JPS6127589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、衣類乾燥機用の改良された半導体ヒ
ータに関するものである。

第１図は、衣類乾燥機の構成を示したもので、
１は外箱、２は回転ドラム、３は外箱１の前板１
ａに固着されたドラム前板、４は衣類投入口の蓋
で、その前方下部に吸気孔４ａが設けられ、この
吸気孔４ａからの異物吸入防止のためのフイルタ
５が配設されている。１ｂは外箱前板１ａに形設
されたルーバーである。６は半導体ヒータ（以
下、PTCヒータと略称する）７を固定支持して
いるヒータケースで、外箱前板１ａとドラム前板
３の間に挾持されている。３ａはドラム前板３に
形設された熱風の吐出口である。８はフアンケー
スで、送風フアン９を内蔵している。１０は送風
フアン９の軸に取付けられたフアンプーリ、１１
はモータプーリで、モータ４の主軸１２に取付け
られている。１３はモータプーリ１１とフアンプ
ーリ１０とを連結するフアンベルトである。１５
はドラムプーリで、モータ１４の主軸１２に取付
けられており、ドラムベルト１６を介して回転ド
ラム２に動力を伝達する。１７はドラムベルト１
６に張力を与えるアイドラプーリ、１８はこのア
イドラプーリを付勢するばね、１９は、回転ドラ
ム２内の衣類からの塵埃を回収するフイルタ２０
を収容したフイルタケースである。

第２図は、ドラム前板３に固定されたヒータケ
ース６を示しており、ドラム前板が円形になつて
いるためヒータケース６も略円弧状となつてい
る。７は、この略円弧状のヒータケース６に収納
するために、２個に分割したPTCヒータであ
る。

PTCヒータ７は、第３図に示したように、正
の抵抗温度係数を有する板状の半導体発熱素子２
１の両面に電極板２２を有し、その両側から、波
形をした通電兼放熱用フイン２３で挾み、保持し
ている。なお、２４は通電のための端子板で、こ
の端子板２４、フイン２３および電極板２２は互
いに導電固着されている。

このように形成されたPTCヒータ７をヒータ
ケース６に収納する場合、ヒータケース６は略円
弧状をしており、発熱素子２１は板状であるた
め、第４図に示したように、ヒータを少なくとも
２個に分割して取付けねばならず、このため、ヒ
ータの取付けが複雑になるばかりでなく、通電さ
せるリード線の処理および回路も複雑となり、高
価なものとなつていた。尚、２５は端子部であ
る。

本考案は、上記従来例の欠点を改良するために
なされたもので、半導体発熱素子の両面にそれぞ
れ設けたフインにより複数のヒータを連結し、各
ヒータを電気的に接続するとともに、その連結部
のフインを任意に曲げて略円弧状のヒータケース
内に複数のヒータを適切に配置するようにした衣
類乾燥機用半導体ヒータを提供するものである。
以下、図面により実施例を詳細に説明する。

第５図は、本考案の一実施例を示したもので、
２個の半導体発熱素子２１ａ，２１ｂを間隔をあ
けて配置し、電極板２２ａ，２２ｂ、端子板２４
ａ，２４ｂはそれぞれの発熱素子２１ａ，２１ｂ
に設けられているが、通電兼放熱用のフイン２３
は２つの発熱素子２１ａ，２１ｂにまたがつて連
続したものが使用されている。

このように構成された本実施例では、２つの発
熱素子２１ａ，２１ｂが、フイン２３を介して電
気的に接続されるとともに、この連結部で、任意
に曲げることができる。

第６図は、ヒータをヒータケース６に収納した
状態を示している。ここでは、各ヒータ７ａ，７
ｂが、発熱素子を２段にして並列に接続されたも
のを示しているが、この場合、両端部のフイン２
３のみが連結されていて、中央部のものは連結さ
れていない。これは、２個のPTCヒータ７ａ，
７ｂを両方共に通電する場合と、どちらか一方の
みを通電する場合の回路を構成するためで、これ
により、PTCヒータの電力切替を可能にしてい
る。

以上説明したように、本考案によれば、少なく
とも２個の半導体発熱素子を、間隔をあけて配置
し、その各発熱素子を波形の通電兼放熱フインで
連結することにより、その連結部で任意の形に曲
げることができ、また長さの調節も容易になるか
ら、円弧状ヒータケースに収納する場合、作業性
が著しく向上し、衣類乾燥機の安価なPTCヒー
タを提供することができる。また、電力切替回路
を容易に構成することができる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、衣類乾燥機の縦断面図、第２図は、
ドラム前板並びにそれに収容されたヒータケース
の形状を示す図、第３図は、従来のPTCヒータ
の構成図、第４図は、従来のPTCヒータをヒー
タケースに収納した状態を示す図、第５図は、本
考案の一実施例の構成図、第６図は、本考案に係
るPTCヒータをヒータケースに組込んだ状態を
示す図である。 ６……ヒータケース、７ａ，７ｂ……PTCヒ
ータ、２１ａ，２１ｂ……半導体発熱素子、２２
ａ，２２ｂ……電極板、２３……通電兼放熱用フ
イン、２４ａ，２４ｂ……端子板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正の抵抗温度係数を有する板状の半導体発熱素
   子を複数個、互いに離間させて配置し、それらの
   発熱素子を波形の通電兼放熱用フインでそれぞれ
   挾持し、隣接する前記発熱素子の少なくとも各一
   方の面に接するフインは連続した一つのフインか
   らなり、このような発熱素子を略円弧状のヒータ
   ケースに収納したことを特徴とする衣類乾燥機用
   半導体ヒータ。