JPS6136791B2

JPS6136791B2 -

Info

Publication number: JPS6136791B2
Application number: JP16340379A
Authority: JP
Inventors: Toshikazu Omae; Tamotsu Kaide; Yoichi Koide
Original assignee: Dainichi Nippon Cables Ltd
Current assignee: Dainichi Nippon Cables Ltd
Priority date: 1979-12-14
Filing date: 1979-12-14
Publication date: 1986-08-20
Also published as: JPS5686946A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、高温度に加熱されると発泡炭化物を
生成して防火機能を発揮する所謂、発泡性防火組
成物及び該組成物を用いてなる発泡性防火テープ
に関する。工場・ビルの悲慘な火災事故の経験から、近
時、我国における防災設備、防火材料の開発は誠
に目覚しいものがあり、新たに開発された防災技
術が、各種の生産施設を火災に対する一層の安全
保障のもので一層の高生産性を実現するうえに貢
献している。本発明者らは発泡性防火組成物を開発したが、
該組成物を室温より高温度たとえば60〜100℃で
運転される機器への適応性、難燃性、テープとし
た場合の自己融着性等の諸点につき改善すること
によりその適用範囲は大幅に拡大することに着目
し、上記改善を試み、苦心のすえ、本発明を開発
するに至つた。発泡防火性を阻うことなく、難燃性、高温度使
用性、自己融着性の諸物性を同時に改善するため
には、特許請求の範囲に記載の通り、特定の材料
を、特定比率にて配合して使用することが肝要で
ある。 (a)成分としては、市販の塩素化ポリエチレンが
用いられ、特に、塩素含有量20〜50重量％のもの
が好適である。（a′）成分としては、Ｗ形、Ｇ形等の各種のク
ロロプレンゴムが使用でき、（a′）成分の量は、
(a)成分100部（重量部、以下同じ）あたり５〜100
部程度である。 (b)成分としては、たとえば一般式Ｈ_(o-n)+2
（NH₄）_nP_oO_3o+1（m/n＝0.7〜1.1）で表わされる
平均重合度20〜400のポリリン酸アンモニウム、
一般式（NH₄）_o+2P_oO_3o+1で表わされる平均重合
度150〜200の直鎖状縮合物たるポリリン酸アンモ
ニウム、あるいはポリリン酸アミド類（たとえば
市販品として住友化学社の商品名：スミセーフ
PM）等が用いられる。 (c)成分としては、モノー、ジー、あるいはトリ
ペンタエリスリトール等の各種のペンタエリスリ
トールが用いられる。 (b)成分、(c)成分、及び(d)成分は、三角座標上の
α点（10、60、30）、β点（35、60、５）、γ点
（90、５、５）、δ点（35、５、60）及びε点
（10、30、60）の各点を直線で結んだ領域内で用
いられる。また、(b)成分、(c)成分、及び(d)成分の
合計量は(a)成分と（a′）成分の合計量100部あた
り50〜400部、好ましくは100〜200部の範囲で用
いられる。本発明においては、必要に応じて、公知の無機
難燃剤、有機難燃剤たとえば、Sb₂O₃、水和アル
ミナ、デカブロモジフエニルオキサイドを(a)成分
と（a′）成分の合計量100部あたり１〜100部程度
併用してもよく、また、ゴム、プラスチツク配合
剤として慣用される各種薬剤たとえば充填剤、老
化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、顔料、可塑
剤、好ましくはトリクレジルホスフエート等を通
常量配合することはさしつかえない。本発明の組成物は、押出加工、ロール加工等の
通常の手段により各種形状、たとえばパイプ棒、
シート、テープ等に成形加工することが可能であ
り、かつ、被防火設備への適用に際しては、上記
各種の形態に成形加工のうえで使用して頗る効果
がある。本発明の組成物は、通常の混練方法で製造して
次いて所望の形状に成形加工して使用してよい
が、所望の形状、たとえばシート、テープに成形
加工してのち軽度の熱処理を施すと、一層高温で
の物性特に耐応力亀裂性が改善される。上記熱処
理は、60℃〜150℃特に80〜120℃で行うのが好ま
しく、処理時間は処理温度により異り60℃で２〜
３日、80℃で10〜40時間、100℃で５〜20時間、
120℃で0.5〜２時間、150℃で0.1〜0.5時間程度で
よい。かゝる熱処理テープは広幅のシートを熱処
理のあと細断して製造してもよい。以下、実施例、比較例により本発明を一層詳細
に説明する。実施例１〜９、比較例１〜９第１表に示す実施例１〜９及び比較例１〜９の
各組成物を２本ロールにより混合、混練後、８イ
ンチ逆Ｌ型カレンダーロールにより0.7mm厚に圧
延後約40mm幅に切断しテープとし、所定の熱処理
を加えた。（たゞし、実施例８、９は熱処理な
し）第１表においては、各成分の配合量は重量部で
示されている。各組成物から製造されたテープ
600V3×3.5mm²CVケーブルの上に1/2ラツプで２回
手巻きし約２mm厚さに巻回被覆したものについて
後記する試験方法及び評価基準に従いテープの発
泡防火性能、60℃の温水浸漬における熱応力亀裂
性を評価した。別に各組成物から製造されたテー
プについて難燃性と自己融着性を評価した。〔発泡防火性能評価試験法〕 600V3×3.5mm²CVケーブル（約30cm長）にテー
プを約２mm厚巻回被覆した試料電線に燃焼試験時
のシース直下の温度を測定するため、火焔のあた
る筒所のコアーとシース間に熱電対を挿入する。
上記試料を火炎温度1100〜1200℃に温調したコン
ラドソンガスバーナーによつて燃焼する。試料が
火炎と接触した直後に線間にAC600Vの電圧を課
電して短絡するまでの時間を計測する。一方、火
炎に接触している中心部のシース内面の温度をあ
らかじめ挿入しておいた熱電対で連続的に記録す
る。試験成績は以下に記する基準で５段階でラン
ク付けした。即ちAC600V課電下における短絡時
間が40分以上でかつ火炎中心部があたつているシ
ース内面の温度が400℃に昇温する時間が40分以
上の防火能を有するものを秀とし、短絡時間が30
分以上でかつ昇温時間が30分以上のものを優、短
絡時間が10分以上でかつ昇温時間が10分以上のも
のを良、短絡時間が４分以上でかつ昇温時間が４
分以上のものを可、短絡時間が４分以内でかつ昇
温時間が３分以内のものを不可と判定した。なお、テープを巻回被覆していない通常の
600V3×3.5mm²CVケーブル及び短絡時間が２〜３
分であり、昇温時間は２分以内であつた。〔熱応力亀裂性評価試験方法〕長さ約70cmの試料電線を60℃に温調した水槽内
へ両端を水面上から出した状態で浸漬し、その浸
漬中におけるテープ亀裂の発生の有無を観察しテ
ープ亀裂の発生のないものは７日間放置した。評価は、テープ亀裂発生したものを不良、発生
しないものを良とした。〔難燃性評価試験方法〕 JIS Ｋ 7201に従い酸素指数を測定し次に示す
判定基準に基づいて難燃性を評価した。

〔自己融着性〕

JIS Ｃ 2107に従つて重ね合せ粘着力を測定し
次に示す判定基準に基づいて自己融着性を評価し
た。

【表】【図面の簡単な説明】

付図は本発明で用いる(b)成分、(c)成分及び(d)成
分の成分比を示す三角座標である。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１ (a)塩素化ポリエチレン、（a′）クロロプレン
ゴム、(b)含窒素ポリリン酸化合物、(c)ペンタエリ
スリトール、及び(d)メラミンとからなり、（a′）
成分の量は(a)成分100重量部あたり５〜100重量部
であり、かつ(a)成分と（a′）成分の合計量100重
量部あたり、(b)成分、(c)成分及び(d)成分の合計量
が50〜400重量部であり(b)成分、(c)成分及び(d)成
分の成分比は、三角座標上においてα点（10、
60、30）、β点（35、60、５）、γ点（90、５、
５）δ点（35、５、60）、及びε点（10、30、
60）の各点を順次結んだ直線で囲まれた領域内に
あることを特徴とする発泡性防火組成物。２ (a)塩化ポリエチレン、（a′）クロロプレンゴ
ム、(b)含窒素ポリリン酸化合物、(c)ペンタエリス
リトール、及び(d)メラミンとからなり、（a′）成
分の量は(a)成分100重量部あたり５〜100重量部で
あり、かつ、(a)成分と（a′）成分の合計量100重
量部あたり(b)成分、(c)成分及び(d)成分の合計量が
50〜400重量部であり、(b)成分、(c)成分及び(d)成
分の成分比は三角座標上においてα点（10、60、
30）、β点（35、60、５）、γ点（90、５、５、）、
δ点（35、５、60）、及びε点（10、30、60）の
各点を順次結んだ直線で囲まれた領域内にある組
成物で構成されてなり、かつ熱処理を施されてな
ることを特徴とする発泡性防火テープ。