JPS61265183A - ミシンの自動糸掛け装置 - Google Patents

ミシンの自動糸掛け装置

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JPS61265183A
JPS61265183A JP10781285A JP10781285A JPS61265183A JP S61265183 A JPS61265183 A JP S61265183A JP 10781285 A JP10781285 A JP 10781285A JP 10781285 A JP10781285 A JP 10781285A JP S61265183 A JPS61265183 A JP S61265183A
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sewing
threading
take
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大島 伸康
佐藤 三喜夫
勝広 北島
仲島 章文
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はミシンの自動糸掛は装置に関し、更に詳細に
は、糸取りばね体と天秤とを備え、更に縫針の目孔にま
で供給された縫糸を捕捉して目孔に挿通させる糸通しフ
ックを有する糸通し装置を備えたミシンにおいて、糸供
給源から引出された縫糸を、操作体を押圧するだけの簡
単な操作で、前記糸取りばね体まで移送してこの糸取り
ばね体に自動的に糸掛けを行わせるようにしたミシンの
自動糸掛は装置に関するものである。
従来技術 ミシンにより加工布の縫製を行うには、その準備作業と
して、糸駒から引出した上糸となる縫糸を糸調子皿、天
秤、糸取りばね体等の諸部材に予め定められた順序およ
び経路にて掛け、その後に縫針の目孔に挿通させる必要
がある。そしてこの糸掛は作業の必要性は、いわゆる糸
通しフックを有する糸通し装置を備えたミシンにおいて
も例外ではない。
発明が解決しようとする問題点 最近のミシンに好適に採用される糸通しフックを備えた
糸通し装置は、単に上糸を縫針の目孔に挿通させる作業
のみを容易化するものであって、前述した上糸を糸調子
皿、天秤、糸取りばね体等に掛ける作業を省略したり、
これを容易化するものではない。しかもこの上糸を予め
定められた糸供給経路に沿って掛ける作業は、ミシンの
初心者にとって一般に間違い易いものであり、また習熟
者にとっても面倒な作業の一つとなっている。そして糸
掛は順序を間違えると、縫針の目孔への糸通しは完了し
ても縫製作業をなし得ないものであるから、この糸掛け
は確実に行われることが要請される。
このようなミシンにおける糸掛けおよび糸通しを自動的
に行う装置として、例えば本件出願人の提案に係る発明
「ミシンの自動糸通し装置」が、特開昭59−9509
5号として公開されている。
この公開に係る発明は、上糸供給源から引出された上糸
を糸取りばね体に糸掛けすると共に、縫針の目孔までの
糸通しを達成することができ、それなりに高く評価し得
るものである。しかしこの装置においては、天秤からの
縫糸を下方に移送するための第1の操作と、その後に縫
糸を縫針の目孔に挿通された糸通しフックに近接させる
ための第2の操作とが必要であり、操作の容易性に問題
があった。また縫糸を移送するための機構が複雑で、動
作上の信頼性も劣っていた。
発明の目的 本発明は、前述した従来技術に係るミシンの自動糸通し
装置に内在している欠点に鑑み、これを好適に解決する
べく提案されたものであって、糸供給源からの縫糸を糸
取りばね体の近傍まで移送する作業を、操作体の単一移
動操作により簡単に達成し得るようにし、併せて機構を
簡略化し得るミシンの自動糸掛は装置を提供することを
目的とする。
問題点を解決するための手段 前記問題点を好適に解決するために本発明は、上下往復
動可能な針棒に取付けた縫針と、糸供給源から糸調子装
置、糸取りばね体および天秤を経て縫針の目孔まで供給
された縫糸を捕捉して目孔に通すために作動可能な糸通
しフックを有する糸通し装置とを備えたミシンにおいて
、前記糸調子装置と天秤との間に供給された縫糸を捕捉
して係止する係止部を有し、その係止部を前記糸取りば
ね体まで移動させるために前記天秤の運動平面に垂直な
ミシン機枠内の固定軸線の周りに回動可能に配置された
糸移送部材と、その糸移送部材をミシン機枠上の所定位
置に向って常時付勢するばね手段と、そのばね手段の作
用に抗して前記糸移送部材を回動させるためにミシン機
枠に移動操作可能に配置された操作体とを設けたことを
特徴とする。
作用 この構成に係るミシンの自動糸掛は装置によれば、操作
体を一方向に移動操作した時に、この操作体により作動
される糸移送部材が回動し、糸調子装置と天秤との間に
供給された上糸となる縫糸を前記糸移送部材の係止部が
捕捉して、前記縫糸を糸取りばね体の近傍まで移送する
。前記操作体が更に移動させられると、糸移送部材はば
ね復帰作用下に縫糸を解放して元の待機位置に反転復帰
する。そして縫糸は、最終的に糸取りばね体に係着され
て糸掛けがなされる。
実施例 次に本発明に係るミシンの自動糸掛は装置につき、好適
な一実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細
に説明する。なお第1図は本発明に係る自動糸通し機構
を内蔵したミシンの全体的な外観構成を示す正面図、第
2図は第1図に示すミシンの要部を示す一部切欠正面図
、第3図は第1図に示すミシンの平面図、第4図は第3
図に示すミシンの要部を示す一部切欠平面図である。ま
た第5図は第2図の5−5線横断面図、第6図は第2図
の6−6線横断面図である。
(ミシンの基本構造) 殊に第1図において、ミシン機枠21は基台22上に設
けられており、このミシン機枠21は、前記基台22の
上方に水平に延在し上部に縫製加工面を備える下方アー
ム23と、この下方アーム23の上方において平行に延
在し先端にミシン頭部を備える上方アーム24と、両ア
ームを一体的に接続している脚部25とから基本的に構
成され、軽量化を図るために、硬質合成樹脂にて射出一
体成形されている。上方アーム24のミシン頭部内には
、第2図および第5図に示すように、鋼板を材質として
折曲加工した基礎枠体26が適宜の位置に配設され、こ
の基礎枠体26にブロック状の針棒台27が垂直に固定
されると共に、この針棒台27に支持軸28を介して支
持体29が、その突部9 a、9 bにおいて水平回動
自在に挿通軸支されている(第6図)。前記支持体29
には針棒30が上下往復動可能に挿通され、との針棒3
0は図示しない針棒抱きを介して針棒クランク31に接
続され、第5図に示すミシン主軸32により上下往復駆
動されるようになっている。
針棒30の下端には縫糸挿通用の目孔33が形成された
縫針34が、針抱き35を介して着脱自在に取付けられ
るようになっている。また前記支特休29には、第4図
および第5図に示す連結稈36が軸着され、図示しない
パルスモータにより前記連結稈36を水平方向に往復駆
動することによって、前記針棒30にジグザグ縫いに必
要な横方向揺動運動が付与される。
(主として糸通し装置について) また縫針34の目孔33の近傍に供給された縫糸37を
、糸通しフックにより捕捉して前記目孔33に通すべく
機能する糸通し装置38が、前記支持体29に設けられ
ている。すなわち第2図、第4図および第6図から判明
する如く、支持体29の垂直な側面に対し平行に、長形
コ字状に形成した糸通しガイド板39が配設されて、そ
の上下の両端縁部において所要角度だけ針棒30を中心
に旋回し得るよう、前記支持体29に軸支されている。
このガイド板39には、垂直に所定幅でスリット39a
が形成されている。またガイド板39の下部から水平に
延出する端部に、糸通し軸40が軸方向移動および回動
自在に挿通され、前記針棒30に固着された二股部材4
1により前記糸道し軸4oを抱持して、針棒30に対す
る糸通し軸40の水平方向の相対位置が保持されている
第9図に示す形状をした樹脂製の糸通しスライダ42が
糸通しガイド板39のスリット39aに嵌合して垂直昇
降可能とされ、その上端に糸通し軸40の頂部が嵌挿さ
れている。そしてこのスライダ42に斜めに透設された
所定長のスロット43に、前記糸通し軸40に突設した
ガイドビン44が挿通され、第2図に示す圧縮ばね45
により糸通し軸40は常時下方に向けて弾力付勢されて
いる。また糸通しスライダ42とガイド板39の突片と
の間には、第6図と第7図とに示す引張ばねからなるば
ね手段46が係着され、その弾力によりスライダ42は
常に上方へ持上げ付勢されている。なお糸通しスライダ
42の側壁には、後述する連係部材50に設けた係合片
51と当接離脱可能な弾性突出片52が分岐されて」三
方に突出している。
前記糸通し軸40の下端部には、第13図の拡大平面に
示す如く、円筒状部材47が挿着され、この部材47か
ら湾曲した糸通しフック48およびこのフック48を挾
んで2枚の舌片からなる保護体49.49が夫々延出し
ている。この糸通しフック48の寸法は保護体49の寸
法より短かく設定してあり、糸通し装置38の作動によ
り縫針34の目孔33に該フック48が挿通された際に
、面保護体49は縫針34を挾んだ状態で該フックより
前方に突出する。なお以上に述べた糸通し装置38の基
本構成およびその動作は、本件出願人の出願に係る実開
昭54−43878号公報中に詳細に記載されている。
(ミシンの糸供給経路について) 次に上方アーム24のミシン操作者側には、第2図に示
す如く、糸供給源から引出された縫糸37を円滑に案内
する糸案内部材53、糸調子装置54、案内壁55、案
内体56、天秤57および後に詳細に説明する糸径送部
材58並びに糸保持部材59が、この順序で左方向に列
設されている。そして第3図の平面に示すように、糸案
内部材53.糸調子装置54の糸挿入部54a、案内壁
55は、上方アーム24の長手方向に延在する直線上の
糸供給経路を形成している。
また縫糸37を糸調子装置54へ案内する糸案内部材5
3から、所定位置に待機中の糸径送部材58の係止部5
8aに向かう配列方向に、前記糸調子装置54の糸挿入
部54aが指向するように設定されており(第3図)、
この糸挿入部54a中に縫糸37を案内する案内壁55
が、前記諸部材の配列方向および糸挿入部54aより上
方に夫々延出形成しである。なお案内壁55は、糸径送
部材58の係止部58aに対向する端面が、前記糸径送
部材55の回動方向に折曲されている。
上方アーム24の頂部には所要の陥凹部60が形成され
、ここに糸供給源となる糸駒61の下半部が収納される
。糸駒61を挿通軸支する支持棒62は、前記直線上の
糸供給経路に指向するように、所要の角度だけ偏倚して
取付けられている。
更に第3図および第5図に示す如く、上方アーム24の
頂部には、天秤57.糸径送部材58および糸保持部材
59が僅かに突出するのを許容する矩形状の上方開口部
63が開設されている。また上方アーム24の下面部に
は、第6図および第9図に示すように、縫糸37並びに
糸保持部材59の通過を許容する下方開口部64が開設
されている。
そして前記天秤57は上方アーム24中で弧状に上下往
復動するようになっているので、第1図に示す如くアー
ム24の正面部分には、従来のミシンに見られた天秤通
過用のスリットが存在せず、従ってスッキリとした外観
を呈している。
また第9図〜第11図に示すようにミシン機枠21内に
は、針棒30の前方において後述の糸保持部材59が運
動する上下の空間を画定する画定手段91が設けられて
いる。この画定手段91は、第2図に示すように、針棒
30の横方向における揺動範囲をカバーするに充分な距
離だけ延在し、かつ針棒30の前方においてミシン機枠
21に固着された糸からみ防止板92と、第4図に示す
ように上方アーム24の内部において前方に突出する空
間画定枠93とからなる。そして前記糸がらみ防止板9
2は、糸保持部材59の下降により縫針34の目孔33
の近傍まで引出される縫糸37を下方に円滑に案内する
と共に、他の諸部材との糸からみを防止する。
(主として糸保持部材について) 第2図および第6図〜第11図に示すように、上方アー
ム24内には縫糸37を開放可能に保持した糸保持部材
59が配設され、操作体65の操作によりこの糸保持部
材59を、その待機位置から縫針34の目孔位置まで移
動し得るようになっている。すなわち第2図に示す上方
アーム24の左側面には所定長のスリット66が縦に穿
設されており、このスリット66に第6図および第2図
に示す形状に板材を折曲した連係部材50の延出端部5
0aが臨み、この端部50aにミシン機枠21の外方に
位置する矩形状摘み部材からなる操作体65が固着され
ている。また上方アーム24の内方には、第6図に示す
形状をした保持枠体67が配設固定され、この保持枠体
67の上下において水平に突出して対向し合う端部67
a。
67b間に案内軸68が垂直に挿通固定され、この案内
軸68に前記連係部材50が昇降自在に挿通されている
(第2図)。この連係部材50と前記保持枠体67との
間には、第6図に示すように、引張ばねからなる弾性体
69が張設され、これにより連係部材50および操作体
65を前記スリット66の上部まで持上げ付勢している
第7図に明確に示すように、連係部材50の前記針棒3
0より後方に位置する個所には、固定軸70を介して図
示形状の作動レバー71が枢着され、更に前記固定軸7
0には、第2図に示すように、捩りばねからなる第1の
ばね手段72が券種されて、この作動レバー71を第6
図に示す所定待機位置に常時持上げ付勢するようになっ
ている。
なお作動レバー71は、第2図に示すように前記針棒3
0に略垂直な固定軸70の軸線の周りに所要角だけ回動
可能であり、かつ針棒30を含む平面内(第9図〜第1
1図)に後述する糸保持部材59が位置するように支持
している。
作動レバー71の自由端には、縫糸37を開放可能に保
持する糸保持部材59(第13図および第14図を参照
して後述)が、軸ピン73を介して回動可能に設けられ
ている。また作動レバー71の反対側端部71aは、固
定軸70より後方に所定長延出し、第7図に示す制御カ
ム74の破線で示すカム面74aに、所定の傾動角度に
達したところで当接可能に寸法設定されている。この制
御カム74は、前記操作体65の操作方向に沿って形成
されるよう上方アーム24内に配置され、操作体65の
昇降により変化する操作位置に対応して、前記作動レバ
ー71の回動姿勢を制御するべく機能する。また前記カ
ム面74aの下方に連なる延長部分には、後に第9図〜
第11図に関連して説明するように、糸保持部材59が
縫針34に近接する位置まで移動されて目孔33を中心
とする上下方向の所定範囲内に位置する間、作動レバー
71の回動姿勢を一定に保持する直線状の保持カム面7
4bが併せて形成されている。更に第6図に示すように
、制御カム74には図示形状のカム突起74cが突出成
形され、作動レバー71が前記第1のばね手段72によ
り上方に付勢された状態において、固定軸70に支持さ
れた作動レバー71の基端部71bが前記カム突起74
Cの斜面に当接して、安定的にその待機位置に保持され
ている。
このように前記案内軸68に挿通された連係部材50は
、これに連結した操作体65をミシン機枠外方において
押し下げることにより、前記弾性体69の弾力に抗して
作動レバー71と共に所定距離だけ下降するが、第7図
に示す如く作動レバー71の他端部71aが制御カム7
4のカム面74aに当接することにより、前記作動レバ
ー71はこれに倣って固定軸70を中心として、時計方
向に所要のタイミングで前記連係部材50および操作体
65に対し回動し得るようになっている。
次に糸保持部材59は、第13図および第14図に示す
ように、前記作動レバー71の釘状に折曲形成した自由
端に、軸ピン73を介して回動可能に取付けられている
。この糸保持部材59は、縫糸保持用の固定端75aが
形成されかつ前記レバー51の自由端に枢支される基体
75と、この基体75に対し摺動自在に保持されて、常
には第13図に示す圧縮ばね76により前記固定端75
aに向けて弾力付勢された可動体77とから基本的に構
成されている。そして前記可動体77には、基体75の
固定端75aに対し係合離脱可能な縫糸保持用の可動端
77aが形成されている。
また第13図に示すように、前記基体75の固定端75
aには、糸通しフック48および保護体49の両者の進
入を許容する第1の凹所78が穿設され、また可動体7
7の可動端77aには、前記第1の凹所より幅狭でかつ
糸通しフック48だけの進入を許容する第2のV字形凹
所79が穿設されている。なお第1の凹所78および第
2の凹所79の前記寸法関係は、後述する如く糸保持部
材59が縫針34の目孔33の位置まで到来して、糸通
しフック48による縫糸37の捕捉を行う際に、当該縫
糸37を糸保持部材59から自動的に解放するために必
要とされる。
前記糸保持部材59と作動レバー71との枢着部には、
第13図に示すように、軸ビン73の両端部と前記基体
75との間に、捩り圧縮ばねからなる第2の弾性体80
.80が介挿されている。そして糸保持部材59は、両
弾性体80により軸ピン73上において針棒30の揺動
方向に常時弾力付勢され、前記針棒30の横方向に揺動
可能な範囲での中央位置に対応して、糸保持部材59の
前記第1および第2の凹所78.79を夫々位置させて
いる。また糸保持部材59は、作動レバー71の自由端
に枢支された状態において、第9図に示す如く縫針34
の目孔33の近傍に移動した際に、その糸保持端部75
 a、77 aが縫針34に向かうよう、前記弾性体8
0により常時回動付勢されている。
このように糸保持部材59およびこれを枢支すル作動レ
バー71を構成したことにより、操作体65を手動操作
で押し下げれば、連係部材50は案内軸68にガイドさ
れつつ下降する。このときレバー71の他端部71aは
、第7図の如く前記カム突起54cに倣って固定軸70
を中心とじて回動する。更に連係部材50が下降するこ
とにより糸保持部材59は、第9図に示す如く縫針34
の目孔33付近まで移動される。なお他端部71aが直
線状の保持カム面74bに到来すると、第9図〜第11
図に示すように、糸保持部材59は一定の回動姿勢を保
持したまま下降することになる。
(糸移送部材について) 次に第2図および第5図に示すように、円弧状の案内面
56aを備える案内体56が垂直にミシン機枠21内に
配設固定され、この案内体56の近傍において後述する
糸移送部材58が回動するようになっている。従って案
内面56aの円弧形状は、糸移送部材58の回動軌跡と
一致するように設定されており、また案内体56の右側
面(第2図において)で、かつ下方に位置する所定点に
は、公知の光取りばね体82が固定されている。すなわ
ち前記案内体56およびこれに設けた光取りばね体82
は、ミシン機枠21に内蔵されていて、外部からは視認
し得ないようになっている。そして糸移送部材58は、
後述の如くミシン機枠21内の運動空間を該光取りばね
体82に向けて移動するようになっている。
糸移送部材58は、天秤57に保持された縫糸37を、
前記案内体56に設けた光取りばね体82まで移送する
べく、所定タイミングでミシン機枠21内に位置する固
定軸83の周りを回動可能に配置されたものである。そ
して第7図および第8図に示す如く、前記連係部材5o
と当該系移送部材58との間に関係的に設けた第1の連
結制御手段によって付勢されるようになっている。すな
おち糸移送部材58は、第5図に示すレバー形状を備え
ており、第4図に示す針棒台27の後方に水平に挿通固
定した固定軸83の両突出端部に枢支され、第5図に示
す待機位置から第8図に示す如く、前記光取りばね体8
2より下方の位置まで回動可能になっている。また糸移
送部材58の固定軸83には、第4図に示す如く、捩り
ばねからなるばね手段84が券種され、保持枠体67と
糸移送部材58の基部との間に装架されている。
そしてこのばね手段84により前記糸移送部材58の係
止部58a(後述)は、第5図および第12図に示すよ
うに、天秤57の最上位置より上方の所定待機位置に存
在するよう常に上方に向けて弾力付勢されている。なお
前記固定軸83は、第8図(a)から判明する如く、ミ
シン機枠21内において針棒30の後方に配置され、第
2図に示すように糸移送部材58が、針棒30を支持す
る支持体29とミシン主軸32の回転を伝達する針棒ク
ランク31との間隙を通過してミシン前方に延出してい
る。
糸移送部材58の上方の自由端には係止部58aが一体
的に設けられ、この係止部58aは第2図、第3図およ
び第12図から判明するように、その待機状態において
前記天秤57の先端を越えて、この天秤57と前記糸調
子装置54との間に進入し得るような形状に折曲されて
いる。
(糸移送部材を制御する第1連結制御部材)前記の糸移
送部材58は、操作体65を手動により押し下げること
によって、前記糸保持部材59が先に回動を開始した後
、以下に述べる第1連結制御部材により所定の時間遅れ
をもって回動させられるものである。すなわち第4図、
第7図。
第8(a)図および第15図に示す如く、糸径送部材5
8の枢支部における固定軸83には、図示形状の連結片
85が挿通されて、捩りばね86により常には下方に向
けて弾力付勢される状態となっている。しかるに第15
図に示すように、糸径送部材58の枢支端部は図示形状
に折曲され、その折曲端部58bが前記連結片85の下
方に延出してこれを支持している。また前記連係部材5
0には図示の如く一体的に係合片50bが形成されてお
り、この係合片50bが連係部材50の下降に伴い前記
連結片85に接触してこれを下方に押圧するようになっ
ている。そして本明細書では、前記係合片50bと連結
片85とを総合して第1連結制御部材と称する。
前記第1連結制御部材の一部を構成する前記連結片85
は、他方の係合片50bの垂直な移動軌跡に対して進入
および退避し得るよう固定軸83に枢支されている。そ
して操作体65が下方に操作されて所定の操作位置を通
過するタイミングにおいて、連結片85は連係部材50
の係合片50bからの押圧力を受けて、糸径送部材58
と一体的に回動して係合片50bの移動軌跡から退避す
る。また操作体65の上方への操作において、糸径送部
材58は既に所定の待機位置に復帰しており、このとき
連結片85は係合片50bとの係合により糸径送部材5
8に対し相対的に回動し、操作体65の上方操作に伴い
係合片50bの移動軌跡から退避するようになっている
このように第1連結制御部材は、糸取りばね体82への
糸掛けが完了した所定操作位置までの前記操作体65の
操作領域の全区間またはその一部区間において、前記糸
径送部材58と操作体65(および連係部材50)とを
連結し、前記所定操作位置を越える操作体65の操作に
関連して糸径送部材58と操作体65との連結を遮断す
るべく機能するものである。
(天秤について) 次に縫糸37の引上げを行なう天秤57は、第12図に
示すように、その先端を湾曲されて糸保持孔57aが形
成され、この糸保持孔57aの近傍に、縫糸抜は防止用
に弾性舌片87が設けられている。この天秤57は第5
図に示すように、ミシン機枠21内の基礎枠体26上の
軸88に枢支された図示しないリンクと接続されると共
に、針棒クランク31と接続されて所定の往復動を与え
られるリンク式の公知のものである。なお天秤57が最
上位置に達した状態において、当該天秤57は上方アー
ム24に開設した上方開口部63から外方に若干延出す
るようになっている。
(糸通し装置を付勢する第2連結制御手段)前述した糸
通し装置38には、連係部材50の下降動作により該装
置を時間的関係をもって作動させる第2の連結制御手段
が配設されている。すなわち連係部材50には、第2図
および第7図に示す如き形状をした係合片51が回動自
在に枢支され、これに巻掛けした捩りばね90により常
には上方に指向するよう第7図において時計方向に付勢
されている。またこの係合片51が、操作体65の押し
下げにより連係部材50と共に下降する際に描く垂直な
軌跡上に、前記糸通しスライダ52から分岐した弾性突
出片52が位置している。
この弾性突出片52は、第7図に示すように操作体65
の押し下げが開始されて前記作動レバー71が回動し始
め、かつ前述した第1連結制御手段の作用下に糸径送部
材58がその回動を開始した時点では、前記係合片51
とは未だ接触していない。しかるに第8図に示すように
操作体65が更に下降すると、係合片51は弾性突出片
52に当接して当該糸通しスライダ52を第9図に示す
如くガイド板39に沿って下降させ、糸通しフック48
が縫針34の目孔33と上下方向において同一位置とな
った時に、そのフック48を回動させて縫針34の目孔
33に挿通させる。
なおフック48が目孔33に挿通された後も、前記操作
体65は下降させられるが、第10図に示すように弾性
突出片52は係合片51に対し後方に撓曲して、係合片
51のみの下降を許容する。
そして弾性突出片52が係合片51から離間すると、前
記ばね手段46の引張作用下に糸通しスライダ52は上
昇し、これにより糸通しフック58は最初に目孔33か
ら後退し、続いて元位置まで上昇して復帰する(第11
図)。従って一連の連係動作を終了して操作体65が上
昇復帰する途中において、前記係合片51は、既に元の
位置に復帰している弾性突出片52と当接するが、該係
合片は前記捩りばね90の弾力に抗して反時計方向に僅
かに回動し、この弾性突出片52からそれるので、操作
体65の円滑な上昇を損うことはない。
すなわち第2連結制御部材は、連係部材50に設けた係
合片51と弾性突出片52とからなり、操作体65を操
作して糸通しフック48を目孔33に挿通させると共に
、前記糸保持部材59を目孔33まで到来させるまでの
所定操作位置である操作領域の全区間またはその一部の
区間において糸通しフック48と操作体65とを連結し
、前記所定操作位置を越える操作体65の操作に関連し
て糸通しフック48と操作体65との連結を遮断するべ
く機能するものである。
(その他の付帯構成) 第4図および第6図に示す如く、糸保持部材59を自由
端に備えた作動レバー71は、上方アーム24に開設し
た前記開口部63に臨んで糸掛けのために待機している
が、この待機時において糸保持部材59の保持端部は、
常にミシン前方の操作者側に指向するよう姿勢が修正さ
れている。
すなわち糸保持部材59は、縫針34の目孔33近傍に
移動された時に、その糸保持端部75a。
77aが縫針34に向うよう、第2の弾性体80により
常時回動付勢されている。しかるにこの付勢状態のまま
糸保持部材59が待機位置で停止していると、前記糸保
持端部75a、77aが斜め下方に指向することになり
、操作者による糸掛は作業が面倒になる。そこで糸保持
部材59が待機位置に復帰した際に、その位置近傍に針
棒30の揺動枠となる支持体29を支える支持軸28の
上端部28aが臨んでいる構造に鑑み(第2図および第
4図)、糸保持部材59をその復帰時に前記上端部28
aに強制着座させて、当該糸保持部材39の姿勢を第2
の弾性体80の回動付勢作用に抗してミシン前方の操作
者側に指向させるべく、姿勢を修正させるようになって
いる。すなわち前記支持軸28の上端部28aは、糸保
持部材59に対する姿勢修正部材として機能する。
なおミシン機枠21の背面側には支持板としての基礎枠
体26がボルト固定されており、この基礎枠体26に針
棒台27が固着されると共に、該針棒台27に支持軸2
8を介して支持体29が揺動可能に枢支されている。そ
して針棒台27および支持体29からなる支持ブロック
に、前述した関係において糸保持部材59を備えた作動
レバー71、糸径送部材58および連係部材50が夫々
組付けられて、上方アーム24に対して着脱容易なユニ
ット化が図られている。
(実施例に係るミシンの操作手順) 次にこのように構成した本実施例に係るミシンの操作手
順につき説明する。このミシンにより縫製を行うには、
これに先立ち糸通し作業をする必要がある。糸通し操作
前の待機状態では、第1図、第5図および第6図に示す
ように、糸径送部材58および糸保持部材59は、夫々
に設けたばね手段により上方に付勢され、アーム頂部の
上方開口部63から僅かに突出して停止している。なお
糸保持部材59は、前述の如く支持軸28の上端部28
aに着座して、その糸保持端部をミシン前方の操作者側
に指向させている。また糸径送部材58の係止部58a
は、第12図に示すように、最上位置で停止している天
秤57より上方の所定位置で待機している。
この状態において、上方アーム24の頂部に設けた陥凹
部60に収納した糸駒61から上糸となる縫糸37を引
出し、糸案内部材53を介して糸調子装置54を経由し
、上方開口部63から突出している天秤57の糸保持孔
57aに舌片87の弾力に抗して挿入する。このとき糸
調子装置54と糸径送部材58の係止部58aとの間に
介在する案内壁55は、既述の如く糸案内部材53から
待機位置にある係止部58aに向う配列方向に延出形成
しであるから、糸案内部材53を介して案内壁55に至
る糸供給経路において縫糸37は、糸調子装[54の糸
挿入部54a中に自然に案内される。更に縫糸37を第
17図に示すように左方に引出した後、糸保持部材59
の両糸保持端部75a、77aに圧縮ばね76の弾力に
抗して嵌入挾持させる。
この手作業を終了した後、作業者は上方アーム24の左
側面に位置している操作体65を、指により操作して一
挙に押し下げることにより、前記糸取りばね体82への
糸掛けおよび縫針34の目孔33までの糸通し作業が自
動的に達成される。
すなわち操作体65と共に、連係部材50が案内軸68
およびアーム側壁面に条設したスリット66にガイドさ
れつつ下降を開始する。これにより先づ糸保持部材59
を備えた作動レバー71は、その基端部51bと前記制
御カム74に設けたカム突起74cとの係合作用下に、
固定軸70を中心として待機時の姿勢から時計方向への
回動を開始し、これに伴い両保持端部75 a、77 
aに挟持した縫糸37を、天秤57の糸保持孔57aを
介して下方に引出す。
そして第7図に示すように、作動レバー71が略水平位
置まで回動した時点において、糸径送部材58を付勢す
る前述の第1連結制御手段の作動が開始される。すなわ
ち連係部材50に設けた係合片50bが、糸径送部材5
8の枢支部における固定軸83に挿通支持した連結片8
5と当接するに至る。このため前記連係部材50の下降
が更に進行すると、第8(a)図に示す如く連結片85
が押圧され、該連結片85を介して糸径送部材58を固
定軸83を中心として大きく時計方向に回動させる。こ
れにより、待機時において天′#57の上方に位置して
いた糸径送部材58の係止部58aは、第17図に示す
ように、天秤57の糸保持孔57aの両側において縫糸
37を係止した後、隣接する案内体56の円弧状案内面
56aに沿って下降して、前記糸取りばね体82にまで
縫糸37を案内する。このとき糸保持部材59の作動レ
バー71は、制御カム74のカム面74aに当接して制
御されつつ回動しており、第8(a)図に示す如き状態
になっている。またこのように糸径送部材58の回動が
限界に達した時点において、後述のように糸通し装置3
8を付勢する第2の連結制御手段、すなわち係合片51
および弾性突出片52が係合を開始する。
第9図に示す如く操作体65が更に押し下げられると、
前記第1の連結制御手段における係合片50bは連結片
85との係合を解除し、このため糸径送部材58は前記
ばね手段84の弾力復帰作用下に、縫糸37を解放して
元の待機位置に反転復帰する。これにより縫糸37は、
案内体56の円孤状案内面56aの終端部に湾曲形成し
た湾入部56bに案内されて、最終的に前記糸取りばね
体82に係着される。また作動レバー71の他端部71
aは、制御カム74の垂直な保持カム面74bに乗り上
げ、このカム面74bに倣いつつ下降することにより、
以後その回動姿勢を保持される。
また第8(a)図の状態から第9図の状態に移行する間
に、第2連結制御手段の弾性突出片52と当接している
係合片51が、糸通しスライダ42を糸通し軸40と共
に下降させる。そして糸通しフック48が縫針34の目
孔33と同一高さになった時に、スライダ42に透設し
たスロット43とガイドビン44との案内作用下に、前
記糸通しフック48はその保護体49と共に水平面上に
おいて旋回し、縫針34の目孔33に挿通した状態で停
止して、縫糸37の捕捉のために待機する。このとき糸
保持部材59は、前述した如く保持カム面74bにより
その回動姿勢を一定に保持されており、両保持端部75
a、77aの間に縫糸37を張架させた状態で、前記目
孔33の近傍でかつ糸通しフック48の上方に位置して
いる。
第9図に示す状態から、糸保持部材59を備えた作動レ
バー71は前記保持カム面74b上を倣いつつ、操作体
65の押し下げにより更にその回動姿勢を保持したまま
下降する。そして第13図に示す如く、糸保持部材59
の第1の凹所78および第2の凹所79間に張設した縫
糸37を、縫針34の目孔33から延出している糸通し
フック48に押し当てるに至る。但しこの時点では、糸
保持部材59は内蔵した圧縮ばね76の作用下に、縫糸
37を挟圧保持している。
また第10図に示す如く糸通しスライダ42は。
その下降限界位置に達していて、連係部材50に設けた
前記係合片51は、弾性突出片52を後方に撓曲させた
状態となっている。この第10図に示す状態から第11
図に示す状態に移行する間に、糸通しスライダ42の弾
性突出片52と係合片51との係合は完全に解除される
。該スライダ42と糸通し軸40との間に介挿した圧縮
ばね45の復帰作用およびスロット43とガイドピン4
4との案内作用により、前記糸通し軸40が反転し、糸
通しフック48は、縫針34の目孔33から後退する(
このときフック48には縫糸37が引掛けられ、後述の
如く糸保持部材59が縫糸37を解放することにより、
その縫糸37は目孔33から引出される)、そしてスラ
イダ42と保持枠体67との間に係着した前記ばね手段
46の弾力復帰作用下に、スライダ42と共に糸通し軸
40は上昇する。
また糸保持部材59は、第11図に示す如く、保持カム
面74bによってその回動姿勢を保持されたまま更に下
降限界位置に達するが、このとき糸保持部材59が目孔
33に挿通された糸通しフック48の前方を通過する時
点において、糸保持部材59の可動体77が糸通し装置
38の一部(例えば保護体49)に当接係合して、その
可動端77aが基体75の固定端75aから離脱し、前
記縫糸37を解放するに至る。この動作を更に詳述すれ
ば、前述した如く可動体77の第2の凹所79は、基体
75の第1の凹所78より幅狭なV字状に形成され、糸
通しフック48の進入だけを許容する寸法に設定されて
いるために、第16 (a)図に示すように、糸保持部
材59の可動体77は保護体49に当接し、その下降を
阻止される。しかるに前述したように、糸保持部材59
は保持カム面74bにより回動姿勢を保持されたまま更
に下降するので、第16 (b)図に示す如く基体75
は前記可動体77から必然的に離間し、前記縫糸37に
対する保持を解除するものである。
このように糸保持部材59が縫糸37を縫針34の目孔
33まで移送して糸通しフック48に押し当てた状態に
おいて、前述した如く糸保持部材59による縫糸37の
解除がなされ、かつこの時点で糸通し軸40が反転する
ことにより、糸通しフック48はその先端に縫糸37を
引掛けた状態で目孔33から後退離脱する。これにより
縫糸37は、縫針34の目孔33に挿通されたことにな
る(第11図および第16図参照)。なお糸通し装置3
8は、そのフック48を反転させた後前記ばね手段46
により上昇して元位置に復帰する。
従って上糸となる縫糸37は、前述した糸案内部材53
、糸調子装置54の糸挿入部54a、案内体56に設け
た糸数ばね体82および天秤57の糸保持孔57aを経
由して、縫針34の目孔33に挿入されたことになり、
ミシン縫製のための糸掛けおよび糸通しが全て完了する
この一連の糸通しが全て完了した後、前記操作36一 体65に対する手動押圧力を解除すれば、連係部材50
は前記弾性体69により、アーム左側面に条設した前記
スリット66および案内軸68にガイドされつつ所定待
機位置に上昇させられる。このため連係部材50に固定
軸70を介して枢支された糸保持部材59の作動レバー
71も、その他端部71aを制御カム74のカム面74
aに追従させて回動しつつ上昇し、最終的に第6図に示
す如く基端部71bをカム突起74cに安定的に当接さ
せた状態で停止する。このとき糸保持部材59は、上方
開口部63から僅かに突出すると共に、前記支持軸28
の上端部28aに着座して姿勢を修正され、その糸保持
端部75a、77aをミシン前方に指向させて次の糸通
しのために待機する。
なお図示の実施例の変形として、糸移送部材58を、そ
の長手方向に伸縮する構成としてもよい。また本実施例
では、操作体65の移動と連動して糸通しフック48が
動作するものとして構成しであるが、この糸通しフック
48を操作体65とは別個に動作させるようにしてもよ
いことは勿論である。また糸移送部材58の回動動作に
よって、縫糸37を天秤57に自動的に糸掛けする構成
とするか、または天秤57の近傍に設けた糸案内に縫糸
37を掛け、ミシンの起動時における天秤57の移動に
より、天秤57自身が糸案内の縫糸37を捕捉して保持
する構成とすれば、天秤57に予め縫糸37を保持させ
ておく準備作業が不要になる。
実施例の効果 本発明の実施例に係るミシンの自動糸掛は装置によれば
、ミシンの上方アーム24外側に昇降自在に設けた操作
体65を、手動により押し下げるだけの簡単な操作によ
り、糸駒61から供給される縫糸37を糸取りばね体8
2に掛けると共に、当該縫糸37を縫針34の目孔33
まで移送し、更に目孔33に挿通して待機している糸通
しフック48がこの縫糸37を捕捉して後退することに
より、従来面倒な手間を要していた所定順序での糸掛け
および糸通しを容易になし得るものである。
また糸移送部材58および糸保持部材59並びにこれら
両部材を連係的に作動させる連係部材5oは確実に動作
するので、糸取りばね体82を経由して縫針34の目孔
33にまで至る縫糸37の移送を確実に達成し得る。し
かも糸移送部材58、糸保持部材59およびこれら両部
材を連係的に作動させる連係部材50は簡単な構成であ
るので、製作が容易であると共に製造コストの低減を図
ることができる。
発明の詳細 な説明した如く本発明に係るミシンの自動糸通し装置に
よれば、従来複数の操作を要していたミシンの糸掛は作
業において、操作体の単一移動操作により、糸供給源か
ら引出された縫糸を糸取りばね体まで移送することがで
き、この糸取りばね体への糸掛けを容易にする。また縫
糸を捕捉する糸移送部材は構成が簡単なので、ミシン機
枠内の狭い空間への配置が容易になるものである。更に
糸取りばね体をミシン機枠に内蔵したので、外部からは
この糸取りばね体が視認されず、外観上のデザインを良
好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る自動糸通し機構を内蔵したミシンの
好適な実施例を示すものであって、第1図は好適な一実
施例に係るミシンの全体的な外観構成を示す正面図、第
2図は第1図に示すミシンの要部を示す一部切欠正面図
、第3図は第1図に示すミシンの平面図、第4図は第3
図に示すミシンの要部を示す一部切欠平面図、第5図は
第2図の5−5線横断面図、第6図は第2図の6−6線
横断面図、第7図、第8(a)図および第8(b)図〜
第11図は糸保持部材、糸移送部材および糸通し装置が
、操作体の押し下げにより連係部材を介して所定の時間
差をもって作動する状態を経時的に示す概略動作図であ
って、第8(b)図は第8(a)図のZ矢視図、第12
図は待機状態にある糸移送部材と天秤との位置関係を示
す部分拡大図、第13図は第9図の13−13線断面図
であって、糸保持部材が縫針の目孔近傍の位置まで到来
して、該目孔に挿通して捕捉を待機している糸通しフッ
クにまで縫糸を当接させた状態を示し、第14 (a)
図および第14 (b)図は糸保持部材の概略構成を示
す斜視図、第15図は糸移送部材の固定軸に設けた連結
片の連係関係を示す概略斜視図、第16 (a)図およ
び第16 (b)図は糸保持部材により挟持した縫糸を
糸通しフックに当接させた後、その挟持を自動的に解除
するまでを段階的に示す概略説明図、第17図は天秤に
掛けられた縫糸を糸移送部材により案内体に沿って、糸
取りばね体まで移送している状態を概略的に示す説明図
である。 21・・・ミシン機枠 29・・・支持体30・・・針
棒    31・・・針棒クランク32・・・ミシン主
軸 33・・・目孔34・・・縫針    37・・・
縫糸38・・・糸通し装置 48・・・糸通しフック5
4・・・糸調子装置 57・・・天秤58・・・糸移送
部材 58a・係止部65・・・操作体   82・・
・糸取りばね体84・・・ばね手段 っ、58c FIG、10 2L          整 FIG、13 コツ 寸 !11 ■ 工

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、上下往復動可能な針棒(30)の下端に取付けられ
    、縫糸(37)が挿通される目孔(33)が形成された
    縫針(34)と、糸供給源(61)から糸調子装置(5
    4)、糸取りばね体(82)および天秤(57)を経て
    縫針(34)の目孔(33)まで供給された縫糸(37
    )を捕捉して目孔(33)に通すために作動可能な糸通
    しフック(48)を有する糸通し装置(38)とを備え
    たミシンにおいて、 前記糸調子装置(54)と天秤(57)との間に供給さ
    れた縫糸(37)を捕捉して係止する係止部(58a)
    を有し、その係止部(58a)を前記糸取りばね体(8
    2)まで移動させるために前記天秤(57)の運動平面
    に垂直なミシン機枠(21)内の固定軸線の周りに回動
    可能に配置された糸移送部材(58)と、 その糸移送部材(58)をミシン機枠(21)上の所定
    位置に向って常時付勢するばね手段(84)と、そのば
    ね手段(84)の作用に抗して前記糸移送部材(58)
    を回動させるためにミシン機枠(21)に移動操作可能
    に配置された操作体(65)とを設けたことを特徴とす
    るミシンの自動糸掛け装置。 2、前記糸移送部材(58)の固定軸線は針棒(30)
    の後方に配置されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のミシンの自動糸掛け装置。 3、前記糸移送部材(58)は、針棒(30)を支持す
    る支持体(29)とミシン主軸(32)の回転を針棒(
    30)に伝達する針棒クランク(31)との間の間隙を
    通してミシン前方に延出し、その係止部(58a)は前
    記天秤(57)の先端を越えて天秤(57)と糸調子装
    置(54)との間に進入するように折曲形成されている
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のミシンの
    自動糸掛け装置。 4、前記糸取りばね体(82)はミシン機枠(21)内
    に内蔵され、前記糸移送部材(58)はミシン機枠(2
    1)内の運動空間を通って糸取りばね体(82)に縫糸
    (37)を移送することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のミシンの自動糸掛け装置。
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