JPS6138688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスプレー装置に係り、スプレー装置本
体に螺着されスプレーチツプを保持するナツトの
側部に切欠部を設け、該ナツトを完全に緩めなく
とも僅かに緩めるだけで、上記切欠部を介してス
プレーチツプを簡単に着脱できるようにしたスプ
レー装置を提供することを目的とする。

一般にエアレス塗装用のスプレー装置は、内部
に塗料流路が形成されたスプレー装置本体の先端
部にスプレーチツプが装着してあり、スプレーチ
ツプ内の絞りの断面形状に応じたスプレーパター
ンで塗装ができるようになつている。通常このノ
ズルチツプは、ナツトによりスプレー装置本体に
固定するようになつており、このためスプレーパ
ターンを変更する必要が生じた場合、従来はスプ
レー装置本体の先端部からナツトを一旦完全に外
したのち、別のスプレーチツプと交換したあとで
再びナツトを螺着する必要があつた。

このため、従来のスプレー装置は、スプレーチ
ツプの交換作業が非常に面倒であり、能率的な塗
装作業ができない等の欠点を有していた。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下
図面とともにその一実施例につき説明する。第
１，２図は夫々本考案になるスプレー装置の一実
施例の正面図及び縦断側面図、第３図はその分解
斜視図を示す。

図中、スプレー装置１は、本実施例の場合エア
レス塗装用のものであり、内部に塗料の通路２が
形成されたスプレー装置本体３を有している。上
記通路２はスプレー装置本体３の先端部に開口し
ており、通路２途中に設けたノズル部２ａの開口
部には弁体４が着座するための弁座５が設けてあ
る。

６はスプレーパターンを決定するスプレーチツ
プであり、スプレー装置本体３の先端部に装着さ
れる。このスプレーチツプ６の内部には絞り６ａ
が形成してあり、この絞り６ａの最小径部の断面
形状（本実施例の場合楕円状）に応じたスプレー
パターンが得られる。本実施例の場合、スプレー
チツプ６は先端側外周を２面取りした中空筒状の
ホルダ７内に固着してあり、ホルダ７後端には抜
け止め用の大径鍔部７ａが形成してある。

８はナツトで、スプレー装置本体３の外周に螺
着されており、スプレーチツプ６はナツト８によ
つてスプレー装置本体３の先端部に固定される。
９は、スプレー装置本体３と鍔部７ａの両端面間
に介装されるシール部材としてのパツキンであ
る。

例えばレバー操作により弁体４を弁座５から離
座させると、通路２内の塗料はスプレーチツプ６
の絞り６ａを通つて外部にスプレーされる。本実
施例の場合絞り６ａの断面形状は楕円状であるか
ら、スプレーパターンも楕円状とされる。

ここで、ナツト８の側部には本考案の要部を構
成する切欠部１０が形成してある。この切欠部１
０の底部は他の部分よりも僅かに大なる角度範囲
に亘つて切欠いてあり、その周方向の切欠幅は、
ホルダ７の大径鍔部７ａの径と略等しいか或いは
それより僅かに大としてある。又、底部を除く他
の部分の切欠幅は、ホルダ７の鍔部７ａを除く筒
状部の径に略等しいか或いはそれよりも僅かに大
で、かつ鍔部７ａの径よりは小としてある。

ここで、スプレーチツプ６をスプレー装置本体
３に装着するに際しては、先ずナツト８を第２図
中二点鎖線で示す位置を越えるまで緩め、ナツト
８の切欠部９底面を少なくともパツキン９の前方
まで移動させる。

次に、スプレーチツプ６をホルダ７とともにナ
ツト８の側方から切欠部１０を介してナツト８内
に嵌め込み、再びナツト８を締付ける。これによ
りスプレーチツプ６とホルダ７は、ナツト８の先
端部とパツキン９との間に挾持された状態で装着
状態を固定される。

尚、スプレーチツプ６の向きを変えたい場合に
は、ナツト８を完全に締付ける前に、ホルダ７の
２面取り部を工具等で挾んでホルダ７を軸周りに
回動させ、所望の回動位置にてナツト８を締付け
ればよい。

このように、上記構成になるスプレー装置１
は、スプレーチツプ６を取付けるのにスプレー装
置本体３からナツト８を完全に外す必要はなく、
ナツト８を僅かに緩めればよいだけであるから、
取付作業が極めて簡単である。

尚、上記実施例において、スプレーチツプ６の
絞り６ａの断面形状は楕円状に限らず、他の形状
としてもよい。

又、スプレー装置１によつてスプレーする流体
は塗料に限らず、塗料以外の液体或いは気体でも
よい。

上述の如く、本考案になるスプレー装置は、ナ
ツトの側部に切欠部を形成し、この切欠部を介し
てスプレーチツプをナツトに着脱できるよう構成
しているため、ナツトをスプレー装置本体から完
全に外してしまわなくとも、ナツトを僅かに緩め
るだけでスプレーチツプの取付け或いは取外しが
可能であり、従つてスプレーチツプの交換作業が
極めて簡単化され、これにより短時間で能率的な
塗装作業が可能であり、さらに又ナツト側部に形
成する切欠部の形状は、スプレーチツプに合致す
る形状であればよいから、極めて簡単に切欠部を
形成することができる等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は夫々本考案になるスプレー装置の
一実施例の正面図及び縦断側面図、第３図はその
分解斜視図である。 １……スプレー装置、２……通路、３……スプ
レー装置本体、６……スプレーチツプ、８……ナ
ツト、１０……切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に形成した流体通路が先端部に開口するス
   プレー装置本体と、該スプレー装置本体の先端部
   に装着されスプレーパターンを決めるスプレーチ
   ツプと、該スプレー装置本体に螺着され前記スプ
   レーチツプを該スプレー装置本体先端部に保持す
   るナツトとからなり、該ナツトは側部に切欠部が
   形成してあり、該スプレー装置本体に対する螺合
   を緩めた状態で該切欠部を介して前記スプレーチ
   ツプを該ナツトに着脱できるようにしたスプレー
   装置。