JPS6132679Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、病人等がベツド或いはふとんに居な
がら排尿排便を行うことができる排泄物処理器に
関するもので、使用者が寝たままでも手軽に且つ
清潔に使用することができ、排泄物の処理も手軽
でそのため処理に当たる人に不快感を与えること
がないとともに、部品点数が少なく構造がきわめ
て簡潔であるため製造が簡易で価格も低廉に求め
得られて経済的である排泄物簡易処理器を提供す
ることを目的とする。

別紙図面について本考案実施の一例を説明す
る。１は、合成樹脂等の可撓性を有する管体をほ
ぼＵ字形状に屈曲した便座で、その自由端両端部
１_１，１_２は斜め上方に適宜角度に屈曲されてい
るとともに、その自由端両端部１_１，１_２の両先
端部はさらにやや手前側に屈曲され適宜長さに亘
つて上方に起立されて一対の対向する棒状部分１
_３，１_４となつている。斯かる便座を形成する管
体の内部には、図示していないが、針金等の芯材
が挿入されており、それによつて管体は所定の屈
曲形状に保持されている。便座１の自由端両端部
１_１，１_２に続く一対の棒状部分１_３，１_４の下
側部には支持脚２が固定されており、これによつ
て便座の安定とその一層の所定の屈曲形状の保持
が図られている。３，４は、一対の棒状部分１
_３，１_４の外面を包み込む状態で取り付けられた
排尿案内カバーおよび排尿飛散防止カバーで、排
尿案内カバー３は一対の棒状部分１_３，１_４の背
面側に取り付けられており、排尿飛散防止カバー
４は一対の棒状部分１_３，１_４の前面側に取り付
けられているとともに上側部より中間部に亘つて
局部挿入用の口部たる切欠部５が設けられてい
る。なお、排尿案内カバー３と排尿飛散防止カバ
ー４は合成樹脂或いはゴム引き布製等の防水性お
よび可撓性を有する材質にて作製されている。６
は、合成樹脂等の防水性を有する排泄物収容袋
で、第６図示の如く、便座１のＵ字形状屈曲部、
両端自由端部１_１，１_２およびそれに続く一対の
棒状部１_３，１_４の下側部を開口部内周面に配置
する状態で便座に取り付けて使用するものであ
り、便座に対する取り付けは開口部周縁を接着テ
ープにて接着等することによつて行う。７は排泄
物収容袋６を取り付けた便座１の下面に載置して
使用する紙オムツで、中央部には排泄物収容袋６
を外部に導出するための挿入孔８が設けられてい
る。９は、一対の棒状部分１_３，１_４を使用者の
身体に固定し、排尿案内カバー３および排尿飛散
防止カバー４を所定位置にセツトするための止バ
ンドである。

しかして、上記実施例に係る排泄物処理器の使
用方法を説明する。

先ず、ベツド或いはふとんＡの上に紙オムツ７
を置き、その挿入孔８の上面に、排泄物収容袋６
を取り付けた便座１を配置させる。便座１のＵ字
形状部分を使用者の腰の下に位置させ、第６図示
のように、一対の棒状部分１_３，１_４を股の間に
挟むようにして腹部の方に引き寄せ（屈曲傾斜さ
せる）、排泄物収容袋６の袋本体部分を紙オムツ
７の挿入孔８より外部へ導出せしめ、紙オムツ７
の両端部を上方に折り曲げて紙オムツ７の両端折
り曲げ部と一対の棒状部分１_３，１_４を止バンド
９にて使用者の身体に固定させた後、排泄を行
う。その際、排泄物収容袋６は、開口部を便座１
のＵ字形状屈曲部の外周縁に取り付けることと、
便座１の自由端両端部１_１，１_２に続く一対の棒
状部分１_３，１_４の下側部に取り付けることと、
開口部内周面が支持脚２の外面に接することおよ
び紙オムツ７の端部を上方に折り曲げることによ
つて挿入孔８の一部も上方に持ち上げられる状態
となることによつて、開口部が充分に拡開された
状態となり、そして排泄物収容袋６は使用者の両
足の間に位置することとなるから閉塞された状態
となることはない。また、一対の棒状部分１_３，
１_４を使用者の腹部側に引き寄せて傾斜させるこ
とによつて、斜め上方に屈曲されている便座１の
自由端両端部１_１，１_２はさらに上方に屈曲され
ることとなるから、使用者の腰部と排泄物収容袋
６の下面６_１との間には適当な距離（高低差）を
有することとなり、排尿、排便が身体に付着する
ということはない。排尿は、排尿案内カバー３と
排尿飛散防止カバー４との間を排尿案内カバー３
に沿つて下方に流下して排泄物収容袋６内に流入
される。なお、男性の場合は局部を排尿飛散防止
カバー４の切欠部５内に挿入して排尿を行うが、
女性の場合は排尿飛散防止カバー４の下側部をま
くつて局部を覆う状態にして行う。使用後におい
ては、排泄物収容袋６と紙オムツを廃棄し、次回
の使用のときにはこれらを新たに補充する。

なお、上記実施例においては、便座１は合成樹
脂製の管体を用いるものを示したが、棒体であつ
てもさしつかえなく、また合成樹脂に限らずゴム
等可撓性を有する適宜材質のものを用いてさしつ
かえない。さらに、男性用の局部挿入口として排
尿飛散防止カバー４に切欠部５を設けるものを示
したが挿入孔であつてもさしつかえない。

本考案は、叙上のように合成樹脂等の可撓性を
有する材質製の管体もしくは棒体をほぼＵ字形状
に屈曲し、その自由端両端部を斜め方向に適宜角
度屈曲するとともにその両先端部をやや手前側に
傾斜させた状態で適宜長さに亘つて上方に起立せ
しめた便座と、該便座の上方に起立した一対の棒
状部分の背面と前面に夫々取り付けられた排尿案
内カバーおよび局部挿入口を有する排尿飛散防止
カバーと、同じく便座の上方に起立した一対の棒
状部分の下側部に取り付けられた支持脚と、便座
を開口部内周面に配置する状態で便座に取り付け
られる防水性の排泄物収容袋と、排泄物収容袋を
取り付けた便座の下面に載置して使用され中央部
に排泄物収容袋を外部に導出せしめるための挿入
孔を有する紙オムツにより、排泄物簡易処理器を
形成したので、次の効果を有する。

自由端両端部と一対の棒状部分とを有するほぼ
Ｕ字形状に屈曲された便座は可撓性を有するの
で、自由に身体に追随せしめることができ、使用
者は寝たままの状態で排泄を手軽に行うことがで
きる。そして、腰部と排泄物収容袋下面との間に
は適当な距離が配されるので排便が身体に付着す
ることがなく、排尿は排尿案内カバーに沿つて排
泄物収容袋内に流下くるとともに、前面に排尿飛
散防止カバーが配置されているので排尿が身体に
かかつたりすることがなく、清潔に使用すること
ができる。また、排尿、排便は排泄物収容袋内に
収容され、排尿飛散防止カバーによつて排尿が周
囲に飛散することもなく、さらに紙オムツによつ
てカバーされていることと相まつて排泄物により
周囲が汚損されるおそれがない。さらに、腰部に
オムツを直接当てて排泄する場合と異なり使用者
の身体に排泄物が広範囲に亘つて付着する等の不
都合がなく、排泄物収容袋と使用済みの紙オムツ
を廃棄するのみでよいので、処理に当たる人に不
快感を与えることがなく、処理を手軽に行うこと
ができる。さらにまた、排泄物収容袋と紙オムツ
は使い拾てであるので常に清潔な状態で器具を使
用することができ、そして、器具の構成部品数は
少ないとともに構造がきわめて簡潔であり、した
がつて、製造を簡易に行うことができるとともに
価格も低廉に求めることができ経済的である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示すもので、第１図
は器具を正面側やや上方より見た俯瞰図、第２図
は同上側面図、第３図は同上正面図、第４図は上
背面図、第５図は紙オムツの平面図、第６図は使
用状態を示す縦断面図である。 １……便座、１_１，１_２……自由端両端部、１
_３，１_４……棒状部分、２……支持脚、３……排
尿案内カバー、４……排尿飛散防止カバー、５…
…局部挿入口、６……排泄物収容袋、７……紙オ
ムツ、８……挿入孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂等の可撓性を有する材質性の管体もし
   くは棒体をほぼＵ字形状に屈曲し、その自由端両
   端部を斜め上方に適宜角度屈曲するとともに、そ
   の両先端部をやや手前側に傾斜させた状態で適宜
   長さに亘つて上方に起立せしめた便座と、該便座
   の上方に起立した一対の棒状部分の背面と前面に
   夫々取り付けられた排尿案内カバーおよび局部挿
   入口を有する尿飛散防止カバーと、同じく便座の
   上方に起立した一対の棒状部分の下側部に取り付
   けられた支持脚と、便座を開口部内周面に配置す
   る状態で便座に取り付けられる防水性の排泄物収
   容袋と、排泄物収容袋を取り付けた便座の下面に
   載置して使用され中央部に排泄物収容袋を外部に
   導出するための挿入孔を有する紙オムツとからな
   ることを特徴とする排泄物簡易処理器。