JPS61288753A - 電気機器の絶縁線輪の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、電気機器の絶縁線輪の製造方法に係り、特に
熱放散性、耐水性の向上やコロナ劣化を抑制する絶縁処
理方法に関するものである。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

近年、電気機器特に回転電機においては、単機容量の増
大と共に小形軽量化及びメンテナンスフリーの要求が強
くなってきたが、これらの要求は、使用材料の開発や製
造技術の改良進歩によって満たされるようになった。特
に、薄葉材料は、Ｈ種以上の耐熱性を有しかつ耐電圧、
にも極めて優れているため、絶縁被覆層（以下絶縁層と
いう）の厚さを薄くすることに大きく功献している。

一方、絶縁層に含浸する樹脂組成物（以下含浸樹脂とい
う）においても、耐熱性でＨ種を有しかつ低粘度で含浸
が容易な無溶剤エポキシ樹脂やポリイミド系樹脂等が市
販されるようになってきた。

又、製造方法においては、周知のようにプリプレグ方法
と含浸方法があり、含浸方芒の中でも特に全含浸方法は
、鉄心に線輪を組込んだ後、真空引きし含浸樹脂を加圧
含浸し、しかる後加熱硬化して絶縁処理を完成させるた
め、ボイドが極めて少なくなるという特徴と共に線輪接
続部も一体で含浸セき、・水分や塵埃等に対する絶縁性
すなわち耐環境性も良好となりメンテナスフリーに大き
く寄与している。

このような全含浸方法の特徴を発揮させるためには、絶
縁層の形成に使用する基材と繊維シートの複合によって
含浸性を向上させたり、絶縁層の最外部に熱収縮性フィ
ルムテープを巻回するか、又はシールワニスを塗布する
ことによって、絶縁層から含浸樹脂が洩出するのを防ぐ
方法が採用されている。

しかしながら、絶縁層の空隙部に含浸樹脂が十分充填さ
れている絶縁線輪を得るためには、解決すべき技術的課
題がまだ残されている。すなわち、全含浸処理した機器
は、温度を１３０〜１８０℃に保持された加熱炉中で加
熱硬化する方法が一般的に採用されているが、この方法
によるときは、その機器の熱容量によって含浸樹脂の硬
化反応に必要な温度まで上昇させるために長時間を必要
とするとと、及び含浸樹脂はポットライフの長いものが
要求されており、多くの場合高温で反応が開始するよう
な硬化剤を使用するために、硬化反応が起こる以前の段
階で含浸樹脂の粘度が著しく低下し、絶縁層に充填され
た含浸樹脂の流出が起こり易くなること等が原因となっ
て硬化した絶縁層に空隙やボイドが形成されることであ
る。

しかして、このようなボイドは、内部の導体から発生す
る熱を鉄心や絶縁線輪の表面に伝達する機能を低下して
冷却効率を低下させたり、電圧が印加されたとき電界が
集中しコロナ放電を発生して絶縁層を短時間で損傷する
等電気絶縁の機能上好ましくない結果を招く。

このボイドを減少させるために、従来は再含浸処理等を
行っていたが、作業が煩雑になる欠点が　　　　　゛あ
った。

〔発明の目的〕

本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、放熱
効率を低下させることなく、コロナ劣化特性も改善した
電気機器の絶縁線輪の製造方法を提供することを目的と
するものである。

〔発明の概要〕

本発明は、シート状の絶縁材を線輪１こ巻回した後電気
機器の装着凹部に挿入し、樹脂組成物を含浸した後加熱
し硬化させ、絶縁ｉ躍層を形成する電気機器の絶縁線輪
製造方法において、絶縁材を巻回するとき内側となる面
を、樹脂組成物の硬化を促進する触媒で処理し、含浸し
た樹脂組成物を加熱して硬化させるときに、樹脂組成物
が流出するのを防止し、絶縁被覆層内にボイドが形成さ
せるのを防止するようにしたものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の電気機器の絶縁処理方法の一実施碗を図
面を参照して説明する。まず、本発明の一実施例の要部
となる絶縁テープの製造方法を第１図を参照して説明す
る。同図において、絶縁テープ１は、ポリイミドフィル
ムのような耐熱性のある基材２の一側面に、ＧＡ紙（日
本アロマ社の商品名）のような繊維シート３をエポキシ
系の接着剤４で貼り付け、２エチル４メチルイミダゾル
（２Ｅ４ＭＺ）のような硬化触媒５を表面側に塗布し、
製作したものである。なお、硬化触媒５は、上記以外に
含浸樹脂がエポキシの場合、ジエチレントリアミンベン
ジルジメチルアミンＤＭＰ−３０等のアミン類、オクタ
ン酸亜鉛やコバルト（ＩＩ）−アセチルアセテネート等
の有機カルボン酸の金属塩や金属−アセチルアセトネー
ト類又はそれらの金属錯体、ＢＦ、−４００アミンアダ
クト類等を用いてもよく、又、繊維シート３は、上記以
外にマイカ紙、ガラスクロス、ガラス不織布、アラミツ
ド紙、アラミツド不織布を用いてもよい。

次に、上記した絶縁テープ１を用いた絶縁線輪の製造方
法を第２図を参照して説明する。同図において、絶縁線
輪６は、絶縁テープ１を硬化触媒５を内側とし基材２が
外側になるようにして絶縁導体７に巻回し、図示しない
電気機器の鉄心の溝に挿入し、ポットライフの長い酸無
水物硬化剤（熱変形温度１６３℃）を混入したエポキシ
樹脂のような含浸樹脂８を真空、加圧含浸させ、適宜の
回転装置を用いて４．５　ｒｐｍで回転させながら加熱
硬化させる。これにより、絶縁線輪６の空隙部に含浸さ
れた含浸樹脂８は、絶縁テープ１の繊維シート３の表面
側に塗布されている硬化触媒５で硬化が促進され、ゲル
化で含浸樹脂８の流出が防止される。又、繊維シート３
がポリイミドフィルムのようなフィルム状の基材２と２
の間にはさまれてサンドウィッチ状になるため、基材２
の含浸樹脂８の流出防止効果と相俟って、含浸樹脂８の
保持はさらに良好となる。

以上のように絶縁処理した絶縁線輪６の浸水時間と絶縁
抵抗の関係は、第３図に示すようになり、従来の硬化触
媒５を用いない方法に比較して顕著な効果が認められた
。又、ヒートサイクルの回数とコロナ開始電圧の関係は
、第４図に示すようになり、やはり従来の製造方法に比
較して顕著な効果が認められた。特に、このコロナ開始
電圧に対する改良は、絶縁層の空隙に含浸されている含
浸樹脂８の保持率の良好であることを示している。

〔発明の効果〕

本発明は、以上のように構成されているから、。

絶縁層にボイドが形成されず含浸樹脂で充填されるから
、内部の導体からの熱伝導が良好となって冷却効果が向
上し、強固に固着して機械的にも強度が増大し、電気特
性も大幅に向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電気機器の絶縁処理方法の一実施例を
適用した絶縁線輪に巻回する絶縁テープの構成を示す断
面図、第２図は本発明の一実施例を適用した絶縁線輪の
断面図、第３図は本発明の一実施例を適用した絶縁線輪
の特性を示す線図、第４図は第３図と異なる本発明の一
実施例を適用した絶縁線輪の特性を示す線図である。 １・・・絶縁テープ、　　　　２・・・基材３・・・繊
維シート、　　　　５・・・硬化触媒６・・・絶縁線輪
、　　　　　７・・・絶縁導体８・・・含浸樹脂、 （８７３３）代理人　弁理士　猪　股　祥　晃（ほか１
名）第　　１　　図 第　　２　　図 ０古ｒ）　　１ｒ）Ｄ　　ｊ！５０　１００　　ＢＤ沙
ｌＫ袷間（にＶ） 第　　３　　図 ｏ　ＩＤＺ７４ｔｎｏ　ｂｏｏ　ｚｏｏ　ｔｏｏｏ　ｔ
ｕ：ｔｏ　ｔｍｏ　ｔｃｓｏ。 ｈ−）７４７シ　（１訂８） 第４図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）シート状の絶縁材を線輪に巻回した後電気機器の
   装着凹部に挿入し、樹脂組成物を含浸した後加熱し硬化
   させ、絶縁被覆層を形成する電気機器の絶縁線輪の製造
   方法において、前記絶縁材を巻回するとき内側となる面
   を、前記樹脂組成物の硬化を促進する触媒で処理したこ
   とを特徴とする電気機器の絶縁線輪の製造方法。
2. （２）絶縁材を、フィルム状の基材に繊維シートを貼り
   付けて形成した特許請求の範囲第１項記載の電気機器の
   絶縁線輪の製造方法。
3. （３）繊維シートを、マイカ紙、ガラスクロス、ガラス
   不織布、アラミッド紙、アラミッド不織布等から選択す
   る特許請求の範囲第２項記載の電気機器の絶縁線輪の製
   造方法。