JPS6131939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、紙箱の蓋の固定構造に関するもの
である。

一般に包装用ケースとして用いられる紙箱は、
側面およびつま面の上下にフラツプをもつ形式、
即ちJIS Z1507に示されるものはブリスボツクス
と通称され、この紙箱の蓋の固定には、鋲、テー
プ等が使用され煩雑な施蓋作業を要するものであ
る。

この考案は、かかる従来の紙箱の欠点を改良し
たもので鋲、テープ等の梱包材料を使用しないで
梱包、解梱を容易にできるロツク機構を備えた紙
箱を提供するもので、しかもそのロツク機能は、
板紙で構成されるものであるが、余分な素材を使
用せず、必要最小限の素材で構成するようにした
ものである。

以下図示の実施例によりこの考案を説明する。

第１図はこの考案に係る紙箱の展開図であり、
素材として段ボール、厚紙などの板紙が用いられ
る。胴体Ａと２個の側面部Ｂとよりなる。１は底
板で、両側に折線を介して前面板２および後面板
３を、その外側に折線を介してそれぞれ蓋Ｃを構
成する上面板４，４を設ける。底板１の前後縁に
それぞれ折目を介して幅の狭いフラツプ５，５′
を両側面板２，３の前後端にそれぞれ幅の狭いフ
ラツプ６，６′および７，７′を、また上面板４，
４の前後縁にそれぞれ間幅の狭いフラツプ８，８
を折線ａ，ａを介して設ける。これらのフラツプ
で囲まれた側面には開口部Ｓが形成される。上面
板４，４から折目を介して下垂するフラツプ８，
８′の前後端に差込舌片（後述）を差込む差込み
溝９，９′を折線ａ，ａ上にそれぞれ対向させて
設ける。

第２図はこのブランシートを組立てた場合のダ
ンボールの胴体Ａの組立て斜視図である。また側
面と同じ形状の側面板１０を別に作製し、その上
縁に折線ｂを介して上面板４の下に重なつて入る
フラツプ１１を設けるとともにこの折線ｂの中央
にこれを跨いで差込舌片１２を切込む（Ｃは切込
み線である）。第３図はこの側面部Ｂの斜視図で
ある。

箱の組立てには側面板１０を各フラツプ５，
６，７，８および５′，６′，７′，８′の裏にそれ
ぞれ重ねフラツプ８，８′を除いて他はこれに貼
着する。側面板１０の上に設けたフラツプ１１は
それぞれ上面板４，４の下に水平に重ねて入れ
る。差込舌片１２は差込溝９，９′に挿入するこ
とにより蓋Ｃはロツクされて第４図の斜視図に示
すように組立てられる。

この考案は従来の紙箱のように大きなフラツプ
を有せず、段ボール紙などの素材を大幅に節減す
ることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例における紙箱の展
開図、第２図は箱胴体部Ａの組立斜視図、第３図
は側面部Ｂの組立図、第４図は完成組立斜視図で
ある。 Ａ……胴体部、Ｂ……側面図、Ｃ……蓋、１…
…底板、２……後面板、３……前面板、４……上
面板、５，５′，６，６′，７，７′，８，８′……
フラツプ、９，９′……差込溝、１０……側面
板、１１……フラツプ、１２……差込舌片、ａ，
ｂ……折線、ｃ……切込線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前、後面板からそれぞれ折目を介して上面中央
   で突合される２個の上面板により、蓋が形成され
   る紙箱において、両側面は四方からの短いフラツ
   プで囲まれて中央が開口部を形成し、両上面板の
   両側の折目を介して下垂する両フラツプの突合せ
   部の上記折目に差込舌片をうける差込溝を対向さ
   せて設けるとともに、別に作られた両側面板は上
   記フラツプの内側で上部を除いた三方で貼着さ
   れ、かつこの両側面板は折線を介して上面板の下
   に重ねられて入る短いフラツプを有し、この折線
   を跨いで中央に差込舌片を切込んでなる紙箱。