JPS61283892A - 高速増殖炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、炉心の支持構造と水平方向の振動を制振する
割振構造を改良した高速増殖炉に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

高速増殖炉においては、原子炉容器内に冷却材と複数の
燃料集合体および制御棒などから成る炉心生を収納して
構成されているものである。そして原子炉容器の上部開
口をルーフスラブで閉塞し。

−原子炉容器の外周側を安全容器で囲んでいる。この安
全容器は、万一原子炉容器が破損して内部の冷却材が漏
洩したような場合に、この流出した冷却材を収容し、冷
却材が外部へ流出しないようにすることによって２次災
害を未然に防止するものである。また炉心は、原子炉容
器内の底部より立設された炉心支持機構によって支持さ
れている。

この炉心の上方には、炉心上部機構がルーフスラブを貫
通して設置されている。炉心支持機構と原子炉容器の内
周側に設置された熱遮蔽部との間に隔壁を設け、この隔
壁によって原子炉容器内を上下に２分し、上方を高温高
圧の上部プレナムとし、下方を低温低圧の下部プレナム
としている。

また原字炉容器内にあって上記炉心支持機構の周わりに
中間熱交換器および循環ポンプが前記のルーフスラブお
よび隔壁を貫通して周方向に等間隔に交互に設置されて
いる。

さらに炉心支持機構の隔壁の下方位置と原子炉容器との
間に炉心制振部材が設置されている。この炉心制振部材
は、例えば水平方向の地震が発生した時に炉心および炉
心支持機構の水平方向への振動を効果的に規制して炉心
の健全性を維持するものである。この炉心制振部材と炉
心支持機構との具体的な取付構造にあって、その両者の
間にラジアルキー機構を介在させている。このラジアル
キー機構は、炉心制振部材と炉心支持機構との間の熱膨
張差を吸収し１両者の熱膨張を拘束することなく、炉心
に対する割振作用を効果的に行なわせるものである。

しかし、このように構成された従来の高速増殖炉におい
ては、炉心の荷重が原子炉容器の底部にかかる構造にな
っている。したがって原子炉容器の荷重条件として冷却
材重量と炉心部重量とを負担することになるのできびし
い責務となる。また炉心割振材と炉心支持機構との間に
設けたラジアルキー機構には、例えば地震発生時に水平
方向の荷重が作用することになるが、この荷重は大きく
。

かつ高温の冷却材中に浸漬した状態で設置されているの
で、ラジアルキー機構に摩耗、かじり１局部変形などが
発生する恐れがある。またその設計。

製作工程においても上記摩耗などを考慮して行なわなけ
ればならない。

【発明の目的〕

本発明の目的は、原子炉容器の荷重条件の緩和と炉心制
振部材のラジアルキー機構のような機械的結合機構の場
合に生じる種々の問題を解決するとともに、設計、製作
上の因業さを解消することが可能な高速増殖炉を提供す
ることにある。

〔発明の概要〕

本発明による高速増殖炉は、原子炉容量内に炉心および
冷却材を収容し、その原子炉容器の上部開口を閉塞する
ルーフスラブから炉心の上部に炉心上部機構を、また炉
心の周わりに中間熱交換器と循環ポンプとを垂下して配
置した高速増殖炉において、前記ルーフスラブから原子
炉容器の内壁と冷却材が存在する隙間を介して垂下され
前記炉心を炉心構造を介して支持する炉心支持構造用円
筒体と、炉心支持構造の外周側から炉心を包囲してホッ
トブール液面の上まで直立して炉心の上部にホットブー
ルを区画する炉心用多層円筒状構造物と前記中間熱交換
器の外周側を円筒室を介して囲む中間熱交換器用多層円
筒状構造物と、この中間熱交換器用多層円筒状構造物お
よび炉心用多層円筒状構造物を各々の中間熱交換器の個
所において多層円筒状の隙間を介在させながら連結しか
つ炉心上部のホットブールの冷却材を中間熱交換器の周
わりの円筒室内に導く冷却材達通口を形成する連通筒と
、前記ルーフスラブから両多層円筒状構造物の最外壁に
僅かな隙間を介して垂下されその隙間に外壁と接触する
支持用突起物を設けた耐振用振止と、中間熱交換器から
出た冷却材を前記炉心支持構造から直立する炉心用多層
円筒状構造物の隙間から流入させその隙間を通って上昇
して両多層円筒状構造物で区画するコールドブールにオ
ーバーフローさせる冷却材通路とから構成したことを特
徴とするものである。

〔発明の実施例〕

以下本第１図、第２図および第３図に示す実施例にもと
づいて説明する。まず第１図において。

本発明による高速増殖炉の原子炉容器１の内部には、冷
却材２と複数の燃料集合体および制御棒などから構成さ
れた炉心３とが収容されている。そしてこの原子炉容器
１の上部開口ＩＡは、ルーフスラブ４で閉塞されてい、
このルーフスラブ４は。

原子炉容器１に固定された固定プラグ４Ａ、この固定プ
ラグ４Ａの内側に回転可能に設けた大回転プラグ４Ｂお
よびこの大回転プラグ４Ｂの内側に回転可能に設けた小
回転プラグ４Ｃの組み合せで構成されている。

さらに原子炉容器１の外周側には、安全容器５が設けら
れており、これは万一原子炉容器１が破損して内部の冷
却材２が漏洩したような場合に、この流出した冷却材２
を収容して冷却材の流出による２次災害の発生を未然に
防止するものである。

なおこの安全容器５は、原子炉建家６にスカート部５Ａ
を介して支持されており、また原子炉容器１はルーフス
ラブ２としもに原子炉建家６にリングガータ７を介して
支持されている。

原子炉容器１の内部において、炉心３の上方には、炉心
上部機構９が小回転プラグ４Ｃを貫通して設置されてい
る。またこの炉心上部機構９の周わりには、第１図およ
び第２図に示すように中間熱交換器１４および循環ポン
プ１５が固定プラグ４Ａを貫通して周方向に等間隔で交
互に設置されている。

炉心３は炉心支持構造２０により側方から支持されてお
り、さらにこの炉心支持構造２０は、炉心支持構造用円
筒２１によってルーフスラブ４に連結されている。この
炉心支持構造用円筒２１と原子炉容器１とは、第１図お
よび第３図に示すように隙間９□を有しており、　この
間には冷却材が存在する。

炉心３の下部にある炉内構造６１の外周側に三重の円筒
状構造物２２．２４．２５を隙間ｆ２、ｆおを介して同
心的に設け、その円筒状構造物２２．２４．２５で炉心
３の上部にホットプール６２を区画し、その上端をホッ
トプール液面６２Ｈ上方に若干突出している。

一方ルーフスラブ４側から円筒状構造物２４の外側にこ
れらを抱かえるような円筒状の耐震振止め２６を吊り下
げ、この振止２６の下端は、コールドプール液面６３Ｈ
に若干挿入されている。この円筒状構造物２４と振止め
２６との隙間ｇ、において、振止２６側に支持用突起物
２９を構造物２４と極小ギャップを介して対向するよう
設けている。また第３図に示すように中間熱交換器１４
の外周にも円筒状構造物４０．４１を隙間ｇ、介してを
設け、　この円筒状構造物４０の外側に第２図および第
３図に示すように半円状の振止２７をルーフスラブ４か
ら吊り下げている。この振止２７の下端はコールドプー
ル液面６３に若干挿入され、円筒状構造物４０との間に
支持用突起物２８が極小ギャップを介して設けられてい
る。

第３図において、円筒状構造物２４と４０とを連通筒３
０で第２図のように接続し、また円筒状構造物２５と４
１とをベローズ３１を有する連通筒３２で第２図に示す
ように接続し１円筒状構造物２２を連通筒３２の内側に
沿うて延長してスカート部２２ａを形成している。　し
かして、連通筒３２およびスカート部２２ａで形成する
開口２３は、炉、ｂ３の上部のホットプール６２と中間
熱交換器１４の外側と円筒状構造物４１とで形成する円
筒室７０とを連通ずるナトリウム供給口２３の役目を果
している。そしてこれらの円筒状構造物２４，２５，４
０．４１．３０．３１によってホットプール６２とコー
ルドプール６３とが仕切られる。

また二重構造の円筒状構造物２４．２５の上端は、密封
されており、その小間隔ｇ３は中間熱交換器１４の外周
に形成される円筒室７０を形成する２重円筒状構造物４
０．４１で作る小間隔ｇ５と連通されている。この密封
された小間隔ｇ１とｇ、の液面上にそれぞれオーバーフ
ロ一孔３１．３３を設けている。

また中間熱交換器１４の周わりの円筒室７０を形成して
いる円筒状構造物４１．４１の下方において、中間熱交
換器１４の周すりに形成されている３重の環状部分にナ
トリウム液面を形成するための蛇行管５１を形成し、こ
の蛇行管５１にパイプ５０から不活性性ガスを注入する
ことによって蛇行管５１にそれぞれ液面５１ａ、　５１
ｂ・・・を作る。

次に以上のように構成された本発明による高速増殖炉の
作動について説明する。第１図および第３図において、
炉心３を出た熱いナトリウムＦ１は、矢示のようにナト
リウム供給口２３を経て中間熱交換＠１４の外周の円筒
室７０に入り、この円筒室７０に入り、この円筒室７０
を昇ってから中間熱交換器１４に入り、熱を２次側ナト
リウムに伝えて冷たいナトリウムＦ８となる。この冷温
ナトリウムＦ２は、中間熱交換器１４の下から下部プレ
ナム１３側に排出される。

また冷温ナトリウムＦ３は、炉内構造物６１の外周部オ
リフィスフ１を通り１円筒状構造物２４．２５の小間隔
り、および中間熱交換器１４の周わりの円筒状構造物４
０．４１の小間隔ｇ５を上昇し、その上端部にあるオー
バーフロ一孔３１および３３から流れ出る。そしてこの
冷温ナトリウムは、円筒状構造物２４および４０で形成
するコールドプール油面６３と。

円筒状構造物４０および圧力容ｓ１で形成するコールド
プール油面６３とを形成する。

これは、炉心３を支持する重要な支持構造物である炉心
支持構造２０．炉心支持構造用円筒２１および原子力圧
力容器１などが、全て低温ナトリウム領域内に設置され
ているので荷重条件を緩和できて健全性を向上すること
を意味している。またホットプール領域は、炉心３の上
部の円筒状構造物２２の上部および中間熱交換器１４の
周わりの円筒室７０の上部に限定されて形成されること
から、この高温ナトリウムに接する構造物を最少限にと
どめている。

さらに炉心３は、ルーフスラブ４に固定されて垂下する
炉心支持構造物用円筒２１に炉心支持構造物２０を介し
て支持されていることから、炉心３の荷重を直接原子炉
容器１に負担させることがなくなる。また水平方向の地
震時には、炉心支持構造物用円筒２１と原子炉容器１と
の間の隙間ｇ１に存在する冷却材の流体力により、炉心
３および炉心支持構造２０の水平方向振動を効果的に抑
制できる。

またホットプール６２を形成する構造物も、地震時の水
平方向振動が振止構造２６．２７によって有効に制振さ
れることになる。

（発明の効果〕 以上のように本発明によれば、炉心をルーフスラブから
原子炉圧力容器の内壁と僅かな隙間を介して垂下した炉
心支持構造用円筒により炉心支持構造を介して支持され
、原子炉圧力容器内のホットプールとコールドプールと
を炉心外周部に沿直に直立した多重層の円筒状構造物に
よって分断してホットプール領域を炉心上部および中間
熱交換器の周わりの上部に限定したことにより、炉心を
支持する重要な支持構造物が全・て低温のナトリウム領
域に設置でき１重要な原子炉容器の荷重条件を緩和でき
、構造物の健全性を向上させることができる。また地震
発生時の水平方向振動に対して振れ止めとして、流対力
を利用して制振機構にしたことにより、従来の機械的結
合が不用となって設計上の難しさがなくなる。また炉心
支持構造物用円筒と原子炉容器とは、流体力を介して見
掛は上剛性を加算できるりで、これらの構造物の物量軽
減が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による高速増殖炉の一実施例を示す縦断
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線に沿う断面図、第３図は
中間熱交換器および炉心外周部に設けた多重層の円筒状
構造物の一実施例を示す断面図である。 １・・・原子炉容器　　　３・・・炉心４・・・ルーフ
スラブ　　９・・・炉心上部機構１２・・・上部プレナ
ム　　１３・・・下部プレナム１４・・・中間熱交換器
　　１５・・・循環ポンプ２０・・・炉心支持構造　２
１・・・炉心支持構造用円筒２２、２４．２５・・・多
層円筒状構造物２３・・・ナトリウム供給口　２６．２
７川酎震振止２８．２９・・・支持用突起 ４０．４１・・・多層円筒状構造１４３．４４・・・首
部筒６１・・・炉内構造物 代理人　弁理士　猪股祥晃　（はが１名）第　　１　　
図 Ｍ２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）原子炉容器内に炉心および冷却材を収容し、その
   原子炉容器の上部開口を閉塞するルーフスラブから炉心
   の上部に炉心上部機構を、また炉心の周わりに中間熱交
   換器と循環ポンプとを垂下して配置した高速増殖炉にお
   いて、前記ルーフスラブから原子炉容器の内壁と冷却材
   が存在する隙間を介して垂下され前記炉心を炉心支持構
   造を介して支持する炉心支持構造用円筒体と、炉心支持
   構造の外周側から炉心を包囲してホットプール液面の上
   まで直立して炉心の上部にホットプールを区画する炉心
   用多層円筒状構造物と前記中間熱交換器の外周側を円筒
   室を介して囲む中間熱交換器用多層円筒状構造物と、こ
   の中間熱交換器用多層円筒状構造物および炉心用多層円
   筒状構造物を各々の中間熱交換器の個所において多層円
   筒状の隙間を介在させながら連結しかつ炉心上部のホッ
   トプールの冷却材を中間熱交換器の周わりの円筒室内に
   導く冷却材連通口を形成する連通筒と、前記ルーフスラ
   ブから両多層円筒状構造物の最外壁に僅かな隙間を介し
   て垂下されその隙間に外壁と接触する支持用突起物を設
   けた耐震用振止と、中間熱交換器から出た冷却材を冷却
   材を前記炉心支持構造から直立する炉心用多層円筒状構
   造物の隙間から流入させその隙間を通って上昇して両多
   層円筒状構造物で区画するコールドプールにオーバーフ
   ローさせる冷却材通路とから構成したことを特徴とする
   高速増殖炉。