JP2566918B2 - 界磁巻線の製造方法 - Google Patents

界磁巻線の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は水車発電機、同期電動機あるいは直流機のよ
うな突極形回転電機の回転子に取付けられる界磁巻線の
製造方法に関する。
(従来の技術) 従来の突極形磁極は第5図(a)に示すように磁極鉄
心(1)に対地絶縁層(2)が設けられ電気導体である
銅帯(3)と層間絶縁物(4)とからなる界磁コイル
(5)の上下部にそれぞれ上部カラー(6)と下部カラ
ー(7)を当て磁極鉄心(1)に組込んで形成される。
界磁コイル(5)は、平角の銅帯(3)を額縁状に平
打巻(エッジワイズ)あるいは銅帯(3)をコーナー部
で銀ロー付けまたは溶接により巻上げた後層間に層間絶
縁物(4)を設けている。この層間絶縁物(4)の材料
には、絶縁紙、耐熱アスベスト紙、芳香族ポリアミド紙
等のような薄葉材料を使用し、これに熱硬化性樹脂を含
浸し、銅帯(3)の一面に熱硬化性樹脂を塗布して前記
薄葉材料を1〜2枚貼付し、銅帯(3)の他の面には熱
硬化性樹脂を塗布しておく。このような作業を繰返し、
全ての銅帯(3)に層間絶縁物(4)を貼付けた後、各
層間をそろえて、一つのコイルとしてまとめて加熱圧縮
し、熱硬化性樹脂を硬化させて界磁コイル(5)を製造
している。
次に熱硬化性樹脂を含有した硬化型絶縁薄葉シートを
巻回し、対地絶縁層(2)を設けて成る磁極鉄心(1)
に上部カラー(6)を装着し、前記で製造した界磁コイ
ル(5)を磁極鉄心に装着後、下部カラー(7)を当て
磁極を形成する。
次いで第5図(b)には磁極を図示しないが、回転子
継鉄(1a)に磁極を装着した後、第5図(b)に示すよ
うに界磁コイルの接続導体(8)の先端の接続部は六角
ボルト(9)により絶縁ブロック(10a),(10b)、絶
縁ブッシング(11)、絶縁ワッシャ(12)、ワッシャ
(13)とで回転子継鉄(1a)に締結組立られて接続部分
を形成している。組立完了後接続導体(8)と接続部分
全体に絶縁ワニスを塗布しながら絶縁テープ(14)を巻
き絶縁する。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来の界磁巻線の製造方法では水力発電所、工場
の回転電機に対しての据付け環境は厳しい雰囲気であ
る。例えば解放形冷却方式の回転電機は室内又は屋外冷
気を給気し回転電機の界磁巻線や鉄心を冷却して室外に
放出させる方式である。室内や外気の温度が高い場合、
従来の界磁コイルはターン間以外の外表面は絶縁されず
露出しているため、コイル表面に結露が生じ、界磁巻線
の絶縁抵抗値を低下させる問題がある。また界磁コイル
相互間接続部分や、励磁銅帯接続部分(図示せず)は接
続導体(8)のたわみ性を容易にすることや接続部分の
分解を容易にするため、接着用ワニスを塗布しながら薄
葉絶縁テープを巻回する方法であった。このため外気湿
度が高い場合、冷気と湿度の関係から回転電機停止後接
続部分の絶縁テーピング部や締結ボルト等の接続部分全
体および近傍表面に結露が生じる。特に絶縁テーピング
の際、六角ボルト(9)や絶縁ワッシャ(12)のコーナ
ー部はテーピングが困難であり、空間が出きやすく、結
露した場合絶縁テーピング部(14)が吸湿しやすくな
る。
前述の界磁コイルと接続部分の巻線が結露によって時
間の経過と共に界磁巻線の絶縁抵抗値は低下しついには
絶縁抵抗値が“零”になり再起動ができなくなる大きな
問題を生じる欠点があった。
本発明は突極形界磁巻線全体が回転電機停止時、高湿
度雰囲気中にさらされ結露しても絶縁抵抗値の低下が極
端に小さい界磁巻線の製造方法を提供することを目的と
する。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明においては、平角
の銅帯を額縁状に平打巻又は接合巻し、巻回後層間に層
間絶縁物を挟み込み、加熱圧縮して界磁コイルを形成
し、この界磁コイル外表面にエポキシ樹脂と酸無水物を
必須成分として絶縁基材に対し20重量%以上塗布または
含有させたプリプレグ絶縁テープを巻回後減圧容器中で
減圧加熱脱気し、その後、約150〜180℃で流体となる熱
軟化性流体絶縁物(例えば石油アスファルト)で覆い包
んで加圧可能な容器で加熱圧縮してプリプレグ絶縁層を
硬化し、次いで、熱軟化性流体絶縁物を取り去って成る
界磁コイルを製作する第一工程と、界磁コイルを磁極鉄
心に装着後、界磁コイル相互間を接続する接続部分外周
凹凸部にチクソトロピックペースト状で空気中の水分と
反応して硬化するエポキシコンパウンドまたは一液性シ
リコーンゴムを塗布して凹凸部を平滑にし、一液性シリ
コーンゴム、シリコーンワニス又はシリコーン油にて代
表されるシリコーン系液体を含有する絶縁繊維材を接続
部分平滑外周に巻回し絶縁層を形成する第2工程からな
ることを特徴とする界磁巻線の製造方法を提供する。
(作 用) このように構成されたものにおいては、界磁コイルの
外表面にプリプレグ絶縁テープを巻回後、減圧容器中で
加熱脱気し、その後、加熱圧縮し、プリプレグ絶縁層を
硬化しているので界磁コイルは外気に対して絶縁され
る。そして接続部分は凹凸を無くして、シリコーン系液
体を含有する絶縁繊維材を接続部分平滑外周に巻回して
いるので、接続部分も外気に対して絶縁される。したが
って界磁コイルと接続部分とを有する界磁巻線は、外気
に対して強固に絶縁され、外気中の湿気を吸うことが無
くなる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例について、第1図(a),
(b)および第2図を参照して説明する。平角の銅帯
(3)を額縁状に平打巻あるいはコーナ部を銀ロー付け
または溶接により巻上げる。次いで圧縮性の良い薄葉材
料例えばアスベスト紙、ガラスアスベスト紙、アラミッ
ド紙等の片面にビスフェノール系エポキシ樹脂、例えば
エピコート828(シェル社商品名)45〜50重量%にエピ
コート1001(シェル社商品名)10〜20重量%とエポキシ
ノボラック系樹脂、例えばDEN 438(ダウ社商品名)40
〜20重量%とを用い、これに硬化剤として一液性でポッ
トライフの長い三フッカホー素あるいはジシアンジアミ
ドを5〜10重量%の割合で混合して熱硬化性樹脂を製造
し、これを前述の薄葉材料に塗布し、薄葉プリプレグシ
ート材を得る。
前述で製造した熱硬化性樹脂を銅帯(3)の一面に塗
布し前述薄葉プリプレグシート剤を2枚貼付け、銅帯
(3)の他の一面にも前述製造の熱硬化性樹脂を塗布す
る。この作業を繰返してすべての銅帯(3)に層間絶縁
物(4)を貼付けた後、各層間をそろえて一つのコイル
としてまとめる。次いで130〜160℃の温度で加熱しなが
ら50〜150kg/cm2の圧力を掛け加熱圧縮し熱硬化性樹脂
を硬化させて界磁コイル(5)を製造する。
次いで製造した界磁コイルの外表面に、後述するよう
に、プリプレグ絶縁テープを巻回し、加熱圧縮すること
によりプリプレグ絶縁層(2a)を形成する。
この場合、巻回するプリプレグ絶縁テープに含有する
熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂と酸無水物を必須成分と
し、界磁コイルへの巻回作業を容易にしテープの可使時
間を長くするため適度の溶剤分を含有させる。
具体例として本実施例におけるエポキシ樹脂はビスフ
ェノールA系エポキシ樹脂、エピコート828,45〜35重量
%とエピコート1001,35〜15重量%(いずれもシェル社
商品名)に酸無水物(メチルナジック酸無水物)を加え
たのち、アセトン、トルエンあるいはメチルケトンの溶
剤を加えてプリプレグ絶縁テープに含有する熱硬化性樹
脂を製造する。
次いでプリプレグ絶縁テープの製造は前述で製造した
熱硬化性樹脂を絶縁基材例えばガラス繊維シート、マイ
カシート、アラミッドシートに30重量%(20重量%以上
が良い)含有させる。次いで80〜120℃の温度で30〜60
分間加熱乾燥を施し、プリプレグ絶縁テープを製造す
る。絶縁基材に対し熱硬化性樹脂を20重量%以上とした
理由は界磁コイル外表面で結露を生じた時、樹脂量が20
重量%以下では界磁巻線の絶縁抵抗値を低下させてしま
うためである。
次いでプリプレグ絶縁テープを前述で製造した界磁コ
イルの外表面に一定の張力にて半重巻で2回巻回し、プ
リプレグ絶縁層(2a)を形成する。その層上に離型性薄
葉テープ(例えばテフロン)を巻回し、その上に加熱収
縮性のテープ(例えばポリエチレンテレフタレート)を
巻回する。このように製造された界磁コイルを減圧(真
空)加圧および加熱可能な容器に挿入する。
次ぎに第2図の破線で示す減圧加圧曲線に示すごとく
界磁コイルが約30℃に達したら減圧(5Torr以下)し、
約12時間(10〜15時間が限度)減圧状態におき、かつ、
その後、加熱脱気する。加熱脱気は第2図の1点鎖線で
示す加熱温度の上限線と下限線の間のごとく20〜45℃の
間でほぼ直線状に加熱し、約12時間後に界磁コイル温度
が115〜130℃の間に達するように加熱温度をコントロー
ルする。然る後に減圧下で第2図のごとく界磁コイル温
度が115〜130℃の間に達したら、ただちに(30〜60分
間)プリプレグ絶縁テープの樹脂がゲル化する温度すな
わち165±5℃に熱して、常温では固体であるが約150〜
180℃で流体となる熱軟化性流体絶縁物(例えば石油ア
スファルト)で界磁コイルを覆い包み150〜180℃になる
ように加熱温度をコントロールしながら界磁コイル表面
を5〜15kg/cm2の圧力で15時間加熱圧縮する。次いで熱
軟化性流体絶縁物を除去し60〜80℃まで冷却して容器か
ら取り出すことにより、プリプレグ絶縁層(2a)は均一
にコイル銅帯(3)に密着し硬化して成る絶縁抵抗低下
防止絶縁界磁コイルを得る。
このようにして得られた本実施例の界磁コイル絶縁は
減圧含浸方式に比較して次ぎのような作用で優れた特性
を有する。
加熱収縮性テープと熱軟化性流体絶縁物による加熱圧
縮方式のため幅500mm、長さ1000mm、厚さ700mmを越える
超大形界磁コイルの外表面にて、コイルコーナー部等の
圧縮の困難な箇所も含めて熱軟化性流体絶縁物が界磁コ
イル全体を覆い包み加熱圧縮されるため、プリプレグ絶
縁層(2a)は均一にコイル銅帯(3)に密着する。
プリプレグ絶縁テープに含有した熱硬化性樹脂の硬化
特性を十分検討結果、第2図に示す加熱脱気の温度上昇
法は熱軟化性流体絶縁物で界磁コイルを覆い包む前にコ
イル銅帯(3)と層間絶縁物(4)およびプリプレグ絶
縁層(2a)間は完全に脱気でき、また加熱されてやわら
かくなったプリプレグ絶縁層(2a)はその層上に巻回し
ている加熱収縮性テープが80℃近傍より徐々に収縮して
115〜130℃に達したプリプレグ絶縁層(2a)の表面は樹
脂層と一体となり熱軟化性流体絶縁物を浸入させない硬
化した絶縁層となる。しかも加熱、乾燥、硬化工程を一
タンク内で処理しうるので、工程間のハンドリングと移
動による絶縁損傷を防止できる優れた特性を有し、且つ
耐熱性としてF種絶縁を得ることができる。
第2図の減圧加熱上昇法を外れた場合は次の問題点を
生じる。上限を越えたときは減圧加熱脱気途中で絶縁表
面層が半硬化してしまい、絶縁層内に溶剤、空気が含ま
れた状態でプリプレグ絶縁層(2a)は硬化してしまう欠
点を生じる。また下限以下の場合は減圧加熱脱気終了時
間に達してもプリプレグ絶縁層(2a)中に溶剤、空気が
含まれた状態で樹脂のゲル化を開始する温度となるの
で、やはり溶剤、空気が残った状態でプリプレグ絶縁層
(2a)が硬化するとともに所定の絶縁層の厚さが得られ
ない欠点となる。
次に界磁コイル相互間の接続部分や励磁銅帯との接続
部分等の接続部分の構成について接続導体(8)を含め
て説明する。前述の層間絶縁薄葉材料と同じ熱硬化性樹
脂を含有して加熱硬化させた硬化型絶縁薄葉シート(例
えばガラス繊維基材薄葉シート)を巻回し、対地絶縁層
を設けて成る磁極鉄心(1)に上部カラー(6)を装着
し、前述で製造した絶縁抵抗低下防止絶縁を有した界磁
コイル(5)に磁極鉄心を挿入後下部カラー(7)を当
てて磁極を形成する。然る後回転子継鉄(1a)に磁極を
装着し、界磁コイルの相互間接続部分は第1図(b)示
すように接続導体(8)を含めて、その接続部を六角ボ
ルトにより絶縁ブロック(10a),(10b)、絶縁ブッシ
ング(11)、絶縁ワッシャ(12)、ワッシャ(13)とで
回転子継鉄(1a)に締結組立てる。組立てられた露出し
ている接続導体(8)と、その接続部と、六角ボルト、
絶縁ワッシャ(12)等の接続部分の外周凹凸部にチクソ
トロピックペースト状で空気中の水分と反応して硬化す
る一液性シリコーンゴム(例えばTSE370RTV東芝シリコ
ーン社)を十分外表面に塗り付け、30分間反応させてシ
リコーンゴム層(15)を形成して凹凸部を平滑にする。
更に絶縁繊維材(例えばガラス繊維テープ、ポリエステ
ルテープ、ガラス繊維ポリエステル混織テープ)に液状
(300〜1000センチポイズ)で一液性シリコーンゴム
(例えばYE 3085東芝シリコーン社)を含浸させた絶縁
繊維材テープをテーピングして絶縁繊維材テープ層(1
6)を形成する。励磁銅帯との接続部分も同様である。
このように構成する本実施例の絶縁処理方法について
作用を説明する。接続部分が回転子継鉄に六角ボルトで
組立てられた後、一液性シリコーンゴムを接続導体およ
び接続部分の露出部や六角ボルト等の接続部分外周凹凸
部全体がチクソトロピックペースト状のシリコーンゴム
で覆われるし、ペースト状のためシリコーンゴムの垂れ
流れが均一にコーティングされ硬化することにより接続
部分全体を外気から完全に遮断することができる。次い
で接続部分の大地間絶縁と接続部分の外周凹凸コーティ
ング部を保護するため絶縁繊維材テープに十分含有する
ように一液性シリコーンゴムを含浸させながらテーピン
グする場合、ガラス繊維テープのような絶縁繊維材に一
液性シリコーンゴムを含浸させる事によりガラス繊維テ
ープ等の繊維自身の吸湿がなくなり、従って、接続部分
に結露が生じても界磁巻線の絶縁抵抗の低下を発生させ
る事はない。またシリコーンゴム層(15)の機械的強度
が絶縁繊維材テープ層(16)によって補われることによ
り確実な界磁巻線の絶縁抵抗低下対策を施すことができ
る。
本実施例は界磁コイルおよび接続導体や接続部分等の
界磁巻線全体を絶縁、コーティングすることにより、い
かなる箇所の巻線をも外気から遮断することが可能とな
る。界磁コイル本体の絶縁層は完全に導体を密着してい
るので運転中の遠心力や負荷変動による熱変形を生じて
も変形に対し十分追従する。さらに界磁巻線の接続導体
(8)は運転中の遠心力や負荷変動による熱変形を生じ
るため、フレキシビリテイーが必要となるが、シリコー
ンゴム層(15)の場合これらの変形に対し十分追従する
ため、界磁巻線は起動停止の頻度の多い運転でも、従来
の界磁巻線に比べ絶縁層表面の亀裂の発生もなく、そこ
からの吸湿する問題もない。
従って、第3図に示すように本実施例にて製造した界
磁巻線の印加電圧に対するtanδ特性曲線は、実線で示
す水浸漬前の値に比べて、破線で示す24時間、水浸漬後
の値が対して大きくならなかった。
また第4図の絶縁抵抗の変化曲線に示すように回転電
機停止後30時間経ても、従来例が殆ど零になるのに対し
て、本実施例は殆ど変化せず、150MΩ程度であったこと
から、本実施例の優秀なことが実証された。
尚、他の実施例として一液性シリコーンゴムの代りに
エポキシコンバウンドを用いても同様な作用効果が得ら
れるのでその様にしてもよい。このエポキシコンバウン
ドはビスフェノールA形エポキシ樹脂又は脂環式エポキ
シ樹脂と酸無水物と3級アミンおよびフィラを組成物と
したものである。絶縁繊維材に含有させるシリコーン系
液体として一液性シリコーンゴムの代りにシリコーンワ
ニス又はシリコーン油を用いても同様な作用効果が得ら
れるのでその様にしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、界磁コイルの絶
縁を特殊な手段の第1工程で強化し、接続部分は別の特
殊な手段の第2工程で凹凸部を平滑にしながら絶縁を強
化したので、界磁巻線は吸湿せず、亀裂も入らず、高い
絶縁抵抗を維持することができ、信頼性の高い界磁巻線
の製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は本発明の方法の一実施例に
て製造途中の界磁コイルと接続導体およびその接続部分
を示す断面図、第2図は第1図(a)の界磁コイルを減
圧加圧する条件と加熱する条件の関係を示す曲線図、第
3図は第1図(a),(b)の巻線完成後の水に浸漬前
後のtanδ−電圧特性を示す曲線図、第4図は第1図
(a),(b)にて製造後の界磁巻線と、従来例のもの
との回転電機停止後の時間に対する絶縁抵抗を示す曲線
図、第5図(a)および(b)は従来例の界磁コイルと
接続導体およびその接続部分を示す断面図である。 1……界磁鉄心、1a……回転子継鉄、 2……対地絶縁層、2a……プリプレグ絶縁層、 3……銅帯、4……層間絶縁物、 5……界磁コイル、8……接続導体、 9……六角ボルト、10a,10b……絶縁ブロック、 15……シリコーンゴム層、16……絶縁繊維材テープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 善春 横浜市鶴見区末広町2丁目4 株式会社 東芝京浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−54832(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平角の銅帯を額縁状に平打巻又は接合巻
    し、巻回後層間に層間絶縁物を挟み込み、加熱圧縮して
    界磁コイルを形成し、この界磁コイル外表面にエポキシ
    樹脂と酸無水物を必須成分として絶縁基材に対し20重量
    %以上塗布または含有させたプリプレグ絶縁テープを巻
    回後減圧容器中で減圧加熱脱気し、その後、約150〜180
    ℃で流体となる熱軟化性流体絶縁物で覆い包んで加圧可
    能な容器で加熱圧縮してプリプレグ絶縁層を硬化し、次
    いで、熱軟化性流体絶縁物を取り去って成る界磁コイル
    を製作する第一工程と、界磁コイルを磁極鉄心に装着
    後、界磁コイル相互間を接続する接続部分外周凹凸部に
    チクソトロピックペースト状で空気中の水分と反応して
    硬化する一液性シリコーンゴムまたはエポキシコンパウ
    ンドを塗布して凹凸部を平滑にし、一液性シリコーンゴ
    ム、シリコーンワニス又はシリコーン油にて代表される
    シリコーン系液体を含有する絶縁繊維材を接続部分平滑
    外周に巻回し絶縁層を形成する第2工程からなることを
    特徴とする界磁巻線の製造方法。
  2. 【請求項2】第1工程の減圧中での加熱脱気はエポキシ
    樹脂と酸無水物を必須成分とした樹脂を塗布または含有
    させたプリプレグ絶縁テープを界磁コイル外表面に巻回
    し、界磁コイル温度が20〜45℃に達した時点から行い、
    加圧硬化は5Torr以下の減圧中で10〜15時間の間に115〜
    130℃まで直線状に上昇させた後に行うことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の界磁巻線の製造方法。
  3. 【請求項3】エポキシコンパウンドはビスフェノールA
    形エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂と酸無水物と
    3級アミンおよびフィラを組成物とすることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項又は第2項記載の界磁巻線の製
    造方法。
  4. 【請求項4】一液性シリコーンゴムは常温で硬化するシ
    リコーン組成物からなることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載の界磁巻線の製造方法。
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