JPS6138022B2 - - Google Patents

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JPS6138022B2
JPS6138022B2 JP55052099A JP5209980A JPS6138022B2 JP S6138022 B2 JPS6138022 B2 JP S6138022B2 JP 55052099 A JP55052099 A JP 55052099A JP 5209980 A JP5209980 A JP 5209980A JP S6138022 B2 JPS6138022 B2 JP S6138022B2
Authority
JP
Japan
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vinyl chloride
open
sheet
cell
foaming
Prior art date
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Expired
Application number
JP55052099A
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English (en)
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JPS56148527A (en
Inventor
Hisashi Takeda
Akira Sato
Tatsuo Waki
Akinori Arai
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Lonseal Corp
Original Assignee
Lonseal Corp
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Publication date
Application filed by Lonseal Corp filed Critical Lonseal Corp
Priority to JP5209980A priority Critical patent/JPS56148527A/ja
Publication of JPS56148527A publication Critical patent/JPS56148527A/ja
Publication of JPS6138022B2 publication Critical patent/JPS6138022B2/ja
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は自動車用座席、椅子張、ソフアー表
皮、座布団カバー、体育用マツトカバー、各種の
背もたれの袋材等、耐水性・耐久性と共に適度の
通気性を有する、合成樹脂製の通気性表皮材の製
造方法に関するものである。 従来この種の用途には皮革、織物、及び合成樹
脂製レザーが多用されて来ているが、皮革は寸法
的制約と安定した品質のものが得にくいという素
材的制約の他に高価であり量的確保が困難である
という難点がある。また織物は通気性、吸湿性の
点では全く問題はないが、汚れやすいこと、ジユ
ース、コーヒーなど飲物をこぼした際に瞬時にし
て、吸収されてしまうこと、更には強度的に弱い
などの欠点がある。これらの点から登場したのが
塩ビレザー、ポリウレタンレザー、合成皮革など
のいわゆる合成樹脂製レザーである。合成樹脂製
レザーは幅は最大1500mm程度の制約を持つが、長
さに関しては任意の長さのものとすることが出来
るので寸法的制約がなく、品質的にも全く安定し
た同一品質のものとすることができ、耐汚染性や
強度の点でも極めてすぐれており、着色・印刷は
自由でしかも硬・軟自在で発泡構造をもつものも
作ることが出来るなど多種多様の特性を持つてい
ることから前記の用途に大量に用いられている。 しかし乍ら、このすぐれた合成樹脂レザーには
極めて大きな欠点があつた。それは通気性が全く
ないという点である。 したがつて、上述の如き特性を有しているにも
かかわらず、通気性が不可欠的に要求される分野
では天然皮革や織物を使用せざるを得ないという
不便さがあつた。この事から通気性表皮材の開発
研究が数多くなされ、通気性表皮材を製造する発
明も種々提案されて来ているが未だ実用に供し得
る物は出現しておらず、有効な通気性表皮材の出
現が待望されていた所以である。 これまで試みられた方法のひとつとして実開昭
53−61466号公報に示された「立体図柄を現した
皮革構成体」があるが、これは、「図柄を印刷し
た皮革の裏面に接着剤を介して通気孔を穿設した
熱可塑性樹脂シートを接着し、更に該シート上に
熱可溶性発泡シート及び前記樹脂シートと同質の
通気孔を有する樹脂シートを重合し、別々に設け
た彫刻模様を有する高周波熱溶着機で前記皮革に
印刷した図柄の周縁に沿つて重合体を熱溶着して
皮革の表面に模様を顕現させた立体図柄を現した
皮革構成体」であつて、熱可塑性樹脂シートに物
理的な孔を穿設させることにより合成樹脂シート
に通気性を付与せしめようというものである。し
かし乍ら、これは表皮に皮革を用いており、通気
孔開穿樹脂シートを該皮革表皮に接着剤を用いて
全面接着している点、及び熱可溶性発泡シートを
芯材として用いているが、この発泡シートは高周
波熱溶着機による熱溶着で樹脂シートと部分的に
一体化されるものであるから、連続生産性がなく
同一品質のものを大量に製造することができない
などの欠点を有するものであつた。 またこの他にクツシヨン層として熱可塑性合成
樹脂発泡層を有する合成樹脂レザーの例として特
公昭54−1633号公報に示す「床敷体の製造方法」
があるが、これは「非発泡性合成樹脂層(シヨア
ーA硬度84〜92)を表面層とし、その裏面に化学
架橋剤を添加した発泡性合成樹脂層(シヨアーA
硬度76〜80未発泡時の硬度)を積層し、必要に応
じて裏打材を貼り合わせた後に加熱発泡し、1.5
〜2.5倍に発泡することを特徴とした床敷体の製
造方法」であつて、表面の非発泡性合成樹脂層は
通気性構造になつておらず、発泡層の存在により
クツシヨン性のすぐれた合成樹脂レザーであるこ
とは前記のこの種の用途には適しているが、全体
として通気性を全く有さぬ点はなお、従前の表皮
材の域を出ないものであつた。 本発明は、これらの点に鑑み、これまでに見ら
れなかつた新規で、且つ極めてすぐれた性能を有
する通気性表皮材を提供せんとするものであつ
て、裏打材の上面に、安定剤及び発泡剤を含有す
る連通発泡性合成樹脂組成物を、カレンダーによ
り圧延・積層し、次いでその上面にラミネーター
等により、予め準備された、所定の孔径・孔間隔
と開孔率を持つよう小孔が開穿されている孔明き
シートを積層した後、該積層シートを発泡炉に導
入し、前記連通発泡性合成樹脂組成物を加熱発泡
させ連通気泡層とすることによつて、これを製造
し、ここに用いられる連通発泡性合成樹脂組成物
は懸濁重合法により得られた汎用塩化ビニル樹脂
を主成分とし、これに安定剤として周期律表第
族の金属を含有する有機系安定剤と、周期律表第
族の金属を含有する有機系安定剤とを組合せた
ものを用い、それにアニオン系界面活性剤並び
に、ノニオン系界面活性剤又は低重合度ポリエチ
レンなどのポリオレフインあるいはワツクス類を
加えた軟質塩化ビニル樹脂系組成物であり、その
周期律表第族の金属として、Na又はKを、あ
るいは、NaとKの両者を含有する安定剤を用
い、周期律表第族の金属として、Zn又はCa
を、あるいはZnとCaの両者を含有する安定剤を
用いた組成物であり、孔明きシートは小孔の直径
が0.8mm以上で2.0mm以下の孔径で且つ2〜5%の
開孔率を有するものである。 本発明の実施の一例を図面について説明すると
表面層としての孔明きシート1はシートの全面に
亘り、直径が約0.8mmから2.0mm程度の孔径を有す
る小孔2を、開孔率2〜5%の範囲で開穿する。
この場合、開孔率A(%)は単位面積A0に対す
る、小孔2の占める面積A1(1個の小孔の面積
a1×小孔数n)との比率によつて決定する。即ち A0が100cm2の場合で10×10cmの正方形の場合は A=π(d/4)n となり、直径dの孔で、A(%)の開孔率にする
には n=4A/πd また1辺(10cm)当りの小孔の数Nは√、小
孔の間隔(碁盤目配列の場合)Sは10/〓n(cm)と なる。直径が0.8mmの孔径の場合は開孔率は小さ
くし、2.0mmの孔径の場合は開孔率を大きくす
る。この逆の場合は好ましくない結果となる。 即ち直径が0.8mmの小孔を5%に開孔率にする
には、100cm2に1000個の孔を明ける必要があり、
碁盤目配列では10cmに31個の孔を3.2mm間隔で明
ける必要があるが、小孔数が多くなることは、表
面シートとしての強度保持を阻害するので好まし
くなく、したがつて直径が0.8〜1.0mmの小孔の場
合は開孔率を2〜3%の範囲にすれば、充分な通
気性を有し、かつ、強度保持性及び美観上も好ま
しいものとなる。 これとは逆に、孔径が2.0mmと大きい場合には
開孔率を小さくすると孔数が極端に少くなり強度
的には有利であるが、非均一な通気となり、且つ
美観的には、好ましくない。したがつて直径が1
mm以上の孔径の場合は3〜5%の範囲の開孔率と
する必要がある。 これらの点から考慮した場合、3%前後の開孔
率が最も好ましく孔径として1.0〜1.2mm程度が最
適であると言える。 またこの孔明きシート1は材質的には、軟質塩
化ビニル樹脂シートが最も適しているが、アクリ
ル系樹脂、塩化ビニル系共重合体、酢酸ビニル含
有量が60%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合
体、NBRなどのゴム物質、クロロスルフオン化
ポリエチレン、塩素化ポリエチレンなど塩化ビニ
ル樹脂及び塩化ビニル樹脂用可塑剤と混和性を有
する他の合成樹脂を、単独又は複数合わせて塩化
ビニル樹脂に混ぜたものもまた適している。構造
的には孔明きシート1は、シートという用語の意
味の如く基布・紙などの異種物質が積層されない
単体シートの場合と、織布・編布・織布などの裏
打材が積層されているところの所謂合成樹脂レザ
ークロス構造のものの両者が用いられる。また、
表面に、アルミニウムなどの金属蒸着を行つた薄
膜、又は虹彩膜を施したものも使用することが出
来る。勿論、孔明きシート1の表面に、各種の印
刷模様や、絞模様を付すことは任意に実施し得る
ところであり、また孔明きシート1自体の着色・
彩色は自由である。 本発明の方法において、最も重要な要件は、連
通発泡性合成樹脂組成物である。表面積が、孔明
きシートであり通気性を有するものであつても、
そのバツクアツプクツシヨン層としての発泡層が
独立気泡構造のものであつては無価値である。こ
の独立気泡が連続気泡即ち連通発泡であることに
よつてのみ、すぐれた通気性表皮材となる。また
従来の如きウレタンフオームを用いるようなもの
の場合は、確かに連通気泡体ではあるが孔明きシ
ートと、ウレタンフオームとは接着剤によつて全
面に亘り接着・積層するか、高周波融着によつて
部分的に接合するかの方法しかなし得なかつた。
接着剤を用いる場合は接着剤の硬化に伴う硬直化
や、孔明きシートの小孔の目詰まりが生じ易く、
高周波融着の場合は部分的接合なので接合部以外
の部分はウレタンフオームと孔明きシートが単に
重なつているのみで、簡単な外力で裂けたり、引
張りが加わつて変形したりする。しかし乍ら、本
発明の方法による表皮材の場合は連通発泡層は表
面の孔明きシートと一体的不可分に溶着してお
り、且つそれでいて、通気性を保持しているとい
う独自の性能を持つていることから、かかる欠点
は全くないものが得られる。 発泡層は発泡時に必ず溶融→発泡という過程を
経るが孔明きシートが合成樹脂レザークロス構造
の場合、この溶融が極めて有効に作用する。即ち
孔明きシートは連通発泡性合成樹脂シートに対し
て仮着状態、即ち、接着剤を用いずに、単に粘着
程度で載置されている状態であつても、この連通
発泡性合成樹脂層の溶融によつてレザークロスの
裏打材との接着が完全に行われ、一体不可分の構
成となる。また、この事は、裏打材3と、導通発
泡性合成樹脂層4との間の接着強化にも見られる
現象であつて、本発明の附随的効果と言える。 本発明は、連通発泡性合成樹脂組成物として、
懸濁重合法により製造された汎用塩化ビニル樹脂
を用いる。 従来、軟質塩化ビニル樹脂製気泡体は、その樹
脂成分として懸濁重合法により製造された汎用塩
化ビニル樹脂を原料とし、アゾジカルボンアミド
の如き熱分解型発泡剤を用いることから、その気
泡構造は全て独立気泡であつて、ウレタンフオー
ムのような通気性及び透水性を有する連続気泡構
造のものは得られなかつた。 一方、乳化重合法により製造された塩化ビニル
樹脂、即ちペースト用塩化ビニル樹脂によるプラ
スチゾルを原料として用いる場合は、プラスチゾ
ル用として特に開発された発泡剤、例えば大塚化
学薬品(株)製の発泡剤AZ−F(アゾジカルボンア
ミド粉末をパラフイン中に分散させたもの)や、
アゾジカルボンアミドとワセリンの混合物を用い
る場合には得られた気泡体は連続気泡体となる
が、通常一般に使用されている発泡剤、例えばア
ゾジカルボンアミド単独では連続気泡体は得られ
ない。 この種の発明としては特公昭53−21898号公報
に示す「連続気泡体の製造法」(出願人・大塚化
学薬品)の発明がある。この発明は「塩化ビニル
乳化重合単独重合体及び塩化ビニル乳化共重合体
の少くとも一種、可塑剤及び発泡剤を含む混合物
をシート状に成型し加熱して気泡体を製造するに
際し、該混合物に炭素数20〜80のパラフイン系ワ
ツクス及び高級脂肪族−塩基性酸の1価又は多価
アルコールエステルから成る炭素数20〜80のエス
テル系ワツクスから選ばれ且つ実質的に塩化ビニ
ル重合体と相溶性のないワツクスの少なくとも1
種を添加して連続気泡体を得ることを特徴とする
連続気泡体の製造法」であつて、基本となる塩化
ビニル樹脂は乳化重合法による塩化ビニル樹脂で
あり、その使用形態は液相のプラスチゾルを用い
た塗布法に限定されている。即ち、塩化ビニルの
単独乳化重合体、塩化ビニルと酢酸ビニル、塩化
ビニリデン、エチレン、プロピレ、その他との乳
化共重合体であり、共重合体のモノマー比が塩化
ビニルが50%以下の乳化共重合体樹脂を用い、こ
れにDOP、DBP、DOSなどの可塑剤と共に発泡
剤を加えたプラスチゾルを基本配合とし、このプ
ラスチゾルにワツクス成分を添加したものであ
り、離型紙上にこれらのプラスゾルを塗布し、ゲ
ル化後(150℃、1分間)更に加熱発泡(230℃、
1分間)して連続気泡体シートを得ているもので
ある。同社の発泡剤AZ−Fはこの目的に開発さ
れた発泡剤であり、前記の如くアゾジカルボンア
ミド粉末をパラフインワツクス中に分散させた形
で販売しているものと思われる。 また、これらプラスチゾル用として開発された
発泡剤は懸濁重合法による塩化ビニル樹脂に対し
ては混練することが出来ない。仮に混練し得
たとしても滑性が強すぎてシート状に圧延するこ
とが不可能である。樹脂のゲル化が不充分、
発泡剤の分散が悪く、均一な連続発泡体が得られ
ない。などの理由から使用することが出来ない。 プラスチゾルを用いた加工法は所謂液相加工法
であつて、ドクターナイフ法、リバースロールコ
ーター法などの塗布方法に依らざるを得ず、加工
効率が悪く、原料費及び加工費が高価であるとい
う欠点を持つており、この点から、カレンダー法
による連続気泡体の加工性の開発が古くから要望
されていたが、未だに実用性のある加工法は皆無
の状態である。 本発明はかかる技術的背景においてなされたカ
レンダー法による連続気泡体の表皮材を製造せん
とするもので通常のカレンダー加工に使用されて
いる懸濁重合法により製造される汎用塩化ビニル
樹脂を主成分として用いる。この場合、純粋な塩
化ビニル樹脂の他に塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニ
ルーマレイン酸共重合体等の、塩化ビニルモノマ
ーを主要成分とし、これと他のモノマーとの共重
合体を用いること及びこれらの共重合体と純粋な
塩化ビニル樹脂との混合樹脂系も本発明の樹脂成
分として有効で、特に塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体はその単独使用及び純粋な塩化ビニル樹脂
との混合の場合も極めてすぐれた適性を示す。し
たがつて本発明において用いる「塩化ビニル樹
脂」なる用語はこれらの共重合体単独及び共重合
体と純粋な塩化ビニル樹脂との混合樹脂系の両者
の意味を包含する技術用語であつて、「純粋な塩
化ビニル樹脂」のみに限定されるものではない。 また純粋な塩化ビニル樹脂に対して、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂やEVAやNBRの様な或る
種の改質を目的として添加される他の樹脂成分を
加えることも、本発明の範囲を逸脱するものでは
なく、この場合も技術用語として「塩化ビニル樹
脂」という用語に包含されるものである。 本発明において使用される塩化ビニル樹脂の重
合度は400−1300程度のものでこの中で特に平均
重合度が600乃至1000の範囲のものが適してい
る。 これは一般の軟質塩化ビニル樹脂製気泡体の場
合と同様で、配合成分のひとつに発泡剤を含有す
ることから来る制約で、特にこれらの範囲に限定
されるものではない。例えば重合度が400程度の
塩化ビニル樹脂を重合度1350の塩化ビニル樹脂と
1:1の割合で混合使用する場合は、重合度800
の塩化ビニル樹脂を単独で使用した場合よりも、
カレンダー加工性及び連続気泡体の性能において
すぐれた結果が得られている。 本発明において使用される安定剤は極めて重要
な要因で周期律表第1族の金属を含有する有機系
安定剤と、周期律表第族の金属を含有する有機
系安定剤とを組合わせて使用する方法を基本とす
るものである。ここにおいて使用する有機系安定
剤なる用誤はリシノール酸、デカン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、オクタン酸、ピロリドンカル
ボン酸、2エチルヘキソイン酸などの高級脂肪酸
を前記両金属との塩、芳香族カルボン酸、複素環
カルボン酸などの有機酸との塩フエノール化合物
との塩、マレイン酸等の分子鎖中に二重結合を有
する不飽和脂肪酸との塩などを意味する。 周期律表第族の金属としてはリチウム
(Li)、ナトリウム(Na)カリウム(K)が本発
明における安定剤として有効であり、更に周期律
表第族の金属としてはマグネシウム(Mg)、カ
ルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、ストロンチウム
(Sr)、カドミウム(Cd)、バリウム(Ba)などが
使用される。これらの有機系安定剤は、第族の
金属を含むものとしNa−オクトエート、第族
の金属を含む安定剤として、Zn−ステアレート
の様に単一化合物の形のものを両者組合わせて使
用することの他に第族の金属を複数含む安定剤
と、第族の金属を単一に含む単一化合物を組合
わせても良く、またの逆であつても良い。 最近の安定剤技術によると、これらの有機酸塩
をパラフイン系溶剤に溶解させ、そこに有機亜リ
ン酸エステル等の安定助剤を加えた液状の複合安
定剤が多くなつており、この様な場合には、上記
の如く単一化合物同志の組合わせというよりも、
むしろ、第族の金属と第族の金属の両者を含
有する有機系複合安定剤と呼ぶべきもので、この
場合の例としてはアデカ・アーガス(株)製のマーク
FL22、FL−23があり、この安定剤は、第族の
金属としてNaを、第族の金属としてZn、Caを
含んだもので、この場合はFL−22を加えるのみ
で良い。また上記の単一化合物を適宜の溶剤及び
安定助剤に溶解した液状のものを作り、それを用
いても良い。 本発明において使用される界面活性剤は、安定
剤と共に極めて重要な要因で、アニオン系界面活
性剤及びノニオン系界面活性剤の両者の併用を基
本としている。 アニオン系界面活性剤単独では連通構造とはな
らず、逆にノニオン系界面活性剤単独の場合でも
同様で必ず両者の共存が必須条件となる。アニオ
ン系界面活性剤の例としては直鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、α−オレフインスルホネー
ト、アルコールサルフエート、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルサルフエート、ポリオキシエ
チレンアルキルフエニルエーテルサルフエート、
アルキルメチルタウライド、ジアルキルスルホサ
クシネートなどがあり、ライオン油脂製リポラン
1400(α−オレフインスルホネート系)は本発明
のアニオンアニオン系界面活性剤として好適であ
る。 またノニオン系界面活性の例としては、ポリオ
キシエチレンアルキルフエニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミンなどがあり、ライオン油脂製
リポノツクスNC−2Y(ポリオキシエチレンアル
キルフエニルエーテル)は本発明のノニオン系界
面活性剤として好適である。このノニオン系界面
活性剤は他の物質と置換が可能である。例えば、
低重合度のポリエチレンやポリプロピレンなどの
低重合度ポリオレフイン類、ワツクス類、パラフ
イン類がノニオン系界面活性剤に替えて用いるこ
とが出来る。この場合も必ずアニオン系界面活性
剤の併用が必要である。低重合度のボリエチレン
としては例えば製鉄化学製UF1・5、パラフイン
の例としては日本石油製マイクロパラフインなど
が適している。 これらの配合剤を必須成分として、この他に、
通常のカレンダー加工の配合に使用される成分、
例えば可塑性、充填剤、滑剤、着色剤などが用い
られるが、これらの種類及び量は任意に選択され
るべきで特に限定するものではない。 上記の各配合剤は、夫々の用途に応じて所定量
を秤量又は計算した後、高速撹拌機例えばヘンシ
エルミキサーなどにより粗混合する。 この状態ではこれらの配合物は幾分湿つた感じ
ではあるがサラツとした粉末状を示しているの
で、乳化重合製塩化ビニル樹脂を用いた際に見ら
れる様な撹拌槽壁への付着は殆どなく、インテン
シブミキサーへの投入は、極めて容易に行われ
る。高速撹拌機での粗混合時の温度は概ね50〜60
℃で良く、この加温混合により可塑性の樹脂粒子
中への吸収が促進され、流動性に富んだ混合物と
なるので安定剤や他の配合物の分散がスムーズに
行われる。 この粗混合物は次いでインテンシブミキサーに
投入され、加圧状態で加熱され、ゲル化される。
この場合の加熱温度は100〜110℃程度に押えるべ
きで高温での混練は第族の金属を含有すること
から、発泡剤の分解を早めたり誘発するので好ま
しくない。 この事はミキシングロールでの混練においても
言えることで、ミキシングロールでの混練温度は
130℃前後で行うべきであろう。この様にして混
練したコンパンドはカレンダーに投入して圧延4
する。カレンダーの温度条件はミキシングロール
の温度よりも5〜10℃高くして行う。この場合の
厚さは最終製品の発泡倍率と厚さとによつて可変
であるが概ね0.2〜0.4mmの範囲であつて、紙や基
布などの裏打材3を積層する(第3図)。ここ迄
の工程・手順は温度条件の設定がやゝ厳しい点を
除いては、通常の発泡シート又はレザーの製造を
全く同じで、特別の付加装置又は付帯設備は不要
である。 孔明きシート1との積層(第4図)はこの裏打
材3と連通気泡性シート4との積層が行われた直
後、即ち連通気泡性層4が充分に加熱されている
間に行うものが最も好ましい。この時点では連通
気泡性層4の表面は粘着性を示しており、孔明き
シート1が、シート単体の構造の場合は極めてす
ぐれた積層性を示し、織布や紙などが裏打ちされ
ている、いわゆる合成樹脂レザークロス状のもの
であつても、その後の操作には何ら支障のない程
度の仮着性を持つている。 しかし乍ら何らかの理由で、カレンダー加工工
程と分離した工程で孔明きシート1を積層する場
合は、発泡炉直前に簡単な積層装置を設け、連通
発泡性層4を100℃前後に加温した後、孔明きシ
ート1を押圧すれば仮着状態となるのでその壁、
発泡炉に導入すれば良い。 発泡炉は通常の熱風式発泡炉が使われる。温度
は190〜220℃の範囲が適している。この場合、急
激な加熱、即ち、いきなり220℃の熱に曝露する
のではなく、190℃→200℃→210℃と徐々に加熱
した方が発泡構造上有利である。そのためには発
泡炉を3ないし4つのゾーンに区分し、第1ゾー
ンは190℃、第2ゾーンは200℃、第3ゾーン・第
4ゾーンを210℃と最高温度に設立しておくこと
が好ましい。 この様にして発泡炉を通すと、連通発泡性層4
は約3〜4倍の厚さに発泡4′する。 しかし乍ら、過度の発泡倍率は強度面で不利と
なるので2.5〜3.0倍位の倍率に押えるべきで、そ
のために、発泡炉から出た発泡シート4を直ちに
クリアランスエンボツサー(一定間隔の間隙を押
つた型押様)に通し、表面を平らにならすと同時
に発泡層4′を軽く押して潰して所定の厚さ、即
ち所定の発泡倍率になるように制御する。この様
な押圧が加わつた場合でも、本発明の発泡層4′
は通気性・透水性を全く失わず、殆ど変化なく加
工出来る点も附随的効果を言えよう。 発泡炉を通して発泡させ、クリアランスエンボ
ツサーで所定厚さにすると、穿孔部に発泡層4′
が若干圧入されてくるが、通気性、透湿性には何
ら影響がないことは驚くべきことである。 次に本発明の具体的態様を実施例により詳述す
る。 実施例 1 (A) 孔明きシートの製造 厚さ0.35mmで表面に、逆シボ方式(特公昭53
−15号公報記載の方法)により皮絞を付した軟
質塩化ビニルシートに、直径が1.0mmの円形小
孔を5mm間隔で碁盤目状に全面に亘り、パンチ
ングマシン(アイ・エス・アイ(株)社製PM−8
−400)により穿孔した。この場合開孔率は3
%であつた。開孔前と開孔後の強度時変化及び
通気性は表1の通りであつた。
【表】 開孔前の物性
(B) 連通発泡性合成樹脂組成物及び圧延、並びに
裏打材との積層 塩化ビニル樹脂(=800) 100 重量部 DOP 70 〃 エポキシ化大豆油 5 〃 アゾジカルボンアミド 6 〃 マークFL−22 4 〃 ステアリン酸 0.3 〃 上記配合物をヘンシエルミキサー中に秤量、
投入し、60℃の加温条件下で2分間撹拌混合し
た後、インテンシブミキサーにチヤージする。
この時点では混合物は、掌でにぎると塊状にな
るが、軽く押すと簡単に潰れてしまう湿潤粉状
であつた。 インテンシブミキサーは120℃の加熱条件で
操作され3分間混練後、ミキシングロールに排
出した。コンパンドはすでに餅状にまとまつて
おり、140℃のミキシングロール及び145℃のウ
オーミングロールで混練された後、160℃に加
熱されている逆L型カレンダーロールに投入さ
れた。 カレンダーロールでは0.4m/m厚のシートに
圧延され、同時に積層ロールで、予め、糊付−
テンターリング処理が行われた両面メリヤスの
糊付面と積層された。 (C) 孔明きシートとの積層 上記(B)工程で裏打材と連通発泡性合成樹脂シ
ートとが積層された後、直ちに、前記層ロール
と直列状態に設けられている第2積層装置によ
つて前記(A)によつて得た孔明きシートを連通発
泡性合成樹脂シート面に押圧・積層し、冷却
後、巻取る。 (D) 発泡、クリアランスエンボス及び通気性表皮
材の製造 上記(C)の様にして得られた積層シートを発泡
炉に導入する。 発泡炉は4つのゾーンに分割されており、
各々独立したプロパンガスバーナーで加熱され
ているタイプで、第1ゾーンは190℃、第2ゾ
ーンは200℃、第3・第4ゾーンは210℃であ
り、全長24mの発泡炉であつた。ここを約12
m/分の速度で積層シートを通し、発泡層を4
倍程度に膨張させた後、直ちに1.5mmのクリア
ランスを持つたエンボス様に通して全厚1.6mm
の塩化ビニルレザークロスを得た。この場合の
発泡倍率は2.5倍であつた。 小孔をあけた部分に発泡層の侵入は若干あつ
たが、通気性は2.1cm3/cm2/secと極めてすぐれた
通気性を有し、すぐれた透水性・透湿性を示し
た。 実施例 2 (A) 孔明きシートの製造は実施例1と同様の方法
により行つた。 (B) 連通発泡性合成樹脂組成物及び圧延並びに裏
打材との積層 塩化ビニル樹脂(=800) 100 重量部 DOP 60 〃 エポキシ化大豆油 5 〃 NBR 5 〃 リボラン1400 2.5 〃 リポノツクスNC−2Y 0.5 〃 アゾジカルボンアミド 6 〃 Na−オクトエート 2.5 〃 Zn−ステアレート 0.5 〃 ステアリン酸 0.3 〃 実施例1(B)の配合に替えて、上記配合を用い
た他は実施例1と全く同様の方法で圧延、積層
を行つた。 (C) 孔明きシートの積層は実施例1と全く同様の
方法で行われた。 (D) 発泡・クリアランスエンボス及び通気性表皮
材の製造も実施例1と同様の方法で行われた。 但し、得られた通気性表皮材の通気性は1.6
cm3/cm2/secであり、同時にすぐれた透明性、透
湿性を示した。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明通気性表皮材の製造方法の実施の
一例を示すもので、第1図は製造された表皮材の
斜視図、第2図はその断面図、第3図及び第4図
は製造工程の断面図であり、図中、1は孔明きシ
ート、2は小孔、3は裏打材、4は連通発泡性合
成樹脂組成物層、4′は発泡層である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 懸濁重合法により得られた汎用塩化ビニル樹
    脂を主成物とし、これにNa又は/及びKなどの
    周期律表第族の金属成分を含有する有機系安定
    剤と、Zn又は/及びCaなどの周期律表第族の
    金属成分を含有する有機系安定剤とを組合せた安
    定剤を用い、これにアニオン系界面活性剤と、ノ
    ニオン系界面活性剤或いはポリエチレンなどのポ
    リオレフイン類か、ワツクス類又はパラフイン類
    とを併用した界面活性剤とを加えた軟質塩化ビニ
    ル樹脂系組成物と、通常は独立気泡体の製造に用
    いられるアゾジカルボンアミドの如き熱分解型発
    泡剤とから成る連通発泡性合成樹脂組成物を、裏
    打材の上面に、カレンダー法により圧延・積層
    し、次いで、その上面に、0.8〜2.0mmの範囲の孔
    径を有する小孔を、2〜5%の開孔率で穿孔せし
    めた孔明きシートを積層した後、この積層シート
    を発泡炉に導入して、前記連通発泡性合成樹脂組
    成物を加熱発泡させ、その溶融により該孔明きシ
    ートと一体不可分に溶着すると共に連通気泡層と
    することを特徴とする通気性表皮材の製造方法。
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JPS6048781A (ja) * 1983-08-30 1985-03-16 株式会社高木化学研究所 自動車用座席
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