JPS6132091B2 - - Google Patents

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JPS6132091B2
JPS6132091B2 JP55040173A JP4017380A JPS6132091B2 JP S6132091 B2 JPS6132091 B2 JP S6132091B2 JP 55040173 A JP55040173 A JP 55040173A JP 4017380 A JP4017380 A JP 4017380A JP S6132091 B2 JPS6132091 B2 JP S6132091B2
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JP
Japan
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stand
tension
plate thickness
speed
roll gap
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Application number
JP55040173A
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English (en)
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JPS56139210A (en
Inventor
Shosei Kamata
Keizo Goto
Naoya Fushimi
Terumi Taniguchi
Hiroshi Kuwamoto
Shuichi Iwato
Juji Okami
Nagao Tomita
Akira Sakamoto
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Kokan Ltd filed Critical Nippon Kokan Ltd
Priority to JP4017380A priority Critical patent/JPS56139210A/ja
Publication of JPS56139210A publication Critical patent/JPS56139210A/ja
Publication of JPS6132091B2 publication Critical patent/JPS6132091B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、通板、尻抜きを行う冷間タンデム圧
延機における板厚制御方法に関するものである。
通板、尻抜きを行なう冷間タンデム圧延機にお
いては、通板、尻抜き時、先方又は後方無張力と
なるため、更に先進率変化、モータの垂下特性及
びインパクトドロツプによる張力低下のために、
第1図に示すようにストリツプ先後端部で板厚が
目標板厚よりも数十ミクロンから数百ミクロン厚
いオフゲージ部分が数メートルから数十メートル
にわたつて発生し、歩留り低下の大きな原因とな
つている(なお、第1図は原板厚2.8mm、板幅
1226mm、仕上厚0.7mmの例で、縦軸に板厚偏差
を、横軸にストリツプ長さを示す)。
このオフゲージ発生の防止対策として従来から
種々の提案がなされている。例えば、通板時にお
いては、予じめロールギヤツプを一定値だけ締込
んでおき、次のスタンド噛込みで正常ギヤツプに
戻し、又尻抜きでは前スタンド尻抜きでロールギ
ヤツプを一定値締込むという、ロールギヤツプに
より前方又は後方無張力を補償する方法や、通
板、尻抜き時に張力一定制御を行なう方法、ある
いは速度インパクトドロツプを補償する方法等で
ある。
しかしながら、これらの方法は一応の効果を挙
げることができるが、ロールギヤツプにより前方
又は後方無張力を補償する方法では、張力が目標
値に保てないという操作性の問題があり、また張
力一定制御による方法やインパクトドロツプを補
償する方法では、張力低下によるオフゲージにつ
いては効果があつても、先方又は後方無張力部分
の板厚が確保できないという理由により完全にオ
フゲージを取り去ることは不可能である。
ここにおいて、本発明は、ストリツプ先後端部
のオフゲージ発生を完全に防止することのできる
圧延機における板厚制御方法を提供しようとする
ものである。
本発明の説明に先だつて、はじめに通板、尻抜
き時の非定常圧延現象の解析例を示し、併せてス
トリツプ先後端部のオフゲージ発生の原因につい
て説明してみよう。
第2図は通板時の各スタンド出側の板厚変化
(定常値からの偏差)を示す線図、第3図は通板
時の各スタンド間の張力変化(トータル張力)を
示す線図、第4図は尻抜き時の各スタンド出側の
板厚変化を示す線図、第5図は尻抜き時の各スタ
ンド間の張力変化を示す線図で、これらは、いず
れも原板厚2.8mm板巾1226mm仕上厚0.7mmのストリ
ツプを5スタンドタンデム圧延機で圧延する場合
の解折例である。
通板においては、第2図および第3図から明ら
かなように、#1スタンド噛込後、#2スタンド
噛込みまで、#1スタンド前方無張力となるた
め、#1スタンド出側板厚は、目標板厚より厚く
なつている。次にストリツプ先端が#2スタンド
に噛込むと、#1〜#2スタンド間張力は、前方
無張力及び入側板厚変化による#2スタンド後進
率変化のために瞬時定常張力より高くなり、#1
スタンド出側板厚は瞬間的に薄くなるが、その後
トルク変化に伴うモータ垂下特性と、速度インパ
クトドロツプのため、#2スタンド速度が低下
し、#1〜#2スタンド間張力が低下するため、
再び板厚は厚くなり張力が定常値になつた時に始
めて目標板厚となる。#2スタンド出側板厚は入
側板厚変化と前方無張力及び#1〜#2スタンド
間張力変動の影響が重なり、第2図に示す如き板
厚変化となる。
以降テンシヨンリール噛込みまで同様の現象が
生じる。#5スタンド出側板厚は、各スタンドの
板厚変化が累積されるため、第2図に示すように
20メートル近いオフゲージが発生する。
尻抜きにおいては、第5図に示すように#1ス
タンド尻抜きで#2スタンド後方無張力となるこ
と、又後方無張力による#2スタンド先進率変化
及びトルク変化に伴うモータ垂下特性による#2
スタンド速度増加により#2〜#3スタンド間張
力が低下するため、#2スタンド出側板厚は第4
図に示すように目標板厚より厚くなる。この#2
〜#3スタンド間張力低下は、#3スタンド先進
率変化及びトルク変化に伴うモータ垂下特性によ
る#3スタンド速度増加をもたらし、#3〜#4
スタンド間張力も第5図に示すように低下する。
#3スタンド出側板厚は、この#2〜#3及び
#3〜#4スタンド間張力低下のために第4図に
示すように目標板厚より厚くなる。#4スタンド
出側板厚は#3〜#4スタンド間張力低下のため
に目標板厚より厚くなる。
さらに、#2スタンド出側板厚変化が#3スタ
ンドに到達すると、#3スタンド出側板厚はさら
に厚くなる。以降、#5スタンド尻抜きまで同様
の現象が生じる。#5スタンド出側板厚は、各ス
タンド板厚変化が累積されるため、第4図に示す
ように20数メートルに及ぶオフゲージが発生す
る。
以上のことから、従来のストリツプ先後端部の
オフゲージ防止のための各種の手法は、いずれも
満足すべき結果を得ることはできなかつたのであ
る。
本発明は、ストリツプ先後端部のオフゲージを
全て解消できる板厚制御方法を提供することを目
的とする。
以下本発明の原理を説明する。本発明の板厚制
御方法は、通板尻抜き時に、ストリツプ先端部及
び後端部の移動にそつて、各スタンド速度を操作
し速度比を変更することにより各スタンド間張力
を目標値に保つとともに、前方及び後方張力に応
じて各スタンドロールギヤツプを変更し、各スタ
ンド出側板厚を目標板厚に保つことを特徴として
いる。
ロールギヤツプの定常値からの変更量〓Sriは
ゲージメータ式より(1)式で表わすことができる。
〓Sri=Srio−Srin =hio−Pi(Hi,hi,ti,tbi,μi,ki,b)/Mi −〔hin−Pi(Hi,hi,ti,tbi,μi,ki,b)/Mi〕 =Pi(Hi,hi,ti,tbi,μi,ki,b)−Pi(Hi,hi,ti,tbi
,μi,ki,b)/Mi =Fsri(Hin,hin,tin,tbin,Hio,hio,tio,tbio,μi,ki,b) −(1) (1)式において、添字“n”は定常時の、“0”
は非定常時の値をそれぞれ示し“i”はスタンド
を示す。定常時と非定常時の各スタンド入出側板
厚は同じ値(Hio=Hin,hio=Hin)であり、各変
数は次に示す通りである。
〓Sri:ロールギヤツプ変更量 Sri:ロールギヤツプ Mi:ミル剛性係数 Pi:圧延荷重 Hi:入側板厚 (Hip=Hio) hi:出側板厚 (hip=hio) ti:前方張力 tbi=後方張力 μi:摩擦係数 ki:変形抵抗 b=板巾 また、材料速度式およびロール内マスフロー式
から速度設定値Vsiは(2)式で示すことができる。
Vsi=υi/(1+i)(1−αiGi) =1/(1+i)(1−αiGi) ・Hi/hi・υi-1 =(1+i−1)(1−αi−1Gi−1)/(1
+i)(1−αiGi)・Hi/hi・υsi-1 −(2) (2)式から速度比(設定値)は(3)式で表わされ、
(3)式から速度比(設定値)変更量は(4)式で表わす
ことができる。
Vsi/Vsi−1= (1+i−1)(1−αi
−1Gi−1)/(1+i)(1−αiGi)・Hi
/hi−(3) 〓(Vsi/Vsi−1)=(Vsi/Vsi−1o
−(Vsi/Vsi−1n =Fui(Hio,Hi-1 n,hio,hi-1 n,tin,t
i-1 n,tbin,tbi-1 nHip, Hi-1 o,hip,hi-1 o,tio,t-1 o
tbio,tbi-1 oμi,μi-1,ki,ki-1,b)−(4) (2)式,(3)式,(4)式において、各変数は以下
に示す通りである。
Vsi:速度設定値 υi:材料速度 i(Hi,hi,ti,tbi,μi,ki):先
進率 Gi(Hi,hi,ti,tbi,μi,b):トル
ク αi:速度垂下率設定値 〓(Vsi/Vsi-1):速度比変更量 (1)式および(4)式において、定常時の張力、非定
常時の目標張力及びその他の各変数を与えること
により、ロールギヤツプ及び速度の変更量が求ま
る 通板時においては、ストリツプ先端がiスタン
ドに噛込んで(i+1)スタンドに噛込むまで
は、iスタンド前方無張力(tio=0)とな
るが、この時(4)式により決定される速度操作(i
及び(i−1)スタンド)により、iスタンド後
方張力を目標値(tbio)に制御し、この後方張力
(tbio)と定常時の後方張力(tbin)との差(tbio
−tbin)及び(1)式により決定されるロールギヤツ
プ操作(〓Sri)により前方無張力(tio
0)を補償し、iスタンド出側板厚を目標板厚と
する。(i−1)スタンドについては、前方張力
の差(tio -1−tin -1=tbio−tbin)は(1)式
により決定されるロールギヤツプ操作(〓
Sri-1)により補償し、(i−1)スタンド出側板
厚を目標板厚に保つ。なお、(i−2)スタンド
以前は定常状態であり、ロールギヤツプ及び速度
は全て定常値とする。目標張力を定常張力とする
場合(tbio=tbin)は、(i−1)スタンドの操作
は不要であり前方無張力は、ロールギヤツプのみ
で補償される。又目標張力を定常張力より大とす
ると(tbio>tbin)、ロールギヤツプの操作量(締
込量)が軽減され、ロールギヤツプ締込みにより
圧延荷重が過大となることを防止できる。
尻抜きにおいては、(i−1)スタンド尻抜き
後iスタンド尻抜きまでは、iスタンド後方無張
力(tbio=0)となるが、この時(4)式により決定
される速度操作(i及び(i+1)スタンド)に
より、iスタンド前方張力を目標値(tio
に制御し、この前方張力(tio)と定常時の
前方張力(tin)との差(tio−ti
n)及び(1)式により決定されるロールギヤツプ操
作(〓Sri)により後方無張力(tbio=0)を補償
し、iスタンド出側板厚を目標板厚とする。(i
+1)スタンドについては後方張力の差(tbio +1
−tbin +1=tio−tin)は(1)式により決定
されるロールギヤツプ操作(〓Sri+1)により補償
し、(i+1)スタンド出側板厚を目標板厚に保
つ。なお、(i+2)スタンド以降は定常状態で
あり、ロールギヤツプ及び速度は全て定常値とす
る。目標張力を定常張力とする場合(tio
tin)は、(i+1)スタンドの操作は不要で
あり、後方無張力はロールギヤツプのみで補償さ
れる。又目標張力を定常張力より大とすると(t
o>tin)、ロールギヤツプ操作量(締込
量)が軽減され、ロールギヤツプ締込みにより圧
延荷重が過大となることを防止できる。
第6図〜第9図は、各スタンドの出側板厚及び
張力を同時に目標値に保つための各スタンドロー
ルギヤツプ及び速度の制御則をそれぞれ示したも
のである。これらの図において、ロールギヤツプ
は定常値からの変更量を単位mmで、速度はモータ
垂下特性をも考慮したSSRHの変更量を%でそれ
ぞれ表わしている。なお、ベイオフリール〜#1
スタンド間張力は影響が小さいため又、インパク
トドロツプは過渡的な現象であるためこれらの制
御則には考慮していない。
第6図は目標張力を定常時の張力とする場合の
通板時の例であり、第7図は同じく尻抜き時の例
である。また、第8図は通板時において前方無張
力となるスタンドでは後方張力を定常値より大
(例えば1.5倍)とする例で、第9図は尻抜き時に
おいて後方無張力となるスタンドでは前方張力を
定常値より大(例えば1.5倍)とする場合の例で
ある。以下、図面を参照しながら各図の制御則を
適用した場合の圧延現象を詳しく説明する。
先ず、第6図に示す制御則を通板時に適用した
場合について説明する。
ストリツプ先端が#1スタンドに噛込んでから
#2スタンドに噛込むまでは、#1スタンド前方
無張力となるが(1)式により決定される#1スタン
ドロールギヤツプ締込みにより補償され、#1ス
タンド出側板厚は、目標板厚に保たれる。次にス
トリツプ先端が#2スタンドに噛込んでから#3
スタンドに噛込むまでは、(4)式により決定される
#2スタンド速度増速により先方無張力による先
進率変化及びモータ垂下特性による速度低下が補
償され、#1〜#2スタンド間張力は目標値(定
常値)に保たれる。この時#1スタンドロールギ
ヤツプは定常値に戻されるため、#1スタンド出
側板厚は目標値に保たれる。又#2スタンド前方
無張力は、(1)式により決定される#2スタンドロ
ールギヤツプ締込みにより補償され、#2スタン
ド出側板厚も目標板厚に保たれる。
以降テンシヨンリール噛込みまで同様に説明さ
れ、各スタンド出側板厚が常に目標値に保たれる
ことにより、ストリツプ先端部のオフゲージが全
て解消される。
次に第7図の制御則を尻抜き時に適用した場合
の圧延現象について説明する。ストリツプ尾端
#1スタンド尻抜き後#2スタンド尻抜きまでは
#2スタンド後方無張力となるが、後方無張力に
よる先進率変化及びモータ垂下特性による#2ス
タンド速度増加は、(4)式により決定される#2ス
タンド速度減速により補償され、#2〜#3間張
力が目標値(定常値)に保たれる。#2スタンド
後方無張力は、(1)式により決定される#2スタン
ドロールギヤツプ締込みにより補償され、#2ス
タンド出側板厚は目標値に保たれる。以降#5ス
タンド尻抜きまで同様に説明され、各スタンド出
側板厚は常に目標値に保たれることによりストリ
ツプ後端部のオフゲージが全て解消される。
次に第8図の制御則を通板時に適用した場合の
圧延現象について説明する。ストリツプ先端が
#1スタンドに噛込んでから#2スタンドに噛込
むまでは、#1スタンド前方無張力となるが、こ
れは(1)式により決定される#1スタンドロールギ
ヤツプ締込みにより補償され、#1スタンド出側
板厚は目標値に保たれる。次にストリツプ先端が
#2スタンドに噛込んでから#3スタンドに噛込
むまでは、#2スタンド前方無張力となるが、(4)
式により決定される#2スタンド速度増速により
前方無張力による先進率変化及びモータ垂下特性
による#2スタンド速度低下を補償するととも
に、#1〜#2スタンド間張力を目標値(例えば
定常値の1.5倍)に保つ。#1スタンド出側板厚
は前方張力(例えば定常値の1.5倍)に対応して
(1)式により決定される#1スタンドのロールギヤ
ツプ開けにより目標板厚に保たれる。#2スタン
ド出側板厚は後方張力(例えば定常値の1.5倍)
及び前方張力(無張力)に対応して(1)式により決
定される#2スタンドロールギヤツプ締込みによ
り補償され、目標板厚に保たれる。ストリツプ先
端が、#3スタンドに噛込んだ時点において、(4)
式で決定される#2スタンド速度操作を行い、
#1〜#2スタンド間張力を定常値に保つととも
に、#1スタンドロールギヤツプを定常値とす
る。以下、同様に先進率変化、モータ垂下特性に
よる速度変化及び目標張力に応じて速度比を変更
するとともに、後方張力及び前方張力に対応して
ロールギヤツプを変更することにより、各スタン
ド出側板厚が常に目標値に保たれ、ストリツプ先
端部のオフゲージが全て解消される。
次に第9図の制御則を尻抜き時に適用した場合
の圧延現象について説明する。#1スタンド尻抜
き後、#2スタンド尻抜きまでは、#2スタンド
後方無張力となり、(4)式で決定される量だけ#2
スタンド速度を減速し、#3スタンド速度を増速
する。#2,#3スタンド速度比により#2スタ
ンド後方無張力による先進率変化及びモータ垂下
特性による速度増加を補償し、かつ#2〜#3ス
タンド間張力を目標値(例えば定常値の1.5倍)
とする。又#3スタンド速度増速により#3スタ
ンド先進率変化及びモータ垂下特性による速度低
下を補償し、#3〜#4スタンド間張力を目標値
(定常値)に保つ。#2スタンド出側板厚は先方
張力(例えば定常値の1.5倍)及び後方張力(無
張力)に対応して(1)式により決定される#2ロー
ルギヤツプ締込みにより目標板厚に保つ。以降
#5スタンド尻抜きまで同様に説明され、各スタ
ンド出側板厚が常に目標値に保たれることにより
ストリツプ後端部のオフゲージが全て解消され
る。
以上に述べたように、これらの各制御則は、各
スタンド出側板厚と張力とを同時に目標値に保つ
ことを可能とするため、従来の手法による各種の
欠点が解消でき、ストリツプ先端、後端部のオフ
ゲージを皆無にすることができる。
第10図〜第12図は本発明の板厚制御方法を
実現するための装置の一例を示す構成図で、ここ
ではいずれも第6図及び第7図に示す制御則(目
標張力=定常張力)に基づく通板尻抜き時の板厚
制御方式を実現する場合を示している。なお、第
8図及び第9図に示す制御則による制御方式につ
いても同様の装置で実現できる。
第10図の実施例装置は、ロールギヤツプ及び
速度を制御則に基づき順次変更する方式を実現す
るものである。図において、1は被圧延材、2は
ワークロール、3はバツクアツプロール、4はペ
イオフリール、5はテンシヨンリール、6はモー
タ、7はモータ軸に直結されたパルス発信器、8
は圧下力計、9は圧下力計8により検出された荷
重変化等により噛込み尻抜きを検出するとともに
パルス発信器7からのパルス数よりストリツプ先
尾端をトラツキングするためのトラツキング装
置、10は圧下位置制御装置、11はトラツキン
グ装置9からのタイミング指令を受けて各スタン
ド#1〜#5の圧下位置制御装置10に位置指令
を与えるロールギヤツププリセツト装置、12は
モータ6の回転速度を制御する速度制御装置、1
3はトラツキング装置9よりのタイミング指令を
受けて各スタンド#1〜#5の速度制御装置12
に速度指令を与える速度プリセツト装置である。
この装置の動作は次に説明する。トラツキング
装置9は各スタンド#1〜#5のパルス発信器7
からのパルス数と圧下力計8からの荷重変化信号
を入力しており、各スタンド毎に噛込み又は尻抜
きを検出し、ロールギヤツププリセツト装置11
及び速度プリセツト装置13にタイミング指令を
与える。ロールギヤツププリセツト装置11及び
速度プリセツト装置13は、このタイミング指令
信号を受けると、必要なスタンドの圧下位置制御
装置10と速度制御装置12に(1)式及び(4)式によ
り予め定められた圧下位置指令と速度指令とを与
える。圧下位置制御装置10は、この圧下位置指
令を受けて必要なスタンドのロールギヤツプを変
更する。また、速度制御装置12は、この速度指
令を受けて、必要なスタンドのモータ6の速度を
変更する。これらの動作によりロールギヤツプ及
び速度制御則が実現され、前述した原理によりス
トリツプ先後端部のオフゲージを防止する通板、
尻抜き時の板厚制御ができる。
ここで、各装置の時間遅れによりロールギヤツ
プ及び速度制御則が完全に満足されず、これによ
る板厚変動が発生するが、応答が充分に速い場合
には、後段スタンドで発生する板厚変動部は前段
スタンドで操作完了された部分であり、入側板厚
偏差は零となつており、板厚変動部が重複される
ことはない。このことから#5スタンド出側板厚
変動は許容範囲に収まりオフゲージは発生しな
い。応答が遅い場合には、板厚変動部が重複さ
れ、オフゲージが発生する可能性があるが、この
場合にはストリツプ先端又は尾端位置トラツキン
グにより各装置の時間遅れを考慮して噛込み又は
尻抜き直前から操作を開始する予測操作によりオ
フゲージの発生を防止できる。
第11図の実施例装置は、ロールギヤツプを制
御則に基づき順次変更するとともに速度による張
力一定制御を行う方法を実現する。図において、
14は張力計、15は速度操作による張力一定制
御装置、16は操作スタンドを選択するスイツチ
である。
この装置において、ロールギヤツプの動作は第
10図の装置と同様である。通板時における速度
による張力一定制御の動作について説明する。通
板時においては、選択スイツチ16により先方ス
タンドを選択し、先方スタンド速度による張力一
定制御を行なう。
ストリツプ先端が#1スタンドに噛込んで#2
スタンドに噛込むまでは張力一定制御は無関係で
ある。ストリツプ先端が#2スタンドに噛込んだ
時点において、#1〜#2スタンド間張力一定制
御が働き、#2スタンド先方無張力による先進率
変化及びモータ垂下特性による速度低下に起因す
る張力低下を補正するために#2スタンド速度を
増速させる。制御が完了した時点で#2スタンド
速度は先方無張力による先進率変化及びモータ垂
下特性による速度低下を補償する分だけ増速され
ており、自動的に速度制御則が満足される。
なお、この張力一定制御は、インパクトドロツ
プに対しても効果があるが、インパクトドロツプ
は過渡的な現象であるため張力一定制御が完了し
た時点においてこの影響はない。さらに、ストリ
ツプ先端が#3スタンドに噛込み#1〜#2スタ
ンド間張力が高くなると再び#1〜#2スタンド
間張力一定制御が働き、#2スタンド速度を減速
する。この制御が完了した時点で#2スタンド速
度は定常値となる。
以下#3スタンド以降についても同様に説明さ
れる。次に尻抜き時における速度による張力一定
制御について説明する。尻抜き時においては、選
択スイツチにより後方スタンドを選択し、後方ス
タンド速度による張力一定制御を行う。ストリツ
プ尾端#1スタンド尻抜きにおいて、#2〜#3
スタンド張力一定制御が働き、#2スタンド後方
無張力による先進率変化及びモータ垂下特性によ
る速度増加に起因する張力低下を補正するため、
#2スタンド速度を減速させる。この制御が完了
した時点において自動的に速度制御則が満足され
る。
以降#5スタンド尻抜きまで同様に説明され
る。即ち、これらの動作により、ロールギヤツプ
及び速度制御則が実現され、前述した原理により
ストリツプ先後端部のオフゲージを防止する通
板、尻抜き時の板厚制御が実現できる。
第12図の実施例装置は、速度を制御則に基づ
き順次変更するとともに、ロールギヤツプによる
張力一定制御を行なう方法を実現する。図におい
て、17はロールギヤツプ操作による張力一定制
御装置、18は操作スタンドを選択するスイツチ
である。この装置の動作を次に説明する。各スタ
ンド速度と通板時の#1スタンドロールギヤツプ
及び尻抜き時の#5スタンドロールギヤツプの動
作は、第10図装置と同様である。
通板時におけるロールギヤツプによる張力一定
制御の動作について説明する。通板時において
は、選択スイツチ18により先方スタンドを選択
し先方スタンドロールギヤツプによる張力一定制
御を行う。
ストリツプ先端が、#2スタンドに噛込むと
#2スタンド速度は(4)式により決定された#2ス
タンド前方無張力による先進率変化及びモータ垂
下特性による速度低下を補償する分だけ増速され
ており、これは(1)式により決定される#2スタン
ドロールギヤツプ締込みに伴う先進率変化及びモ
ータ垂下特性による速度低下分を含んでいるた
め、#1〜#2スタンド間張力は高くなる。この
状態から#1〜#2スタンド間張力一定制御が働
き、#2スタンドロールギヤツプを締込む。この
制御が完了した時点において#2スタンドロール
ギヤツプは自動的にロールギヤツプ制御則を満足
している。さらにストリツプ先端が#3スタンド
に噛込むと#2〜#3スタンド間張力が発生する
ため、#2スタンド速度は定常値に戻され#1〜
#2スタンド間張力は#2スタンドロールギヤツ
プ締込み分だけ低下する。ここで再び#1〜#2
スタンド間張力一定制御が働き、#2スタンドロ
ールギヤツプを定常値に戻す。以降テンシヨンリ
ール噛込みまで同様に説明される。
次に尻抜き時におけるロールギヤツプによる張
力一定制御の動作について説明する。尻抜き時に
おいては、選択スイツチ18により後方スタンド
を選択し、後方スタンドロールギヤツプによる張
力一定制御を行なう。
ストリツプ尾端#1スタンド尻抜きで#2スタ
ンド速度は(4)式による決定された#2スタンド後
方無張力による先進率変化及びモータ垂下特性に
よる速度増加を補償する分だけ減速されるが、こ
れは#2スタンドロールギヤツプ締込みによる先
進率変化及びモータ垂下特性による速度増加分も
含んでいるため#2〜#3スタンド間張力は低下
する。この状態から#2〜#3スタンド間張力一
定制御が働き、#2スタンドロールギヤツプを締
込む。この動作により制御が完了した時点におい
て、#2スタンドロールギヤツプは自動的にロー
ルギヤツプ制御則を満足する。以降#5スタンド
尻抜きまでに同様に説明される。即ち、これらの
動作によりロールギヤツプ及び速度制御則が実現
され前述した原理によりストリツプ先後端部のオ
フゲージを防止する通板尻抜き時の板厚制御が実
現できる。
第13図は、第10図装置〜第12図装置にお
いて、本発明にかかわる板厚制御を通板尻抜き時
に適用した時の、#5スタンド出側板厚変化を示
したもので、いずれの例においても満足すべき結
果が得られている。
なお、上記の各実施例はいずれも代表的なもの
であり、これらの他にも種々の方法が適用可能で
ある。例えば、ロールギヤツプを順次変更する方
法と、ロールギヤツプによる張力一定制御の方法
の併用によるロールギヤツプ制御則の実現や、速
度を順次変更する方法と、速度による張力一定制
御の方法の併用による速度制御則の実現等が考え
られる。
また、上記の実施例では4〜6スタンド連続圧
延機において、全スタンドについて操作を行うこ
とを想定して説明したが、全スタンドについて行
えば効果は顕著であるが、場合によつては前段2
〜5スタンドについて行うようにしてもオフゲー
ジ減少効果を期待でき、本発明は、このような場
合も含む。
以上説明したように、本発明は、通板尻抜き時
において、各スタンド出側板厚と張力を同時に目
標値に保つことにより、ストリツプ先後端部のオ
フゲージを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のストリツプ先後端部の板厚の変
化を示す線図、第2図〜第5図は通板尻抜き時の
非定常圧延現象の解折例であつて、第2図は通板
時の各スタンド出側の板厚変化を示す線図、第3
図は通板時の各スタンド間の張力変化を示す線
図、第4図は尻抜き時の各スタンド出側の板厚変
化を示す線図、第5図は尻抜き時の各スタンド間
の張力変化を示す線図、第6図〜第9図は、各ス
タンドの出側板厚及び張力を同時に目標値に保つ
ための各スタンドロールギヤツプ及び速度の制御
則を示した線図、第10図〜第12図は本発明の
制御方法を実現するための装置の一例を示す構成
図、第13図は第10図〜第12図装置におい
て、本発明にかかわる板厚制御を通板尻抜き時に
適用した時の#5スタンド出側板厚変化を示した
線図である。 1…被圧延材、2…ワークロール、3…バツク
アツプロール、4…ペイオフリール、5…テンシ
ヨンリール、6…モータ、7…パルス発信器、8
…圧下力計、9…トラツキング装置、10…圧下
位置制御装置、11…ロールギヤツププリセツト
装置、12…速度制御装置、13…速度プリセツ
ト装置、14…張力計、15,17…張力一定制
御装置、16,18…選択スイツチ、(第9図〜
第11図参照)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 通板・尻抜きを行なう圧延機において、 (イ) 通板・尻抜き時に各スタンド速度比を、各ス
    タンド毎の定常時の張力,非定常時の目標張
    力、先進率変化、トルク変化を考慮してあらか
    じめ下記(1)式により求めた速度の変更量で変更
    し、 △(Vsi/Vsi−1)=(Vsi/Vsi−1
    o−(Vsi/Vsi−1n =Fvi(Hi n,Hi-1 n,hi n,hi-1 n,t
    i n,ti-1 n, tbi n,tbi-1 n,Hi o,Hi-1 o,hi o,hi
    −1 o,ti o,ti-1 o,tbi o,tbi-1 o,μi
    μi-1,Ri,Ri-1,b) ……(1) ここで Vsi;速度設定値、 Hi;入側板厚、 hi;出側板厚、 ti;前方張力、 tbi;後方張力、 μi;摩擦係数、 Ri;変形抵抗、 b;板巾、 添字n;定常時の値 添字o;非定常時の値 添字i,i−1;スタンド番号 各スタンド間張力を通板・尻抜きのための目標
    張力に保つとともに、 (ロ) 各スタンドロールギヤツプを各スタンド毎の
    定常時の張力、非定常時の目標張力を考慮して
    あらかじめ下記(2)式により求めたロールギヤツ
    プ変更量△Sriで変更し △Sri=P (H ,h ,t ,tb ,μ,R,b)/M−P (H ,h ,t
    ,tb ,μ,R,b)/M =Fsri(Hi n,hi n,ti n,tbi n,Hi o,hi o,ti o,tbi o,μi,Ri,b) ……(2) 各スタンド出側板厚を目標値に保つようにした
    圧延機板厚制御方法。 2 スタンドロールギヤツプ及び速度比を定めら
    れた量だけ順次変更することにより各スタンド出
    側板厚と張力を目標値に保つようにした特許請求
    の範囲第1項記載の圧延機板厚制御方法。 3 スタンドロールギヤツプを定められた量だけ
    順次変更するとともに、速度による張力一定制御
    を行なうことにより、各スタンド出側板厚と張力
    を目標値に保つようにした特許請求の範囲第1項
    記載の圧延機板厚制御方法。 4 スタンド速度を定められた量だけ順次変更す
    るとともに、ロールギヤツプによる張力一定制御
    を行なうことにより各スタンド出側板厚と張力を
    目標値に保つようにした特許請求の範囲第1項記
    載の圧延機板厚制御方法。
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