JPH0124470Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、バルブにおけるホース接続用アダ
プタに関するものである。

従来、噴霧液を加圧して噴霧ノズルから噴霧す
る蓄圧式噴霧装置においては、噴霧液容器内から
噴霧液を導出するゴムホースと噴霧ノズルとの間
にバルブが設けられており、このバルブを開閉操
作することにより噴霧液を噴霧するようになつて
おり、しかも上記バルブにはゴムホースを接続す
る接続部が一体に設けられている。

しかし、上記のようなゴムホースの接続構造に
あつては、ゴムホースの端部を直接バルブの接続
部に取り付けることができても、ゴムホースの端
部に例えば接続金具等が予め取り付けられている
場合には、一度接続金具を取り外すか、或はその
部分のゴムホースを切断して、バルブの接続部に
取り付けなければならないので、ゴムホースの取
り付けが極めて不便であつた。しかも、上記のよ
うに接続金具を取り外したり、或はその部分を切
断したりした場合には、ゴムホースを元の場所に
取り付ける際に、再び接続金具をゴムホースに取
り付けなければならないという不都合があつた。

この考案は、上記のような事情を考慮してなさ
れたもので、その目的とするところは、接続金具
が取り付けられたゴムホースにおいても、何等接
続金具を取り外すことなく、簡単且つ確実にゴム
ホースをバルブの端部に接続することができるバ
ルブにおけるホース接続用アダプタを提供するこ
とにある。

この考案は上述した目的を達成するために、バ
ルブに設けられたホース接続部に着脱自在な袋ナ
ツトを設け、この袋ナツトに係止され前記ホース
接続部に接続されるホース取付金具を設け、この
ホース取付金具の外側に着脱自在に取り付けられ
るホース金具接続部材を設けたことを要点とす
る。

以下、この考案の一実施例を第１図及び第２図
に基づいて具体的に説明する。第１図は液体を噴
霧する携帯用の蓄圧式噴霧装置を示し、この図に
おいて符号１は噴霧器である。この噴霧器１は、
空気ポンプの握り２を上下させることにより、シ
リンダ３内で空気を加圧し、噴霧液容器４内に送
り込み、この容器４内の噴霧液を加圧するように
なつている。また、上記噴霧器１には噴霧液を導
出するゴムホース５が接続されており、このゴム
ホース５にはバルブ６を介して伸縮自在に伸びる
噴霧ノズル７が取り付けられている。上記バルブ
６は、開閉操作により、ゴムホース５で導かれた
噴霧液を噴霧ノズル７に送り噴霧させたり、また
それを止めたりするものであつて、第２図に示す
ように構成されている。即ち、上記バルブ６は、
バルブ本体８内に噴霧液が流通する流路９を形成
し、この流路９内に突出して流路９を仕切る弁体
ケース１０を上記バルブ本体８に一体に形成し、
且つ上記弁体ケース１０内に上記流路９を連通可
能に塞ぐ弁体１１を配置した構成になつている。
従つて、上記バルブ６は、弁体１１の頭部１１ａ
を回して弁体１１を上下させることにより、流路
９を連通させたり、また塞ぐようになつている。
なお、図中６ａはバルブ６の握柄である。

このように構成されたバルブ６の端部には、ゴ
ムホース５を接続するためのアダプタ１２が取り
付けられている。このアダプタ１２は、第２図に
示すように、バルブ本体８の流入側端部に形成さ
れたねじ部８ａに着脱自在に装着する袋状ナツト
１３と、この袋状ナツト１３により上記バルブ本
体８の流入側端部に装着されるホース取付金具１
４と、このホース取付金具１４に着脱自在に取り
付けられるホース金具接続部材１５とを備えた構
成になつている。

上記袋状ナツト１３は、プラスチツクからなる
ものであつて、その一端内周壁にはバルブ本体８
のねじ部８ａに螺合する雌ねじ部１３ａが形成さ
れており、またその他端内周壁には内側へ突出す
る係止部１３ｂが形成されている。この場合、係
止部１３ｂの先端が描く内径はバルブ本体８の流
路９の内径よりも大きく設定されている。

また、上記ホース取付金具１４は、金属或はプ
ラスチツク等からなるほぼパイプ状のものであつ
て、バルブ本体８の流入側流路９内に挿脱自在に
挿入する挿入部１４ａと、この挿入部１４ａの外
周に突出し上記袋状ナツト１３の係止部１３ｂに
係止される鍔部１４ｂと、上記係止部１３ｂに嵌
合し保持される嵌合部１４ｃと、上記袋状ナツト
１３から突出した部分の外周に形成された雄ねじ
部１４ｄと、この雄ねじ部１４ｄの先端に形成さ
れてゴムホース５の端部内に圧入する凹凸を有す
るホース取付部１４ｅとを一体に形成したもので
ある。この場合、上記挿入部１４ａの端部には、
係止溝１４ｆが形成されており、この係止溝１４
ｆが流路９の内壁に突出形成された突出部９ａに
係合することにより、ホース取付金具１４が空転
しないようになつている。

更に、上記ホース金具接続部材１５は、金属或
はプラスチツク等からなるほぼ円筒状のものであ
つて、その一端内周壁には上記ホース取付金具１
４の雄ねじ部１４ｄに着脱自在に螺合する第１の
雌ねじ部１５ａが形成されており、また上記ホー
ス取付部１４ｅの先端よりも若干突出する頭部１
５ｂの内周壁には第４図に示すような接続金具１
６の雄ねじ部１６ａが螺合する第２の雌ねじ部１
５ｃが形成されている。

次に、上記のように構成されたアダプタ１２に
よりゴムホース５をバルブ６に接続する場合につ
いて説明する。まず、ゴムホース５を直接接続す
る場合には、第３図に示すように、予めホース取
付金具１４に袋状ナツト１３をホース取付部１４
ｅ側から挿入して配置しておく。この状態で上記
ホース取付部１４ｅにゴムホース５の端部を圧入
して取り付ける。この場合には、ホース取付部１
４ｅの凹凸によりゴムホース５の端部が抜けるこ
となく取り付けられるが、仮にゴムホース５が抜
ける恐れがあるときには、図示しないバンド等で
締め付けておけばよい。このようにしてゴムホー
ス５がホース取付金具１４に取り付けられた場合
には、ホース取付金具１４の挿入部１４ａをバル
ブ本体８の流入側流路９内に挿入すると共に、上
記挿入部１４ａに形成された係止溝１４ｆを流路
９内の突出部９ａに係合させる。この状態で、袋
状ナツト１３の雌ねじ部１３ａをバルブ本体８の
ねじ部８ａに螺着する。すると、袋状ナツト１３
の係止部１３ｂにホース取付金具１４の鍔部１４
ｂが当接すると共に、この鍔部１４ｂがゴムパツ
キン１７を介してバルブ本体８の端部に圧接す
る。これにより、ゴムホース５がバルブ６に接続
される。

また、ゴムホース５の端部に接続金具１６が取
り付けられているゴムホース５をバルブ６に接続
する場合には、第４図に示すように、まずバルブ
本体８の流入側流路９内にホース取付金具１４の
挿入部１４ａを挿入すると共に、係止溝１４ｆを
流路９内の突出部９ａに係合させ、この後ホース
取付部１４ｅ側から袋状ナツト１３を挿入し、こ
の袋状ナツト１３の雌ねじ部１３ａをバルブ本体
８のねじ部８ａに螺着し締め付け、更にこの後ゴ
ムパツキン１８を介してホース金具接続部材１５
の第１の雌ねじ部１５ａを上記ホース取付金具１
４の雄ねじ部１４ｄに螺着しておく。この状態
で、ゴムホース５に取り付けられた接続金具１６
の雄ねじ部１６ａを上記ホース金具接続部材１５
の第２の雌ねじ部１５ｃに螺着すればよい。これ
により接続金具１６を有するゴムホース５もバル
ブ６に接続される。

なお、この考案は上述した実施例のようなホー
ス金具接続部材１５に限られることなく、例えば
第５図に示すように構成されたホース金具接続部
材２０であつてもよい。即ち、このホース金具接
続部材２０は、その一端内周壁にバルブ本体８の
ねじ部８ａに着脱自在に螺合する雌ねじ部２１ａ
と、この雌ねじ部２１ａに階段上に連続し且つホ
ース取付金具１４の雄ねじ部１４ｄに着脱自在に
螺合する雄ねじ部２１ｂとを有し、また他端に接
続金具１６の雄ねじ部１６ａが螺合する第２の雌
ねじ部２２とを有した構成になつている。このよ
うに構成されたホース金具接続部材２０にあつて
は、前述した実施例と全く同様に用いることがで
きるほか、接続金具１６を有するゴムホース５を
バルブ６に接続する場合に、ホース取付金具１４
及び袋状ナツト１３をバルブ本体８に必ずしも取
り付ける必要はなく、上記ホース金具接続部材２
０を直接バルブ本体８のねじ部８ａに螺着させる
ことができるので、ゴムホース５の接続が更に容
易になる。

また、この考案は、上述したいずれのホース金
具接続部材１５，２０に限られることなく、例え
ばバルブ本体８のねじ部８ａとホース取付金具１
４の雄ねじ部１４ｄとを同じ大きさのねじに形成
し、これらに螺合する第１の雌ねじ部をホース金
具接続部材に形成したものであつてもよい。

更に、前述した実施例では、ホース取付金具１
４の挿入部１４ａの先端に係止溝１４ｆを形成
し、この係止溝１４ｆに流路９内の突出部９ａを
係合させてホース取付金具１４が空転しないよう
になつているが、この考案はこれに限られること
なく、例えばホース取付金具１４に突起を形成
し、この突起が係合する溝を流路９の内壁に形成
したものであつてもよい。

また、前述した実施例では、ゴムホース５を直
接バルブ６に接続する場合に、ホース取付金具１
４ｅを介して接続しているが、この考案はこれに
限られることなく、例えば第６図に示すように接
続部材３０を介して袋状ナツト１３により取り付
けたものであつてもよい。即ち、ゴムホース５の
端部に鍔部３１を有するプラスチツク製の接続部
材３０を圧入し、この接続部材３０が取り付けら
れたゴムホース５の端部をバルブ本体８の端部に
装着した後、袋状ナツト１３の雌ねじ部１３ａを
バルブ本体８のねじ部８ａに螺着し、袋状ナツト
１３の係止部１３ｂにより接続部材３０の鍔部３
１に対応するゴムホース５をバルブ本体８側へ引
き寄せて弾接させ、これによりゴムホース５をバ
ルブ本体８に接続するようにしたものであつても
よい。

なおまた、この考案は、上述したような蓄圧式
噴霧装置に限られることなく、他のものにも広く
適用することができる。

以上説明したように、この考案に係るバルブに
おけるホース接続用アダプタによれば、バルブに
設けられたホース接続部に着脱自在な袋ナツトを
設け、この袋ナツトに係止され前記ホース接続部
に接続されるホース取付金具を設け、このホース
取付金具の外側に着脱自在に取り付けられるホー
ス金具接続部材を設けたので、袋状ナツトと、ホ
ース取付金具と、ホース金具接続部材とを具備し
たものであるから、接続金具のあるゴムホースで
あつても、また接続金具のないゴムホースであつ
ても、簡単且つ確実にゴムホースをバルブの端部
に接続することができ、またホース金具接続部材
にバルブの端部とホース取付金具の雄ねじ部とに
螺合する雌ねじ部を形成したものであれば、更に
簡単にゴムホースを接続することができるという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る蓄圧式噴霧装置の概略
構成図、第２図はそのバルブ及びアダプタの拡大
断面図、第３図はそのホース取付金具にゴムホー
スを取り付けた状態の要部断面図、第４図は接続
金具を有するゴムホースを取り付けた状態の要部
断面図、第５図はホース金具接続部材の変形例を
示す断面図、第６図は袋状ナツトによりゴムホー
スを取り付けた状態の要部断面図である。 ６……バルブ、８ａ……ねじ部、１２……アダ
プタ、１３……袋状ナツト、１４……ホース取付
金具、１４ｄ……雄ねじ部、１４ｅ……ホース取
付部、１４ｆ……係止溝、１５，２０……ホース
金具接続部材、１５ａ……第１の雌ねじ部、１５
ｂ，２２……第２の雌ねじ部、２１ａ，２１ｂ…
…雌ねじ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ バルブに一体に設けられたホース接続部の端
   部に着脱自在に装着される袋状ナツトと、この
   袋状ナツトにより上記ホース接続部の端部に装
   着され且つ上記袋状ナツトから突出した部分に
   ホース取付部と雄ねじ部とを有するパイプ状の
   ホース取付金具と、このホース取付金具の雄ね
   じ部に着脱自在に取り付けられる第１の雌ねじ
   部を一端に有し且つ他端に第２の雌ねじ部を有
   するほぼ円筒状のホース金具接続部材とを具備
   してなるバルブにおけるホース接続用アダプ
   タ。 ２ 上記ホース取付金具には、回転止め用係止部
   が設けられたことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のバルブにおけるホース接
   続用アダプタ。 ３ 上記ホース金具接続部材の第１の雌ねじ部
   は、上記ホース取付金具の雄ねじ部と、上記バ
   ルブの端部とに着脱自在に螺合するように構成
   されたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載のバルブにおけるホース接続用ア
   ダプタ。