JPS6130538B2 - - Google Patents

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JPS6130538B2
JPS6130538B2 JP54024580A JP2458079A JPS6130538B2 JP S6130538 B2 JPS6130538 B2 JP S6130538B2 JP 54024580 A JP54024580 A JP 54024580A JP 2458079 A JP2458079 A JP 2458079A JP S6130538 B2 JPS6130538 B2 JP S6130538B2
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JP
Japan
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cocoa powder
weight
oil
cocoa
manufacturing
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JP54024580A
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Masakazu Terauchi
Kyoshi Myazaki
Gentaro Suzuki
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は冷水に即溶性のココアパウダー(調整
ココアパウダーも含む)の製造方法に関する。詳
しくは本発明、アルカリ処理を行なつた又は非処
理のカカオマスを搾油し、粉砕して得たココアパ
ウダーに、トランス型脂肪酸基を多量に含有する
食用油脂と界面活性剤とを被覆することにより本
来冷水に分散・溶解し難い通常のココアパウダー
またはこれに糖類および必要に応じ乳製品等を加
えて調製した通常の調整ココアパウダーを親水性
のものとし、冷水に即時、容易に分散・溶解する
性質を付与し、さらに長期間に亘つて保存した場
合にも、冷水に即時、容易に分散・溶解する性質
を保持できる冷水即溶性ココアパウダーの製造方
法に関するものである。 アルカリ処理を行なつた又は非処理のカカオマ
スを搾油した後に粉砕することからなる通常の製
法により得られたココアパウダーは、融点32〜35
℃のカカオバターを通常低脂肪品で8〜10%程
度、高脂肪品では22〜26%程度含有している。そ
のため、ココアパウダーを熱湯で溶解することは
容易であるが、カカオバターの融点より低い温
度、就中10℃以下の温度の冷水では、カカオバタ
ーが凝固し撥水するため、分散・溶解が困難であ
つた。 したがつて、ココアパウダーを冷水に溶かして
飲用する場合には、一度熱湯中で完全に溶解して
から、所期の低い温度まで冷却せねばならず、調
製に相当手間がかかつていた。このような欠点の
改良された製品として、冷水に易分散・溶解性の
ココアパウダーが開発されている。しかし、在来
の製品は製造直後は冷水に比較的容易に分散・溶
解する性質を有しているけれども、カカオバター
の融点より低い温度に保存された場合には、日数
の経過と共に冷水に対し容易に分散・溶解し難く
なり、さらに夏期等の高温保存時にココアパウダ
ー中のカカオバターが一度溶融した後に冷却され
て再結晶化する、いわゆるブルーミンク現象によ
つて製品が白色化する欠陥をも伴なつていた。 本発明者らは、在来の製法によるココアパウダ
ー、冷水に分散・溶解性のココアパウダーおよび
これから作られる調整ココアパウダーの保存時に
おける上記易分散・溶解性の低下現象は、含有す
るカカオバターの結晶構造がポリモルフイズム
(多形現象)により日時の経過と共にγ型よりα
型を経てβ型へ転移が進行し、その結果該カカオ
バターの融点が上昇し、結晶が安定化するが、同
時に結晶の粗大化ももたらされることに原因があ
ると考え、鋭意検討を重ねた。その結果、ココア
パウダーを、トランス型脂肪酸基を多量に含む食
用油脂と界面活性剤との混合物で被覆することな
らびにカカオマスを搾油,粉砕するに先立ち、カ
カオマスに単糖類および/または二糖類を配合す
ることによつて、上記問題点が解消できることを
見出した。本発明はこの知見に基づいて完成され
たものである。 本発明は、アルカリ処理を行なつた又は非処理
のカカオマスを搾油し、粉砕して得たココアパウ
ダーに、エライジン酸のトリグリセライドに換算
して20重量%以上のトランス型不飽和脂肪酸を含
有する食用油脂と界面活性剤との混合物を被覆す
ることを特徴とする冷水即溶性ココアパウダーの
製造方法ならびに上記カカオマスを搾油,粉砕す
るに先立ち、該カカオマスに単糖類および/また
は二糖類を加えて混合した後、上記方法を適用す
る冷水即溶性ココアパウダーの製造方法を提供す
るものである。 カカオマスは、常法によりアルカリ処理を行な
つたものあるいは非処理のものを任意に使用で
き、通常のココア製造用プレス装置で搾油してプ
レスケーキを得、このケーキを粉砕してココアパ
ウダーを得る。 トランス型不飽和脂肪酸を多量に含有する食用
油脂としては、たとえばシア脂,パーム油,綿実
油等の精製植物性油脂を水素添加等により異性化
させ、異性化処理前には通常、その大部分がシス
型の不飽和脂肪酸であつたものをトランス型の不
飽和脂肪酸を多量に含有する状態に変換したも
の、乳脂,牛脂,豚脂等の動物性食用油脂を水素
添加等により異性化してトランス型不飽和脂肪酸
基をさらに多量に含有する状態に変換したもの等
がある。 また、食用油脂と共に用いる界面活性剤として
は、市販の大豆レシチン,その他のレシチン,ケ
フアリン,イノシトールホスホリピト等の燐脂
質,シユガーエステル等やこれらの混合物などを
挙げることができる。 上記種々の界面活性剤はココアパウダーの分
散・溶解性を向上させるのに適した親水性及び親
油性の官能基を含有している。それ故、ココアパ
ウダーに上記界面活性剤を被覆すると、ココアパ
ウダー粒子表面部の遊離状態にある油脂と界面活
性剤とが接触し、親水性の官能基がココアパウダ
ー粒子表面上に並び、水に対する分散・溶解性が
向上する。 ココアパウダーの分散・溶解性は界面活性剤の
量が多いほど向上するが、多量添加による香味の
変化と食用油に界面活性剤を分散・溶解せしめて
噴霧等の方法により被覆する際の作業性に大きく
影響する粘度の上昇を考慮すると、ココアパウダ
ーへの界面活性剤の被覆量は0.3〜5.0重量%とす
るのが好ましい。5.0重量%を越えると香味とし
て界面活性剤の異味,異臭が出て飲用し難く、か
つ被覆する作業性も劣る。0.3重量%未満ではコ
コアパウダー粒子全体を被覆する量には足りず分
散・溶解性が劣りままこになる。 食用油脂と界面活性剤の混合物を、前記ココア
パウダーに被覆するには、たとえば該混合物を噴
霧しながら均一に混合すればよい。 なお、本発明の目的を十分に達成するためには
最終製品の所期油分含量より少ない油分となるよ
うにカカオマスの搾油を調整して行ない、ココア
パウダーに食用油脂と界面活性剤とを被覆するこ
とによつて最終的に所期の油分含量に到達せしめ
ることが好ましい。 本発明では前記ココアパウダーに、トランス型
不飽和脂肪酸基を多量に含有する食用油脂を界面
活性剤と共に被覆するが、その被覆量としては通
常最終ココアパウダー製品に約8〜26重量%の割
合で含有されている油分含量に対して、その10〜
70重量%、好ましくは30〜50重量%、換言するな
らば最終ココアパウダーに対して0.8〜18.2重量
%程度、好ましくは2.4〜13重量%程度となるよ
うに加えることが必要である。食用油脂の添加量
が少ないと、トランス型不飽和脂肪酸基を多量に
含有する食用油脂を使用しても、得られたココア
パウダー製品の長期間の保存時に生じる不溶解化
現象を抑制するのには十分でない。一方、食用油
脂の添加量が多いと、最終のココアパウダー製品
の油分含量が通常の製品の油分含量より増す結果
となるので、飲用のため該製品を水に溶解した場
合、表面に油脂が多量に浮ぶことになり視覚的に
も又味覚的にも望ましくない。このような欠点を
防止するためにはカカオマスの搾油時にカカオバ
ター含量の極めて少ないココアパウダーが得られ
るように調整しなければならず、通常の搾油作業
では搾油に長時間を要し、経済的でない。 食用油脂中のトランス型不飽和脂肪酸基の含有
量はエライジン酸のトリグリセライドに換算して
20重量%以上、好ましくは30〜60重量%であるこ
とが必要である。食用油脂としてエライジン酸の
トリグリセライドに換算して20重量%未満のトラ
ンス型不飽和脂肪酸基を含有するものを用いる場
合には、ココアパウダーに対して多量、すなわち
最終ココアパウダー製品の油分含量に対して70重
量%、換言するならばココアパウダーに対して
18.2重量%を越える著しく多量の食用油脂を使用
することが必要となり、最終ココアパウダー製品
中の全油分としても26重量%を越える。このよう
にして得られた製品を飲用する場合、水に溶かし
たとき表面に多量の油脂が浮かぶことになり不適
当である。この場合、搾油量の調整も1つの解決
手段として考えられるが、前記した如く長時間を
要することになり実用的な方法とは云えない。特
に通常のココアプレス装置によつて低脂肪ココア
パウダーの最低油分含量8重量%よりも著しく低
い含量にまで搾油することが困難である。また溶
剤抽出法等によつてココアパウダー含量を極めて
少なくしたココアパウダーは、通常香味が著しく
劣るので、香味の良好な製品を製造し難い。 一般的には、食用油脂の使用量は該油脂中のト
ランス型不飽和脂肪酸基の含有率に対応して決ま
り、含有率が大である程、少量で足りることにな
る。たとえば食用油脂中のトランス型不飽和脂肪
酸基の含有率が20重量%近くであるときは、最終
ココアパウダー製品の油分含量に対して70重量%
近くの量を使用することが必要であり、該含有率
が30〜60重量%の好適範囲であるときは食用油脂
は最終ココアパウダーの油分含量に対して30〜50
重量%の範囲で使用すればよい。 かくして食用油脂中のトランス型不飽和脂肪酸
基が、カカオバターのポリモルフイズムを抑制す
るので、本発明の方法により得られる冷水即溶性
ココアパウダーは長期間保存した場合でも、冷水
に即時容易に分散・溶解する性質が低下せず、し
かもココアパウダー粒子の表面の経時的白色化も
防止されるという付随的効果も奏される。 さらに、製造直後におけるココアパウダー製品
の分散・溶解性を向上させる手段として、通常の
アルカリ処理を行なつた又は非処理のカカオマス
に対して0.2〜5.0重量%のグルコース,果糖等の
単糖類および/または乳糖,麦芽糖,蔗糖等の二
糖類を添加し混合する方法を採ることができる。
なお、この混合に際してグラインダ,ボールミル
等の摩砕機を使用して粉砕し微粉化しながら、混
合するこが好ましい。この粉砕処理によつて糖類
の粒子径は殆んどが20〜50μ程度になる。 上記の如くカカオマスに少量の糖類を添加,混
合したのち、前記の如く搾油,粉砕処理を行なう
と、得られるココアパウダーの表面積は著しく大
きなものとなり、親水性が増加するため、分散・
溶解性が向上する。しかも、この場合糖類の添加
量は少量であるので、ココアパウダー自体の本来
の香味を全く損うことがない。カカオマスに対す
る糖類の添加量が5.0重量%を越えても、得られ
るココアパウダー粒子の冷水への分散・溶解性の
助長には大きく寄与しない。すなわちココアパウ
ダーの粒子の全面を被覆するのに必要な糖類の量
を越えて過剰量が被覆されることになるからであ
る。一方、カカオマスに対して0.2重量%未満の
糖類の添加では、ココアパウダーの粒子表面を十
分に被覆して親水性を向上させるために必要な量
に達しないので、製品の冷水への分散・溶解性は
糖類無添加のものと殆んど差がない。 上記の如く糖類を添加したカカオマスを通常の
ココア製造用プレス装置で搾油しプレスケーキと
し、次いで該ケーキを粉砕してココアパウダーを
得る。このココアパウダーに対して、前記した方
法と同様にして食用油脂と界面活性剤との混合物
を噴霧等の適当な手段により被覆する。 本発明によれば、冷水に即時容易に分散・溶解
するココアパウダーが得られ、しかもこの製品は
製造後長い日数を経過しても、上記冷水に即時容
易に分散・溶解する性質を保持することができ
る。さらに、ココアパウダー粒子表面の白色化す
る現象が防止されるという効果も奏される。 次に本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例 1 通常のアルカリ処理をしたカカオマス100Kgに
対し、乳糖1Kgを加え二軸ミキサーにて均一に混
合した後、3本ロールのグラインダーを通して微
粉化すると共に均一に混合した。 次いでこの乳糖を含有するカカオマスを通常の
ココアプレス機で油分15%迄搾油し、直ちに通常
の粉砕機で粉砕して得たココアパウダーに、融点
25℃のトランス型不飽和脂肪酸基を30%(エライ
ジン酸のトリグリセライド換算)含有する精製水
素添加パーム油4.8Kgと市販の大豆レシチン0.6Kg
とより成る溶液を60℃の加温下で噴霧して被覆し
た。 この様にして得た乳糖を含有するココアパウダ
ーは油分22%であつた。この実施例ではカカオマ
スに対する二糖類の添加量は1%、ココアパウダ
ーに対する被覆量は精製水素添加パーム油8.0重
量%(含有油脂に対して35重量%)、レシチン1.0
重量%である。 実施例 2 通常のアルカリ処理を行なわないカカオマス
100Kgに糖を加えることなく通常のココアプレス
機で搾油し、得られたココアケーキを粉砕して油
分15%のココアパウダーを得た。このものに融点
35℃のトランス型不飽和脂肪酸基を45%(エライ
ジン酸のトリグリセライド換算)含有する精製水
素添加綿実油4.8Kgとシユガーエステル(菱糖KK
製,商品名:S―1570)0.6Kgとより成る溶液を
50℃の加温下で噴霧して被覆した。このココアパ
ウダーは油分23%を含む。この実施例ではココア
パウダーに対する被覆量は精製水素添加綿実油
8.2重量%(含有油脂に対して35重量%)、シユガ
ーエステル1.0重量%であつた。 実施例 3 通常のアルカリ処理を行なつたカカオマス100
Kgに無水結晶グルコース1Kg、麦芽糖1Kg、蔗糖
1Kgを加え二軸ミキサーにて均一に混合した後、
ボールミルを通して微粉化すると共に均一に混合
した。次いで通常のココアプレス機で搾油し、油
分15%のココアケーキを得る。このココアケーキ
を粉砕して得たココアパウダーに、融点35℃のト
ランス型不飽和脂肪酸基を45%(エライジン酸の
トリグリセライド換算)含有する精製水素添加綿
実油4.8Kgと精製脱臭した大豆レシチン0.6Kgとよ
り成る溶液を55℃の加温下で噴霧被覆した。かく
の如くして得られたココアパウダーは油分22%で
ある。この実施例ではカカオマスに対する添加量
は単糖類1重量%,二糖類2重量%,ココアパウ
ダーに対する被覆量は精製水素添加綿実油7.8重
量%(含有油脂に対し35重量%)、精製脱臭大豆
レシチン1.0重量%であつた。 実施例 4 通常のアルカリ処理を行なわないカカオマス
100Kgに糖を加えることなく通常のココアプレス
機で搾油し、得られたココアケーキを粉砕して油
分15%のココアパウダーを得た。このココアパウ
ダーにトランス型不飽和脂肪酸基を30重量%(エ
ライジン酸のトリグリセライド換算)含有する精
製水素添加牛脂4.8Kgと精製脱臭大豆レシチン0.3
Kgとシユガーエステル(菱糖KK製,商品名:S
―1570)0.3Kgとより成る溶液を50℃の加温下で
噴霧被覆した。このココアパウダーは油分23%を
含む。この実施例でココアパウダーに対する被覆
量は精製水素添加牛脂8.2重量%(含有油脂に対
し36重量%)、シユガーエステル0.51重量%、精
製脱臭大豆レシチン0.51重量%であつた。 実施例 5 通常のアルカリ処理をしたカカオマス100Kgを
通常のココアプレス機で油分15%迄搾油し、直ち
に通常の粉砕機で粉砕して得たココアパウダーに
融点25℃のトランス型不飽和脂肪酸基を30%(エ
ライジン酸のトリグリセライド換算)含有する精
製水素添加パーム油4.8Kgと市販の大豆レシチン
0.6Kgとより成る溶液を60℃の加温下で噴霧して
被覆した。この様にして得たココアパウダーは油
分23%で、ココアパウダーに対する被覆量は精製
水素添加パーム油8.2重量%(含有油脂に対して
35重量%)、レシチン1.0重量%である。 試験例 1 実施例1,2および4に記載した方法によつて
得られたココアパウダーおよびそれ等に砂糖およ
び必要に応じて乳製品を添加して調製した調整コ
コアパウダーについて冷水に対する分散・溶解性
を調べた。また、比較のため従来の製法によるコ
コアパウダーと該ココアパウダーに、大豆レシチ
ンを植物油の1種であるカカオバターに分散・溶
解させたものを噴霧して被覆したものについても
同様に試験した。 試験方法は次のとおりである。まず試料として
18℃の温度で所定の日数を保持せしめた各種のコ
コアパウダーを用い、100ml容のビーカーに5℃
の冷水70mlを入れ、ココアパウダーの場合は
2g、調整ココアパウダーの場合は10gを薬包紙に
とり、撹拌することなく上記冷水面に投入する。
1分間静置後、冷水面に残つた非分散・非溶解の
ココアパウダー量を16名の専門家パネルにより視
覚的に測定し、その投入量との差を各投入量で除
して得た数値を100倍して%にて示し各試料とも
5試料の平均値を求め、分散・溶解度とした。測
定結果を第1表に示す。なお、表中の分散・溶解
度が30%以上の数値を示すものはスプーンで撹拌
時に10秒で均一に分散・溶解する。したがつて、
30%以上の数値を示すものを冷水即溶性ココアパ
ウダーとして商品価値があるものとした。
【表】
【表】 第1表から明らかなように、本発明の方法によ
つて得られる製品は、いずれも5℃の冷水に即時
容易に分散・溶解するが、対照の従来法による製
品1は冷水上に浮いてしまい、容易に分散・溶解
し難い。また従来法による製品2は製造直後は一
部が冷水に分散・溶解するが、40日を経過すると
殆んど分散・溶解しなくなる。 次に、上記の如く各種ココアパウダー製品を18
℃の室温にて保存した場合、日時の経過に伴なう
表面の白色化現象について調べた。結果を第1表
に示す。色調の変化を、全体的に白色化したもの
を(+)、僅かに白色化したものを(±)、全く変
化しないものを(−)として、専門家パネル12名
による判定結果で表示した。 第1表から明らかなように、従来法による製品
では日時の経過に伴ない白色化してくるのに対
し、本発明の方法による製品はこのような現象が
認められなかつた。 試験例 2 実施例1および5に記載した方法により得られ
たココアパウダーおよびそれ等に砂糖および必要
により乳製品を添加して調整した調整ココアパウ
ダーについて、冷水に対する分散・溶解性を測定
した。なお、比較のため、試験例1と同じく従来
法による製品についても試験した。試験は試験例
1の場合と同じ方法でココアパウダーを冷水に投
入し、経時的に冷水面に残つた非分散・非溶解の
ココアパウダー量を16名の専門家パネルにより視
覚的に測定し、その投入量との差を各投入量で除
して得た数値を100倍して%にて示したものの平
均値が100%に至るのに要した時間(秒)で示し
た。結果を第2表に示す。
【表】 第2表から明らかなように、カカオマスに糖を
加えてから搾油して得た製品である実施例1の製
品は、糖を加えずに搾油して得た実施例5の製品
に比較して冷水に対する分散・溶解性が良好であ
る。この傾向は、調整ココアパウダーにおいて顕
著である。なお、本発明の方法により得られる製
品は冷水のみならず、熱湯に対する分散・溶解性
も劣らずすぐれていることを確かめた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルカリ処理を行なつた又は非処理のカカオ
    マスを搾油し、粉砕して得たココアパウダーに、
    エライジン酸のトリグリセライドに換算して20重
    量%以上のトランス型不飽和脂肪酸を含有する食
    用油脂と界面活性剤との混合物を被覆することを
    特徴とする冷水即溶性ココアパウダーの製造方
    法。 2 食用油脂を最終製品ココアパウダーの油分含
    量に対して10〜70重量%の割合で用いる特許請求
    の範囲第1項記載の製造方法。 3 食用油脂が、エライジン酸のトリグリセライ
    ドに換算して30〜60重量%のトランス型不飽和脂
    肪酸を含有する食用油脂を最終製品ココアパウダ
    ーの油分に対して30〜50重量%用いて被覆する特
    許請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 界面活性剤が、燐脂質、シユガーエステルも
    しくはこれらの混合物である特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。 5 燐脂質がレシチンである特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。 6 アルカリ処理を行なつた又は非処理のカカオ
    マスに単糖類および/または二糖類を加えて混合
    した後、搾油,粉砕して得たココアパウダーに、
    エライジン酸のトリグリセライドに換算して20重
    量%以上のトランス型不飽和脂肪酸を含有する食
    用油脂と界面活性剤との混合物を被覆することを
    特徴とする冷水即溶性ココアパウダーの製造方
    法。 7 単糖類および/または二糖類の添加量が0.2
    〜5.0重量%である特許請求の範囲第6項記載の
    製造方法。 8 食用油脂を最終製品ココアパウダーの油分含
    量に対して10〜70重量%の割合で用いる特許請求
    の範囲第6項記載の製造方法。 9 食用油脂が、エライジン酸のトリグリセライ
    ドに換算して30〜60重量%のトランス型不飽和脂
    肪酸を含有する食用油脂を最終製品ココアパウダ
    ーの油分に対して30〜50重量%用いて被覆する特
    許請求の範囲第6項記載の製造方法。 10 界面活性剤が、燐脂質、シユガーエステル
    もしくはこれらの混合物である特許請求の範囲第
    6項記載の製造方法。 11 燐脂質がレシチンである特許請求の範囲第
    6項記載の製造方法。
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