JPS61288081A - 塗装性及び耐食性にすぐれたクロメ−ト系処理被覆高耐食性鋼板 - Google Patents

塗装性及び耐食性にすぐれたクロメ−ト系処理被覆高耐食性鋼板

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JPS61288081A
JPS61288081A JP12970085A JP12970085A JPS61288081A JP S61288081 A JPS61288081 A JP S61288081A JP 12970085 A JP12970085 A JP 12970085A JP 12970085 A JP12970085 A JP 12970085A JP S61288081 A JPS61288081 A JP S61288081A
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JP
Japan
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layer
corrosion resistance
corrosion
coating
treatment
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JP12970085A
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English (en)
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Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Toshinori Katayama
片山 俊則
Tomoya Oga
大賀 智也
Fumio Yamamoto
山本 二三夫
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塗装性能及び耐食性能に極めてすぐれたクロ
メート系処理被覆高耐食性鋼板で、特に塗装後耐食性、
塗装経時後の塗料密着性(所謂、二次塗料密着性)、塗
膜欠陥部の耐食寿命等に極めてすぐれた塗装性能を有す
る塗装下地処理を施した鋼板に関するものである。
(従来の技術) 塗装して使用される容器用鋼板として、例えば特開昭5
4−95941号公報のように冷薄鋼板に金属クロム層
と水和酸化物を主体とする酸化クロム層の二層被膜組成
からなる表面処理鋼板、所謂T、F、S、−CT ’#
L使用されておシ、その塗料密着性、塗装後耐食性、経
済性等の点で良好な結果を得ている。
通常の鋼成分からなるメッキ原板にT、F、S、−CT
処理が施された鋼板は、その優れた塗装性能を活用して
缶胴の接合が接着法による接着缶或いは加工後の塗料密
着性、塗装後耐食性を活用して、缶蓋、王冠等の素材、
或いは建材用の塗装下地鋼板として多く使用されている
(発明の解決しようとする問題点) 最近では鋼板の適応範囲の拡大、多様化に対応してよシ
高性能な特性或いは消費者の高級化指向に対応してよシ
優れた外観、貯蔵時に錆の発生が生じにくいなど諸性能
が向上した表面処理鋼板が要求されている。
例えば、ネツクドイン缶のように変形臼の増大に対応し
て、従来以上に苛酷な加工を受けた部分の塗装後の耐食
性の向上或いは長期に貯蔵された後の塗料密着性の向上
環が望まれている。
また缶蓋用素材として、従来以上に開は易さが要求され
、缶蓋素材の板厚減少、スコア加工部の残厚減少等に対
応して加工後の塗装後耐食性、塗料の密着性の向上が必
要とされる。さらに、缶底蓋の如くクリアーラッカー塗
装が施されて使用される用途には、塗装後耐食性、塗料
の密着性以上で、金属光沢を呈する白っほい美麗な外観
が要求されている。また王冠では貯蔵時に端面から発生
する赤錆防止を含めて、缶胴、缶蓋に使用される加工度
穴なる部分の貯蔵時に発生する赤錆の減少等各種性能向
上が種々要求されている。
又、容器用以外にも、建築用材料、例えば屋根、壁材料
或いは自動車用鋼板等に対しても、長期耐食性を有し、
かつ高塗装性能を有する高耐食性素材の要求が高い。
これらの要求に対処して種々検討した結果、従来の塗装
下地鋼板として多く用いられているTFS−CT処理層
を有する鋼板を中心としたクロメート処理被覆層を有す
る鋼板は、耐食性向上元素が含有されていないアルミキ
ルド鋼の原板を使用するため、メッキ原板が被覆層に比
し電位的に卑であシ1.塗装後の加工で地鉄に達する傷
付き部から錆を発生し鉄を溶出して塗装後耐食性、塗料
の密着性を劣化する問題があった。
また、これら塗膜の傷付き部或いは塗膜欠陥部において
、穿孔腐食が生じ、その耐食寿命を劣化せしめる等の問
題があった。
さらK、塗装後の端面が長期の腐食環境に曝された場合
も、電位的に卑な鉄端面部から鉄の優先腐食が起り赤錆
発生を促進する事が判った。
また、外観の向上は、TFS−CT等のクロメート系処
理被膜層を設ける処理工程において被処理原板が使用さ
れるクロメート浴の工、チング作用によって原板が黒っ
ぽい外観を呈する事に基因するものである。
従って、本発明はこれらの問題点を解決°して、塗装後
の耐食性、経時後の塗料密着性の向上を計9、塗膜欠陥
部等における穿孔腐食の減少、端面等からの錆発生を防
止すると共に、その外観にも優れた、高性能な塗装下地
鋼板を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は (1)重量%で、C:0.15%以下、Cr:0.5〜
20%、Nl:0.1〜10%、酸可溶Ω:0.005
〜0.10%を含有し残部鉄および不可避不純物からな
る鋼板に、金属Cr層1〜300mg/WL2と金属C
r換算量で水和酸化Cr層5〜50歌管からなる被覆層
を設けた塗装性と耐食性にすぐれたクロメート系処理被
覆高耐食、性鋼板。
(2)重量%で、C:0.15%以下、Cr:0.5〜
20%、N1:0.1〜10%、酸可溶Ω:o、o、o
s〜o、to%、Tl 、 Nb 、 Zr 、 V 
O一種又は二種以上で、0.03〜0.5%を含有し残
部鉄および不可避不純物からなる鋼板に、金属Cr層1
〜300 m9/m”と金属Cr換算量で水和酸化Cr
層5〜50暫讐からなる被覆層を設けた塗装性と耐食性
にすぐれたクロメート系処理被覆高耐食性鋼板。
(作 用) 以下に本発明の詳細な説明する。
転炉、電炉等の溶解炉で溶製された溶鋼を連続鋳造法ま
たは造塊、分塊法を経てスラブとし熱間圧延、冷間圧延
さらに焼鈍工程を経て、C:0.02チ以下、酸可溶A
j: 0.005〜0.10 %、Cr:0.5〜20
%、Ni:0.1〜10%を含有し残部が鉄および不可
避不純物からなるCr−Ni含有系のメッキ原板を製造
する。
Cは含有量の増加に伴いクロムカーバイドを析出し鋼の
機械的性質と耐食性を劣化する。従って、C含有量は0
.15%以下、好ましくは0.10チ以下である。
Uは、鋼中に残存する酸可溶Aj(Sol Aj)量が
0.005チ未満の歩合有量では、酸素性ガスによる気
泡の発生を防止する事が困難であり、鋼の表面欠陥発生
率を著しく高め鋼素材の耐食性劣化の起点となる。また
、0.10%を越える過剰な酸可溶Uは、B系酸化物を
鋼表面に点在せしめて耐食性劣化の起点となり、さらに
TFS −CT処理面においては不メッキ、ピンホール
等処理の均一性を阻害する要因となるので好ましくない
。従って鋼中に含有されるSol jkjは、性能が安
定して確保できる量として、0.005〜0.10%、
好ましくは0.01〜0.08%である。
Crの添加は、腐食環境に曝された鋼板の電位を責なる
方向に近づけ、かつクロメート系処理被膜層、すなわち
金属Cr層、水和酸化クロムを主体とする酸化クロム層
の電位に近づけるとともに、鋼板自体の耐食性を向上せ
しめ、T、FS−CT処理等のクロメート系処理被膜処
理を施して塗装下地鋼板としての塗装後耐食性、塗装性
能等の性能を向上せしめるものである。すなわち、Cr
の含有はクロメート系処理被覆層に原板の電位を近接化
し、原板と被覆層の間のカップル腐食電流を小さくする
又、それと同時に原板自体の耐食性も向上し、腐食水溶
液に曝された場合の原板自体の自己腐食速度も小さくな
る。
その結果、本発明の製品が塗装後に腐食環境に曝される
場合次の様な効果がちる。すなわち、塗装欠陥、取扱い
時に地鉄に達する塗膜の欠陥疵或いは加工時に塗膜にク
ラ、り等の欠陥が発生した状態で腐食環境に曝された場
合、Crが不純物程度しか含有されていない鋼板を原板
として使用した製品は、塗膜疵の部分における地鉄(原
板)を腐食の起点とする塗膜下腐食が著しい。たとえば
、地鉄がクロメート系処理層に比して、腐食水溶液中に
おいて電位的に卑であシ、両者間の力、fル腐食電流が
大きいため、地鉄の優先溶解、腐食を生じる。その結果
、地鉄部の腐食は欠陥部の深さ方向に深く穿孔し、穿孔
腐食の危険性を生じるとともに、塗膜下で地鉄が深さ方
向のみならず欠陥部の横方向にも広がり、塗膜が欠陥部
から幅広く剥離する。
一方、本発明のようにCrを含有せしめた鋼板をメッキ
原板として用いた製品は、前記したように、原板自体の
耐食性の向上とクロメート系処理層に原板の電位が近接
化される事によりて、地”鉄に達する塗膜欠陥や塗膜の
クラ、り等が生成され腐食水溶液中に曝された場合でも
地鉄からの腐食が著しく改善され、穿孔腐食或いは塗膜
下腐食による塗料密着性が改善される。而して、上記目
的を達成するための鋼板に添加されるCr含有量は、0
.5〜20%、好ましくは3〜18%である。Cr含有
量が0.51未満では、本発明の目的とする塗装後の耐
食性及び塗装性能の向上効果が得られず、またCr含有
量が20%をこえると、鋼板自体の耐食性向上の効果が
飽和すると共に、鋼板の加工性がCr添加物の影響によ
シ硬質化によって劣化し、さらには該鋼板の塗装性能等
を向上せしめるためのクロメート系被膜処理に対する処
理の均一性が充分に確保されないなどの欠点を生じる。
また、本発明において外観金属光沢性の確保及び鋼板端
面からの赤錆発生防止クロメート系被膜処理時の工、チ
ングによる腐食防止などから鋼中のCr添加量は3チ以
上、好ましくは5−以上がよい。
一方、上記Cr含有鋼板にN1を共存添加せしめる事に
よって、さらに前記の性能向上効果が一段と助長される
とともに、特に塗膜欠陥部や加工等によって塗膜に地鉄
に達する傷付き部が生じた場合これらの部分の耐食性が
向上する。
即ち、Cr含有鋼板へのNi添加は、その腐食環境にお
ける電位をカンディック化し、原板とクロメート系処理
被覆層の間のカップル腐食電流を小さくするとともに、
原板自体の耐食性も向上する。
その結果、塗膜欠陥等の地鉄が露出した部分において、
腐食環境での地鉄の優先溶解による腐食が著しく軽減さ
れる。
そのために、地鉄露出部の深さ方向の穿孔腐食がさらに
軽減され、耐食寿命延長の効果がよJ) 一層確保され
るとともに1塗膜下における地鉄露出部の横方向に対す
る腐食もよシ軽減され、塗膜が欠陥部から剥離する剥離
中も一段と小さくなる等、耐食性、塗料密着性、塗装後
針食性の向上効果が一段と増加する。
又、CrとNiが共存添加されている鋼板は、Cr含有
のみの鋼板に比して、更に金属光沢に優れ、本発明のク
ロメート系被膜処理が施された後も、メッキ原板自体の
光沢とクロメート処理によるエツチングが耐食性曳好な
ため受けにくい事の両方の効果によって、金属光沢を有
する極めて美麗な外観が得られる。又、この外観光沢の
効果は塗装後も保持される。
而して、Crが添加された鋼板に対するN1の添加量は
、0.1〜10%の含有量で添加される。
Niの添加量が0.1%未満では、Cr含有鋼板に対す
る耐食性向上効果が得られず、塗装性能、塗装後針食性
の向上効果も明確に得られない、従って0.1%以上、
好ましくは0.5%以上の添加が望ましい。
また、その添加量が10%をこえる場合には、その耐食
性能の向上効果が飽和するとともに1むしろクロメート
系被膜処理を施す場合に、金属Cr層の密着性を確保す
るための前処理が困難である等の欠点を生じるので好ま
しくない。
従って、その添加量は10俤以下、好ましくは8%以下
である。
さらに本発明は、上記の鋼成分の他に0.03〜o、 
s o sでT1、Nb、Zr、Vを一種又は二種以上
含有させて鋼中のCと結合せしめて含有されるCrの有
効化を計シ、更にすぐれた成形加工性と、耐食性を向上
せしめるものである。
T1などの鋼成分の含有量が0.034未満ではクロム
カーパイPの析出を防止して、成形加工性及び耐食性を
向上せしめる効果が少なく、またその含有量が0.50
 ’16を越えるとその効果が飽和に達し経済的でなく
なると共に、これら成分の析出によって素材の硬質化を
起し、成形加工性を劣化する傾向にある。
これら元素の含有量は0.075〜0.20%の範囲が
好ましい。この他にCr含有鋼の加工性−耐食性など諸
性質を改善する場合はステンレス鋼で添加される程度の
量(約les以下)のMoを添加してもよい。
本発明は、このような鋼板をそのまま塗装下地鋼板とし
て使用したのでは、塗装後針食性、腐食水溶液等に長期
間曝された場合の塗料密着性等は第1図で示すように不
充分であるので、これらの+6     % 鋼板に対して、Cr  イオノと504−2、F−イオ
ン等を含有する水溶液を用いて、陰極電解処理によシ金
属Cr層と水和酸化クロム層からなるクロメート系被膜
処理層を設ける事が必要である。すなわち、本発明に使
用されるCrを含有せしめた鋼板は、その耐食性を向上
するといえども、該鋼板表面に直接塗装処理を施した場
合には、鋼板表面に薄く生成されている安定な酸化膜の
影響によって塗料と鋼板の間に充分な接着強度が得られ
ず、また腐食水溶液中に長期間曝された場合に塗膜を通
って或いは塗膜欠陥部から侵入してくる腐食水溶液によ
って鋼板表面が腐食され、塗料の剥離が極めて生じ易く
なる。すなわち、鋼板表面に塗装地理を直接節しただけ
では、塗料密着性、塗装後針食性、二次塗料密着性等が
得られない。
本発明において、この鋼板に対する塗料密着性、塗装後
針食性等の塗装性能向上対策について、種種検討した結
果、第1図にその効果の一例を示すように、金14cr
層と水和酸化物を特徴とする特許クロム層からなるクロ
メート系被膜処理層を設ける事によって、その塗装性能
の向上が極めて著しい事が判りた。
第1図は各種処理条件と塗装性の関係を示し、各種処理
条件及び評価基準は下記の如くである。
1)各種処理条件 ■N12Cr207系 301v′tNa2Cr20.
(pH4,5)70℃8A/dm2−3.8 sec陰
極処理■リン酸系    251/lリン酸50℃10
4/am”−3sec陰極処理 ■Cry、−8o4’−系 Cr03100v′tSO
4”−I11/150℃60A/dm” −0,5se
c陰極処理■CrOs−F−系  Cr0s85JF/
A 5o40.0711/140℃F−1.S 11/
1 60A/dm”−0,5s@e陰極処理2)評価基準 ■塗膜下腐食性 テストピース エイキシフェノール系塗料を50±5ダ
/ dm”塗装し地鉄に達 するスクラッチを入れる。
試験条件  1.5%クエン酸+1.5%食塩55℃X
 % Hr浸漬後テープ剥 離 評 価   塗膜剥離面積で◎・・・2.5チ以下○・
・・7.5チ以下 Δ・・・20%以下 ×・・・40%以下 ××・・・40%超〜 全面剥離 ■接着強度 テストピース エポキシフェノール系塗料を塗シ2枚の
テストピース間に ナイロン系接′着剤を入れて圧 着する。
試験条件  引張シ試験機にてT字型にテストピースを
引っばりその強 をテストピー ス間に添加し た時の接着強度 すなわち、鋼板に塗装性能向上処理法として行なわれて
いる通常のリン酸系処理、クロム酸系処理等では鋼板表
面にこれらの処理による処理被膜を均一に生成せしめる
事が困難であシ、本発明の目的とする塗装性能向上は困
難であった。
一方、本発明の如く、金属Crと水和酸化物を主体とす
る酸化クロム層を同時に生成せしめる被覆層は、Cr+
6を含有する水溶液と5o4−2イオン、弗化物、或い
はこれらの混合物を含有せしめた水溶液を用いて陰極電
解処理する事によって、クロメート系被膜処理が得られ
る。このため、クロメート系処理において、脱脂、酸洗
等の前処理°で鋼板表面の安定な酸化膜が充分に除去さ
れない場合でも、陰イオンが含有されるクロム酸浴中で
の陰極電解処理によって酸化膜の還元除去が行なわれる
ため、鋼表面に全1ijlicr層と酸化クロム層から
なるクロメート系処理被膜が均一に生成される。その結
果、酸化クロム層と塗料の密着性が充分に確保されるた
め腐食水溶液中に長期間曝された場合でも塗膜或いは塗
膜欠陥を通って浸入してくる腐食水溶液をクロメート処
理被膜によって鋼素地に達するのを防止し、鋼表面に腐
食生成物の生成を防止し、その塗料密着性を著しく改善
する。
また、グロー放電の発光分析法(GDS =G、10w
Discharg@5pectroscopy)による
上記のクロメート系処理後の断面分析によるCr 、 
Fe 、 Nl、0についての分析結果の一例を第2図
((a)図はメッキ原板(Cr 16チ)、(b)図は
Cr s−弗化物浴でのクロメート処理したもの)で示
すように、Crが添加されている鋼板はその表面が脱ク
ロム現象によってCr濃度が低くなシ、耐食性劣化の原
因となるが、本発明では金属Cr層が生成されるため、
表面のCr濃度を高濃度に維持する事ができる。したが
って塗装後の耐食性を著しく向上せしめる。
而して、本発明の目的とする効果を得るためにはクロメ
ート系処理被膜を、金属Cr量換算で、各各片面当り金
属Cr層1〜300■/m2、水和酸化クロムを主体と
する酸化Cr層5〜50■/ffl”を設ける事が必要
である。すなわち、金属Cr層が1q/m ”未満では
クロメート系処理被膜が均一に生成され難く、塗装性能
向上の効果が得られない。
一方、金属Cr層が30Qmp/m”をこえると、金属
Cr層が加工によってクラ、りを発生し、このクラック
が起点となって塗膜層の表面に達するクラックを発生せ
しめ塗装性能を劣化するので好ましくない。従って、金
属Cr層は1〜300M97m”、好ましくは5〜60
ダ/mlである。
一方、酸化Cr層は5 Q/m2未満では、酸化クロム
層による均一被覆性が劣シ、本発明が目的の塗装性能、
特に塗料密着性向上効果が得られない。
また、酸化クロム層が5QTI1g!/m”をこえると
塗装性能向上効果が飽和するとともに、本発明が目的の
外観に対する問題点を生じるので好ましくない。
すなわち、酸化Cr層が50〜M2をこえると外観が黄
着色或いは黒っぽい外観となシ、良好な外観が得られな
くなる。
したがって、酸化Cr層は5〜50〜/m3、好ましく
は7.5〜20m97m”である。特に、本発明のごと
き塗装用鋼板は、前記に説明した容器用素材以外の用途
、例えば自動車用防錆鋼板等のプレス成形による加工が
行なわれる用途を対象とした場合には、ダイスによるカ
ジリの発生を防止するためK、全1ilicr層は5〜
25#/m”、水和酸化物を主体とする酸化Cr層は7
.5〜151R97m2で、かつその総和で12.5〜
35ダ/m2の範囲が好ましい。
而して、本発明のクロメート系処理被膜をCr含有系鋼
表面に受ける方法は、次のような方法で行なわれる。す
なわち、Cr、Ni含有系鋼は、クロメート系処理にさ
きだって、先ず脱脂及び酸洗処理が施される。脱脂処理
は、特に規定されるものでなく、オルンケイ酸ソーダ、
カセイソーダ水洗液による浸漬法、スゲレイ処理法、或
いは電解脱脂処理等及びこれらの組み合せ処理が行なわ
れる。
次いで、水洗後に酸洗による表面清浄化、活性化処理が
施されるが、クロメート系処理被膜の均−処理性及び密
着性の点から陰極電解処理が好ましい。
すなわち、表面外観の光沢を保持した外観良好なりロメ
ート系処理後の製品を得るためには、0.5〜10チの
H2SO4系浴中での陰極電解酸洗が最も好ましい。
すなわち、陰極電解処理の場合は、硫酸浴中での処理に
よシ鋼板表面に不働態化被膜が生成され、クロメート系
処理被膜の均−処理性、密着性の点から好ましいもので
なく、また浸漬法による酸洗の場合も酸化膜の除去が困
難なため、クロメート系処理被膜の性能が劣る。
一方、陰極電解処理によりて、鋼板表面の酸化膜を還元
する事によって、その表面の活性化を行なうことが外観
及びクロメート系処理被膜の性能、均一性の点からすぐ
れている。而して、電解における電流密度は1〜30 
A/dm” 、好ましぐは3〜10 A / d m”
の電流密度で、常温〜70℃、0.1〜5秒間の範囲で
行なうのがよい。この範囲では、各々クロメート系処理
被膜の均−処理性、クロメート系処理被膜の密着性から
好ましい。
尚、クロメート系被膜処理の均−処理性、密着性の点か
らは、弗硫酸、弗硝酸液の如きF″″″イオン有する水
溶液を用いて、短時間の前処理酸洗を行なってもよい。
この場合、良好な外観確保の点からは、処理温度、処理
時間、続くクロメート処理浴への酸洗浴の持ち込みの点
からの水洗処理等厳重な工程管理が要求される。
次いで、クロメ−°ト系処理が設けられるが、以下の様
な処理法が用いられる。例えば、(a) F−イオン含
有処理浴 浴組成  Crys     8511 / LSO2
−0,071/1 N& 2 S t F 6   2.7 y / を間
F     O,41/1 電流密度 60A/dm” 浴温 40℃ (b)S04−2イオン含有処理温 浴組成  Crys    100 Ji’ / ts
o ”     x、oi7t 電流密度 60A/dm2 浴温 60℃ 上記等の処理によって、本発明の目的とする塗装性能を
確保するための均一な密着性にすぐれたクロメート処理
被膜が得られるが、前記したように弗化物を含有するク
ロメート処理浴が、Cr添加鋼表面の酸化膜のクロメー
ト浴中での除去効果も併せ得られ、クロメート系被膜の
均一性にすぐれるためか、弗化物含有浴を使用する場合
、塗装性能の向上が一段と効果を発揮する。
(実施例) 以下に、本発明の実施例について説明する。第1表に示
すCr含有量を中心に変化させた鋼成分の鋼板を用い、
31NaOH水溶液に界面活性剤を0.3チ添加した脱
脂浴を用い脱脂、水洗後に、10%H2SO4水溶液を
用いて常温で電流密度15A/dm”で0.5秒間の陰
極電解脱脂、水洗を行なって、表面の清浄化、活性化処
理を行なってから、第1表に示す条件でクロメート系処
理被膜層を設け、各種の性能評価試験を行なった。
尚、その性能評価は以下に示す各方法で実施し、その評
価結果は第1表に示す。
この結果、本発明の製品は比較材に較べて、塗装用鋼板
として極めてすぐれた特性を有する。
O評価試験方法 ■クリヤーラッカー塗装後の外観 クロメート系被膜を設けた鋼板にエポキシ−7エノール
系のクリヤーラッカーを厚さ4.5μ塗装後、その外観
状況を目視により判断した。
◎・・・・・・・・・・・・金属光沢状の白っぽい外観
○・・・・・・・・・・・・金属光沢が少し劣るが白っ
ぽい外観   ×・・・・・・・・・・・・黒っぽく見
える外観■塗膜欠陥部を対象とした塗装材の耐孔食性−
塗装後針食性を対象に評価一 本発明の製品に工デキシーフェノール系塗料を5μ厚さ
塗装後型膜欠陥を想定した地鉄に達するスクラッチ疵を
入れ、’(1,5% NaC4+ 1.5 ’Itクエ
ン酸)系水溶液中に27℃で21日間浸漬して、スク2
.チ疵部からの該溶液による穿孔腐食による浸食深さを
断面顕微鏡により測定して、その塗装後針食性を評価し
た。
尚、試験材は0.21 m厚さの原板を用いて実施した
◎・・・・・・・・・・・・穿孔腐食深さ0.05−以
下○・・・・・・・・・・・・  I    O,10
■以下Δ・・・・・・・・・・・・      0.1
5w以下×・・・・・・・・・・・・孔食発生 ■塗膜欠陥部を対象にした経時後の塗料密着性(二次塗
料密着性) Zn未顔料を含有したエポキシ−フェノール系塗料を4
.2μ厚さ塗装後、装置X 1 wmのゴパン目を10
0個塗膜面に地鉄に達するように入れてから、試料を(
1,54NaCL+ 1.5 %り−r−y酸> 系水
溶液中に、55℃で%時間浸漬後、乾燥して直ちにセロ
ファンチーブ剥離を行ない、塗膜の剥離面積よシ、この
二次塗料密着性の評価を行なった。
◎・・・・・・・・・・・・剥離面積2.5チ以下○・
・・・・・・・・・・・  1  7.5’lA以下Δ
・・・・・・・・・・・・  1 20%以下×・・・
・・・・・・・・・  〃  20%超〜全面剥離■塗
装材の加工部を対象とした塗装性能評価結果0.25m
板厚の本発明[、Zn未顔料を含有したエポキシ−フェ
ノール系塗料を6.5μ厚さ塗装後K、エリクセン加工
によ)深さ3mの押出し加工を行なってから、(1,5
%NaCt+ 1.0%クエン酸+ 0.5 ’Itリ
ン酸)系水溶液中で、55℃で120時間浸漬後、乾燥
して直ちにセロファンチーブ剥離試験を行ない、塗膜の
剥離面積の測定結果から加工後の経時塗料密着性を対象
とした塗装性能を評価した。
◎・・・・・・・・・・・・塗膜剥離面積5チ以下○・
・・・・・・・・・・・      20チ以下△・・
・・・・・・・・・・      50%以下×・・・
・・・・・・・・・      50チ超〜全面剥離■
塗装材の長期耐食性 0、8 mの板厚の本発明の評価材に対して、各々■カ
チオン電着塗装を20μ、■Zn未顔料を塗料不揮発分
に対して、80チ含有するエポキシ系塗料を12μ厚さ
塗装した。該評価材に対して地鉄に達するクロスカット
を入れて、下記に示すサイクリックコロジョンテストを
125サイクル実施して、ものスクラッチ部の穿孔腐食
深さ及び塗膜のスクラッチ部のフクレ巾からその耐食性
及び経時塗料密着性を評価した。評価は以下の方法によ
ったe ◎・・・穿孔腐食深さ0.1 txm以下で、かつスク
ラッチ部の最塗膜フクレ巾片側2.5■以下○・・・穿
孔腐食深さ0.1■超〜0.2■以下、でかつスクラッ
チ部の鏝塗膜7クレ巾片側2.5−以下Δ・・・穿孔腐
食深さ0.2■超〜0.3箇以下、でかつスクラッチ部
の鏝塗膜フクレ巾片側2.5露超〜3.5四以下×・・
・穿孔腐食深さ0.3閣超、又はスクラッチ部の鏝塗膜
フクレ巾片側3.5■超 Qサイクリックコロジョンテスト条件(C,C,T)■
塩水噴霧(5%Nm(、t35℃×4時間)→■乾燥(
70℃ 湿度60% 2時間)→■湿潤(49℃ 湿度
98%  2時間)→■冷却(−20℃×2時間)→■
塩水噴霧 ■〜■が1サイクル ■塗装材の剪断端面を対象とした耐食性エポキシ−フェ
ノール系塗料を0.22−板厚塗料に5.5μ塗装後、
試料を打抜き加工によシ剪断後、その端面を下記の湿潤
サイクルテストによる評価方法及び評価基準によシ、そ
の端面耐食性を相対的に評価した。
湿潤サイクルテスト条件;湿気槽49℃RH981以上
で1時間保管後乾燥し室温で2時間放置する。これを1
サイクルとし5サイクル後の端面の赤錆発生状況を評価
した。
◎・・・・・・・・・・・・赤錆の発生率 殆んどなし
○・・・・・・・・・・・・       5チ以下Δ
・・・・・・・・・・・・       10%以下×
・・・・・・・・・・・・       10チ超■加
工性能 0、8 m板厚の本発明製品を用い、470m5+角の
プラ/りをl Q tonのしわ押え力にて200m角
のビンチで角筒絞シ加工を行なった。尚潤滑油は日本工
作油製す620を用いた。
成形加工性の評価基準 ◎・・・・・・・・・・・・角筒絞シ深さ 140■以
上O・・・・・・・・・・・・       120〜
140■Δ・・・・・・・・・・・・       1
00〜120■×・・−・・・・・・・・      
 100m以下加工後の表面状況の評価基準 角筒絞り加工を連続して行ない加工外面に強度のカジリ
が肉眼ではっきり認められるまでの加工回数を評価した
◎・・・・・・・・・・・・角筒絞り加工の回数 10
000回以上○・・・・・・・・・・・・      
      6000〜10000回′Δ・・・・・・
・・・・・・            2000〜60
00回×・・・・・・・・・・・・         
   2000回以下(発明の効果) 上記に示すように本発明の鋼板は容器用素材、自動車用
の防錆鋼板、建材用の塗装鋼板(いわゆるカラーステン
レス等)等多くの用途に塗装用鋼板として使用できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は各種の表面被覆層の塗料密着性と塗装後の耐食
性の程度を比較して示した図、第2図(a)。 (b)はグロー放電発光分光分析法によるメッキ原板お
よびクロメート処理後の断面分析結果を示す。 第1図 準架覇械 堀架澗織

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、 C:0.15%以下、 Cr:0.5〜20%、 Ni:0.1〜10%、 酸可溶Al:0.005〜0.10% を含有し残部が鉄および不可避不純物からなる鋼板に、
    金属Cr層1〜300mg/m^2と金属Cr換算量で
    水和酸化Cr層5〜50mg/m^2からなる被覆層を
    設けた事を特徴とする塗装性と耐食性にすぐれたクロメ
    ート系処理被覆高耐食性鋼板。
  2. (2)重量%で、 C:0.15%以下、 Cr:0.5〜20%、 Ni:0.1〜10%、 酸可溶Al:0.005〜0.10%、 Ti、Nb、Zr、Vの一種又は二種以上で、0.03
    〜0.5%を含有し残部鉄および不可避不純物からなる
    鋼板に、金属Cr層1〜300mg/m^2と金属Cr
    換算量で水和酸化Cr層5〜50mg/m^2からなる
    被覆層を設けた事を特徴とする塗装性と耐食性にすぐれ
    たクロメート系処理被覆高耐食性鋼板。
JP12970085A 1985-06-14 1985-06-14 塗装性及び耐食性にすぐれたクロメ−ト系処理被覆高耐食性鋼板 Withdrawn JPS61288081A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010280981A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp 塩害耐食性に優れた自動車用燃料タンク用表面処理ステンレス鋼板

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61177378A (ja) * 1985-02-01 1986-08-09 Nippon Steel Corp 塗装性能にすぐれたクロメ−ト系処理被覆Cr含有系鋼板

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