JPH0237779Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、搬送コンベヤによつて搬送される容
器のうち、転倒容器のみをその搬送コンベヤから
排出するようにした転倒容器の除去装置に関す
る。

「従来の技術」 従来、転倒容器の除去装置として、容器を搬送
する搬送コンベヤと、この搬送コンベヤの両側に
設けられ、搬送コンベヤによつて搬送される容器
を案内するガイド部材と、このガイド部材に形成
され、容器を曲線軌跡を描いて案内する湾曲部
と、上記ガイド部材の湾曲部前方外側位置に形成
され、転倒容器のみを上記搬送コンベヤから外部
へ排出する排出部とを備えたものがある。

「考案が解決しようとする課題」 この種の転倒容器の除去装置においては、上記
排出部から転倒容器のみを排出させるために上記
湾曲部を比較的大きく湾曲させる必要があり、そ
のような大きな湾曲部は正立容器の搬送に大きな
抵抗を与えるので望ましくなかつた。

「課題を解決するための手段」 本考案はかかる事情に鑑み、上記排出部に対向
する湾曲部の前方内側位置に設けられ、上記搬送
コンベヤによつて搬送される正立容器に係合して
その正立容器の搬送に伴なつて回転するスターホ
イールと、上記搬送コンベヤによつて搬送される
転倒容器を検出する検出器と、この検出器からの
転倒容器検出信号に応じて上記スターホイールの
回転を停止させるストツパ機構とを設け、 さらに上記スターホイールは、外周部の円周方
向等間隔位置に形成され、上記搬送コンベヤによ
つて搬送される正立容器に係合するポケツトと、
各ポケツト間で半径方向外方に突出する中間突出
部とを備え、各中間突出部の先端部を、該スター
ホイールの回転停止時に転倒容器を上記排出部に
向けて案内する案内面としたことを特徴とする転
倒容器の除去装置を提供するものである。

「作用」 上記構成によれば、搬送コンベヤによつて搬送
されてきた正立容器はスターホイールの外周部に
形成されたポケツトに係合し、このスターホイー
ルの回転に伴つてその前面を通過するようにな
る。

これに対し、転倒容器が搬送されてきた際に
は、その転倒容器を検出する検出器からの転倒容
器検出信号により上記ストツパ機構によつてスタ
ーホイールの回転が停止され、転倒容器はスター
ホイールの中間突出部の先端部に形成した案内面
によつて上記排出部に向けて案内されるようにな
る。

このとき、上記案内面はスターホイールの各ポ
ケツト間で半径方向外方に突出する中間突出部の
先端部に形成されているので、正立容器がポケツ
トに係合した状態で搬送される正常な搬送軌跡に
対して、上記案内面はその正常な搬送軌跡よりも
排出部側に突出するようになる。その結果、上記
案内面による転倒容器の確実な排出を確保した上
で、上記突出量分だけ上記湾曲部の湾曲の程度を
小さくすることができ、それにより湾曲部が正立
容器に及ぼす抵抗力を減少させることができる。

「実施例」 以下図示実施例について本考案を説明すると、
第１図において、１は正立容器２ａおよび転倒容
器２ｂを一直線上で搬送する搬送コンベヤ、３は
この搬送コンベヤ１の両側に配設固定したガイド
部材で、図示実施例では、このガイド部材３は、
搬送コンベヤ１の搬送方向に沿つて順次配設した
第１ガイド部材４、第２ガイド部材５、および第
３ガイド部材６とから構成している。

上記第１ガイド部材４は正立容器２ａおよび転
倒容器２ｂを共に直線上で案内することができる
ようになつており、また、第３ガイド部材６は上
記第１ガイド部材４と同一直線上となるように配
置している。これに対し、第２ガイド部材５は３
つのガイド部材７，８，９から構成してあり、そ
れら３つのガイド部材７〜９により上記搬送コン
ベヤ１によつて搬送される正立容器２ａを直線上
から一側の方向に湾曲させるとともに元の直線上
に復帰させるような曲線軌跡を描いて案内する合
計４つの湾曲部１０，１１，１２，１３を形成し
ている。

すなわち、上記搬送コンベヤ１の上流側に位置
する第１湾曲部１０は第１ガイド部材４によつて
案内されてきた正立容器２ａを搬送コンベヤ１の
横方向に押出し、第２湾曲部１１はその横方向に
押出された正立容器２ａを搬送コンベヤ１の搬送
方向と平行な方向に湾曲させるようになつてい
る。そして後続の第３湾曲部１２と第４湾曲部１
３とは、上記第２湾曲部１１を通過した容器を元
の搬送コンベヤ１の中央上に押戻すことができる
ようにしている。

このとき、上記第１湾曲部１０を構成するガイ
ド部材７は、正立容器２ａと転倒容器２ｂを共に
その湾曲部１０に沿つて湾曲させて案内すること
ができるようになつているが、第２湾曲部１１を
構成するガイド部材８は、正立容器２ａはその湾
曲部１１に沿つて湾曲案内するが転倒容器２ｂは
湾曲部１１に沿つて案内することがないように、
転倒容器２ｂの直径よりも高い位置に設けてい
る。そして、この第２湾曲部１１の前方で外側位
置、つまり第１湾曲部１０と第２湾曲部１１との
間の直線上の前方位置を転倒容器２ｂを上記搬送
コンベヤ１から外部へ排出する排出部１４とし、
そこに転倒容器２ｂを収容するテーブル１５を設
けている。

然して、上記排出部１４に対向する第２湾曲部
１１の前方で内側位置に、スターホイール２０を
回転自在に設けている。このスターホイール２０
は上下２枚の円板２１，２２から成り（第２図）、
各円板２１，２２の外周部の円周方向等間隔位置
に正立容器２ａの胴部に係合するポケツト２３を
形成している。そして、正立容器２ａはそのポケ
ツト２３に係合してスターホイール２０を回転さ
せながらその前面を通過することができるように
なつている。

上記スターホイール２０を構成する２枚の円板
２１，２２のうち、下方の円板２２のみが転倒容
器２ｂに当接可能となつており、この円板２２の
各ポケツト２３の中間に位置して半径方向外方に
突出する中間突出部２４の回転方向後方側となる
面に直線状の案内面２５を形成し、スターホイー
ル２０の回転を停止させた際には、その案内面２
５で転倒容器２ｂの胴部周面を案内することがで
きるようにしている。

次に、上記スターホイール２０の回転を停止さ
せるストツパ機構３０は、ストツパピン３１と、
そのストツパピン３１を進退動させるシリンダ装
置３２とを備えており、上記ストツパピン３１は
スターホイール２０の下面に穿設した上記ポケツ
ト２３と同数の係合穴３３のいずれか１つに係合
して上記スターホイール２０の回転を停止させる
ことができるようになつている。

さらに、第１図および第２図に示すように、上
記スターホイール２０に向き合せてその斜め前方
位置に、転倒容器２ｂを検出してスターホイール
２０の回転を停止させるための上下一対の検出器
３５，３６を配設し、またこの検出器３５の上流
側位置に、上方位置に配設されて正立容器２ａの
みを検出し、それによりスターホイール２０の回
転停止を解除させる検出器３７を設けている。

以上の構成において、正立容器２ａはガイド部
材３により案内されつつ搬送コンベヤ１によつて
上記湾曲部１０〜１３を通過して搬送されるよう
になり、スターホイール２０の前面を通過する正
立容器２ａはそのスターホイール２０のポケツト
２３に係合してスターホイール２０を回転させな
がら通過する。

これに対し、転倒容器２ｂは第１湾曲部１０に
よつて曲線軌跡を描いて案内されるが、その先端
が上下一対の検出器３５，３６の前面にさしかか
ると、上下一対の検出器３５，３６のうち下方の
検出器３６のみが容器を検出するので、図示しな
い制御装置がその上下一対の検出器３５，３６の
検出信号に応じて転倒容器２ｂが搬送されてきた
ことを判別し、上記ストツパ機構３０を作動させ
てスターホイール２０の回転を停止させる。

これにより転倒容器２ｂは、その周面が停止し
たスターホイール２０の中間突出部２４に形成し
た案内面２５に案内され、かつ搬送コンベヤ１の
前進力並びに後続容器の押圧力を受けて排出部１
４に向けて押出され、ここに設けたテーブル１５
上に回収されるようになる。

そして、後続の容器が転倒容器２ｂである場合
には、その後続の容器２ｂは検出器３７によつて
は検出されないので、上記ストツパ機構３０によ
るスターホイール２０の規制が継続されて後続の
転倒容器２ｂが同様に排出される。他方、後続の
容器が正立容器２ａである場合には、その後続の
容器２ａは上記検出器３７によつて検出されるの
で、上記ストツパ機構３０によるスターホイール
２０の規制が解除され、その正立容器２ａはスタ
ーホイール２０を回転させながらその前面を通過
するようになる。

そして、従来のようにスターホイール２０がな
い場合には、少なくとも第１図の想像線Ａで示す
ように、スターホイール２０の中間突出部２４の
先端位置まで湾曲部を湾曲させる必要がある。こ
れに対し、スターホイール２０を設けた本実施例
においては、正立容器２ａがポケツト２３に係合
した状態で搬送される正常な搬送軌跡に対して、
上記案内面２５をその正常な搬送軌跡よりも排出
部１４側に突出させ、この案内面で転倒容器２ｂ
の押出しを案内することができる。

したがつて、上記案内面２５による転倒容器の
確実な排出を確保した上で、その案内面２５の上
記突出量分だけ湾曲部の湾曲の程度を小さくする
ことができ、それにより湾曲部が正立容器に及ぼ
す抵抗力を減少させることができる。

なお、上記実施例では案内面２５を直線状に形
成しているがこれに限定されるものでなく、例え
ば案内面２５を凸曲面とする等、転倒容器２ｂに
当接してこれを排出部１４に向けて案内すること
ができれば如何なる形状であつても良い。

「考案の効果」 以上のように、本考案によれば、スターホイー
ルに設けた案内面による転倒容器の確実な排出を
確保した上で湾曲部の湾曲の程度を小さくするこ
とができるので、湾曲部が正立容器に及ぼす抵抗
力を減少させて搬送コンベヤによる正立容器の滑
らかな搬送を行なわせることができるという効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は第１図の−線に沿う断面図である。 １……搬送コンベヤ、２ａ……正立容器、２ｂ
……転倒容器、３〜９……ガイド部材、１０〜１
３……湾曲部、１４……排出部、２０……スター
ホイール、２３……ポケツト、２４……中間突出
部、２５………案内面、３０……ストツパ機構、
３１……ストツパピン、３２……シリンダ装置、
３３……係合穴、３５〜３７……検出器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器を搬送する搬送コンベヤと、この搬送コン
   ベヤの両側に設けられ、搬送コンベヤによつて搬
   送される容器を案内するガイド部材と、このガイ
   ド部材に形成され、容器を曲線軌跡を描いて案内
   する湾曲部と、上記ガイド部材の湾曲部前方外側
   位置に形成され、転倒容器のみを上記搬送コンベ
   ヤから外部へ排出する排出部とを備えた転倒容器
   の除去装置において、 上記排出部に対向する湾曲部の前方内側位置に
   設けられ、上記搬送コンベヤによつて搬送される
   正立容器に係合してその正立容器の搬送に伴なつ
   て回転するスターホイールと、上記搬送コンベヤ
   によつて搬送される転倒容器を検出する検出器
   と、この検出器からの転倒容器検出信号に応じて
   上記スターホイールの回転を停止させるストツパ
   機構とを設け、 さらに上記スターホイールは、外周部の円周方
   向等間隔位置に形成され、上記搬送コンベヤによ
   つて搬送される正立容器に係合するポケツトと、
   各ポケツト間で半径方向外方に突出する中間突出
   部とを備え、各中間突出部の先端部を、該スター
   ホイールの回転停止時に転倒容器を上記排出部に
   向けて案内する案内面としたことを特徴とする転
   倒容器の除去装置。