JPS6126510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、薄金属板を芯材として合成樹脂製の
軒樋本体に埋設し、軒樋本体の両側に中空の耳部
を設けた軒樋に関するものである。

本考案の目的とするところは、熱による膨張収
縮にかかわらず耳部の直線性を維持でき、かつは
さみで切断するときの曲り変形を抑制することが
できる軒樋を提供することにある。

以下本考案の実施例を図面に基いて詳述する。
Ａは軒樋であつて、断面略Ｕ字状に形成してあ
る。軒樋Ａは合成樹脂製の軒樋本体２に0.1ｍ／
ｍ〜0.3ｍ／ｍ程度の厚さの鋼板のような薄金属
板１を芯材として全長に埋設してある。薄金属板
１は軒樋本体２の両側に設けられた中空の耳部
３，３の外側面がわの壁内に上下中間位置Ｃより
も上方に延出され、その延出上端を耳部３の内方
側へ向け、かつ上下中間位置Ｃを越え耳部３の下
方部にまでにわたる折返し片４を形成してある。
薄金属板１を埋設するのには、折返し片４を形成
した薄金属板１を芯材として塩化ビニル樹脂のよ
うな合成樹脂の押出成形にて行なわれる。図中５
は耳部３内に全長にわたつて形成された中空部で
ある。このような構成によれば、耳部３内におい
て形成されている折返し片４により、折返し片４
の上端部において薄金属板１の変形強度を大巾に
高めることができ、耳部３における熱膨張、熱収
縮にかかわらず直線性を維持でき、耳部３の熱に
よる変形を抑制でき、しかも折返し片４の上端部
の大強度部分により、はさみで切断したときの変
形を抑制できるものである。

本考案は上述のように、鋼板のような薄金属板
を芯材として合成樹脂製の軒樋本体に埋設し、軒
樋本体の両側に設けた中空の耳部の外側面がわの
壁内に上下中間位置よりも上方にまで薄金属板を
埋設するとともに、耳部における薄金属板の上縁
から耳部の内方下方に折返し片を形成してあるの
で、耳部に沿つて薄金属板を緩やかに曲成して埋
設する従来手段に比べて本考案は折返し片がある
故、薄金属板を折返すことで、耳部における薄金
属板の上縁の強度を大巾に向上させることがで
き、したがつて合成樹脂製の軒樋本体の熱膨張、
熱収縮にかかわらず耳部の直線性を維持でき、そ
の上、中空の耳部の一側面がわに耳部の直線性を
維持するための薄金属板の折返し片を形成してい
るので、軒樋をはさみを用いて適当な長さに切断
する場合において、耳部の切断初期に必要な力を
少なくすることができるとともに、中空の耳部の
切断端部に切断による大きな変形が残らないとい
う効果がある。つまり、はさみにて軒樋を切断す
る場合において、耳部の合成樹脂部を切断したの
ち薄金属板を切断すれば良いので、切断初期に要
する力が少なくて済み切断操作がやり易くなると
いう効果があり、しかも、折返し片が耳部の一側
面がわに設けられているので、折返し片に多少の
変形が生じても、耳部全体の変形になつて残るこ
とがなく、切断端部の見栄えを損なうことがない
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の斜視図、第２図は同上の拡大
断面図であり、１は薄金属板、２は軒樋本体、３
は耳部、４は折返し片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼板のような薄金属板を芯材として合成樹脂製
   の軒樋本体に埋設し、軒樋本体の両側に設けた中
   空の耳部の外側面がわの壁内に上下中間位置より
   も上方にまで薄金属板を埋設するとともに、耳部
   における薄金属板の上縁から耳部の内方下方に折
   返し片を形成して成る軒樋。