JPS6134726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えばテレビアンテナ用のアンテナ
マストを樹立させる為のサイドベースを建物の斜
壁部に取付ける場合に利用できるサイドベース取
付台に関する。

北海道等の積雪地においては第１図に示される
様に無落雪構造の屋根が多く用いられている。こ
の様な構造の屋根においてその斜壁状部分からア
ンテナマストを樹立させる場合、通常のアンテナ
マスト樹立用のサイドベースを用いた場合にはア
ンテナマストが斜めの状態に立つてしまい非常に
見苦しい欠点がある。又第５図に示される様に建
物の側壁において斜め下方を向いている側壁にサ
イドベースを取付ける場合にも同様にアンテナマ
ストが斜めになつてしまう問題点がある。

本考案は上記の様な斜めとなつている場所（本
件明細書中においてはこれらの部分を斜壁部と呼
ぶ）にアンテナマストを樹立させようとする場合
にも、アンテナマストが任意の角度例えば鉛直状
態となる様にサイドベースを取付ける事が出来る
様にしたサイドベース取付台を提供しようとする
ものである。

以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。第１図乃至第４図において、１は無落雪構造
の屋根を示し、周知の様にスラブの部分２と斜壁
状部分３とからなつている。４は斜壁状部分３に
固定したサイドベース取付台、５は取付台４に取
付けた周知のサイドベース、６はサイドベース５
によつて支持されたた周知のアンテナマスト、７
はマスト６の上端に取付けた周知のテレビアンテ
ナを示す。上記サイドベース５は例えば鉄板をプ
レス成型して製造されている。このサイドベース
５において、８は本体、９は本体の一方の側端に
備えさせた取付面で、止着用の透孔１０が穿設し
てある。１１は本体８の他方の側端に備えさせた
アンテナマスト支持部で、第３図に示される様に
筒状に形成されている。１２は支持部１１に螺合
させた固定用ボルトで、アンテナマスト６を固定
する為のものである。次に上記サイドベース取付
台４において、１５は基板、１６は装着板を示
し、これらは一方の端部即ち第２図に示される状
態においてアンテナマスト支持部１１の軸線方向
側の下方の端部が相互に枢着されている。１７は
その枢着部を示す。この枢着部１７の構造は周知
の蝶番と同様の構造になつている。即ち基板１５
及び装着板１６の一方の端部１５ａ，１６ａが丸
く曲げられ、その中に軸棒１８を挿通して基板１
５と装着板１６とが相互に開閉自在の構造となる
様にしてある。上記基板１５において１９は透孔
を示し、この透孔１９に挿通した止着ねじ２０を
斜壁状部分３にねじ込ませる事によつて基板１５
の斜壁状部分３に対する止着が図られる様にして
ある。２１はＵ字ボルト保持部を示し、基板１５
の一部をプレス手段によつて曲げ起す事により形
成されている。２２は挿通空間を示し、ここには
Ｕ字ボルト２３の元部２４が緩く挿通されて、Ｕ
字ボルト２３が基板１５に対し矢印２６方向に揺
動自在となる様にしてある。次に装着板１６にお
いて、２７は枢着部１７とは反対側の端部に穿設
された透孔を示し、ここにはＵ字ボルト２３の脚
部２５が挿通してある。２８は脚部２５に螺合さ
せたナツトで、位置可変形止具の一例として示す
ものである。２９は脚部２５において取付面９の
透孔１０から突出する部分に螺合させた固定用の
ナツトを示す。又３０は装着板１６における透孔
３２及び取付面９の透孔１０に挿通した固定用ボ
ルト、３１は固定用ボルト３０に螺合させた固定
用ナツトを夫々示す。

次に上記構成のサイドベース取付台４の使用方
法を説明する。先ず第１図および第２図に示され
る様に、基板１５を止着ねじ２０でもつて斜壁状
部分３の所定の箇所に固定する。次にサイドベー
ス５における取付面９を取付台４における装着板
１６に固定用ボルト３０、固定用ナツト３１及び
Ｕ字ボルト２３の脚部２５、ナツト２８，２９に
よつて装着する。この場合ナツト２８と２９とは
相互に締め付けずに緩くしておくとよい。この状
態において基板１５に対し装着板１６を矢印３３
方向に傾動させ、サイドベース５におけるアンテ
ナマスト支持部１１がほぼ鉛直状態になる様にす
る。（好みの角度でも良い。）なお装着板１６の矢
印３３方向への移動は、ナツト２８，２９をＵ字
ボルト２３の脚部２５に対して回動させ、これら
のナツト２８，２９を脚部２５の軸線方向に移動
させて行えばよい。上記の様にしてアンテナマス
ト支持部１１がほぼ鉛直状態（他の所望の角度で
もよい）になつたならば、ナツト２８，２９を装
着板１６及び取付面１９が相互に締め付けられる
様に締め上げる。これによりサイドベース５は斜
壁状部分３に対して固定状態となる。しかる後は
通常の如くサイドベース５のアンテナマスト支持
部１１にマスト６を挿入し、固定用ボルト１２で
固定すればよい。

次に第５図は上記サイドベース取付台４の異な
る使用方法を示すものであり、アンテナマスト６
を建物における斜め下方を向いた側壁３４から樹
立させ様とする場合に用いた例を示したものであ
る。この第５図に示される状態においては、上記
サイドベース取付台４はその枢着部１７が図示さ
れる様に上方に位置する状態で用いられている。

次に第６図乃至第８図は本願の異なる実施例を
示すもので、位置可変形止具の構造を異ならしめ
た例を示すものである。図において３５はＵ字ボ
ルト２３ｅの脚部２５ｅに固定した受座、３６は
脚部２５ｅに被挿したカラーで、筒状に形成され
また第７図及び第８図に明示される如く多数の溝
３７が形成されている。なおこのカラー３６は塩
化ビニル、エチレン、プロピレン等のプラスチツ
ク系材料或はプロピレンゴム、シリコンゴム等の
ラバー系材料を用いて形成される。又上記の溝３
７は第８図に示される様な角溝の外、Ｖ字型の溝
にしてもよい。上記構成のものにおいては、前述
の如く基板１５ｅに対する装着板１６ｅの角度調
節を行う場合、前述の様な所望の角度が得られる
様にカラー３６を多数の溝３７の内の適切なもの
の位置において切断し、そのカラー３６を受座３
５と装着板１６ｅの間に介在させればよい。なお
上記カラー３６には第７図に示される様に長さ表
示（例えば何センチメートル）の為の数字３８を
付記しておくとよい。

尚、機能上前図のものと同一または均等構成と
考えられる部分には、前図と同一の符号にアルフ
アベツトの「ｅ」を付して重複する説明を省略し
た。

以上のようにこの考案にあつては、サイドベー
ス装着用の装着板１６と斜壁部への止着用の基板
１５とを備える構造であるから、アンテナマスト
を建物の斜壁部から樹立させる場合に、そのアン
テナマストを支持する為のサイドベース５を斜壁
部に取付け、マストを直立させる為に利用できる
特長がある。

しかも上記装着板１６と基板１５とは相互のな
す角度を自由に変更できるように構成してあるか
ら、上記の場合、傾斜部の傾斜角度が種々に異な
る場合でもアンテナマスト６を所望角度（例えば
鉛直）で樹立させられる特長があり、夫々斜壁部
の傾斜角度が異なる家々においても夫々適切な状
態にマストを樹立させられる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図はア
ンテナマストの樹立状態を示す正面図、第２図は
サイドベース及びサイドベース取付台を詳細に示
す一部破断正面図、第３図は同平面図、第４図は
−線断面図、第５図は使用方法の異なる例を
示す正面図、第６図は異なる実施例を示す正面
図、第７図はカラーの斜視図、第８図はカラーの
縦断面図。 ５……サイドベース、１５……基板、１６……
装着板、１７……枢着部、２３……Ｕ字ボルト、
６……アンテナマスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体の一方の側端には取付面を有し本体の他方
   の側端にはアンテナマストを挿入し得るようにし
   た筒状のアンテナマスト支持部を有するサイドベ
   ースを、斜壁部に対し止着する為のサイドベース
   取付台において、該サイドベース取付台は、斜壁
   部に対して止着し得るようにした基板と、上記サ
   イドベースの取付面を装着し得るようにした装着
   板とから成り、しかも上記基板と装着板とは、装
   着板に上記サイドベース取付面を装着した状態に
   おいてそのサイドベースにおけるマスト支持部の
   軸線方向側の一方の端部を相互に枢着してあり、
   更に上記基板において上記枢着部とは反対側の端
   部にはＵ字ボルトの元部を枢着すると共に、該Ｕ
   字ボルトにおける脚部は上記装着板において上記
   枢着部とは反対側の端部に穿設した透孔に挿通し
   てあり、更に上記基板と装着板との間において上
   記Ｕ字ボルトの脚部には装着板が基板へ向けて近
   接することを阻止するようにした位置可変形止具
   を装着し、更に上記Ｕ字ボルトの脚部において上
   記装着板の透孔から突出する部分には固定用のナ
   ツトを螺合させたことを特徴とするサイドベース
   取付台。