JPS6131277Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の内部補強板は、第１図示のように、送水
管１に２本の流水管２および３を接続して形成さ
れる分岐管に三ケ月形の補強板４を前記２本の流
水管の交さ部Ｃに補強板の端縁を固設して植立さ
れている。

このように構成された補強板４には送水圧力等
のために補強板の長さ方向への引張力が発生し、
このため補強板４の中央部付近で破損する場合が
あつた。

本考案は前記破損を防止するようにした補強板
を具えた分岐管に関するもので、その実施例が以
下に説明される。

第２図において、送水管５には２本の流水管が
接続されて分岐管６が形成され、この分岐管の交
さ部Ｃには三ケ月形の補強板７がその端縁が固着
されて植立されている。また補強板７には部材８
および９が補強板７の両側面に添設されている。
部材８および９は対象形に形成され、両部材はい
ずれも、補強板７に対して次のような形状および
関係を有するように構成され、両部材が補強板７
に添設された場合には、この各部材８，９の端縁
８′，９′は補強板７の自由端縁７′と同一縁とな
るように形成されている。以下部材８および９は
対象形につき部材８についてのみ説明する。

部材８と補強板７との関係は；補強板７および
部材８の任意高さｉにおけるそれぞれの水平巾Li
およびliは、li≒0.4Li、補強板７および部材８の
半径高さHoおよびhoは、ho≒0.5Ho、補強板７お
よび部材８の板厚Ｔおよびｔは、Ｔ≒ｔとされて
いる。

補強板７と部材８，９の関係を上述の関係にし
た理由を略述すれば次のとうりである。

第１図示の従来形の補強板４における引張応力
は、第３図から明らかなように、補強板の中央部
断面（三ケ月形の水平中心線Ｙ参照）で最大で、
しかも補強板の外縁４′と内縁C′での応力σｏと
σo′の比率は、σo′／σｏ≒1/3である。また、
補強板４の任意高さｉにおける外縁および内縁の
応力σｉおよびσi′の比率は中心部の応力比率と
同様に、σi′／σｉ≒1/3である。しかも前記各
応力σｉ，σi′は半径高hoが補強板の半径高Hoの
ほぼ半分、即ち1/2Ho以降では急激に減少するも
のである。

このことから本考案における補強板７には、前
述したような形状および大きさの部材を添設し、
応力分布を均一化することにより、補強板の破損
を防止することができるものである。即ち、従来
の補強板の場合、流水圧等に対抗するためには、
断面巾を大きくしなければならず、これによつて
流水の流出を妨げており、しかも板厚を大きくす
ることは製鋼上の制限があつて自由な選択が困難
であつたが、本考案においては、補強板７に対し
て、この補強板７の応力分布に対応した形状の部
材を添設することで、自由な補強板を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す分岐管で、ａは要部断面
図、ｂはａ−線断面図、第２図は本考案の分
岐管の要部断面図で、ａは補強板の半径方向の中
心線より上の部分を示す断面図、ｂはａ−線
断面拡大図、第３図は従来例における補強板の応
力分布図で、補強板の外縁および内縁における任
意の半径方向高面の応力σｉおよびσi′を矢印に
て示す。 ５……送水管、６……分岐管、７……補強板、
８，９……部材、Ho……補強板の半径高、Li…
…補強板の水平巾。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送水管と連接している分岐管の分岐部に設けら
   れている三ケ月形補強板において、この補強板に
   対して、補強板の水平巾Liのほぼ0.4Li巾で、し
   かも補強板の半径高Hoのほぼ0.5Ho高の部材を、
   この部材の端縁を補強板の自由端縁と同一縁にな
   るように前記補強板に添設したことを特徴とする
   分岐管。