JPS6127746Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はキヤツシユレジスタ等に適用される
プリンタに関する。

この種のプリンタはプリンタケース内にレシー
ト用紙等の搬送路を設け、この搬送路に印字機構
並びにカツター機構を備えて構成されており、こ
のものはまず搬送路を搬送されたレシート用紙等
に上記印字機構でデータを印字する。そして、こ
の後印字されたレシート用紙等をカツター機構で
切断するものであるが、上記カツター機構は一般
に上記搬送路を挾んで配置された固定刃と可動刃
とからなるカツターを備えるとともに、この可動
刃と連結されてこの可動刃を固定刃に摺接させる
カツター駆動部とで構成されており、上記カツタ
ー機構は固定刃と可動刃との間でレシート用紙等
を挾み切るようになつている。しかしながら、こ
のようなカツター機構を備えたプリンタにあつて
は上記印字機構とカツター機構との間の搬送路で
紙詰りが生じた場合、この紙詰りを除去するため
に、たとえばこのカツター機構のカツターとカツ
ター駆動部とを分雄してこのカツターを取外す必
要があるなど、大変手間がかかる不具合があつ
た。

この考案はこのような事情にもとづいてなされ
たもので、その目的とするところは、容易に紙詰
りを除去することのできるプリンタを提供するこ
とにある。

以下この考案の一実施例を第１図ないし第５図
にもとづき説明する。

第１図はキヤツシユレジスタ等に適用されるプ
リンタの内部を示したもので、１はこのプリンタ
のプリンタケースである。このプリンタケース１
内には搬送ガイド２…が配設されて、これら搬送
ガイド２…間で搬送路３が構成されており、この
搬送路３は長尺な記録紙たとえば客に手渡すレシ
ート用紙４および店控え用の控え用紙５を図中矢
印方向に上記搬送ガイド２…に沿つて搬送案内で
きるようになつている。そして、搬送ガイド２…
の途中には印字機構６が配設されており、この印
字機構６は搬送路３を挾む印字ハンマ７と印字ド
ラム８等から構成されている。また、９はスタン
プ機構であつて、このスタンプ機構９は搬送路３
を挾むスタンプ台１０とスタンプ１１とから構成
されている。なお、このスタンプ台１０は上記搬
送ガイドをも兼ねるものである。また、スタンプ
１１は印字ドラム８へインクを供給するインクロ
ーラホルダ１２に保持されており、１３はインク
ローラである。そして、搬送路３を構成する搬送
ガイド２…の後端近傍にはカツター１４が設けら
れている。このカツター１４はカツターベース１
５を備え、このカツターベース１５には上記搬送
路３を挾んで固定刃１６と可動刃１７とが設けら
れている。固定刃１６はカツターベース１５に固
定して取着されており、また可動刃１７はカツタ
ーベース１５に可動刃支軸１８を中心として回動
可能に取着され、この回動によつてその刃先１７
ａが上記固定刃１６の側面に沿つて摺接するよう
に構成されている。また、可動刃１７の一端側に
はこの可動刃１７とカツターベース１６側との間
にカツタースプリング１９が設けられ、このカツ
タースプリング１９によつて可動刃１７は固定刃
１６側に常時付勢されている。したがつて、可動
刃１７を図中Ａ方向に回動させると、この可動刃
１７の刃先１７ａは固定刃１６に摺接しながら回
動し、これら固定刃１６と可動刃１７との間で上
記レシート用紙４を切断できるようになつてい
る。また、２０は固定刃１６のカツタープロテク
タ、２１は可動刃１７のカツターカバー、２２は
ライテンテーブルである。そして、このような構
成のカツター１４は上記カツターベース１５が枢
軸２３によつてプリンタケース１に軸支されるこ
とにより、このカツター１４は上記枢軸２３を中
心として所定の範囲たとえば図示しないストツパ
にカツターベース１５が当接するまでの範囲でＢ
方向に回動できるようになつている。また、２４
は上記ストツパと当接する方向にカツター１４つ
まりカツターベース１５を回動付勢してこのカツ
ター１４の姿勢を安定させるトグルスプリングで
ある。また、可動刃１７の他端側には可動刃１７
と上記枢軸２３との間に可動刃復帰スプリング２
５が設けられ、この可動刃復帰スプリング２５に
よつて可動刃１７は所定の位置に復帰できるよう
になつている。そしてまた、可動刃１７の他端側
にはカツター連動部材２６が配置されており、こ
のカツター連動部材２６は上記可動刃支軸１８と
軸線方向が直交する部材支軸２７を中心として第
３図に示される如く可動刃１７の回動面Ｃと直交
する回動面で回動可能となつている。また、カツ
ター連動部材２６は通常の姿勢において、上記可
動刃１７の他端から僅かに離れた位置に連動部２
６ａを有し、この連動部２６ａは可動刃１７との
間に間隙ｌを有して近接対向されている。また、
この間隙ｌはカツター連動部材２６の通常の姿勢
においてその連動部２６ａがカツター１４の回動
を妨げない大きさに設定されているものである。
そして、上記カツター連動部材２６はそのＤ方向
の回動によつて連動部２６ａが可動刃１７と当接
して、この可動刃１７をＡ方向に回動させるよう
になつている。また、２８はカツター連動部材２
６の部材復帰スプリングである。そして、カツタ
ー連動部材２６にはカツター駆動部２９が連結さ
れている。このカツター駆動部２９はソレノイド
３０を備え、このソレノイド３０とカツター連動
部材２６の部材支軸２７と連動部２６ａとの間の
中間部とを連結レバー３１で連結して構成されて
おり、このカツター駆動部２９はソレノイド３０
に通電して連結レバー３１を引くことにより、上
記カツター連動部材２６をＤ方向に回動させるよ
うになつている。

このような構成による一実施例はまず搬送路３
を介してレシート用紙４および控え用紙５を並行
して搬送し、上記印字機構６でもつてこれらレシ
ート用紙４および控え用紙５に印字する。そし
て、この印字されたレシート用紙４は上記スタン
プ機構９によつて押印された後、カツター１４へ
送られ、このカツター１４を通過する。そして、
このレシート用紙４がその切断すべき所定の位置
までカツター１４を通過すると、上記カツター駆
動部２９のソレノイド３０に通過されてその連動
レバー３１が引かれ、カツター連動部材２６をＤ
方向に回動させる。このカツター連動部材２６の
回動によつてその連結部２６ａが可動刃１７に当
接し、この可動刃１７をＡ方向に回動させてこの
可動刃１７の刃先１７ａを固定刃１６に摺接させ
る。これによつて、レシート用紙４はこれら固定
刃１６と可動刃１７との間で挾み切られるととも
に、この切断されたレシート用紙４は搬送路３ａ
を送られて客に手渡される。また、上記控え用紙
５は印字された後、カツター１４を通過して搬送
路３ｂを送られ図示しないドラム等に巻取られる
ものである。なお、レシート用紙４の切断が終了
すると、ソレノイド３０への通電が停止され、可
動刃１７およびカツター連動部材２６はそれぞれ
の可動刃復帰スプリング１８および部材復帰スプ
リング２７によつて所定の位置に復帰される。そ
して、このような動作中において、上記印字機構
６とカツター１４との間の搬送路３に紙詰りが発
生した場合には、第５図に示される如く枢軸２３
を中心としてカツター１４をＢ方向に回動させる
ことにより上記搬送路３を開き、これによつて上
記紙詰りを取除く。すなわち、この一実施例によ
れば可動刃１７とカツター連動部材２６が連結さ
れていないので、カツター１４を取外さなくても
このカツター１４を回動させるだけで容易に紙詰
りを取除くことができるものである。また、カツ
ター１４全体が回動して開くので、上記インクロ
ーラホルダ１２の取外しもまた容易にでき、スタ
ンプ１１等の交換やインクの補給が一層簡単にな
る。しかも、カツター１４が回動して開くことか
ら、同一線上の搬送路３にカツター１４、印字機
構６およびスタンプ機構９を配置することがで
き、プリンタ全体を小形にできるものである。ま
た、この一実施例によれば切断時において、上記
カツター連動部材２６の連動部２６ａが可動刃１
７の他端側に回動して当接し、この可動刃１７を
Ａ方向に回動させるものであるため、可動刃１７
の他端側には第３図に示される如く、上記当接に
よつてカツター連動部材２６の回動円Ｅの接線方
向に回動力Ｆが働く。このため、回動力Ｆの方向
と可動刃１７の回動面Ｃとのなす角をαとすれば
この可動刃１７の他端側には上記回動力Ｆの分力
Fsinαが働き、この結果可動刃１７の一端側つ
まり刃先１７ａ側は上記可動刃支軸１８が支点と
なつて常に上記固定刃１６に圧接されるＧ方向に
力を受けながら回動されることになる。これによ
つて、上記可動刃１７の刃先１７ａを固定刃１６
に確実に摺接させることができるので、レシート
用紙４の切れ具合を一層良好にできるものであ
る。

なお、この考案は上記一実施例に限定されるも
のではない。たとえば上記カツター連動部材の連
動部は必ずしも可動刃の他端から僅かに離れた位
置にある必要はなく、第６図に示されるように上
記連動部６０と可動刃１７の他端とを当接させこ
の連動部６０を可動刃１７の回動を妨げない湾曲
形状としてもよい。またこの考案のプリンタは必
ずしもキヤツシユレジスタに適用されるものでは
なく、券売機等においても適用できるものであ
る。

以上説明したようにこの考案は記録紙の搬送ガ
イドの終端近傍に固定刃および可動刃を備えたカ
ツターを設けて、このカツターをプリンタケース
に対して枢軸で回動可能に軸支し、通常は上記可
動刃に近接して配置されこの可動刃に近接対向す
る連動部を有するとともに記録紙の切断時には連
動部を介して可動刃を動作させるカツター連動部
材を設けて、このカツター連動部材をカツター駆
動部に連結したことを特徴とする。したがつて、
この考案によれば、印字機構とカツターとの間で
紙詰りが生じても、上記カツターの可動刃とカツ
ター連動部材が連結されていないので、このカツ
ターを上記枢軸を中心として回動させるだけでそ
の紙詰りを容易に取除くことができるなど、その
効果は大である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図はプ
リンタの断面図、第２図はプリンタの正面図、第
３図はカツター連動部材と可動刃との作動を説明
する側面図、第４図は同じくカツター連動部材と
可動刃との作動を説明する斜視図、第５図はカツ
ターを回動させた状態を示すプリンタの断面図で
ある。第６図はこの考案の他の実施例を示すカツ
ター連動部材の側面図である。 １……プリンタケース、３，３ａ，３ｂ……搬
送路、６……印字機構、１４……カツター、１６
……固定刃、１７……可動刃、２６……カツター
連動部材、２６ａ……連動部、２９……カツター
駆動部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) プリンタケース内に設けられ長尺な記録紙を
   搬送案内する搬送ガイドと、この搬送ガイドの
   途中に配設され上記記録紙に印字する印字機構
   と、上記搬送ガイドの終端近傍に設けられ固定
   刃並びにこの固定刃と摺接可能な可動刃を備え
   たカツターと、このカツターを上記プリンタケ
   ースに対し回動可能に軸支した枢軸と、通常は
   上記可動刃に近接して上記カツターの枢軸を中
   心とする回動を妨げない位置に配置され上記可
   動刃に近接対向する連動部を有するとともに、
   上記記録紙の切断時には上記連動部を介して可
   動刃を動作させるカツター連動部材と、このカ
   ツター連動部材と連結されこのカツター連動部
   材を駆動させるカツター駆動部とを具備したこ
   とを特徴とするプリンタ。 (2) 上記カツターは可動刃が可動刃支軸を中心と
   して固定刃側面に沿つて回動可能に構成されて
   いるとともに、上記カツター連動部材は上記可
   動刃支軸と軸線方向が直交する部材支軸に回動
   可能に軸支されその連動部が上記可動刃を固定
   刃に圧接させる分力を生じる方向から当接され
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   (1)項記載のプリンタ。