JPS6133439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 風呂釜内部の加熱管部分は、長期間の使用によ
り湯アカ・人アカ・毛髪等の汚れがヘドロ状にこ
びり付き、雑菌の温床になるばかりでなく、放置
すると次第に蓄積して通水を妨げ、遂には孔詰ま
りを生じさせるものであるが、本考案はスプレー
式の洗浄噴射力を利用して吸入口より噴射させる
ことにより風呂釜の加熱管内部を洗浄しながら一
気に孔詰りの開通を行わせるようにしたものであ
る。

ところで、このような風呂釜用洗浄スプレー
は、不使用状態のきにスプレー頭部にかぶせたノ
ズルキヤツプが誤つて押圧されるようなことがあ
つてもノズル部分を押入できないようにロツクし
ておくことが必要であり、その為通常はノズル部
分に小さなリング状ストツパーをかみ込ませた状
態にしておくものであるが、使用に際してはノズ
ルキヤツプを外してストツパーを除去し、再びノ
ズルキヤツプをかぶせてセツトせねばならないの
で取扱いが面倒で操作も誤まり易い危険性があつ
た。

そこでこの考案では、ストツパーを廃してノズ
ルキヤツプとスプレー容器側のノズル短管とを係
合離脱式に作用させるようにすることによつて、
ノズルキヤツプを特定の位置へ回わしたとき以外
は押圧しても空を切るようにして安全性を確保
し、使用時にはキヤツプを所定角回わすだけでキ
ヤツプとノズル短管とが押入方向に一体に係合し
てワンタツチで操入できるようにすることを目的
としたものである。

したがつて、本考案ではノズル短管２に、その
ノズル孔２ａと合致する孔４ａを中央に設け且つ
左右に突片４ｂを張出してなる押動体４を一体的
に強嵌し、他方前記ノズルキヤツプ３には中央部
に上下に貫通する中空を形成した内筒３ａを設け
てその中空部内に、前記押動体４の突片４ａと正
位置では離間して離脱関係にあるが、所定角回動
した作動位置では互いに係合してノズルキヤツプ
３の押圧と共に押動体４を介してノズル短管２を
押入させる係止片５、及びこの係止片の下位にあ
つて押動体の押入回動時に突片に係接してその回
動を規制する回動位置規制片を一体に設けてなる
ことを特徴とするものである。

スプレー容器１は胴部の上端に口金７を一体に
かしめ止めにて嵌着し、その口金に上向きに突出
する上端口１ａを設けている。ノズル短管２はス
プレーの内圧力によつて常に上端口１ａより突出
させられており、それを押圧すると圧力に抗して
下方へ引つ込むがその瞬間に上端のノズル孔２ａ
より勢いよく洗浄液が噴出するようになつてい
る。ノズルキヤツプ３はプラスチツク成形される
もので、円筒部３ｂとその上端部に帽状の膨出部
３ｃ、内筒３ａ及び膨出部３ｃに鍔部３ｄとを有
してなり、円筒部３ｂをスプレー容器１の胴部上
方にかぶせると同時に、内筒３ａの下端３a′を口
金７の内鍔７ａに一定範囲上下動できるよう内嵌
させている。係止片５は内筒３ａの内壁に左右に
相対して一体に設ける。又回動規制片６はその各
係止片５，５の下位に臨むように一体形成する。
押動体４は、硬質合成樹脂又は金属にて形成し、
下面中央に突設した円筒部４ｃをノズル短管２に
強制圧入により一体的に嵌合させ、一度取付ける
と以後は取外しを必要としないものである。この
押動体４は一定幅の板状であるが、その大きさ
は、前記ノズルキヤツプ３の内筒３ａに形成した
相対する係止片５，５間の空間５ａに丁度嵌まる
大きさとなるように幅Ｗと長さＬを決定する。

ノズル短管２に押動体４を強嵌した状態で、そ
の上からノズルキヤツプ３をかぶせてセツトし、
内筒３ａの中空部内の係止片５・５と押動体４と
を係合位置に合わせると（第１図及び第３図）、
押動体４の突片４ｂが係止片５・５の下位に係合
状態で臨むと同時に回動規制片６により位置が規
制されるから、この状態でキヤツプ３を下方へ押
圧するとノズル短管２は係止片５・５により突片
４ｂを介して押下される。その為瞬時にノズル孔
２ａ、及び孔４ａを通して洗浄液が勢いよく噴出
される。

次にこの状態からノズルキヤツプ３を90度左回
転させると、第２図及び第４図に示すように係止
片５・５と押動体４とは平行になつて前記の係合
関係は解除される為、この状態でキヤツプ３を押
圧しても係止片５・５は押動体４を中間にして空
を切るだけとなり、従つてノズル短管２は押入さ
れないから洗浄液の噴出は生じない。

風呂釜への使用法は、上記のようにノズルキヤ
ツプを回わしてノズル短管の押入を可能状態にし
た後、第７図に示すように、スプレー容器１を横
向きにしキヤツプの膨出部３ｃを加熱管１１の吸
込口１２に当てがい強く押す。するとノズル孔よ
り勢い良く洗浄液が噴出する為管内部の圧力が高
まつて管内の汚物を吐出口１３より押し出し同時
に管内壁を洗浄するものである。

この考案は以上説明したように、ノズルキヤツ
プを正位置から作用位置まで所定角回動させる簡
単な操作によつてノズルキヤツプ内に設けた係止
片とスプレー本体側のノズル短管とを係合、又は
離脱させて係合状態では押動と同時に押入されて
洗浄液が噴出し、離脱状態ではノズルキヤツプの
み押されて、ノズル短管は押入されないので誤つ
ていくらキヤツプを押すようなことがあつても安
全であり、而も従来のようなストツパーを必要と
しないでノズルキヤツプを着脱してストツパーを
かませたり、外すような手間もいらず、操作が簡
単で取扱い上便利であり、又ノズルキヤツプの回
動位置で係合・離脱の状態が一目で確認できるの
で誤つて噴出させるような危険性が防止されて安
全性を高めることができ、構成も簡単で安価に実
施できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体の正面図
で、一部は断面を示す。第２図は同要部の断面
図、第３図及び第４図は第１図Ａ−Ａ線及び第２
図Ｂ−Ｂ線からみた断面図、第５図はノズルキヤ
ツプの内筒部の断面図、第６図は押動体の斜視
図、第７図は風呂釜への使用状態を示す概略図で
ある。 １……スプレー容器、２……ノズル短管、３…
…ノズルキヤツプ、４……押動体、５……係止
片、６……回動位置規制片、２ａ……ノズル孔、
４ａ……孔、４ｂ……突片、３ａ……内筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高圧下に洗浄剤を密封したスプレー容器の上端
   口に、押入により噴出するノズル短管を出没自在
   に設けてそのスプレー容器に鍔付き帽状のノズル
   キヤツプを嵌設したものにおいて、前記ノズル短
   管に、そのノズル孔と合致する孔を中央に設け且
   つ左右に突片を張出してなる押動体を一体的に強
   嵌し、他方前記ノズルキヤツプには中央部に上下
   に貫通する中空を形成した内筒を設けると共に、
   その内筒の中空部内壁に、前記押動体の突片と正
   位置では離間して離説関係にあるが所定角回動し
   た作動位置では互いに係合してノズルキヤツプの
   押圧と共に押動体を介してノズル短管を押入させ
   る係止片、及びこの係止片の下位にあつて押動体
   の押入回動時に突片に係接してその回動を規制す
   る回動位置規制片を一体に設けてなることを特徴
   とする風呂釜用洗浄スプレー。