JPS6133468Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、着脱自在に設けられるガスボンベか
らのガスをバーナに供給しそのバーナによつて液
タンク内の液体を加熱するとともに、液タンク内
の液体を湯取出管を通して注出し得るようにした
ポータブル湯沸器に関するものである。

又本考案は、そのようなポータブル湯沸器にお
いて、熱効率を向上させるとともに構成をコンパ
クトにすることを目的としてなされたものであ
る。

本考案は、上記目的を達成するために、着脱自
在に設けられるガスバーナを収容したボンベ室と
湯受容器を収容した湯受容器室とを有した本体ケ
ーシングに、前記湯受容器室の直上方においてさ
らに加熱室を形成し、該加熱室に、前記ガスボン
ベからガスの供給を受けるガスバーナと、該ガス
バーナの直上方にあつて該ガスバーナによつて加
熱される液タンクとを収容するとともに、前記液
タンクにはその底部付近に開口するコツクつき湯
取出管を設け、該湯取出管は前記ガスバーナを貫
通して出口を前記湯受容器に案内したことを特徴
としている。

本考案では、湯取出管はガスバーナを貫通して
出口を湯受容器に案内するようにしているので、
ガスバーナによつて液タンク加熱時に湯取出管も
同時に加熱されるようになり、又ガスバーナの内
部空所を湯取出管の設置スペースとして有効利用
できるという作用が得られる。

以下、図示の実施例に基づいて本考案の湯沸器
を説明すると、第１図及び第２図において符号１
はガス湯沸器本体、２は液タンク、３は環状のガ
スバーナ、６はカセツト式のガスボンベ、７は液
タンク２内の熱湯を受けるための湯受容器、１０
は下部ケース１１と上部ケース（風防兼用保護ケ
ース）１２からなる本体ケーシングを示してい
る。

この湯沸器は、下部ケース１１内を縦仕切壁１
１ａで仕切つてその一側室をガスボンベ６を収容
するためのボンベ室１３、他側室を湯受容器７を
出し入れ自在に収容するための湯受容器室１５と
し、さらに該湯受容器室１５の直上方の保護ケー
ス１２内を加熱室１４としてその加熱室１４内
に、ガスボンベ６からガスの供給を受けるガスバ
ーナ３と、該ガスバーナ３の直上方にあつて該ガ
スバーナ３によつて加熱される液タンク２を収容
している。

液タンク２の底部２ａにはガスバーナ３の中心
を通つて下方に伸びる湯取出管２４を取付けてお
り、該湯取出管２４の出口２４ａは湯受容器室１
５の上部に開口させている。

本体ケーシング１０の底面はボンベ室１３と湯
受容器室１５の各底部を合わせた面積をもつ比較
的大面積の平底となつており、その高さの割りに
広面積に形成されている。

ボンベ室１３内にはカセツト式のガスボンベ６
が縦方向に向けて収容されている。ガスボンベ６
のノズル６ａはアダブタ８に嵌合し、ガス調整ツ
マミ１８の操作によつてガスバーナ３にガスが送
られるようになつている。

ガスボンベ６はカセツト着脱レバー２０を操作
することによつてアダプタ８に対して嵌合又は離
脱せしめられる。

ガスバーナ３は中空環状に形成されており、該
ガスバーナ３は保護ケース１２の底板１２ｂにビ
ス１９によつて取付けている。又、ガスバーナ３
には外方に向けて放射状に配設されたガス噴出器
３３と中央部の円形穴３２の内面に形成されたガ
ス噴出口３４とが形成されている。尚、このガス
バーナ３は、ボンベ室１３の上端部よりさらに上
方に位置し且つボンベ室１３に対して水平方向に
離れた位置（ガスボンベ６に対して斜上方位置）
に取付けられている。これはガスバーナ３からの
熱がボンベ室１３内のガスボンベ６を過度に加熱
しないようにするためになされたものである。

ガスバーナ３の直上方には液タンク２が配設さ
れている。液タンク２は、その上端部に形成され
た外向きフランジ２ｂを保護ケース１２の上端開
口部１２ａに掛止することによつて保護ケース１
２内で懸架している。尚保護ケース１２にはその
下方部に吸気口１６，１７が、又その上方部に排
気口１２ｃがそれぞれ形成されている。

液タンク２の底部２ａに取付けられた湯取出管
２４は、ガスバーナ３の円形穴３２の中心を通つ
て下方に延びており、その先端出口２４ａは湯受
容器室１５内に収容される湯受容器７の上方に位
置している。このように湯取出管２４をガスバー
ナ３の中心を貫通するようにして設置すると、ガ
スバーナ３内の空間を有効利用することができ、
又湯取出管２４はガスバーナ３の設置位置を避け
る必要がなくしかも湯取出管２４は直線状に配置
できるので該湯取出管２４の組付けが容易とな
る。湯取出管２４の中間部にはツマミ２６によつ
て外部から開閉操作されるコツク２５が取付けら
れている。

湯取出管２４の下端には湯滴の飛散を防止する
ためのカバー２７が取付けられている。

液タンク２の上部開口は蓋２１によつて気密に
閉蓋されるようになつている。蓋２１の下面には
Ｏリング２３が取付けられており、このＯリング
２３が液タンク２の外向きフランジ２ｂに接触す
ることによつて液タンク２内を気密に保持する。

液タンクフランジ２ｂの外周端２ｃと蓋２１の
外周２１ａとの間はヘリコイド結合又はネジ結合
等の方法によつて相互に着脱自在に結合可能とさ
れている。

蓋２１には液タンク２内の圧力を調整するため
の圧力調整弁２２（安全弁を兼用する）が取付け
られている。

図示の湯沸器を使用する場合には、先づ液タン
ク２内に水を入れた後、蓋２１をもつて液タンク
２を密閉し、その後、ガスバーナ３に点火する。
液タンク２は、その周囲を風防兼用の保護ケース
１２によつて囲繞されているので、熱気が液タン
ク２の側周部にも充満し、液タンク２内の水を底
部及び側周部から加熱して加熱効率を向上させ、
加熱時間を短縮することができる。

尚、ガスバーナ中心部のガス噴出口３４から噴
出する火炎は湯取出管２４を加熱し、同管内の水
をも加熱する。

又、液タンク２内は密閉され、しかも圧力調整
弁２２によつて、大気圧以上にまで圧力上昇可能
とされているから、液タンク２内の水を早くしか
も高温度（100℃以上も可）に加熱させることが
できる。

液タンク２内の水が沸騰すると、ツマミ２６を
操作してコツク２５を開けば湯を湯受容器７内に
取出すことができる。

尚、ボンベ室１３は、仕切壁１１ａによつて仕
切られ、さらにガスバーナ３がボンベ室１３より
上方で横方向に離れた位置に取付けられているの
でガスバーナ３からの熱がボンベ室１３内のガス
ボンベ６には過度に伝達されず、該ガスボンベ６
を過熱するとがないようになつている。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案のポ
ータブル湯沸器には次のような効果がある。

(1) 湯取出管２４はガスバーナ３を貫通する如く
して設置しているので、単一のガスバーナ３で
液タンク３とともに湯取出管２４も同時に加熱
することができ、熱効率が向上する。尚、液タ
ンク３のみを加熱する場合には該液タンク３の
下方に位置する湯取出管２４内の液体は比較的
低温度のままで維持されるが、本案のように直
接湯取出管２４を加熱することにより、該湯取
出管内の液体も加熱し得るようになる。

(2) 上記(1)の如く、湯取出管２４はガスバーナ３
を貫通する如くして設置しているので、ガスバ
ーナ３の空間部を有効利用することができ、そ
れによつて全体構成をコンパクトにすることが
できる。又、湯取出管２４は、その取付けに際
してガスバーナ設置部分を避ける必要がなくな
るため、該湯取出管２４の取付作業が容易とな
り、しかも湯取出管２４を製作が簡単で且つ安
価な直線状のものを使用することができる。

(3) 熱源にガスを使用しているので石油バーナ式
のものより火力が強く、迅速且つ容易に一定量
の湯を沸かすことができ、しかもカセツト式ガ
スボンベを使用することによつて携帯に便利で
あり、屋内外を問わずどこでも一定量の湯を沸
かすことができる。

(4) 液タンク２にはその底部２ａ付近に開口する
コツク２５つきの湯取出管２４を設けて、該湯
取出管２４の出口２４ａを湯受容器７に案内し
たので液タンク２内の湯を容易にコツプ等の湯
受容器に取出すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポータブル湯
沸器の縦断面図、第２図は第１図のポータブル湯
沸器の−断面図である。 １……湯沸器本体、２……液タンク、２ａ……
底部、３……ガスバーナ、６……ガスボンベ、７
……湯受容器、１０……本体ケーシング、１１…
…下部ケース、１１ａ……縦仕切壁、１２……保
護ケース、１３……ボンベ室、１４……加熱室、
１５……湯受容器室、２４……湯取出管、２４ａ
……湯取出管出口、２５……コツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 着脱自在に設けらるガスボンベ６を収容したボ
   ンベ室１３と湯受容器７を収容した湯受容器室１
   ５とを有した本体ケーシング１０に、前記湯受容
   器１５の直上方においてさらに加熱室１４を形成
   し、該加熱室１４に、前記ガスボンベ６からガス
   の供給を受けるガスバーナ３と、該ガスバーナ３
   の直上方にあつて該ガスバーナ３によつて加熱さ
   れる液タンク２とを収容するとともに、前記液タ
   ンク２にはその底部２ａ付近に開口するコツク２
   ５つき湯取出管２４を設け、該湯取出管２４は前
   記ガスバーナ３を貫通して出口２４ａを前記湯受
   容器７に案内したことを特徴とするポータブル湯
   沸器。