JPS6127017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセツト式コインチユーブを備えた硬
貨払出装置のエンプテイ検出器に関する。

自動販売機に使用されている硬貨払出装置は釣
銭貯留用のコインチユーブを具備しており、チユ
ーブ内の硬貨貯留量を検出し一定量以下になると
補助チユーブから当該チユーブ内に釣銭用硬貨を
補充するようにしている。

従来の硬貨払出装置のコインチユーブの硬貨貯
留量の検出は、第１図に示すようにコインチユー
ブ１の所定位置または、払出装置本体のコインチ
ユーブ収納部２の所定位置にコインチユーブ１と
当接するようにエンプテイ検出器３を固設し、コ
インチユーブ１内の硬貨貯留量を検出するように
していた。

しかしながら、上記従来のようにコインチユー
ブ側にエンプテイ検出器を取付けた場合には保守
等においてコインチユーブを取り外す際に本体側
と接続している配線が邪魔となる。また、本体収
納部側に取付けた場合にはコインチユーブを着脱
自在の型式にすると、構造上どうしてもコインチ
ユーブ１と収納部２間にガタ付きが生じ、このた
め、エンプテイ検出器３がコインチユーブ１に密
着し難くなり、貯留硬貨の検出ミスを起し易くな
るという欠点があつた。

本考案は上記従来の欠点を除去する目的でなさ
れたもので、エンプテイ検出器を硬貨払出装置本
体のコインチユーブ収納部側に垂直面内で回動自
在に且つバネ力で先端部を収納部に臨ませて取付
け、着脱自在のカセツト式コインチユーブを収納
部に装着したときにエンプテイ検出器をコインチ
ユーブに確実に密着させるようにしたカセツト式
コインチユーブを備えた硬貨払出装置のエンプテ
イ検出器を提供するものである。

以下本考案を添付図面の一実施例に基づいて詳
述する。

第２図において、コインチユーブ１０はカセツ
ト式コインチユーブで釣銭硬貨貯留用のコインチ
ユーブ１１〜１４を並設して一体に形成したもの
〓〓〓〓〓
で、各チユーブ１１〜１４は上方部１０ａが開口
しており、下部１０ｂには貯留硬貨支持用のコイ
ンベース１５が固設されている。そして、各コイ
ンチユーブ１１〜１４の下部開口部とコインベー
ス１５間には硬貨引出し用のペイアウトスライド
１６が矢印Ａ，A′で示す前、後方向に摺動自在
に介挿されている。このペイアウトスライド１６
の板厚は硬貨の厚みと同じになつており、各チユ
ーブ１１〜１４と対向する位置に孔１６ａが設け
られている。そして、この各孔１６ａ内には各コ
インチユーブ１１〜１４内に貯留されている硬貨
の最下部の硬貨を収容する。このペイアウトスラ
イド１６はコインチユーブ１０を硬貨払出装置２
０のコインチユーブ収納部２０ａ内に装着したと
きに孔１６ｂ，１６b′を介してレバー２６，２
６′に嵌合される。そして、硬貨払出し時にこの
ペイアウトスライド１６がこれらのレバー２６，
２６′により前述した矢印Ａ，A′方向に制御さ
れ、各孔１６ａ内に収容している硬貨を各チユー
ブ１１〜１４から同時に引き出すようになつてい
る。

また、このカセツト式コインチユーブ１０の両
側部１０ｄ，１０ｅの略中央位置のスリツト１０
ｆ内には係止部１７が配されており、この係止部
１７はバネ（図示せず）力により通常スリツト１
０ｆの上端部（矢印Ｂ方向）に位置している。そ
して、この係止部１７はバネ力に抗して押下げる
（矢印Ｂ方向）ことによりスリツト１０ｆの下端
部まで下げることができる。更に、両側部１０
ｄ，１０ｅの下端部略中央にも係止部１８が固設
されている。

そして、所定のコインチユーブ例えばチユーブ
１３の外面の所定位置には切欠部１３ａが軸方向
に平行に形成されている。この切欠部１３ａはエ
ンプテイ検出器３０の検出面３０ａを密着させる
ために形成するものである。

このようにして、カセツト式コインチユーブ１
０が構成されている。

一方硬貨払出装置２０にはカセツト式コインチ
ユーブ１０を収納する収納部２０ａが設けられて
おり、両側部２０ｄ，２０ｅには前記係止部１
７，１８に対応する位置に係止用スリツト２７が
形成されている。スリツト２７は案内溝２７ａと
これに連続する傾斜スリツト部２７ｂで形成され
ている。また、スリツト２８は案内溝２８ａとこ
れに連続する垂直スリツト部２８ｂで形成されて
いる。

収納部２０ａの隔壁板２０ｃの下部にはコイン
チユーブ１３の切欠部１３ａと対向する位置に孔
２１が設けられており、この孔２１内にはエンプ
テイ検出器３０が収納されている。このエンプテ
イ検出器３０は例えば円形に巻装したコイルで、
所定の高周波信号が印加されており、チユーブ内
の硬貨をインピーダンス変化として検出するよう
になつている。このエンプテイ検出器３０はラバ
ー（図示せず）等で被覆してある。そして、この
エンプテイ検出器３０をピン３１（第３図）を介
して孔２１の両側に設けた溝２１ａに垂直面内で
回動自在（第３図の矢印Ｃ，C′方向）に支承す
る。尚、溝２１ａは孔２１の水平な直径上に位置
している。そして、この検出器３０の検出面３０
ａが孔２１から突出し、且つ上方に僅かに傾斜す
るように支持体３２のバネ部３３で当該検出器３
０の後部３０ｂを押圧し（第３図）、収納部２０
ａ内に出没自在に配設する。

このようにして、コインチユーブ収納部２０ａ
及びエンプテイ検出器３０を構成する。

さて、カセツト式コインチユーブの各チユーブ
１１〜１４内に所定の硬貨を貯留した後、後部１
０ｃを収納部２０ａの隔壁板２０ｃと対向させ、
当該コインチユーブ１０の両側の係止部１８を収
納部２０ａの対応する両側のスリツト２８の案内
溝２８ａを通してスリツト部２８ｂ内に嵌挿す
る。次いで、これらの係止部１８を支点とし、コ
インチユーブ１０の前部１０ｇの上方部分を収納
部２０ａ側に押圧回動し、両側部の係止部１７を
対応する収納部２０ａの両側のスリツト２７の案
内溝２７ａを通してスリツト部２７ｂ内に嵌挿す
る。この状態においては、両突起部１７はスリツ
ト部２７ｂの手前側の溝２７b″内にバネ力によ
り係止されており、コインチユーブ１０は第４図
の鎖線で示すように傾斜して係止されている。ま
た、この状態においては、チユーブ１３の切欠部
１３ａとエンプテイ検出器３０とは第３図に示す
ようになつている。

次いで、更に、コインチユーブ１０の上部を収
納部２０ａ側に係止部１７の前記バネ力に抗して
押圧回動し、係止部１７をスリツト部２７ｂの奥
〓〓〓〓〓
の溝２７b′内に嵌挿させる。この状態において、
カセツト式コインチユーブ１０は第４図に示すよ
うに収納部２０ａ内に正しく装置係止される。こ
のとき、チユーブ１３の切欠部１３ａがエンプテ
イ検出器３０の検出面３０ａをバネ３３に抗して
第３図の矢印C′方向に回動させながら押圧す
る。そして、このエンプテイ検出器３０は矢印
C′方向に回動されながら、その検出面３０ａが
チユーブ１３の切欠部１３ａにバネ力で圧着す
る。そして、コインチユーブ１０が第４図に示す
ように収納部２０ａ内に正しく装着された状態に
おいて、エンプテイ検出器３０の検出面３０ａが
チユーブ１３の切欠部１３ａにバネ３３の押圧力
で密着する（第５図）。従つて、コインチユーブ
１０と収納部２０ａとの間に構造上生じるガタが
多少あつても、検出面３０ａは切欠部１３ａに密
着する。

そして、エンプテイ検出器３０はチユーブ１３
内の貯留硬貨５０（第４，５図に鎖線で示す）が
このエンプテイ検出器３０の取付高さ以下に減少
すると直ちにこれを検出して信号を出力してエン
プテイスイツチ（図示せず）を作動させ、補助チ
ユーブ払出装置（図示せず）からコインチユーブ
１３に所定数の硬貨を補充する。

尚、本実施例においては、エンプテイ検出器を
１つ設けた場合について記述したがこれに限るも
のではなく、各コインチユーブに対応させて取付
けるようにしてもよい。また、エンプテイ検出器
を取付けない場合には、第２図に示すように隔壁
板２０ｃに設けた不必要な取付孔２２をメクラ板
２３等で塞ぎ、塵埃等の侵入を防ぐようにすれば
よい。

以上説明したように本考案によれば、カセツト
式コインチユーブを使用しても本体収納部に設け
たエンプテイ検出器の検出部を所定のコインチユ
ーブに確実に密着させることができ、チユーブ内
の貯留硬貨量を常に正確に検出することができる
という優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエンプテイ検出器の取付状態を
示す説明図、第２図は本考案に係るカセツト式コ
インチユーブを備えた硬貨払出装置のエンプテイ
検出器の一実施例を示す説明図、第３図、第４
図、第５図は第２図に示すカセツト式コインチユ
ーブを本体収納部に装着する場合のコインチユー
ブとエンプテイ検出器との相互関係を示す説明図
である。 １０……カセツト式コインチユーブ、１６……
ペイアウトスライド、２０……硬貨払出装置、２
０ａ……収納部、３０……エンプテイ検出器、５
０……貯留硬貨。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 着脱自在なカセツト式コインチユーブを備えた
   硬貨払出装置において、コインチユーブを収納す
   る収納部に近接スイツチの検出部を出没自在に配
   設し、この検出部をバネによつてコインチユーブ
   側に押圧して検出面を前記収納部内に臨ませるよ
   うに成し、前記収納部にコインチユーブを装着し
   たとき前記検出部がスプリングに抗して没入しそ
   の検出面がコインチユーブに密着当接すようにし
   たことを特徴とするカセツト式コインチユーブを
   備えた硬貨払出装置のエンプテイスイツチ。