JPS6130570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧力釜に代表される圧力調理器に関す
るものである。

従来外蓋を有する圧力調理器においては、一般
に外蓋を押し下げ、その先端に設けた鉤片が鉤受
部に係合されることで外蓋内に取付けた内蓋が調
理容器に押圧され上方への移動を阻止して加圧す
る構造がとられていたが外蓋取付の遊隙等によつ
て蒸気が漏れるなど確実な密封性に欠けるばかり
か、加圧中に容易に外蓋を開けることができ危険
であるなどの欠点があつた。

本考案は上記欠点を除くためになされたもの
で、本体上部周縁の本体リング面に位置決め孔と
複数のコ状係合部を有し、調理容器は上方開口周
縁端に上記位置決め孔と適合する下向きの爪部を
有し、内蓋にはフロート式のロツク装置を内外貫
通し上下可動とする如く取付け、また内蓋の周側
面にセツトレバーを外側方に向け取付け更に周側
面の下端を前記コ状係合部に回動係止する如くＬ
字状とした周縁係止部と、その周縁係止部より小
さ目にＬ字状に形成しその内側にリング状のパツ
キンを嵌接し、また上面中央にはパツキンを取付
けた支持体を固着させ、該外蓋はその内側下面に
上記支持体のパツキンの孔と嵌挿係止する支持棒
及びフロート式のロツク装置に適合する通し孔を
設け、内蓋を外蓋と連結させ、調理容器は本体リ
ングを介し本体内に装着せしめ、本体に外蓋を閉
塞係止後セツトレバーの回動により周縁係止部で
コ状係合部と係止し、内蓋はパツキンを介し調理
容器と密封され、かつ通し孔に嵌挿するロツク装
置で回動不能にせしめたことにより、セツト状態
では外蓋を内蓋を回動させない限り外蓋をあけて
も内蓋が調理容器と確実に結合され危険性がな
く、セツト解除はロツク装置により設定圧力以下
でのみ可能とし確実な密封性が得られると共に安
全性の高い構造を提供することである。

以下本考案の一実施例を図面により説明する。

実施例の構成は第１図から第６図の如くであ
り、１は圧力調理器の本体、２は本体リングで本
体１上部周縁を保護枠８上縁面と共に覆う如く取
付け、その本体リング２面に位置決め孔３と複数
のコ状係合部４、支持部５及び鉤受部６を設けた
ものである。７は加熱体で本体１内の保護枠８内
底面に装着したものである。９は調理容器で本体
リングにその上縁部を位置し、かつ加熱体７上に
載置せしめ、上方開口縁端に上記位置決め孔３と
適合する下向きの爪部１０を設けたものである。
１１は内蓋で調理容器９上方開口縁部を覆う如く
せしめ、また内蓋１１には内外を貫通し上下可動
とするフロート式のロツク装置１３とおもり式の
調圧装置１４と内部圧力に対応する温度で融溶す
る半田を封入した安全装置１５を取付けまた内蓋
１１の周側面にセツトレバー１６を外側方に向け
取付け更に周側面の下端を前記コ状係合部４に回
動係止する如くＬ字状とした周縁係止部２３とそ
の周縁係止部２３より小さ目にＬ字状に形成しそ
の内側にリング状のパツキン１２を嵌接し、また
上面央部にはパツキン２４を取付けた支持体２０
を固着させたものである。１７は外蓋で一部を本
体１の本体リング２の取付部５に一端を回動自在
に枢支され、本体１上面開口を閉塞するもので他
端は鉤片１８を有し本体リング２の鉤受部６で係
止せしめ、その外蓋１７の内側下面に前記支持体
２０のパツキン２４の孔と嵌挿係止する支持棒１
９及びフロート式のロツク装置１３に適合する通
し孔２１及び調圧装置１４に対応する通し孔２２
を有し、更に内蓋１１に取付けたセツトレバー１
６を本体リング２と該外蓋１７間に突出せしめる
如く設けたものである。かくの如き構成部品によ
り内蓋１１を外蓋１７と連結させ、調理容器９は
本体リング２を介し本体１内に装着せしめ、本体
１に外蓋１７を閉蓋係止後セツトレバー１６の回
動により周縁係止部２３でコ状係合部４と係止
し、内蓋１１はパツキン１２を介し調理容器９と
密封されかつ通し孔２１に嵌挿するロツク装置で
回動不能にせしめたものである。

本実施例の動作について説明する。爪部１０と
位置決め孔３で位置決めした状態で調理容器９の
上縁部は本体リング２上に位置しかつ加熱体７上
に載置する。内蓋１１を外蓋１７の支持棒１９に
支持体２０を嵌合装着した後外蓋１７は鉤片１８
により鉤受部６に係合保持され本体１上方開口を
閉塞する。次にセツトレバー１６を矢視Ｐ方向に
回動させコ状係合部４で周縁係止部２３を係合支
持して内蓋１１を調理容器９にセツトする。その
際内蓋１１のパツキン１２により調理容器９の上
方開口縁面と密接し密着度が強化される。調圧装
置１４をセツトし加熱調理を開始する。調理容器
９内の圧力は除々に上昇しフロート式のロツク装
置１１のフロート自重で設定された圧力に達する
と第４図に示す如くフロートが押圧され上昇し通
し孔２１内に嵌入する。これにより内蓋１１の回
動は規制されるため外蓋１７は開けることが不可
となる。更に圧力が上昇し調理設定圧力に達する
と調圧装置１４によつて一定圧力に保持される。
万一調圧装置１４が目詰り等により動作不能にな
り圧力が異常上昇した場合は安全装置１５の半田
が溶融して蒸気を排出し安全を確保する。

本考案によれば本体上部周縁の本体リング面に
位置決め孔と複数のコ状係合部を有し、調理容器
は上方開口周縁端に上記位置決め孔と適合する下
向きの爪部を有し、内蓋にはフロート式のロツク
装置を内外貫通し上下可動とする如く取付け、ま
た内蓋の周側面にセツトレバーを外側方に向け取
付け更に周側面の下端を前記コ状係合部に回動係
止する如くＬ字状とした周縁係止部と、その周縁
係止部より小さ目にＬ字状に形成しその内側にリ
ング状のパツキンを嵌接し、また上面央部にはパ
ツキンを取付けた支持体を固着させ、該外蓋はそ
の内側下面に上記支持体のパツキンの孔と嵌挿係
止する支持棒及びフロート式のロツク装置に適合
する通し孔を設け、内蓋を外蓋と連結させ、調理
容器は本体リングを介し本体内に装着せしめ、本
体に外蓋を閉蓋係止後セツトレバーの回動により
周縁係止部でコ状係合部と係止し、内蓋はパツキ
ンを介し調理容器と密封させ、かつ通し孔に嵌挿
するロツク装置で回動不能にせしめたことによ
り、セツト状態では外蓋を内蓋と回動させない限
り外蓋をあけても内蓋が調理容器と確実に結合さ
れ危険性がなく、セツト解除はロツク装置により
設定圧力以下でのみ可能とし確実な密封性が得ら
れると共に安全性を高める効果があり、簡単な構
造、簡単な操作で加圧中開蓋する誤操作でも安全
性を保持することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す圧力調理器の
斜視図、第２図は同圧力調理器の断面図、第３図
は同圧力調理器の外蓋、内蓋の取付部断面図、第
４図は同圧力調理器の要部断面図、第５図は同圧
力調理器の一部欠載した要部斜視図、第６図は同
圧力調理器の分解斜視図である。 １……本体、２……本体リング、３……位置決
め孔、４……コ状形合部、９……調理容器、１０
……爪部、１１……内蓋、１２……パツキン、１
３……ロツク装置、１６……セツトレバー、１７
……外蓋、１９……支持棒、２０……支持体、２
１……通し孔、２３……周縁係止部、２４……パ
ツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体上部周縁の本体リングに上縁部を位置し、
   かつ加熱体上に載置する調理容器と、調理容器上
   方開口縁部を覆う内蓋と、本体上面開口を閉塞す
   る外蓋とを具備する圧力調理器において、該本体
   １上部周縁の本体リング２面に位置決め孔３と複
   数のコ状係合部４を有し、調理容器９は上方開口
   周縁端に上記位置決め孔３と適合する下向きの爪
   部１０を有し、内蓋１１には内外を貫通し上下可
   動とするフロート式のロツク装置１３を取付け、
   また内蓋１１の周側面にセツトレバー１６を外側
   方に向け取付け更に周側面の下端を前記コ状係合
   部４に回動係止する如くＬ字状とした周縁係止部
   ２３と、その周縁係止部２３より小さ目にＬ字状
   に形成したその内側にリング状のパツキン１２を
   嵌接し、また上面央部にはパツキン２４を取付け
   た支持体２０を固着させ、該外蓋１７はその内側
   下面に上記支持体２０のパツキン２４の孔と嵌挿
   係止する支持棒１９及びフロート式のロツク装置
   １３に適合する通し孔２１を設け、内蓋１１を外
   蓋１７と連結させ、調理容器９は本体リング２を
   介し本体１内に装着せしめ、本体１に外蓋１７を
   閉蓋係止後セツトレバー１６の回動により周縁係
   止部２３をコ状係合部４と係止し内蓋１１はパツ
   キン１２を介し調理容器９と密封されかつ通し孔
   ２１に嵌挿するロツク装置１３で回動不能にせし
   めたことを特徴とする圧力調理器。