JPS6137831B2 - - Google Patents

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JPS6137831B2
JPS6137831B2 JP9602782A JP9602782A JPS6137831B2 JP S6137831 B2 JPS6137831 B2 JP S6137831B2 JP 9602782 A JP9602782 A JP 9602782A JP 9602782 A JP9602782 A JP 9602782A JP S6137831 B2 JPS6137831 B2 JP S6137831B2
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JP
Japan
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circuit
signal
transistor
color
demodulation
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Application number
JP9602782A
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JPS58213589A (ja
Inventor
Yoshitaka Kasagi
Tokio Aketagawa
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Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP9602782A priority Critical patent/JPS58213589A/ja
Publication of JPS58213589A publication Critical patent/JPS58213589A/ja
Publication of JPS6137831B2 publication Critical patent/JPS6137831B2/ja
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野] この発明は方式が異なるテレビジヨン信号を一
台で受像できるようにしたカラーテレビジヨン受
像機等に使用される色信号処理装置に関する。 [発明の技術的背景] 現在世界で使用されているカラーテレビジヨン
信号方式としては、NTSC、PAL、SECAMの三
つの方式がある。これらの各方式は、各国毎ある
いは地域毎に独自に採用されていたが、宇宙衛星
を用いたカラーテレビジヨン放送の進歩、ビデオ
テープレコーダの普及等に伴い、これらの異つた
方式の信号を、一台のカラーテレビジヨン受像機
で受像できるいわゆる多方式共用カラーテレビジ
ヨン受像機の需要が高まつている。 従来多方式共用カラーテレビジヨン受像機は、
各方式の信号を再生処理するために、各方式に適
合した各テレビジヨン信号処理回路を独立して有
する。このため、従来の多方式共用カラーテレビ
ジヨン受像機は、構成部品数点数の増加に比例し
て、価格の上昇、消費電力の増加、信頼性の低下
等の問題を有する。 上記のような問題を解決するために、信号方式
が類似している場合は、各方式共通に使用できる
回路部分を増やして部品数を削減した多方式共用
カラーテレビジヨン受像機が開発されている。こ
の多方式共用カラーテレビジヨン受像機は、
NTSC方式とPAL方式を受像できるものである。 ここで、NTSC方式とPAL方式のカラーテレビ
ジヨン受像機において、各々の特有の部分を第1
図、第2図に示して説明する。 第1図は、NTSC方式カラーテレビジヨン受像
機の色信号処理回路である。11はクロマ信号入
力端子、12は帯域増幅回路である。帯域増幅回
路12は、自動利得制御回路(ACC)、バースト
ゲート回路を含むもので、自動利得制御回路は、
入力信号のレベル変動を検知し、常に出力が一定
レベルとなるように自動制御を行う回路であり、
バーストゲート回路は、入力信号から色信号成分
とバースト信号とを分離するための回路である。 帯域増幅回路12で分離されたクロマ信号は、
伝送路13を経てカラーコントロール回路14に
入力され、ユーザの調整に応じて増幅される。カ
ラーコントロール回路14からの出力クロマ信号
は、(B−Y)復調器15、(R−Y)復調器17
に入力される。 一方、帯域増幅回路12で分離されたバースト
信号は、伝送路18を経て色相コントロール回路
19に入力される。色相コントロール回路19
は、テレビジヨン信号が伝送経路にて影響を受け
たことによつて生じる色相誤差を受像機側で補正
する機能を有するもので、その補正のための調整
はユーザによつて行なわれる。色相コントロール
回路19において位相調整されたバースト信号
は、伝送路20を経て色同期回路21に入力され
る。この色同期回路21は、色信号の復調に必要
な副搬送波を発生するための復調用基準副搬送波
発生器、カラー放送か白黒放送かを識別するキラ
ー検波器を含む。キラー検波器の出力は、カラー
コントロール回路14あるいは復調器に供給さ
れ、白黒放送時に色ノイズを発生しないように回
路機能を停止させることができる。基準副搬送発
生器は、入力バースト信号の位相に正確に追従す
る自動位相制御機能を有し、バースト信号の位相
を基準として復調用の副搬送波を生成し、伝送路
22,23を介して各(B−Y)復調器15、
(R−Y)復調器17に供給する。 第2図はPAL方式カラーテレビジヨン受像機
の色信号処理回路である。第1図は示した回路と
同一機能を有する部分は、同じ符号を付して説明
する。 カラーコントロール回路14から出力されたク
ロマ信号は、1H(1水平期間)遅延装置31に
入力されるとともに、アツテネータ32を介して
PALマトリツクス回路33に入力される。また
このPALマトリツクス回路33には、前記1H遅
延装置31の出力も加えられる。PALマトリツ
クス回路33においては、クロマ信号の1H遅延
された信号と遅延されない信号とのマトリツクス
処理が行なわれ、(B−Y)成分と(R−Y)成
分とに分離し、これをそれぞれ(B−Y)復調器
15、(R−Y)復調器17に入力する。 ところでPAL方式は、(R−Y)成分の復調軸
が1水平周期毎に180゜反転して伝送されてく
る。これは、PAL方式の特徴であり、PALマト
リツクス回路33において、1水平期間前の信号
と直接信号とのベクトル合成を行つた際、復調信
号に対する副搬送波位相歪の影響が軽減される。
PAL方式は、伝送系路における位相歪の影響を
受けにくいことから、色相コントロール回路が不
要となり、帯域増幅回路12で分離されたバース
ト信号は、直接色同期回路21へ入力され、基準
副搬送波発生用として用いられる。色同期回路2
1で得られた(B−Y)復調用の副搬送波は、
(B−Y)復調器15に入力される。また、(R−
Y)復調用の副搬送波は、水平帰線パルスによつ
て駆動され1水平期間毎に反転動作を得るパルス
イツチ回路34に入力され、位相合わせが行なわ
れ、その位相合わせの行なわれた副搬送波が(R
−Y)復調器17に入力される。また、このパル
スイツチ回路34の反転動作は、アイデント検波
出力情報(色同期回路内のアイデント検波器から
得られる)によつて、伝送信号に対して(R−
Y)復調用色副搬送波が正しい位相となるように
コントロールされる。パルスイツチ回路34は、
その内部のフリツプフロツプ回路出力が水平帰線
パルスによつて反転、非反転される。 上述したようなNTSC方式、PAL方式専用の色
信号処理回路において、互いに共通する機能を両
方式で兼用できるようにした共用回路は、第3図
に示すように構成される。 第3図において、第1図、第2図に示した回路
と同一機能を有する部分は、同じ符号を付して説
明する。この共用回路の場合、切換回路35、方
式選択手段36をさらに設けたもので、切換回路
35の出力によつて、PALマトリツクス回路3
3、パルスイツチ回路34、色相コントロール回
路19の動作を切換えられるようにしたものであ
る。PAL方式受信時には、色相コントロール回
路19のコントロール動作が停止され、帯域増幅
回路12で分離されたバースト信号は、そのまま
色同期回路21に導入される。NTSC方式受信時
には、カラーコントロール回路14から導出され
たクロマ信号は、PALマトリツクス回路33の
一部を経由してマトリツクス処理を受けずに(B
−Y)復調器15、(R−Y)復調器17に入力
される。また色同期回路21から導出された(R
−Y)復調用の副搬送波もパルスイツチ回路34
の一部を経由して位相反転処理を受けずに(R−
Y)復調器17に入力される。 上記したようにPAL及びNTSC方式兼用の色信
号処理回路によると、受信信号の方式に応じて、
信号処理形態が切換えられる。上記の説明では、
クロマ信号に関してはPALマトリツクス回路3
3でマトリツクス処理を行うか否かを切換回路3
5によつて決定し、また、副搬送波に関しては、
パルスイツチ回路34によつて(R−Y)復調軸
を1水平期間毎に180゜反転するか否かを決定し
ている。即ち、上記のシステムにおいては、
PAL方式、NTSC方式受信に応じて、色信号処理
回路における位相処理機能を切換えている。 ここでさらに、PAL及びNTSC方式相互間の信
号の違いについて着目すると、例えば下の表1に
示すようになる。
【表】 上記の表からわかるように(B−Y)/(R−
Y)の復調振幅比を算出し、NTSC方式を1とし
た場合、NTSC方式、PAL方式では復調成分の振
幅比が異なる。これは、赤、緑、青の基準色の色
信号を伝送した場合、復調成分の振幅を検出して
求めたものである。このように、復調振幅比が
PAL方式とNTSC方式とで異なるのは、送信側に
おける基準白色(色温度)が各方式間で異なるか
らである。従つて、PAL及びNTSC方式兼用の色
信号処理回路においては、PAL方式、NTSC方式
受信時に応じて、上記表1にみられるような復調
振幅比が得られるように回路利得も切換える必要
がある。 次に、PAL方式、NTSC方式の各成分復調軸に
ついて説明する。(B−Y)成分、(R−Y)成分
は、それぞれ(B−Y)復調器15、(R−Y)
復調器17に入力される。この(B−Y)復調器
15、(R−Y)復調器17に対しては、色同期
回路21で発生した(B−Y)復調用副搬送波、
(R−Y)復調用副搬送波がそれぞれ入力され
る。NTSC方式受信時には、(B−Y)復調用副
搬送波、(R−Y)復調用副搬送波間には105゜の
位相差が設定されて発生される。また、PAL方
式受信時には、(B−Y)復調用副搬送波と(R
−Y)復調用副搬送波間には90゜の位相差が設定
されて発生され、(R−Y)復調用副搬送波はパ
ルスイツチ回路34によつて1水平期間毎に180
゜反転される。 このように、(B−Y),(R−Y)成分に関し
ては、その復調軸は、色同期回路21で発生する
副搬送波によつて決定される。一方、(G−Y)
成分の復調については、マトリツクス回路を利用
した(G−Y)復調器16が用いられている。 第4図aは、(B−Y)復調器15、(G−Y)
復調器16、(R−Y)復調器17を示す。(B−
Y)復調器15において、42は二重平衡形差動
増幅器を用いた位相検波器、41は定電流源であ
る。位相検波器42には、(B−Y)復調用副搬
送波(CWB)と、クロマ信号(CRO)が入力さ
れる。この位相検波器42の出力端子42a,4
2bには、互いに逆極性の検波出力つまり、(B
−Y)復調出力が得られ、一方の(B−Y)復調
出力は抵抗43の一端から出力端子27に導出さ
れる。また他方の(B−Y)復調出力は(G−
Y)復調器16に入力される。(R−Y)復調器
17も(B−Y)復調器15と同様な構成であ
り、位相検波器46、定電流源45を有する。そ
して、この位相検波器46には、(R−Y)復調
用副搬送波(CWB)と、クロマ信号(CRO)と
が入力される。この位相検波器46の出力端子4
6a,46bには、互いに逆極性の検波出力つま
り(R−Y)復調出力が得られ、一方の(R−
Y)復調出力は、抵抗47の一端から出力端子2
9に導出される。また、他方の(R−Y)復調出
力は、(G−Y)復調器16に入力される。(G−
Y)復調器16は、電源ラインと基準接地電位ラ
イン間に抵抗48,49、定電流源50を直列接
続されてなり、抵抗48,49の接続点に前記
(B−Y)復調出力が入力され、抵抗49と定電
流源50間に前記(R−Y)復調出力が入力され
る。そして、(G−Y)復調出力は、抵抗51を
介して出力端子28に導出される。 (G−Y)復調出力は、(B−Y)復調出力
と、(R−Y)復調出力とのマトリツクス処理に
よつて得られる。これは、テレビジヨン信号伝送
においては、明るさを表わす輝度(Y)信号と光
の三原色R,G,Bの各信号間の比が定められて
いるので、(R−Y),(B−Y)復調出力を求め
れば(G−Y)復調出力が一義的に定まることに
よる。 今、第4図aにおいて、位相検波器42,46
の復調変換コンダクタンスをgB,gRとすれば、
出力端子27,29,28の復調出力振幅EB
R,EG及び直流電圧VB,VR,VGは、入力信
号をeiとして、 EB=ei・gB・R43 ……(1) VB=Vcc−1/2I41・R43 ……(2) ER=ei・gR・R47 ……(3) VB=Vcc−1/2I45・R47 ……(4) −EG=ei・gB・R48 +ei・gR・(R48+R49) ……(5) VC=Vcc−1/2I41・R48−1/2I45 ・(R48+R49)−I50(R43+R47) ……(6) となる。 上記のR43,R47,R48,R49はそれぞれ抵抗4
3,47,48,49の値であり、I41,I45,I50
は定電流源41,45,50に流れる電流値であ
る。上記の回路において、各直流電圧VB,VR
Gが等しくなるように、構成素子の値を選定す
れば、PAL方式受信状態からNTSC方式受信状態
に切換えても、直流レベルの変動がなく、受像管
面の輝度が大きく変化することはない。 今、上記の復調器がPAL方式のものであつた
とすると、VB,VR,VGは等しく設定され、か
つ表1の振幅比を満足するように、EB/ER
1.8,EG/ER=0.6に設定される。これによつ
て、復調成分のベクトルは、第4図bに示すよう
に、(B−Y)/(R−Y)=1.8,(G−Y)/
(R−Y)=0.6、(R−Y)と(B−Y)軸の位相
差が90゜、(G−Y)と(B−Y)軸の位相差が
240゜で復調される。次にPAL方式受信状態から
NTSC方式受信状態に切換えた場合は、第4図c
に示すような復調成分のベクトルとなる。ここ
で、この復調器は、PAL方式に適合するように
設定されているから、(B−Y)/(R−Y)の
振幅比、(G−Y)/(R−Y)の振幅比は、表
1のものとは異つたものとなる。さらにまた、こ
の振幅比が異なることによつて、(G−Y)軸の
位相は、正規の位置(破線で示すベクトル)から
ずれたものとなる。したがつて、(G−Y)成分
の位相を正常な位相に戻し、また同時に(B−
Y)/(R−Y),(G−Y)/(R−Y)の振幅
比も表1に示したような値に直す手段が必要であ
る。 なお(G−Y)復調出力を(B−Y)復調出力
と(R−Y)復調出力とのベクトル合成によつて
得られることは、カラーテレビジヨン信号の伝送
方式に基づいている。つまり、輝度(Y)信号と
三原色(R,G,B)の各信号には、 Y=0.30R+0.59G+0.11B なる関係があり、Yと(R−Y)及び(B−Y)
を求めれば、 (G−Y)= −0.51(R−Y)−0.19(B−Y)なる関係
から、(G−Y)復調出力を得ることができる。 [背景技術の問題点] 上述したように多方式共用カラーテレビジヨン
受像機の色信号処理回路にあつては、その色信号
処理回路において色信号伝送システムの切換えに
応じ色復調に供する各色復調軸に対し、位相振幅
及び相対位相を適合させることが必要である。 しかし、受信色信号の伝送システムに応じ、各
色復調軸に対し、相対振幅、相対位相を適合させ
て交流的に各伝送システムに応じた制御を行なつ
ても、この制御により色復調回路の出力端子の直
流レベルが伝送システムの切換により変動すると
白バランスの変動が発生する。 このため、受信システムに対応して色復調マト
リツクス回路を制御する場合、色復調回路出力端
子の直流レベル変動を防止することが多方式のカ
ラーテレビジヨン信号を処理する上で問題とな
る。 [発明の目的] この発明は、上述した背景技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、PAL方式、NTSC方式に
おける各(B−Y),(R−Y),(G−Y)の復調
信号レベル、位相を各方式に適合した値に制御し
た場合にあつても、色復調回路出力端子の直流レ
ベルの変動を防止し得る色信号復調装置を提供す
ることを目的とする。 [発明の概要] この発明では上記目的を達成するために、例え
ば第8図中、88cで示した位相合成回路の出力
に得られる(G−Y)色復調信号を補正するため
の(G−Y)補正色副搬送波を(G−Y)補正ベ
クトル発生手段に供給する。上記(G−Y)補正
ベクトル発生手段は、(B−Y)復調出力と(R
−Y)復調出力をマトリツクスした(G−Y)復
調出力ベクトルをシステムに応じて補正する。こ
の場合、上記(G−Y)補正ベクトル発生手段は
補正ベクトルを発生しないときであつても所定直
流電位を出力し、上記補正の有無に拘らず(G−
Y)軸、(B−Y)軸、(R−Y)軸の出力直流レ
ベルを一定レベルに保つ。 これにより、システムの切換により色復調出力
端子の直流レベルが変化し白バランスが劣化する
ことを防止する。 [発明の実施例] 以下この発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 第5図はこの発明のカラーテレビジヨン受像機
における色信号処理回路部の全体的な構成を示
す。61は、バースト信号を含むクロマ信号の入
力端子であり、ここに入力したクロマ信号は、可
変利得増幅器62に入力される。この可変利得増
幅器62において利得制御を受けたクロマ信号
は、バースト・クロマ信号分離回路63に入力さ
れる。このバースト・クロマ信号分離回路63で
分離されたバースト信号は、色相コントロール回
路81に入力され、またクロマ信号は、カラーコ
ントロール回路64に入力される。さらに、バー
スト・クロマ信号分離回路63で分離されたバー
スト信号は、自動カラーコントロール(ACC)
検波回路71に入力され、ここで振幅検波され
る。バースト信号を振幅検波することによつて得
られた直流電圧は、前記可変利得増幅器62の利
得制御端子に加えられる。従つて、可変利得増幅
器62から出力されるクロマ信号は常に安定した
レベルに制御されるバースト・クロマ信号分離回
路63で、バースト信号を分離するためには、ゲ
ートパルス整形回路72からのゲートパルスが用
いられる。このゲートパルスは、バースト信号期
間に位相同期するもので、例えば水平同期信号が
遅延されて一定のパルス幅に調整されて出力され
る。 バースト・クロマ信号分離回路63で分離され
たクロマ信号は、カラーコントロール回路64に
て増幅される。カラーコントロール回路64は、
調整ボリウム65がユーザによつて調整されるこ
とによつて、利得が可変される。カラーコントロ
ール回路64からの出力クロマ信号は、1水平期
間の遅延時間を有する1H遅延装置66、結合コ
ンデンサ67を介してパルマトリツクス回路75
のデイレイ入力ライン75aに加えられるととも
に、アツテネータ68、結合コンデンサ69を介
しパルマトリツクス回路75のダイレクト入力ラ
イン75bに加えられる。 パルマトリツクス回路75の具体的動作につい
ては、第6図において詳述される。このパルマト
リツクス回路75においては、システムがPAL
方式のテビジヨン信号を処理しているときには、
クロマ信号の1H(1水平期間)遅延された1Hデ
イレイクロマ信号と、遅延されないダイレクトク
ロマ信号とのマトリツクス処理が行なわれる。こ
のマトリツクス処理によつて、(B−Y)成分と
(R−Y)成分とが分離され、この成分は、それ
ぞれ(B−Y)復調器76、(R−Y)復調器7
7に入力される。一方、システムがNTSC方式の
テレビジヨン信号を処理しているときには、操作
スイツチ74がオンされ、デイレイ入力ライン7
5a上の1Hデイレイクロマ信号は、アースに導
通される。従つて、パルマトリツクス回路75に
は、ダイレクトクロマ信号のみが入力される。パ
ルマトリツクス回路75は、操作スイツチ74が
オンされたことによつて、その内部の信号経路が
切換り、これに伴つて、システムスイツチ回路7
9の出力状態も切換えられる。(システムスイツ
チ回路79の具体的構成についても第6図におい
て詳述する)システムがNTSC方式のテレビジヨ
ン信号を処理しているときには、パルマトリツク
ス回路75は、ダイレクトクロマ信号を2つの伝
送路に分離して、これをそれぞれ(B−Y)復調
器76、(R−Y)復調器77に入力する。パル
マトリツクス回路75には、水平同期信号期間に
同期したパルスを出力する波形整形回路80のゲ
ートパルスも加えられる。このゲートパルスが加
えられたとき、パルマトリツクス回路75はクロ
マ信号をしや断する。波形整形回路80は、例え
ば水平同期信号に同期したフライバツクパルスを
用いて前記ゲートパルスを発生している。このゲ
ートパルスは、後述するフリツプフロツプ回路8
6が位相反転動作を得るためのタイミングパルス
としても利用される。 パルマトリツクス回路75から出力された信号
は、(B−Y)復調器76、(R−Y)復調器77
さらに(G−Y)復調器78において復調処理が
行なわれる。この(B−Y)復調器76、(R−
Y)復調器77、(G−Y)復調器78の具体的
な構成及び動作については、第7図において詳述
する。 一方色相コントロール回路81において位相調
整されたバースト信号は、カラーキラー用検波回
路83(以下キラー検波回路と称する)、自動位
相制御用検波回路84(以下APC検波回路と称
する)に入力される。色相コントロール回路81
が調整される場合には、調整ボリウム82がユー
ザによつて操作される。キラー検波回路83にお
いては、バースト信号と、キラー検波用副搬送波
との位相検波が行なわれ、その位相差に応じた電
圧がキラー検波電圧として出力される。APC検
波回路 84においては、バースト信号と、自動
位相制御用副搬送波との位相検波が行なわれ、そ
の位相差に応じた電圧が発振周波数制御電圧とし
て得られる。 キラー検波回路83、APC検波回路84は、
バースト信号に同期して検波動作を行うもので、
そのタイミングは、前記ゲートパルス整形回路7
2からのゲートパルスによつて決定される。 キラー検波回路83からのカラー電圧は、アイ
デント及びキラー回路85に入力させる。このア
イデント及びキラー回路85は、第9図、第10
図において詳述される。アイデント及びキラー回
路85はキラー電圧のレベルに応じてカラーコン
トロール回路64のクロマ信号伝送のオンオフ及
びフリツプフロツプ回路86の反転、非反転を制
御する。さらにまた、このアイデント及びキラー
回路85は、その出力によつてパルマトリツクス
回路75のクロマ信号伝送路をオンオフ制御する
こともできる。アイデント及びキラー回路85
は、キラー電圧のレベルに応じて、カラー放送受
信状態、白黒放送受信状態を判別することがで
き、さらにまた、PAL方式のテレビジヨン信号
受信時には、フリツプフロツプ回路86の反転、
非反転動作が正しい位相であるのか又は誤つた位
相であるのかを判別することができる。フリツプ
フロツプ回路86の反転、非反転タイミングは、
前記波形整形回路80から出力されるゲートパル
スによつて決定され、1水平期間毎に反転、非反
転することができる。さらにまた、フリツプフロ
ツプ回路86は、システムスイツチ回路79から
の切換信号によつて、動作停止状態又は動作状態
に設定される。NTSC方式のテレビジヨン信号が
処理されているときは、フリツプフロツプ回路8
6の動作は停止され、PAL方式のテレビジヨン
信号が処理されているときは、フリツプフロツプ
回路86の動作が開始される。 位相合成装置88には、電圧制御発振器87か
らの基準発振出力が導入されるもので、この位相
合成装置88は、各使用目的に応じた例えば4つ
の副搬送波を出力する。この位相合成装置88
は、(B−Y)復調器76に加えるための(B−
Y)復調用副搬送波、(R−Y)復調器77に加
えるための(R−Y)復調用副搬送波、(G−
Y)復調器78に加えるための補正用副搬送波、
キラー検波回路83に加えるためのキラー検波用
副搬送波を発生する。前記補正用副搬送波は、
NTSC方式のテレビジヨン信号が処理されている
ときに、(G−Y)復調器78において活用され
る。 位相合成装置88の動作モードは、システムス
イツチ回路79の出力によつて切換えられるもの
で、PAL方式受信時とNTSC方式受信時におい
て、(R−Y)復調用副搬送波の位相状態が切換
えられ、PAL方式信号受信時には(R−Y)復
調用搬送波は、フリツプフロツプ回路86の出力
によつて1水平期間毎に出力の位相が反転され
る。位相合成装置88の具体的構成及びその動作
については、第8図において詳述するが、この位
相合成装置88には、電圧制御発振器78から、
ベクトル位相の異なる2つの基準発振出力が入力
され、これを用いて各種の副搬送波を発生してい
る。電圧制御発振器87は、前記APC検波回路
84からの検波出力によつて発振周波数が制御さ
れるもので、常にバースト信号に位相同期した発
振出力を得るようにコントロールされている。 次に、各回路の詳細について説明する。 (1) [パルマトリツクス回路75に関する説明] 第6図はパルマトリツクス回路75、システ
ムスイツチ回路79、操作スイツチ74の構成
の一例を具体的に示している。パルマトリツク
ス回路75は、PAL方式受信時にはダイレク
トクロマ信号とデイレイクロマ信号のベクトル
加算、減算を行うマトリツクス回路として機能
し、NTSC方式受信時には、ダイレクトクロマ
信号の分離伝送路として機能する。操作スイツ
チ74は、PAL方式受信時にはオフ、NTSC方
式受信時にはオンするものとする。 トランジスタQ839のベースには、波形整
形回路80から負極性の水平ブランキングパル
ス(ゲートパルス)が加えられる。この水平ブ
ランキングパルスによつて、トランジスタQ8
39がオフするが、そのコレクタ電位が高まり
クロマ信号の伝送に関与するトランジスタQ8
10,Q813,Q814,Q817がオフ
し、水平ブランキング期間、入力信号を阻止す
る機能を有する(バースト信号を除去すること
を意味する)。また、クロマ信号期間はトラン
ジスタQ839がオンしていても、トランジス
タQ840がカラーキラー信号によつてオンし
た場合は、パルマトリツクス回路75はクロマ
信号の伝送路をしや断する。マトリツクス回路
75は、PAL受信時にパルマトリツクスとし
て機能し、NTSC受信時にはカラーアンプとし
て機能する。 (1)−1 [PAL方式受信時の動作] PAL方式受信時には、操作スイツチ74
がオフされ、これによつて、トランジスタQ
817,Q818がオンする。この結果、こ
のときQ817とQ814で形成される作動
増幅器のトランジスタQ818のコレクタ電
位が降下する。トランジスタQ818のコレ
クタ電位よりもさらにVF(トランジスタの
ベース・エミツタ順方向電位降下分)低下し
た電圧は、トランジスタQ842のエミツタ
であらわれ、この電圧は、トランジスタQ8
89,Q882,Q821のベースに加えら
れる。これによつて、トランジスタQ88
9,Q822,Q821はオフとなる。(ト
ランジスタQ822,Q821はNTSC方式
受信時に(R−Y),(B−Y)クロマ信号を
伝達するのに機能するトランジスタである
が、PAL方式受信時はオフとなる。) (1)−2 [パルマトリツクスにおけるベクトル
加算] トランジスタQ810のベースに加えられ
たダイレクトクロマ信号は、トランジスタQ
810のコレクタ→抵抗R875→トランジ
スタQ820の経路を通り、抵抗R823に
導かれる。この場合、ダイレクトクロマ信号
はトランジスタQ820で位相反転される。 また、トランジスタQ810のベースに加
えられたダイレクトクロマ信号は、トランジ
スタQ810のエミツタ→抵抗R816→R
817→トランジスタQ813→抵抗876
→トランジスタQ823→抵抗R882→R
826にも導かれる。この経路のダイレクト
クロマ信号は、位相反転されない。 トランジスタQ817のベースに加えられ
たデイレイクロマ信号は、トランジスタQ8
17のエミツタ→抵抗R819→R818→
トランジスタQ814→R877→トランジ
スタQ824の経路を介して、このトランジ
スタQ824のコレクタに導かれるととも
に、トランジスタQ817のエミツタ→抵抗
R819→R818→トランジスタQ814
→抵抗R878→トランジスタQ825→抵
抗R823の経路を介して導かれる。これに
よつて、トランジスタQ824のコレクタと
抵抗R823の接続点で、ダイレクトクロマ
信号と、デイレイクロマ信号を反転した信号
との加算が行なわれる。即ち、ダイレクトク
ロマ信号とデイレイクロマ信号とのベクトル
減算が行われることになる。また抵抗R82
6と、トランジスタQ825のコレクタに接
続された抵抗R883との接続点では、ダイ
レクトクロマ信号とデイレイクロマ信号との
ベクトル加算が行われる。ベクトル加算の結
果の(B−Y)成分は、トランジスタQ82
7のベースに加えられ、ベクトル減算の結果
の(R−Y)成分は、トランジスタQ826
のベースに印加される。 (1)−3 [NTSC方式受信時の動作] NTSC方式受信時にあつては、パルマトリ
ツクス回路75は、ダイレクトクロマ信号の
増幅及び分配処理を行う。操作スイツチ74
は、このときはオンされる。このためシステ
ムスイツチ回路79を構成するトランジスタ
Q818,Q817のベース電位は低くな
り、トランジスタQ818,Q883,Q8
17はオフとなる。このため、システムスイ
ツチ回路79を構成するトランジスタQ81
8,Q883,Q884,Q819のトラジ
スタのうち、トランジスタQ818のコレク
タ電位は高くなり、一方トランジスタQ81
9のコレクタ電位が低くなる。トランジスタ
Q818のコレクタ電位が高くなつたことに
より、トランジスタQ842のエミツタ電位
も高くなり、このエミツタ電位は、トランジ
スタQ889,Q822,Q821のベース
に加えられる。これによつて、トランジスタ
Q889,Q822,Q821はオフ状態か
らオン状態に移行する。一方、トランジスタ
819のコレクタ電位が低くなつたことによ
り、トランジスタQ841のエミツタ電位も
低くなり、このエミツタ電位は、トランジス
タQ823,Q824,Q825のベース及
びトランジスタQ820のベースに印加さ
れ、これらのトランジスタをオフさせる。こ
の結果、NTSC方式受信時においては、デイ
レイクロマ信号の伝送路を形成するトランジ
スタQ825,Q824がオフとなり、デイ
レイクロマ信号はしや断される。従つて、
NTSC方式受信時には、トランジスタQ81
0のベース・コレクタ→抵抗R875→トラ
ンジスタQ821→抵抗R880の経路を介
してトランジスタQ826のベースに加えら
れ、またトランジスタQ810のベース・エ
ミツタ→抵抗R816→抵抗R817→トラ
ンジスタQ813→抵抗R876→トランジ
スタQ822→抵抗R881の経路を介して
トランジスタQ827のベースに加えられ
る。 トランジスタQ827のベースに印加され
た信号は、トランジスタQ827のエミツタ
→直流カツト用の容量C802→トランジス
タQ832のベース・エミツタ経路を介して
次段の(B−Y)復調器76に入力される。
またトランジスタQ826のベースに印加さ
れた信号は、トランジスタQ826のエミツ
タ→直流カツト用の容量C801→トランジ
スタQ831のベース・エミツタ経路を介し
て次段の(R−Y)復調器77に入力され
る。 (1)−4 [パルマトリツクス回路における利
得] パルマトリツクス回路75は、PAL方式
受信時と、NTSC方式受信時とでその利得が
自動的に切換わる。つまり、PAL方式受信
時においては、ダイレクトクロマ信号とデイ
レイクロマ信号とのベクトル加算は、トラン
ジスタQ825のコレクタ側で行なわれ、ベ
クトル減算は、トランジスタQ824のコレ
クタ側で行なわれる。ベクトル加算は(B−
Y)成分を抽出することになるが、ダイレク
トクロマ信号を増幅するトランジスタQ82
3に対しては、抵抗R825が負荷となり、
デイレイクロマ信号を増幅するトランジスタ
Q825に対しては抵抗(R825+R82
6)が負荷となる。一方、ベクトル減算につ
いてみると、ベクトル減算は(R−Y)成分
を抽出することになり、ダイレクトクロマ信
号を反転するトランジスタQ820に対して
は、抵抗R822が負荷となり、デイレイク
ロマ信号を増幅するトランジスタQ824に
対しては、抵抗(R822+R823)が負
荷となる。 次にNTSC方式受信時においては、トラン
ジスタQ822の負荷は抵抗(R825+R
826)となり。トランジスタQ821の負
荷は抵抗(R822+R823+R829)
となる。 上記のように、PAL方式,NTSC方式受信
に応じて、パルマトリツクス回路内における
(B−Y)成分、(R−Y)成分に対する負荷
の切換えが得られる。この負荷の切換えを行
うことによつて、B−Y軸、R−Y軸の成分
の相対振幅比(B−Y)/(R−Y)を
PAL方式受信時には1、NTSC方式受信時に
は0.56に設定することができる。つまり、各
方式に適切な振幅比を自動的に切換えて得る
ことができる。しかし、出力直流電位がシス
テム切換に応じて変ることはない。 (1)−5 [パルマトリツクス動作] パルマトリツクス回路75においては、
PAL方式処理時と、NTSC方式処理時におい
て、(B−Y)/(R−Y)の振幅比を自動
的に切換えるように動作する。今ダイレクト
クロマ信号、デイレクロマ信号の電流ベクト
ルをα,βとして説明する。但し、第6図で
は、Q813のコレクタ電流をα,Q810
のコレクタ電流を−α,Q814のコレクタ
電流をβ(Q825,Q824のコレクタ電
流はいずれもβ/2)とおく。 第11図aは、PAL方式受信時における
ダイレクトクロマ信号、第11図bはデイレ
イクロマ信号のベクトルをあらわしている。
(B−Y)成分は、第11図cに示すように
2(B−Y)として導出することができ、振
幅は、α(R825)+β/2(R825+
R826)としてあらわすことができる。但
しR825,R826は、夫々第6図におけ
る抵抗R825,R826の値である。次に
(R−Y)成分に関しては、1水平期間毎に
位相反転されて導出され、第11図dに示す
ように−2(R−Y)又は2(R−Y)とし
て導出される。このとき振幅は、β/2(R
822+R823)−α(R822)として
あらわすことができる。但し、R822,R
823は、夫々第6図における抵抗R82
2,R823の値である。 次にシステムがNTSC方式処理に切換えら
れた場合は、第12図aに示すダイレクトク
ロマ信号のみが処理される。(B−Y)復調
器に加えられるクロマ信号は、第12図bに
示すように2(R−Y)成分と2(B−Y)
成分の合成ベクトルとして導出され、この場
合の振幅は、α(R825+R826)とし
てあらわすことができる。但し、R825,
R826は、第6図の抵抗R825,R82
6の値である。また(R−Y)復調器に加え
られるクロマ信号は、第12図cに示すよう
に、3.56(B−Y)成分と3.56(R−Y)成
分の合成ベクトルとして導出され、この場合
の振幅は、−α(R822+R823+R8
29)としてあらわすことができる。但し、
R822,R823,R829は第6図の抵
抗R822,R823,R829の値であ
る。 (1)−6 [パルマトリツクス回路75の変形
例] 第13図a,bは、それぞれ、パルマトリ
ツクス回路の他の実施例である。 第13図aの回路から説明するに、91
は、基準接地電位ライン、92は定電流バイ
アスライン、93はベースバイアスライン、
75bはダイレクトクロマ信号入力ライン、
75aはデイレイクロマ信号入力ラインであ
る。さらに94は、システムスイツチ回路か
らの切換信号入力ラインであり、95には基
準電圧が与えられている。 NTSC方式受信時には、切換信号入力ライ
ン94はロウレベルとなる。このため、トラ
ンジスタQ31,Q35,Q36,Q34は
オフする。従つて、ダイレクトクロマ信号
は、トランジスタQ11のベース・コレクタ
→トランジスタQ32のエミツタ・コレクタ
経路を通り、(R−Y)成分出力ライン96
に導かれる。また、トランジスタQ11のベ
ース・エミツタ→抵抗R11,R12、トラ
ンジスタQ12のエミツタ・コレクタ→トラ
ンジスタQ33のエミツタ・コレクタ経路を
通り、(B−Y)成分出力ライン97に導か
れる。 次にPAL方式受信時には、切換信号入力
ライン94はハイレベルとなる。このため、
トランジスタQ35,Q36,Q34,Q3
1はオンし、トランジスタQ32,Q33は
オフする。従つて、ダイレクトクロマ信号
は、トランジスタQ11→トランジスタQ3
1→抵抗R32を介して、(R−Y)成分出
力ライン96に導出されるとともに、トラン
ジスタQ11→抵抗R11→R12→トラン
ジスタQ12→トランジスタQ34→抵抗R
34を介して(B−Y)成分出力ラインに導
出される。一方、デイレイクロマ信号は、ト
ランジスタQ21→抵抗R21→R22→ト
ランジスタQ22を介したのち、トランジス
タQ36側とQ35側に分配され、それぞれ
(R−Y)成分出力ライン96と(B−Y)
成分出力ライン97側に導かれる。これによ
つてPAL方式処理時のマトリツクス処理を
得ることができる。 トランジスタQ21に加えられる信号をF
(p)oとし、トランジスタQ11に加えられる
信号をF′(p)o+1とすると、 出力ライン97にあらわれる信号は、 F′(p)o+F′(p)o+1 ={α′(B−Y)±jβ′(R−
Y)} +{α′(B−Y)〓jβ′(R−
Y)} =2α′(B−Y) 同様に出力ライン96にあらわれる信号は F′(p)o−F′(p)o+1=±j2β(R−Y) となる。 次に第13図bのパルマトリツクス回路に
ついて説明する。第13図bにおいて、第1
3図aと同一部は同符号を用いて説明する
に、この回路の場合、デイレイクロマ信号を
受け付けて増幅することのできるトランジス
タQ41,Q42の定電流源I1をNTSC方
式、PAL方式処理に応じてオフ又はオンす
るように構成したものである。 NTSC方式処理時には、定電流源I1がオフ
されるため、ダイレクトクロマ信号のみが、
トランジスタQ43のコレクタ側と、トラン
ジスタQ44のコレクタ側に導出される。
PAL方式処理時には、定電流源I1がオンされ
ることにより、デイレクロマ信号は、トラン
ジスタQ41→Q42の経路を通つたのち、
トランジスタQ45,Q46により分配さ
れ、マトリツクス処理を可能とする。 (2) [(B−Y),(R−Y),(G−Y)複調器と
位相合成装置] 第7図は(B−Y),(R−Y),(G−Y)復
調器76,77,78を示し、第8図は位相合
成装置88を示す。 (2)−1 [(B−Y),(R−Y),(G−Y)復
調器] (PAL方式受信時) トランジスタQ832のエミツタから導出
された(B−Y)成分は、トランジスタQ8
55,Q861の各ベースに供給され、トラ
ンジスタQ831のエミツタから導出された
(R−Y)成分は、トランジスタQ856の
ベースに供給される。(B−Y)復調器76
において、トランジスタQ854,Q85
5,Q862,Q863,Q864,Q86
5は、掛算回路を構成しており、トランジス
タQ864,Q863の共通ベースに位相合
成装置88からの(B−Y)復調用副搬送波
(B−Y)CWが加えられる。(B−Y)成分
の復調信号(B−Y)は、トランジスタQ8
62,Q864の共通コレクタを介して、ト
ランジスタQ874のベース・エミツタ→抵
抗R866の経路を通つて導出される。又、
逆極性の復調信号−(B−Y)は、トランジ
スタQ863,Q865の共通コレクタから
マトリツクス用の抵抗R868に導出され
る。一方、(R−Y)復調器78において、
トランジスタQ856,Q857,Q86
6,Q867,Q868,Q869も掛算回
路を構成しており、トランジスタQ867,
Q868の共通ベースには、位相合成装置8
8からの(R−Y)復調用副搬送波(R−
Y)CWが加えられている。(R−Y)成分
の復調信号(R−Y)は、トランジスタQ8
67,Q869の共通コレクタ→トランジス
タQ875のベース・エミツタ→抵抗R87
0の経路を通つて導出される。また逆極性の
復調信号−(R−Y)は、トランジスタQ8
66,Q868の共通コレクタから抵抗R8
71に導出される。従つて、復調信号(B−
Y)と−(R−Y)のマトリツクスの結果得
られた復調信号(G−Y)は、トランジスタ
Q876のベース・エミツタ→抵抗872の
経路を通つて導出される。つまり、復調信号
(G−Y)は、復調信号−(B−Y)と復調信
号−(R−Y)とのベクトル合成によつて得
ている。 (2)−2 [(B−Y),(R−Y),(G−Y)復
調器] (NTSC方式受信時) NTSC方式受信時における(B−Y)復調
器76、(R−Y)復調器77の動作はPAL
方式受信時と同じである。しかしながら、
NTSC方式受信時にあつては、システムスイ
ツチ回路79の動作によつてトランジスタQ
844のコレクタ電位が低下し、トランジス
タQ843のコレクタ電位が高くなる。トラ
ンジスタQ844のコレクタ電位が低下する
と、(G−Y)復調器78を構成するトラン
ジスタQ859,Q860がオフする。この
結果、トランジスタQ861,Q858がオ
ンし、マトリツクス回路75からのクロマ信
号がトランジスタQ861のベースを介して
コレクタに導出される。このとき、トランジ
スタQ858,Q861,Q870,Q87
1,Q872,Q873は掛算回路として機
能し、トランジスタQ873,Q871の共
通コレクタには、(G−Y)復調用副搬送波
(G−Y)CW(実際にはG−Y軸のベクト
ル位相補正用)と(B−Y)成分との掛算出
力つまり補正用復調信号(G2−Y)が得ら
れる。したがつて、NTSC方式受信時には、
復調信号(B−Y),−(R−Y),(G2−Y)
の3つの信号のマトリツクス演算が行なわ
れ、その結果の信号が正規の復調信号(G−
Y)として導出される。 (3) [位相合成装置88と復調軸に関する説明] 第8図は位相合成装置88を示す。この位相
合成装置88と前記(B−Y),(R−Y),(G
−Y)復調器76,77,78の復調軸の関係
について第7図、第8図を参照して説明する。 (3)−1 [PAL方式受信時の復調軸] 色復調に必要な副搬送波は、自動位相制御
(APC)ループによつてバースト信号を基準
として作られた基準発振信号を用いて位相合
成装置88で発生される。(B−Y)軸に対
する(B−Y)復調用副搬送波(B−Y)
CWは、位相合成装置88を構成するトラン
ジスタQ734のベースに加えられる第2の
基準発振信号bを用いて作られる。この第2
の基準発振信号bは、第1の基準発振信号a
を遅相することによつて作られた信号であ
り、第1の基準発振信号aは、バースト信号
に位相同期するように、電圧制御発振器87
を含むAPCループで発生した信号である。
トランジスタQ734のベースに第2の基準
発振信号bが印加されると、トランジスタQ
735のコレクタには、同じ位相の信号bが
あらわれる。この信号bは、トランジスタQ
737を介して(B−Y)復調用副搬送波
(B−Y)CWとしてそのコレクタから導出
され、第7図に示すトランジスタQ863,
Q864の共通ベースに加えられる。 次に(R−Y)軸の副搬送波(R−Y)
CWについてみると、この(R−Y)復調用
副搬送波(R−Y)CWは、第1の位相合成
回路88aによつて発生している。第1の位
相合成回路88aは、トランジスタQ74
2,Q743,Q744,Q745,Q74
6,Q747等によつて構成されている。ト
ランジスタQ742のベースには、第1の基
準発振信号a、トランジスタQ743のベー
スには、第2の基準発振信号bが印加され
る。トランジスタQ742,Q743は、差
動増幅回路構成となり、エミツタは共通接続
されて、定電流源を構成するトランジスタQ
740のコレクタに接続される。このため、
トランジスタQ742のコレクタには−(a
−b)=(b−a)、トランジスタQ743の
コレクタには(a−b)の信号があらわれ
る。そして、信号(b−a)は、トランジス
タQ745のコレクタ側に、又信号(a−
b)はトランジスタQ747のコレクタ側
に、抵抗R729を負荷として導出すること
が可能である。ここで信号(b−a)、信号
(a−b)の何れを導出するかは、トランジ
スタQ745,Q746の共通ベース及びト
ランジスタQ744,Q747の共通ベース
に加えられるフリツプフロツプ回路86から
の出力(P4,P5)状態によつて決定され
る。即ち、フリツプフロツプ回路86の出力
P4,P5のうち、出力P4のレベルが高い
レベルにあると、トランジスタQ745を介
して−(a−b)=(b−a)が抵抗R729
に導出され、出力P4が低いレベルにある
と、トランジスタQ747を介して(a−
b)が抵抗R729に導出される。フリツプ
フロツプ回路46は、第5図で説明したよう
に、1水平期間毎に状態が反転されるので、
PAL方式受信時にあつては、信号(b−
a),(a−b)が1水平期間毎に交互に出力
される。つまり、R−Y復調用副搬送波(R
−Y)CWは、1水平期間毎に位相反転し、
(R−Y)成分の復調が行なわれることにな
る。(R−Y)復調用副搬送波(R−Y)
CWは、第7図に示したトランジスタQ86
7,Q868のベースに加えられる。PAL
方式受信時においては、副搬送波に関して
(B−Y)軸と(R−Y)軸間では、90゜の
位相差で行なわれる。 PAL方式受信時にあつては、第6図で示
したシテムスイツチ回路79におけるトラン
ジスタQ818のベース電位は高く、コレク
タ電位は低くなつている。そして、トランジ
スタQ842のエミツタ電位も低くなり、こ
のためトランジスタQ844のコレクタ電位
は高く、トランジスタQ843のコレクタ電
位が低くなつている。 上記のシステムスイツチ回路79のトラン
ジスタQ843のコレクタ電位は、位相合成
装置88におけるトランジスタQ751,Q
755のベースにも加えられる。従つて、
PAL方式受信時には、位相合成装置88内
のトランジスタQ751,Q755のベース
電位は低くなつており、このトランジスタQ
751,Q755はオフとなる。従つて、ト
ランジスタQ755がオフしている場合は、
そのコレクタは、抵抗R729から切離され
るので、信号(a−b),(b−a)のみが副
搬送波として導出される。 次にPAL方式受信時の(G−Y)軸につ
いて説明する。PAL方式受信時において
は、第6図で示したシステムスイツチ回路7
9を構成するトランジスタQ818,Q81
9,Q841,Q842,Q843,Q84
4の状態によつて、第7図で示した(G−
Y)復調器のトランジスタQ861,Q85
8はオフとなつている。従つて、トランジス
タQ832のエミツタを介して得られたクロ
マ信号(B−Y)成分は、Q861でしや断
されている。この結果、(G−Y)復調器に
おいては、(G−Y)復調用副搬送波(G−
Y)CWと(B−Y)成分との掛算作用は行
なわれない。しかし、この場合は、トランジ
スタQ873のコレクタに所定の直流電圧が
あらわれている。PAL方式受信時にあつて
は、第4図bで説明したように、−(B−Y)
の復調信号と−(R−Y)の復調信号とのマ
トリツクスによつて、(G−Y)復調信号が
得られる。 (3)−2 [NTSC方式受信時の復調軸] NTSC方式受信時においては、PAL方式受
信時に用いられたパルスマトリツクス回路7
5が共用されるもので、クロマ信号の伝送路
であるとともに分離路として機能する。
NTSC方式受信時においては、フリツプフロ
ツプ回路86の動作は、システムスイツチ回
路79によつて停止される。NTSC方式受信
時にあつては、復調軸の復調位相はPAL方
式受信時のものとは異なり、(B−Y)軸と
(R−Y)軸の相体的位相差が約105゜に設定
される。また復調信号の相対的な振幅比に関
してもNTSC方式とPAL方式とでは異なる。
これは、PAL方式とNTSC方式とでは、白色
の色温度設定が異なるからである。このよう
な条件を満足するように本システムは切換え
られる。 NTSC方式受信時においては、システムス
イツチ回路79を構成する各トランジスタの
状態がPAL方式受信時の状態から反転す
る。このため、位相合成装置88において
は、トランジスタQ741,Q751,Q7
55がオンし、トランジスタQ760がオフ
する。トランジスタQ741がオンすると、
トランジスタQ742,Q743はオフとな
る。次に、トランジスタQ751がオンする
と、トランジスタQ752,Q753はオフ
となる。NTSC方式受信時におけるB−Y復
調用副搬送波(B−Y)CWは、PAL方式受
信時時と同様にとりだされる。 一方、トランジスタQ749,Q750,
Q751,Q752,Q753,Q755等
は第2の位相合成回路88bを形成してい
る。トランジスタQ750のベースには、抵
抗R733が接続されているため、基準発振
信号aは、k1・a(0<k1<1)にその絶対
値が可変されてトランジスタQ750のベー
スに印加される。また、トランジスタQ74
9のベースにも抵抗R731が接続されてい
るので、基準発振信号bは、その絶対値が
k2・bに可変されてトランジスタQ749の
ベースに加えられる。この結果、トランジス
タQ755のエミツタには、ベクトル信号
k2・b−k1・aがあらわれることになる。 NTSC方式受信時においては、フリツプフ
ロツプ回路86の動作が停止され、出力P
4,P5が低レベルとなつているため、トラ
ンジスタQ756,Q752,Q746,Q
745,Q754,Q753,Q747,Q
744はオフしている。従つて、トランジス
タQ755のコレクタ側には、(B−Y)軸
に対して約105゜に設定された位相を有する
信号(k2・b−k1・a)が(R−Y)復調用
副搬送波(R−Y)CWとして導出される。
位相の調整は、ベクトル合成によるものであ
るから、抵抗R732,R731の値を選定
することによつて行なわれる。このようにと
りだされた(R−Y)復調用副搬送波(R−
Y)CWは、第7図で示したトランジスタQ
867,Q868の共通ベースに加えられ
る。このように、(R−Y)軸の副搬送波
(R−Y)CWは、(B−Y)軸に対して105
゜の位相差をもつて発生される。さらに(R
−Y)復調器77においては、(R−Y)成
分は、パルマトリツクス回路75において、
(B−Y)成分に対する振幅が調整されて入
力されるので、NTSC方式に適合した復調が
行われる。 次にNTSC方式受信時の(G−Y)軸につ
いて説明する。NTSC方式受信時にあつて
も、(G−Y)軸はPAL方式受信時と同様な
位相にする必要がある。しかし、システムが
PAL方式処理状態から、NTSC方式処理状態
に切換わつた場合、パルマトリツクス回路7
5においては、(R−Y)成分に対する利得
が、PAL方式処理時よりもNTSC方式処理時
の方が大きくなる。従つて、PAL方式処理
時と同様に(G−Y)復調器78で単にマト
リツクスしたのでは、復調信号(B−Y),
(R−Y)のベクトル配分がPAL方式処理時
と異なるために、(G−Y)軸は希望の位相
に得られない。従つてNTSC方式受信時にあ
つては、(G−Y)信号の(G−Y)軸位相
を補正してやる必要がある。 NTSC方式受信時における(G−Y)軸補
正手段について説明する。(G−Y)復調信
号は、PAL方式受信時においては、(B−
Y)復調信号と、(R−Y)復調信号とのマ
トリツクス処理を行つて復調したが、NTSC
方式処理時には、(B−Y)復調信号、(R−
Y)復調信号の他に、(B−Y)成分を(G
−Y)復調用副搬送波(G−Y)CWの検波
出力を用いて復調処理が行なわれる。即ち、
位相合成装置88において、トランジスタQ
764,Q765,Q767,Q768,Q
769等は、第3の位相合成回路88cを構
成している。トランジスタQ764のベース
には、抵抗R737が接続されているため、
基準発振信号aは、l1・a(0<l1<1)に
減衰されて、トランジスタQ764のベース
に印加される。また、トランジスタQ765
のベースには、抵抗R739が接続されてい
るため、基準発振信号bは、l2・b(0<l2
<1)に減衰されて、トランジスタQ765
のベースに印加される。従つて、トランジス
タQ764のコレクタには、(l2・b−l1
a)なるベクトルの信号が得られ、この信号
は、補正ベクトル発生のために、(G−Y)
復調用副搬送波(G−Y)CWとして、(G
−Y)復調器78のトランジスタQ872,
Q871の共通ベースに加えられる。これに
よつて、(G−Y)復調器78においては、
トランジスタQ861のベースに加えられた
クロマ信号と、(G−Y)復調用副搬送波
(G−Y)CWとの乗算が行なわれ、この結
果得られたベクトル信号が補正ベクトル信号
として、マトリツクス要素の1つとなる。こ
のような動作によつて、NTSC方式受信時に
は、正しい復調軸を有した(G−Y)復調信
号が得られる。 即ち、PAL方式処理用に合わせられた、
マトリツクス回路では、正しい(G−Y)軸
が得られないために、位相合成回路88cに
おいて、補正用の副搬送波(G−Y)CWを
発生し、第14図に示すように、(G−Y)
軸が実線の位置にくるように、補正ベクトル
(G−Y)UDをつくるものである。これによ
つて、正しい(G−Y)軸の復調出力を得る
ことができる。 (3)−3 [第2の位相合成回路88b、第3の
位相合成回路88cにおける位相合成の安定
化] 位相合成回路においては、基準発振信号
a,bの位相合成が行なわれるが、その合成
出力がトランジスタの電流増幅率のhfeに影
響されないようにする必要がある。 今、トランジスタQ749,Q750で構
成される位相合成回路に施された対策につい
て説明する。 今、この位相合成回路において、抵抗R7
33が無かつたとすると、次のような問題が
生じる。第15図aは、抵抗R731を除去
した場合の位相合成回路を簡略化して示して
いるが、この構成によると、位相合成出力が
不安定である。第15図aにおいて、基準信
号aはトランジスタQ1のベースエミツタ→
抵抗R732の経路を介してトランジスタQ
750のベースに入力し、基準信号bは、ト
ランジスタQ2のベースエミツタを介してト
ランジスタQ749のベースに入力する。 抵抗R732の値が1kΩ、抵抗R733
の値が5kΩとする。第15図bは、基準信
号aからみた場合の等価回路、第15図cは
基準信号bからみた場合の等価回路である。
但し、同図中、hie1,hie2は夫々Q749,
Q750のベース入力インピーダンス、re
はエミツタ抵抗を示す。この回路を用いて、
トランジスタQ749,Q750のベース入
力電圧を求めてみる。 hie1=hie2=KT/q×2(hfe+1)/i K……ボルツマン乗数(1.38×10-23J/K) q……電子の電荷量(1.6×10-19クーロン) T……絶対温度 KT/q……26mV(常温で近似) io…トランジスタエミツタ電流 re=KT/q×1/i=0.045K トランジスタQ750のベース入力νio(b)は トランジスタQ749のベース入力νio(a)は となる。hfeを50;100;300と変化したとき
の入力ベクトルは、それぞれ0.733a;
0.792a;0.818a;bとなり、出力の色副搬送
波合成ベクトルcは、抵抗分割さたK1aとb
とで増幅され、その位相誤差ΔQは、約7゜
変化することになる。即ち、第15図dに示
すような合成ベクトルc1,c2,c3のように電
流増幅率hfeに影響されることになる。この
ように副搬送波変動した場合、正確な色復調
が得られない。また、位相合成出力をキラー
検波回路で用いる場合は、カラーキラー動作
に誤動作を起すことがある。 上記のような位相変動を防止するために、
この発明のシステムにおいては、第16図a
に示すように、更に抵抗R731を設けるこ
とによつて、位相合成出力がhfeに影響を受
けにくいようにし、安定した位相合成出力を
得るようにしている。 即ち、この場合の簡略化した回路構成は、
第16図aに示すようになり、その等価回路
は、第26図b,cに示すようになる。この
回路から、トランジスタQ749,Q750
のベース入力電圧を求めると次のようにな
る。 抵抗R732=1kΩ、抵抗R733=5k
Ω 抵抗R731=800Ωとする。 トランジスタQ750のベース入力νio(a)
は、 トランジスタQ749のベース入力νio(b)
は、 となる。hfeが50,100,300と変化した場合
の入力ベクトルはそれぞれ(0.744a,
0.896b)、(0.794a,0.935b)(0.818a,
0.981b)となり出力の位相合成ベクトルc
は、入力で抵抗分割されたk1・aとk2・bと
で差動増幅され、その位相誤差は約1゜以内
となる。即ち、第16図dに示すように低位
相合成ベクトルcは、電流増幅率hfeにほと
んど影響されることなく安定した位相とな
る。従つて、正確な色復調とか位相検波動作
に供することができる。 (4) [カラーキラー検波及びカラーキラー動作] カラーキラー検波器をPAL信号、NTSC信号
処理時とで共用するため、いずれのシステム信
号を処理するときにあつてもカラーキラー検波
軸は、NTSC信号色復調時における(R−Y)
復調用副搬送波の位相を実質的に等しくする。 カラーキラー動作を制御するため必要とされ
るカラーキラー検波回路83は、PAL信号と
NTSC信号に対して共用し、PAL信号に対する
カラーキラー検波軸の位相はNTSC信号処理時
に位相合成装置88(88b)で得る(R−
Y)復調用副搬送波と実質的に等しい位相とす
る。 即ち、PAL信号に対してカラーキラー検波
軸の信号は、NTSC信号の(R−Y)復調用副
搬送波を発生する位相合成回路88bを利用し
て得る。このためPAL信号に対するカラーキ
ラー処理を行なうにあたり、カラーキラー検波
軸の位相信号を発生する回路を別段必要としな
い。 また、アイデント及びキラー回路85は、上
記カラーキラー検波回路83の検波出力電圧を
所定期間毎にホールドするキラーフイルタ90
の電圧に対応してスイツチング動作をするスイ
ツチング回路として機能する。このアイデント
及びキラー回路85のスイツチング機能によ
り、NTSC、PALいずれの信号に対してもカラ
ーキラー動作がなされ、かつPAL信号処理時
に伝送バースト信号のバーストスウイングタイ
ミングと(R−Y)復調用副搬送波の位相反転
タイミングが一致しているか否かのアイデント
動作が行なわれる。即ち、上記アイデント及び
キラー回路85のスイチング機能により上記ア
イデント動作がなされる。 上記アイデント動作は、PAL信号処理時に
はフリツプフロツプ回路86の出力位相を制御
し(R−Y)復調用副搬送波の位相をバースト
スウイング位相と一致させる制御をするが、上
記フリツプフロツプ回路86は、NTSC信号処
理には上記アイデント回路及びキラー回路85
の制御により発振動作を停止する。このため、
PAL信号処理にカラーキラー検波軸として用
いた(R−Y)復調用副搬送波の位相反転制御
動作はNTSC信号処理時には停止し、NTSC信
号の(R−Y)復調動作がNTSC信号受信時に
行なわれる。 第9図はキラー検波回路83、アイデント及
びキラー回路85を示す。キラー検波回路83
は、バースト・クロマ分離回路63で分離され
たバーストとキラー検波用副搬送波(Killer−
CW)との乗算を行ないその結果としてキラー
検波出力電圧Vpをキラーフイルタ90に導出
する。 上記アイデント及びキラー回路85はキラー
コンパレータとアイデントコンパレータの二つ
のコンパレータから構成され、各々、予め定め
られた参照電圧VH及びVLとキラー検波出力電
圧を比較し、その結果として各種回路の動作を
規定する。 ここで参照電圧VLはアイデント及びキラー
回路85のトランジスタQ664のベース電
圧、VHはトランジスタQ662のベース電圧
を示す。 本発明の実施例ではVO>VHでカラー受信モ
ード、VO<VHでキラー動作モード、VO<VL
でアイデント動作モードとなる。なおアイデン
ト動作モードはPAL方式受信モードでのみ有
効でありNTSC受信モードではアイデント動作
を行なわない。 以下各々の場合に分けて回路動作を説明する。 (4)−1 [NTSC方式信号受信時におけるカラ
ーキラー動作] 第6図のシステムスイツチ74をNTSC側
に接続すると、NTSC受信モードになる。こ
のときシステムスイツチ回路79のトランジ
スタQ843のコレクタ電圧はハイ、トラン
ジスタQ844のコレクタ電圧はロウであ
る。従つて第8図は位相合成装置88におけ
るトランジスタQ755がオンとなりトラン
ジスタQ756,Q754はオフ、また、同
時にトランジスタQ760がオフとなりトラ
ンジスタQ758,Q759はオンとなる。
この結果、トランジスタQ758,Q759
は電圧制御発振器87の出力信号bを入力と
する差動増幅器として動作しトランジスタQ
762のコレクタに信号bのベクトル成分を
生じる。これがカラーキラー検波用副搬送波
(Killer−CW)としてキラー検波回路83の
トランジスタQ633,Q634の共通ベー
スに供給される。 今、NTSC方式のカラー放送を受信してい
るものとすると、トランジスタQ630のベ
ースにバースト信号が加えられ、上述のカラ
ーキラー検波用副搬送波(Killer−CW)と
の乗算の結果、キラーフイルタ90の電圧
(キラー検波電圧)VOは上昇する。このキラ
ー検波電圧VOはアイデント及びキラー回路
85のトランジスタQ663のベースに印加
されている。また、トランジスタQ662の
ベースには前述の参照電圧VHが印加されて
いる。従つてキラー検波電圧VOが上昇し、
O>VHとなるトランジスタQ659がオ
ン、Q658がオフとなり、Q665の電流
が減少する。このように、NTSC方式処理時
には、通常電界強度においてバースト信号が
検出されると、トランジスタQ665がオフ
し、第6図で説明したパルマトリツクス回路
75を制御するトランジスタQ840をオフ
する。トランジスタQ840がオフしておれ
ば、パルマトリツクス回路75は、利得制御
されたNTSC方止のクロマ信号の伝送路およ
び分配路として働き、所定の色復調動作が色
復調回路においてなされる。 一方、白黒放送を受信した場合或は弱電界
時には、キラー検波回路83のトランジスタ
Q630のベースにはバースト信号が現われ
ない。従つてキラーフイルタ90の電圧VO
は、キラー検波回路83の出力電圧に拘らず
トランジスタQ652のベース電圧で定まる
一定値になる。この電圧はトランジスタQ6
62のベース電圧(VH)よりも低く、アイ
デント及びキラー回路85のトランジスタQ
665はオンとなる。この結果パルマトリツ
クス回路75を制御するトランジスタQ84
0がオンする。このトランジスタQ840が
オンすると、NTSC方式、PAL方式処理時に
かかわらず、第6図のトランジスタQ81
0,Q813,Q814,Q817は全てオ
フし、クロマ信号の伝送路が遮断されカラー
キラー動作が行なわれる。このようにして、
トランジスタQ665のコレクタ出力によつ
てNTSC色信号に対しては増幅器として機能
するパルマトリツクス回路75のクロマ信号
伝送路をすべて遮断することができるが、さ
らにトランジスタQ665のコレクタ出力
は、カラーコントロール回路64内のバンド
パスフイルタの出力をオンオフするスイツチ
回路(図示せず)にも供給され、バンドパス
フイルタの出力自体も遮断し、カラーキラー
動作を2重に行うことができる。 第10図はフリツプフロツプ回路86を示
す。NTSC方式受信時にあつては、システム
スイツチ回路79のトランジスタQ843の
コレクタ電位は高くなつており、このため、
第10図はトランジスタQ845,Q84
6,Q847,Q667がオンしている。従
つて、トランジスタQ668,Q669で構
成されるスイツチは、NTSC方式受信時は、
オンし、トランジスタQ670はオフしてい
る。トランジスタQ670がオフすると、フ
リツプフロツプ回路86には、付勢電圧が与
えられず、動作が停止することになる。従つ
て、フリツプフロツプ回路86の出力P4,
P5はNTSC方式受信時には、双方ともロウ
レベルとなり、(R−Y)復調用副搬送波を
合成する位相合成回路88bでの位相反転制
御動作が停止され、(R−Y)色復調が色復
調回路で適宜なされる。 (4)−2 [PAL方式信号受信時におけるカラ
ーキラー動作及びアイデント動作] PAL方式においては、バースト信号は−
(B−Y軸)に対して1水平期間毎に位相が
±45゜スウイングされており、その位相状態
にカラーキラー検波用副搬送波(Killer−
CW)を同期させる必要がある。このため
NTSC信号の受信に必要のないフリツプフロ
ツプ回路86と、アイデント回路が設けられ
ている。 第6図のシステムスイツチ74をPAL側
に設定するとPAL方式受信モードとなる。
このときシステムスイツチ回路79のトラン
ジスタQ843のコレクタ電位はロウとな
り、第10図フリツプフロツプ回路86のト
ランジスタQ845,Q846,Q847,
Q667はオフし、スイツチを構成するトラ
ンジスタQ668,Q669はオンする。 このため、トランジスタQ670がオン
し、このフリツプフロツプ回路86に付勢電
圧が加えられ動作状態となる。また、このフ
リツプフロツプ回路86のトランジスタQ6
77のベースには、水平同期信号に同期した
ゲートパルスが加えられ、これによつて、出
力P4,P5の状態が1水平期間毎に反転さ
れる。 次に、第8図に示した位相合成装置88に
おいては、PAL信号受信時にはシステムス
イツチ回路79によりトランジスタQ75
1,Q755がオフする。このため、トラン
ジスタQ752,Q753,Q754,Q7
56がオン状態になり得るが、トランジスタ
Q753,Q754の1組と、トランジスタ
Q752,Q756の1組の何れがオン状態
になるかは、フリツプフロツプ回路86の出
力P4,P5の状態によつて決定される。即
ち、フリツプフロツプ回路86の出力P4
は、トランジスタQ752,Q756のベー
スに加えられ、出力P5は、トランジスタQ
753,Q754のベースに加えられてい
る。今、出力P4がハイレベル、出力P5が
ロウレビルであると、トランジスタQ750
のコレクタ→トランジスタQ756のコレク
タを介して、(k2・b−k1・a)の信号がキ
ラー検波用副搬送波(Killer−CW)として
導出され、出力P4がロウレベル、出力P5
がハイレベルであると、トランジスタQ74
9のコレクタ→トランジスタQ753のコレ
クタを介して、(k1・a−k2・b)の信号が
キラー検波用副搬送波(Killer−CW)とし
て導出される。つまり、フリツプフロツプ回
路86の出力P4,P5の状態に応じて、キ
ラー検波用副搬送波(Killer−CW)は
(k1・a−k2・b),−(k1・a−k2・b)のい
ずれかの位相に制御されキラー検波回路83
に加えられる。また、PAL方式受信時に
は、システムスイツチ回路79のトランジス
タQ844のコレクタ電位は高くなつている
ので、位相合成装置88におけるトランジス
タQ760はオンし、トランジスタQ75
8,Q759はオフしている。このため、ト
ランジスタQ762もオフしており、抵抗R
734は、トランジスタQ756,Q753
に対して1水平期間毎に交互に負荷として作
用する。 上記のように得られたカラーキラー検波用
副搬送波(Killer−CW)は、第9図に示す
キラー検波回路83のトランジスタQ63
3,Q634の共通ベースに加えられる。 第9図に示すキラー検波回路83において
は、上述したように、フリツプフロツプ回路
86の出力によつて位相反転されるキラー検
波用副搬送波(Killer−CW)と、1水平期
間毎に位相がスウイングするバースト信号と
の乗算演算が行なわれる。従つて、このキラ
ー検波回路83から得られるPAL方式信号
処理時の出力は、カラーキラー動作を行うか
否かの情報の他に、前記フリツプフロツプ回
路86の出力位相がバーストスウイング位相
と一致しているか否かのアイデント情報をも
含むことになる。 (5) [アイデント動作によるフリツプフロツプ回
路に対する制御動作] 今、カラーキラー検波回路83において、ト
ランジスタQ633,Q634のベースに加え
られるキラー検波用副搬送波(Killer−CW)
の位相と、バースト信号のスウイング(±45゜
の振れ)とが正しい関係、つまり、副搬送波
(Killer−CW)と(R−Y)成分とが同相であ
ると、トランジスタQ639,Q641に流れ
る電流は増加する。トランジスタQ641の電
流が増加すると、キラーフイルター90の出力
電圧VOが上昇し、キラーフイルターの端子電
圧も上昇する。これによつて、アイデント及び
キラー回路85のトランジスタQ663のエミ
ツタ電流が増加し、トランジスタQ660,Q
659がオンする。トランジスタQ660,Q
659がオンすると、トランジスタQ661,
Q658がオフし、これに伴つて、トランジス
タQ666,Q665がオフする。したがつ
て、トランジスタQ666のコレクタから、フ
リツプフロツプ回路86を構成するトランジス
タQ675のエミツタには電流は供給されな
い。このことは、フリツプフロツプ回路86の
発振動作を何ら制御せず、フリツプフロツプ回
路86は、現在の位相での発振動作を続行する
ことを意味する。つまり、副搬送波(Killer−
CW)とバースト信号の(R−Y)成分が同相
であるときは、フリツプフロツプ回路86の状
態は制御されない。PAL方式受信時におい
て、第8図の第2の位相合成回路88bから得
られる(R−Y)復調用副搬送波(R−Y)
CWは1水平期間毎に、フリツプフロツプ回路
86の出力P5,P4によつて位相反転される
ことになる。さらにまた、上記のようにフリツ
プフロツプ回路86が正しい位相で動作してい
る場合は、トランジスタQ665がオフする。
これによりトランジスタQ840はオフしたま
まである。従つて、パルマトリツクス回路75
もキラー動作がかかることはなく正常に動作す
る。また、このとき、パルマトリツクス回路7
5は、前述のように、クロマ信号の加算、減算
処理を行い、(R−Y)成分と(B−Y)成分
を導出している。 次に、PAL方式受信時において、キラー検
波用副搬送波(Killer−CW)の位相反転状態
と、バースト信号の(R−Y)成分の位相反転
状況とが逆相であり、異つていた場合について
説明する。 NTSC信号処理時に(R−Y)復調用搬送波
位相をPAL信号処理時にはキラー検波用副搬
送波(Killer−CW)として用いるので、バー
スト信号のスウイング位相とキラー検波用副搬
送波の位相状態が一致しない関係になつた場
合、第9図のキラー検波回路83においては、
その検波電圧は低くなる。つまり、キラーフイ
ルター90の出力電圧VOが低くなる。このた
め、アイデント及びキラー回路85のトランジ
スタQ663のエミツタ電位が低くなり、トラ
ンジスタQ660,Q659がオフ、トランジ
スタQ661,Q658がオン、トランジスタ
Q666,Q665がオン、トランジスタQ6
66がオンすると、そのコレクタ電流が、フリ
ツプフロツプ回路86のトランジスタQ675
のエミツタ即ち、トランジスタQ674のベー
ス側に供給され、それによつて、フリツプフロ
ツプ回路86が発振を停止する。 この状態は、キラーフイルター出力電圧VO
からVF下がつたQ660のベース電圧が、内
部バイアスであらかじめ定められた電圧(ここ
ではVLとする)より、さらにVF下がつた電圧
(VL−VF)より低い間は継続される。 一方、キラー検波回路83に供給されるキラ
ー検波用副搬送波(Killer−CW)の位相は、
バースト信号の(R−Y)軸成分の正のとき大
きく、負のとき小さくなるようにNTSC信号復
調時の(R−Y)軸の近くに設定され、かつ前
記キラー検波回路83からフリツプフロツプ回
路86に加えるアイデント信号によつて、フリ
ツプフロツプ回路86が停止モードとなつたと
きのキラー検波用副搬送波(Killer−CW)の
位相は、(R−Y)軸成分が正の向きになるよ
うに設定されている。従つて、フリツプフロツ
プ回路86が停止した瞬間から、キラー検波回
路83におけるキラー検波出力は、大きな正の
出力と、小さな負の出力とを発生し、結果とし
ては、キラーフイルタ出力電圧VOは上昇す
る。このフイルター出力電圧VOが前記VLに対
してVOLとなつた瞬間、アイデント及びキ
ラー回路85のトランジスタQ660,Q66
1のオン、オフの状態が反転し、これによつ
て、トランジスタQ666はオフとなり、フリ
ツプフロツプ回路86のトランジスタQ674
のベース電圧は、トランジスタQ677によつ
て制御されるようになり、次に水平同期パルス
からフリツプフロツプ回路86は発振動作を開
始する。このとき、入力されたバースト信号の
(R−Y)成分とキラー検波用副搬送波
(Killer−CW)が正しい位相関係であれば、キ
ラー検波電圧は更に上昇し、トランジスタQ6
59,Q658のキラーコンパレータは反転
し、従つて、トランジスタQ665はオフとな
り、カラーキラー状態は解除され、カラー受信
モードとなり、正しい色が画面に現われる。 次に、前記したように、VOLとなり、フ
リツプフロツプ回路86が反転・非反転動作を
開始した時点に立ち返つてみると、入力された
バースト信号の(R−Y)成分と、キラー検波
用副搬送波(Killer−CW)が常に正しい位相
関係になるとは限らず、180゜の位相差となる
確率もある。このとき、キラーフイルター出力
電圧は、VOLから再び降下し始め、数水平
周期後再びアイデントコンパレートとしてのト
ランジスタQ661,Q660が反転し、これ
によつて、トランジスタQ666がオンとな
り、フリツプフロツプ回路86のトランジスタ
Q674のベースを強制的に高レベルとし、フ
リツプフロツプ回路86の動作を停止させる。
この結果、前述と同じように、再びキラーフイ
ルターの端子VOはVLに向つて上昇を始め、V
OLとなつたとき、再び、バースト信号の
(R−Y)成分と副搬送波(Killer−CW)との
位相関係で、VOが更に上昇するか、再度下降
するかが決定される。現実的にみて、フリツプ
フロツプ回路86が停止状態から解除されたと
き、バースト信号の(R−Y)成分と、副搬送
波(Killer−CW)との位相関係が正であるか
誤であるかは、確率的に50%と仮定され、常に
誤の状態でフリツプフロツプ回路86が停止状
態を継続する確率は小さい。このため、有限の
時間内で正しいカラー受信状態を得ることがで
きる。 上記のように、バースト信号の(R−Y)成
分と副搬送波(Killer−CW)の位相関係が誤
つている場合は、アイデント及びキラー回路8
5におけるトランジスタQ661,Q660に
よるアイデントコンパレータの働きによつてフ
リツプフロツプ回路86を一旦停止状態にし、
再びスタートさせるものである。さらにまた、
アイデント及びキラー回路85においては、ト
ランジスタQ659,Q658によるキラーコ
ンパレータも構成されており、トランジスタQ
655のコレクタを介してキラー電圧を出力す
ることもできる。 PAL方式受信時において、副搬送波(Killer
−CW)とバースト信号の(R−Y)成分とが
誤位相の場合は、キラー検波電圧は低い電圧
(設定電圧VLよりも低い電圧)となり、フリツ
プフロツプ回路86の動作は停止(キラー検波
電圧の上昇に伴い動作開始する)され、かつ、
カラーキラー動作が得られる。また、PAL方
式受信時において、バースト信号が検出されな
い場合は、先にカラーキラー動作が得られ、そ
のときのカラーフイルタ出力電圧VOは、VL
OHである。従つてこの場合は、フリツプ
フロツプ回路86の動作は継続される。次に、
バースト信号の(R−Y)成分と副搬送波
(Killer−CW)が正しい位相関係であるとき
は、キラー検波電圧として高い電圧VH以上が
得られ、トランジスタQ665,Q666共に
オフである。 即ち、第17図に示すように検波出力をサン
プルホールドするキラーフイルタ90の出力電
圧ががVH以上であれば、カラーキラー動作は
停止され、(R−Y)復調用副搬送波のスウイ
ング位相が正しいと判別され、キラーフイルタ
90の出力電圧がVHOLであれば、カ
ラーキラー動作がなされるが、上記(R−Y)
復調用副搬送波のスウイング位相は正しいと判
別される。 次にVO>VLとなれば、カラーキラー動作が
なされ、かつ上記(R−Y)復調用副搬送波の
スウイング位相が誤まつているものと判別さ
れ、フリツプフロツプ回路の制御が行なわれ
る。 [発明の効果] 上記したようにこの発明に係る色信号復調回路
によれば、(G−Y)復調出力を(G−Y)補正
ベクトル発生手段によつて伝送色信号の変調方式
に応じ補正しても、(R−Y),(G−Y),(B−
Y)色復調信号出力端子の直流レベル変動を防止
し得る。 このため、異なる変調方式の色信号を受信して
も、色復調出力端子の直流レベル変動を伴なわな
いので、白バランスの劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図はNTSC方式用の色信号処理回路を示す
構成図、第2図は、PAL方式用の色信号処理回
路を示す構成図、第3図は、PAL,NTSC方式兼
用の色信号処理回路を示す構成図、第4図aは、
第3図の回路の色復調回路を示す回路図、第4図
b,cは第4図aの回路の動作を説明するのに示
したベクトル図、第5図は、この発明の一実施例
を示す構成図、第6図は第5図のパルマトリツク
ス回路、システムスイツチ回路を具体的に示す回
路図、第7図は第5図の復調器を具体的に示す回
路図、第8図は第5図の位相合成装置を具体的に
示す回路図、第9図は第5図のキラー検波回路
図、アイデント及びキラー回路を具体的に示す回
路図、第10図は第5図のフリツプフロツプ回路
及びアイデント及びキラー回路を具体的に示す回
路図、第11図、第12図はパルマトリツクス回
路の動作を説明するのに示したベクトル図、第1
3図a,bはそれぞれパルマトリツクス回路の他
の実施例を示す回路図、第14図は、第5図の復
調器及び位相合成装置の(G−Y)軸復調動作を
説明するのに示したベクトル図、第15図aは位
相合成装置の基本的回路図、第15図b,cは同
図aの回路の等価回路を示す図、第15図dは同
図aの回路の位相合成動作を説明するのに示した
説明図、第16図aはこの第5図の装置に用いら
れた位相合成装置の基本的回路図、第16図b,
cは同図aの回路の等価回路図、第16図dは同
図aの回路の位相合成動作を説明するのに示した
説明図、第17図は第5図、第9図に示したアイ
デント及びキラー回路の動作を説明するのに示し
た動作説明図である。 66……1H遅延装置、75……パルマトリツ
クス回路、76〜78……復調器、79……シス
テムスイツチ回路、83……キラー検波回路、8
5……アイデント及びキラー回路、86……フリ
ツプフロツプ回路、87……電圧制御発振器、8
8……位相合成装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 PAL,NTSCシステムの夫々の色信号を処理
    する色信号復調装置において、 NTSCシステム信号処理時に、一方の入力端子
    に(B−Y)復調軸の位相を有する色信号が供給
    され、他方の入力端子に(B−Y)復調軸の副搬
    送波が供給され(B−Y)色復調を行なう(B−
    Y)色復調回路と、 一方の入力端子に(R−Y)復調軸の位相を有
    する色信号が供給され、他方の入力端子に(R−
    Y)復調軸の副搬送波が供給され(R−Y)色復
    調を行なう(R−Y)色復調回路と、 前記(B−Y)色復調回路の出力信号と前記
    (R−Y)色復調回路の出力信号とのベクトル合
    成によつて2軸色復調による(G−Y)復調色信
    号を合成するマトリツクス回路と、 NTSC信号に対し前記マトリツクス回路出力に
    得られる前記(G−Y)復調信号ベクトルのベク
    トル位相を補正するための補正ベクトルを所定直
    流レベルに重畳して出力する補正ベクトル発生手
    段と、 PALシステム信号処理時には、前記ベクトル
    補正手段による前記マトリツクス回路出力に位相
    補正動作を停止させ、かつ前記マトリツクス回路
    出力に前記所定直流電圧レベルを発生せしめるシ
    ステム制御手段とを具備し、前記(B−Y)及び
    (R−Y)色復調回路の出力の直流レベルを変動
    させることなく、かつPAL,NTSCシステムに応
    じた色復調回路を行なうことを特徴とする色信号
    復調装置。
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