JPS6139519Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、パチンコ遊技球用案内樋に関する。

従来の技術 従来のパチンコ遊技球用案内樋は、第１図に示
すように、パチンコ遊技板１が島台２上に背向し
て設置され、パチンコ遊技板１に取り付けられた
排出管３，４から排出されるセーフ球およびアウ
ト球を、その下方に設置したタンク５にて受け止
めていた。タンク５は取付金具１０によつて島台
２に固定され、その底面は漏斗状に傾斜して設け
られ、タンク５の下方には、案内樋６を介してパ
チンコ球の通過によつて電気信号を発生する検出
器７が設けられていた。案内樋６はタンク５から
検出器７への球の転送を行ない、検出器７に接続
された球排出管８の一端は集合流送路９に開口
し、また検出器７は遠隔的に設けられた電子管理
装置に電気的に接続されており、各パチンコ遊技
板１からの排出球数の計数を行つていた。

この場合、遊技客によつて打ち込まれたパチン
コ球はアウト球又はセーフ球となり、それぞれの
球の排出部３又は４からタンク５に落下して収容
され、案内樋６、検出器７、球排出管８を経て集
合流送路９へ落下する。

しかしながら、案内樋６が検出器７に開口する
部分は、検出器７の検出能力の限界から、パチン
コ球が１個入りうるだけの幅しか与えられないの
で、案内樋６に多量の球が一度に落下すると、球
が案内樋６内で２段に重なつて、しばしば検出器
７の手前で球詰りの事故を生ずる欠点があつた。

また、実公昭36−9926号公報には、分流突状を
突設した樋の流出口に２つの導管を接続し、２つ
の導管にそれぞれ計数器を設けたパチンコ機が提
案されているが、このものは球詰りのための対策
がなく、構造が複雑となり経費も多く要した。

考案が解決すべき問題点 本考案は、上記の欠点を解消し、パチンコ球を
タンクから検出器へ常に円滑に転送させることが
できる案内樋を廉価に提供することを目的とす
る。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案のパチンコ
遊技球用案内樋は、案内側板を有するパチンコ遊
技球用案内樋において、案内側板の少くとも一部
の２段に重なる上段のパチンコ遊技球の当接する
位置に該上段のパチンコ遊技球の排出部を形成す
ると共に、該上段のパチンコ遊技球を前記排出部
に向けて付勢する手段を設けたことを特徴とす
る。

作 用 案内樋に多数のパチンコ遊技球が流入し、２段
に重なると、上段のパチンコ遊技球は排出部に向
けて転落させる手段により付勢され、案内側板の
排出部より案内樋外へ排出され、パチンコ遊技球
は１段のみとなつて、検出器等へ移送される。

実施例 次に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第２図において、第１図のタンク５より案内樋
６に落下した多数の球が一列になり、検出器７へ
転送される直前に、樋６に直角かつほぼ水平に曲
路１１を形成させ、曲路１１のパチンコ遊技球の
当接する外側の案内側板１２に、その高さＨがほ
ぼ球の半径と同一又はそれ以下であつて、排出部
となるような切欠１８を形成する。このように構
成された案内樋６を用いると、樋６に多量に球が
供給されて球が２段になつたとしても、曲路１１
を球が通過する際の遠心力により、上段の球はそ
の移動方向である曲路１１の外側に付勢され、そ
の位置に設けられた切欠１８にて案内側板１２か
らはずれて外側へ投げ出されるので、検出器７へ
は常に１個ずつ球を供給できる。

また、第３図は、案内樋６における同一個所の
両側の案内側板１２を切欠いて、その高さをパチ
ンコ遊技球の半径とほぼ同一またはそれ以下とし
て上段のパチンコ遊技球の移動径路の両側に排出
部を形成したものである。この場合は、切欠き
（排出部）が両側にあることが、上段のパチンコ
遊技球を排出部へ転落させる手段となつている。
すなわち、パチンコ遊技球がこの位置に達する
と、上段のパチンコ遊技球は、左右いずれにも支
持手段を失い、単に球の上に球が乗つているとい
う不安定な状況になり、また、パチンコ遊技球の
ように滑らかな表面の球の上に同様の球が安定す
るということは実際上あり得ないから、結局、上
段のパチンコ遊技球はこの部分を通過する間に左
右いずれかの排出部へ転落する。

また、第４図及び第５図に示す実施例のよう
に、球が転送される途中で、案内樋６の案内側板
１２の一方の高さＨを、やはりほぼ球の半径と同
一又はそれ以下にした排出部となる切欠１８を設
け、それに対向する他方には、２段目の球の高さ
に合わせた位置に、転送路に対し誘導板１３を突
出し、２段目の球を排出部に付勢する。このよう
に構成された案内樋６においても同様に、転送さ
れてくる球が２段になつた場合、上段の球は、球
の進行につれて誘導板１３により切欠１８に向け
て移動し、切欠１８から案内樋６の外側へ押し出
される。

さらに、第６図に示す実施例のように、案内樋
６の横断面における底板１４を傾斜させ、かつ案
内樋６の下側の案内側板１２ａの高さをほぼ球の
半径と同一又はそれ以下にして排出部とし、上側
の案内側板１２ｂの高さを、球１５の直径のほぼ
1.5倍とすると、上段の球は上側案内側板１２ｂ
に当接して下側案内側板１２ａへ向かうように付
勢され、球は重なる余地がなくなり、上段の球は
下側案内側板１２ａを越えて自然に下方に落下す
ることになる。

考案の効果 以上のように構成された本考案の案内樋では、
構造が極めて簡単な上に、２段に重なつたパチン
コ遊技球の上段の球を転落させる手段により確実
に外部に排除して球詰りをなくし、球を検出器等
へ１個ずつ常に円滑に転送できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のパチンコ遊技球用案内樋を用
いたパチンコ遊技装置の概略斜視図、第２図は、
本考案の実施例の要部斜視図、第３図は、本考案
の別の実施例の要部斜視図、第４図は、本考案の
別の実施例の要部斜視図、第５図は、同上の平面
図、第６図は、本考案のさらに別の実施例の断面
図である。 １…パチンコ遊技板、２…島台、３，４…排出
管、５…タンク、６…案内樋、７…検出器、８…
球排出管、９…集合流送路、１０…取付金具、１
１…曲路、１２…案内側板、１３…誘導板、１４
…底板、１５…パチンコ球、１６，１７…蝶番、
１８…切欠。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 案内側板を有するパチンコ遊技球用案内樋に
   おいて、案内側板の少なくとも一部の、２段に
   重なる上段のパチンコ遊技球の移動径路に、該
   上段のパチンコ遊技球の排出部を形成すると共
   に、該上段のパチンコ遊技球を前記排出部に向
   けて転落させる手段を設けたことを特徴とする
   パチンコ遊技球用案内樋。 (2) パチンコ遊技球の排出部が案内側板に形成し
   た切欠である実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のパチンコ遊技球用案内樋。 (3) 上段のパチンコ遊技球を排出部に向けて転落
   させる手段が案内樋の曲路によつて形成されて
   いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項又は第２項記載のパチンコ遊技球用案内
   樋。 (4) 上段のパチンコ遊技球を排出部へ向けて転落
   させる手段が案内樋における同一個所の両側の
   案内側板に設けた切欠きであることを特徴とし
   た実用新案登録請求の範囲第１項記載のパチン
   コ遊技球用案内樋。 (5) 上段のパチンコ遊技球を排出部に向けて転落
   させる手段が、パチンコ遊技球の排出部に対向
   して案内樋内に突出する誘導板にであることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又は
   第２項記載のパチンコ遊技球用案内樋。 (6) 上段のパチンコ遊技球を排出部に向けて転落
   させる手段が、案内樋の横断面における底板の
   傾斜と、この傾斜上方部に形成されて上段のパ
   チンコ遊技球に当接する上側の案内側板からな
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項又は第２項記載のパチンコ遊技球用案内
   樋。