A JPS55105576A (en) | 1979-01-27 | 1979-01-27 | Material for pressure-sensitive duplication |
| GB8002407A GB2042014B (en) | 1979-01-27 | 1980-01-24 | Pressure-sensitive recording material |
| US06/114,994 US4289806A (en) | 1979-01-27 | 1980-01-24 | Pressure-sensitive recording material |
| DE3002744A DE3002744C2 (de) | 1979-01-27 | 1980-01-25 | Verwendung einer Kohlenwasserstoff-Lösungsmittelfraktion |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP768979A JPS55105576A (en) | 1979-01-27 | 1979-01-27 | Material for pressure-sensitive duplication |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55105576A JPS55105576A (en) | 1980-08-13 |
| JPS6139917B2 true JPS6139917B2 (ja) | 1986-09-06 |
Family
ID=11672745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP768979A Granted JPS55105576A (en) | 1979-01-27 | 1979-01-27 | Material for pressure-sensitive duplication |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55105576A (ja) |
-
1979
- 1979-01-27 JP JP768979A patent/JPS55105576A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55105576A (en) | 1980-08-13 |
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