JPS6135261B2 - - Google Patents

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JPS6135261B2
JPS6135261B2 JP14120478A JP14120478A JPS6135261B2 JP S6135261 B2 JPS6135261 B2 JP S6135261B2 JP 14120478 A JP14120478 A JP 14120478A JP 14120478 A JP14120478 A JP 14120478A JP S6135261 B2 JPS6135261 B2 JP S6135261B2
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JP
Japan
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alloy
antimony
strength
alloys
present
Prior art date
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JP14120478A
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English (en)
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JPS5569234A (en
Inventor
Tadao Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUKEI GIKEN KK
Original Assignee
NITSUKEI GIKEN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は鋳造性が良好で強靭性に富み、且つ融
熱性の優れた熱処理型の高力アルミニウム合金に
関するものである。 近年、車輌工業や機械工業などへの巾広いアル
ミニウム材料の進出に伴ない強靭で且つ耐熱性の
すぐれたアルミニウム合金の開発が強く求められ
ている。 従来高力アルミニウム合金は鋳造材としては
Al−Cu−Mg系を基本組成とした合金、例えば米
国におけるX149合金、KO−1合金などが開発さ
れている。この種の合金はT6処理によつて40Kg/
mm2以上の引張り強さと5乃至10%程度の伸びを示
す極めて強靭な合金材料であるが、鋳造に際し熱
間割れが生じ易く、湯流れ性も十分でなくまた耐
熱性も低いため合金使用上著しい制限がある。 一方、展伸加工用の高力アルミニウム合金とし
てはAl−Cu系合金、Al−Cu−Mg−Zn系合金、
Al−Zn−Mg系合金などがあり、これらの合金は
展伸加工後、析出処理を施こすことによつて優に
40Kg/mm2を超える引張り強さが得られるが耐熱性
に乏しく、かつ応力腐食割れ性が極めて敏感であ
るなどの欠点を有している。 また比較的強度が高く、耐熱性をも有する合金
としてはAl−Si−Cu−Mg系合金(鋳造材では
JIS8種合金、展伸材では4032合金など)がある
が、この系の合金における強度増加要素である銅
を3%以上、合金中に含有させると急激に材料の
靭性が低下するので銅の含有量に制限があり、従
来実用化されているこの系の合金強度はT6処理
後でたかだか35Kg/mm2近辺であつて高力合金とは
いえない。 発明者らは鋳造性が優れ、しかも強靭性、耐熱
性を兼ね具えた高力アルミニウム合金を開発すべ
く研究を行なつた結果、Al−Si−Cu−Mg系合金
において銅が3%を超えて含まれる場合に合金中
にアンチモンを添加すると時効処理に際して合金
の時効硬化性が促進され靭性をそれほど低下する
ことなしに合金強度が著しく向上すると共に合金
の耐熱衝撃性が著しく改善されることを見出し
た。 すなわち、本発明は6%を超え13%までの珪
〓〓〓〓
素、3%を超え6%までの銅、0.2%を超え1%
までのマグネシウムおよび0.03%を超え1%まで
のアンチモンを含み、残部アルミニウムおよび不
純物からなる耐熱性高力アルミニウム合金であ
る。 本発明の合金は鋳造性がすぐれているから各種
鋳造法によつて鋳物材とし、使用に供することが
できるほか、加工性も良好なので鋳造体を適当な
加工法によつて塑性加工を施して用いることもで
きるので大量生産材としての用途も期待できる。 また本発明の合金は従来のこの種の合金に較べ
析出処理に要する時間を大巾に短縮できるので経
済的効果も高い。 本発明合金における各成分組成の限定理由につ
いて述べる。 珪素は合金を強化すると共に鋳造性を改善する
ために必須な元素である。6%以下では鋳造性改
善効果が十分でなく、また13%を超えると靭性が
耐熱衝撃性を著しく低下させるので好ましくな
い。 銅は人工時効処理を施こすことによつて合金に
強度を付与するものであるが、3%以下では後述
するアンチモンの添加による時効性促進の効果が
得られず、6%を超えると未固溶のAl−Cu形金
属間化合物の母相中における残存量が多くなり強
靭性や耐疲労性を低下させ、また鋳造割れ感受性
が高まるので実用上好ましくない。 マグネシウムは人工時効処理時にMg2Siなどの
析出物を形成することにより合金の強化をするが
0.2%以下では析出物の形成量が十分でなく、一
方1%を超えると伸び、耐衝撃性を著しく損な
う。 アンチモンは合金中の銅含有量が3%を超える
とき時効処理に際して銅による合金の時効硬化性
を促進し、合金強度の向上にすぐれた効果を発揮
する(実施例1第1図および実施例2第2図参
照)ほか、合金の耐熱衝撃性を改善する効果をも
併せ有する。アンチモン0.03%以下ではこれらの
効果が十分でなく、また1%を超えて添加しても
その効果に著しい変化はみられない。 本発明の合金に前述の元素のほかに従来この種
の合金の高温における強度を高めるために配合さ
れる1.5%までのMn、1.0%までのCrおよび2.5%
までのNiなどを添加することは耐熱性向上の見
地から有効である。 また、本発明合金の鋳造に際して、従来行なは
れているように合金の結晶粒微細化を目的として
0.3%までのチタン、0.05%までの硼素などの微
細化用元素を添加する操作を加えることも何等差
支えない。殊にTiの添加はこの合金を鋳造材と
して用いる場合に引け性の改善を行なう効果もあ
る。又本発明によるものは0.05%以下のベリリウ
ム(Be)添加によるMg添加時の酸化防止を適宜
に図つてよい。 以下に本発明による合金の優れた諸特性につい
て各別に明らかにした実施例を示す。即ちこれら
の実施例においては本発明によるもの諸特性を各
個に示したものであるが、本発明による合金はこ
れらの実施例で示された各特性を夫々同等に共に
具備するものであることは勿論である。 実施例 1 第1図は珪素9%、マグネシウム0.5%を含む
Al−Si−Cu−Mg系合金においてアンチモンを添
加(0.15%)した場合と無添加の場合とについて
合金中の銅含有量を種々に変化させアンチモンの
添加が時効処理後の合金の機械的性質におよぼす
影響について試験した結果を示すものである。図
中縦軸は引張り強さと伸びを、横軸は銅含有量を
示す。なお、試験はF材について実施した。熱処
理は試料を500℃×10hrの溶体化処理後、水中焼
入れし、200℃×1hrの人工時効処理を施した。 第1図よりアンチモン無添加の合金においては
合金の引張り強さは銅量の増加に従つて上昇する
が、伸びは銅量が3%を超えると急激に低下する
こと、合金中にアンチモンを添加するときは、銅
量が低い場合は無添加の場合に較べ伸びは著しく
改善されるが、強度はむしろ低下すること、しか
し銅量が3%を超えた場合には伸び、強度とも無
添加のものに較べて改善され、特に強度において
引続き向上が得られていることが判る。 即ち、この試験の結果よりアンチモンは合金中
の銅含有量が3%を超えて存在するとき合金の時
効硬化性を促進し強度、伸び共に改善する作用を
有することが明らかである。 実施例 2 第2図は本発明合金におけるアンチモン添加の
時効硬化性促進におよぼす影響を確認するために
行つた試験結果を示すものである。 〓〓〓〓
試験に際しては珪素10%、銅4%マグネシウム
0.4%を含むAl−Si−Cu−Mg系合金にアンチモン
0.15%を添加した合金およびアンチモン無添加の
合金(各F材)について各合金を520℃×10hrの
溶体化処理後水中焼入れし、180℃の温度で人工
時効処理した場合の時間経過毎の各合金試料の硬
度を測定した。図中縦軸はプリネル硬度HB横軸
は経過時間を示す。 第2図の結果より明らかなように銅含有量3%
を超える合金においてアンチモンを添加したもの
は無添加のものより著しく合金の時効硬化性が促
進されること、即ちアンチモンの添加は合金強度
の向上に寄与するだけでなく、高い強度の合金が
極めて短時間の熱処理で求められることが判る。
例えば比較材たるSb無添加のものが8〜12時間
で得られる合金強度が本発明のものでは1時間程
度で得られ、熱エネルギー的に頗る有利である。 実施例 3 次に本発明合金と従来のAl−Si−Cu−Mg系実
用合金の機械的性質について比較した結果を示
す。 即ち第1表は本発明の実施例に供した合金の化
学組成、第2表はその測定結果である。 表中試料No.(1)乃至(7)は本発明合金であつて、
又それらのうち試料No.(7)については鍛造材につ
いて試験を行つた結果を示す。試料No.(8)および
(9)は従来実用化されているAl−Si−Cu−Mg系合
金についての代表例である。 なお試料No.(7)の鍛造材は100mmφ×300mmの円
柱状鋳塊を480℃×2hrのソーキングした後420〜
450℃の温度で鍛造比1:9のすえ込み鍛造を行
つた。鍛造によつて割れを生ずることなく良好な
製品が得られている。
【表】
【表】 〓〓〓〓
【表】 第2表から明らかなように本発明合金試料No.
(1)乃至(7)は引張り強さ45Kg/mm2附近あるいはそれ
以上の値を示しまた伸びも2%以上であるのに対
し従来の公知合金においては引張り強さは35Kg/
mm2附近、また伸びは1%以下であり、本発明の合
金は極めて強靭性に富むものであり、殊に試料
No.(3)乃至(5)にあつては200℃、1時間と極く短
時間の時効処理にも拘らず、相当の強度を示すこ
とが判る。 実施例 4 第3図は本発明合金の有するすぐれた耐熱衝撃
性を示す試験結果を示したものである。 試験は本発明合金(Si9.5%、Cu4.2%、Mg0.5
%、Sb0.15%)と比較のため上記組成中アンチモ
ンを欠いた合金の各F材を500℃×10hrの溶体化
処理後、水中焼入れし、これを170℃×10hr時効
処理したものについて行なつた。 試験は中心部に5mmφの孔を有する100mmφ、
厚み3mmの円盤状試験片を該試験片中心部をガス
バーナーで急熱し、試験片全体の温度が350℃に
達した後直ちに水中(約20℃)に急冷する。この
急熱急冷を一サイクルとして繰返する試験片内に
内部拘束による熱応力が発生し、加熱中心部の孔
より亀裂が発生するが、この亀裂が発生する迄の
サイクル数および亀裂の伝播速度を測定すること
によつて各合金の耐熱衝撃性を比較した。 第3図より明らかなように本発明合金はアンチ
モンの入らない比較合金、に較べ亀裂発生の時期
が相当に高サイクル側に存在し、且つ亀裂伝播速
度も頗るゆるやかであつて著しく耐熱衝撃性にす
ぐれていることが判る。 以上述べたように本発明合金は強靭で且つ耐熱
性にすぐれたアルミニウム合金材を提供し得るの
で輸送機械部材、特にピストン、プーリー、軸受
材料などの使用に好適であるし、また時効処理時
間の大巾な短縮が可能であるので熱エネルギー的
及び製造作業上何れからしても有利に製造するこ
とができる等の作用効果を有しており、工業的に
その効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであつ
て、第1図は本発明による合金と比較材について
Cu量との関係での機械的性質の変化を示した図
表、第2図はその人工時効時間による硬度変化を
比較して示した図表、第3図はその耐熱衝撃性を
比較して示した図表である。 〓〓〓〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量で6%を超え13%までの珪素、3%を超
    え6%までの銅、0.2%を超え1%までのマグネ
    シウムおよび0.03%を超え1%までのアンチモン
    を含み、残部アルミニウムおよび不純物よりなる
    耐熱性高力アルミニウム合金。 2 重量で6%を超え13%までの珪素、3%を超
    え6%までの銅、0.2%を超え1%までのマグネ
    シウムおよび0.03%を超え1%までのアンチモン
    を含み、さらに1.5%までのマンガン、1.0%まで
    のクロム、2.5%までのニツケルおよび0.3%まで
    のチタンの1種または2種以上を含み、残部アル
    ミニウムおよび不純物よりなる耐熱性高力アルミ
    ニウム合金。
JP14120478A 1978-11-17 1978-11-17 Heat resistant, high tensile aluminum alloy Granted JPS5569234A (en)

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JP14120478A JPS5569234A (en) 1978-11-17 1978-11-17 Heat resistant, high tensile aluminum alloy

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JP14120478A JPS5569234A (en) 1978-11-17 1978-11-17 Heat resistant, high tensile aluminum alloy

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JPS5569234A JPS5569234A (en) 1980-05-24
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JP4800864B2 (ja) 2006-07-03 2011-10-26 株式会社豊田中央研究所 コンプレッサ

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