JPS6128584B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コードリールにコード巻込みのため
の回転力を付勢するゼンマイに予備巻きを行うた
めのゼンマイ巻込装置に関し、その目的とすると
ころは前記予備巻き込みの操作が簡便であると共
にさらに微細なる巻き込み調節が行えるコードリ
ールのゼンマイ巻込装置を提供するにある。

従来、端部に電源さし込みプラグを具備し不要
時は延長コードをケース中に自動巻き込みするコ
ードリールが各種電気機器に装備され広く使用さ
れている。此種コードリールは、延長コードを巻
装するリールに一端を係止し、ケースに他端を係
止するようにした自動巻用ゼンマイを装備するも
のであるが、このゼンマイによりリールに付勢力
を与えるためには２分割したケースを用い、その
一方のケースにゼンマイを係止したリールを予備
巻き分だけ回転させて装着し、その状態を保持し
て他方ケースを組み合せるものである。したがつ
てその組み合せ時ではゼンマイの復元力が作用し
ているので上下ケースの回転時にゼンマイの係合
部が外れたり、ゼンマイが飛び出す為製作が困難
なものであつた。

本発明はかかる事由に鑑みなされたものであ
る。以下実施例として掲げた図を参照して、本発
明コードリールのゼンマイ巻込装置を説明する
と、１は上部ケース、２は下部ケース、３はコー
ド、４は電源さし込みプラグである。上部ケース
１は下向き開口に形成してその中央部に窓孔５を
穿明し、端子板６ａ，６ｂを取着すると共に軸受
溝７ａを形成した耐熱樹脂よりなるベース７を前
記窓孔５に取着し、端子板６ａ，６ｂが上部ケー
ス１の表面側に、そして端子板６ａ，６ｂと導電
する接触板８ａ，８ｂが上部ケース１の内面側に
配設されるようにしてある。９は鎖錠体で、ばね
体１０と共に上部ケース１の側壁内面に装着さ
れ、ばね体１０によつて上部ケース１の内方に向
けて付勢されている。

下部ケース２は、上向き開口に形成され、上部
ケース１と組み合されてリール室１１を有したケ
スを形成し、下部ケース２の中央には小孔１２が
穿明され、側壁より突出してコード３の出入口１
３が設けられている。

１４は筒状体で、側壁に切欠１５を形成し外周
面に多数の歯が突設されたラチエツト車１６を一
体形成すると共に底部を突出してドライバー係合
部１７を形成してある。

１８は小孔１２を設けた個所の内面側に形成し
た凹嵌部で、ラチエツト爪１９ａ，１９ｂを凹嵌
部１８の内側に突出させ、前記筒状体１４のラチ
エツト車１６の部分を凹嵌部１８に嵌合してラチ
エツト爪１９ａ，１９ｂをラチエツト車１６に噛
合せ、ドライバー係合部１７を小孔１２を通して
下部ケース２の外表面に露出させる。

２０はゼンマイであり、一端に折返して形成し
たフツク２１を設け、このフツク２１を筒状体１
４に設けた切欠５に係止する。そしてゼンマイ２
０の他端はリール２２に係止される。

リール２２は周側にコード３を巻取るための凹
嵌部２３を形成し、中央部には表面側に環状軸２
４を突出してその中心及び外側に耐熱性の絶縁板
２５ａ，２５ｂを装着し、接触板２６ａ，２６ｂ
の支持体とする。そしてリール２２の底部側には
軸２７を突出して筒状体１４に設けた軸孔１４ａ
に嵌合させると共に軸２７の周囲に凹嵌部２８を
形成してゼンマイ２０をその内部に装着してあ
る。

而して、上部ケース１と下部ケース２とを組み
合せて形成するリール室１１にコード３を巻いた
リール２２を装着た状態で、上部ケース１と下部
ケース２間をねじ、リベツトでもつて固着する。
この状態ではゼンマイ２０は単に凹嵌部２８に嵌
合して筒状体１４とリール２２間に係合している
だけでリール２２には付勢力が作用していない。

次で、下部ケース２の外表面に露出するドライ
バー係合溝１７にドライバーの先端部等の工具を
係合して筒状体１４を回転させゼンマイ２０の巻
き込みを行う。

その巻き込み時ラチエツト爪１９ａ，１９ｂが
ラチエツト車１６に噛み合い逆回転を防止する。
そしてリール２２に対する付勢はコード３を外方
に引き出し、また手を離してコード３の巻き込み
力をみることにより行われる。

本発明は上述のように、２つに分割されるケー
スと、ケース内に回動自在に納装され外周にコー
ド３が巻装される筒状のリール２２と、一端部が
リール２２に係止されコード３を巻き取るように
リール２２を付勢するゼンマイ２０とを具備した
コードリールにおいて、リール２２の軸方向の一
端に対応する位置でケースの内側面に凹設された
凹嵌部１８内にゼンマイ２０の他端部を係止する
筒状体１４が回転自在に配設され、凹嵌部１８の
内周面と筒状体１４の外周面との一方には多数の
歯が突設されたラチエツト車１６が形成されると
ともに、他方にはラチエツト車１６と噛合してゼ
ンマイ２０のばね力を解放する向きへの筒状体１
４の回転を阻止するラチエツト爪１９ｂが突設さ
れ、凹嵌部１８の底面に形成される小孔１２を通
してケースの外側に露出する筒状体１４の一端面
にドライバーの先端部等の工具が挿入可能なドラ
イバー係合部１７が形成されているので、従来の
ようにゼンマイ２０をケース内に組み込む際に予
め予備力を付与しておく必要がなく、ゼンマイ２
０をケース内に収納した後にケースの外部よりド
ライバーの先端部等をドライバー係止部１７に挿
入して筒状体１４を回転させれば、ゼンマイ２０
に予備力を付与するとができるのであり、従来の
ように組立途中においてゼンマイ２０に付与され
た予備力でゼンマイ２０がケースから飛び出した
りすることがないのであり、組立作業が容易にな
るという利点を有する。また、ラチエツト車１６
には多数の歯が突設されているから、筒状体１４
を所望の角度位置に係止することができるのであ
り、ゼンマイ２０への予備力を微細に調節して所
望の値に設定できるという利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明コードリールのゼンマイ巻込装置の
実施例を示し、第１図は断面正面図、第２図は第
１図の底面図、第３図は筒状体嵌合部の分解斜視
図である。 １…上部ケース、２…下部ケース、３…コー
ド、４…さし込みプラグ、５…窓孔、６ａ，６ｂ
…端子板、７ａ…軸受溝、７…ベース、８ａ，８
ｂ…接触板、９…鎖錠ピン、１０…ばね体、１１
…リール室、１２…小孔、１３…コード出入口、
１４…筒状体、１５…切欠、１６…ラチエツト
車、１７…ドライバー係合部、１８…凹嵌部、１
９ａ，１９ｂ…ラチエツト爪、２０…ゼンマイ、
２１…フツク、２２…リール、２３…凹嵌部、２
４…環状軸、２５ａ，２５ｂ…絶縁板、２６ａ，
２６ｂ…接触板、２７…軸、２８…凹嵌部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ２つに分割されるケースと、ケース内に回動
   自在に納装され外周にコードが巻装される筒状の
   リールと、一端部がリールに係止されコードを巻
   き取るようにリールを付勢するゼンマイとを具備
   したコードリールにおいて、リールの軸方向の一
   端に対応する位置でケースの内側面に凹設された
   凹嵌部内にゼンマイの他端部を係止する筒状体が
   回転自在に配設され、凹嵌部の内周面と筒状体の
   外周面との一方には多数の歯が突設されたラチエ
   ツト車が形成されるとともに、他方にはラチエツ
   ト車と噛合してゼンマイのばね力を解放する向き
   への筒状体の回転を阻止するラチエツト爪が突設
   され、凹嵌部の底面に形成される小孔を通してケ
   ースの外側に露出する筒状体の一端面にドライバ
   ーの先端部等の工具が挿入可能なドライバー係合
   部が形成されたことを特徴とするコードリールの
   ゼンマイ巻込装置。