JPS61255886A

JPS61255886A - 熱転写プリンタのリボンカセツト

Info

Publication number: JPS61255886A
Application number: JP9855485A
Authority: JP
Inventors: Masabumi Suzaki; 正文須崎; Fumio Takahagi; 高萩　文雄; Katsumasa Mikami; 克雅三上; Tomoji Kitagishi; 北岸　外茂治; Ryoichi Kobayashi; 良一小林
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1985-05-09
Filing date: 1985-05-09
Publication date: 1986-11-13
Also published as: JPH0439437B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の利用分野〕本発明は、熱転写プリンタに係り、特にインクリボンを
複数段に分けて印字する場合等のインクリボンの整列巻
取技術に関する。

〔発明の背景〕

従来、熱転写プリンタに使用しているインクリボンは、
１回出字するとそのインク部分が転写されてしまうため
再使用できず、ランニングコストが高いものになってし
まう欠点を有していた。

従って、上記欠点を解消する為、実開昭５８−１９４０
４２　号公報記載のように、熱転写リボンの駆動方向の
反転機構と感熱ヘッドの上下移動機構を設け、インクリ
ボンの上下２トラックを、往復印字させる例が知られて
いる。しかし、この例は、ヘッドの上下移動機構および
インクリボンの駆動方向の反転機構が必要となる為、構
造が複雑となる。また、往復印字の為、往時と復時のイ
ンクリボン走行距離を同一にしなければならない。従っ
て、−行印字中に印字不要のスペースがあってもリボン
走行停止させることが不可能となり、リボン節約量の面
から不利となる。従って、プリンタ自身には、リボンの
駆動方向の反転機構や、ヘッドの上下移動機構等設けず
に、ＩＪボンカセットを反転させるのみで、リボンの上
下２段に印字可能とする方式をとれば、プリンタ自＃け
、従来の片方向印字方式と全く同じで、しか本、インク
リボンの使用可能長さを従来方式に比較して２倍にする
ことができ、ユーザーのランニングコスト低下に多大の
効果となる。しかし、同一リボンに上下２段あるいは複
数段に印字する場合に関して大きな問題となるリボンの
巻取りを正常にあるいは整列に行なわせる為の技術につ
いて触れた文献は見当たらない。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、１つのインクリボンを上下２段あるい
は複数段に分けて印字させる構成を実現させるに当り、
最大の問題となるインクリボンの走行不安定、不整列巻
取９巻取不能等を解決し、これにより、ユーザーにとっ
て最大のメリットとなるランニングコストの低い熱転写
プリンタのリボンカセットを提供することにある。

〔発明の概要〕

従来の熱転写プリンタは、インクリボンの山中央部を使
用して印字している。これに対し、インクリボンのラン
ニングコストを低減させる為に、１つのインクリボンを
上下２段、あるいは複数段に分けて印字させる構成とし
た場合、以下の様な技術的問題を生ずる。

インクリボンの中央部を印字させる従来方式に対して上
下２段印字あるいは複数段印字では、リボン巾中心と印
字中心が一致しない。この為、リボン走行中にリボン面
内に作用する張力分布がリボンの上下で異なり、リボン
がヘッド部で上方向にせり上るかあるいはせり下る現象
が発生する。

この現象を第２図〜第３図を用いて詳述する。第２図は
プラテンローラ１に巻き付けられた被転写紙２上にイン
クリボン４が感熱ヘッド３により押し付けられながら走
行する際、インクリボン４に作用させる張力を示す説明
図であり、プリンタを上方向から見た図である。この図
に示す様に１ヘッド進行方向に対して反対方向にリボン
巻取張力ｆｏを作用させ、ｆｏと反対方向にリボン走行
を安定化させる為のバックテンションｆｌ’に作用させ
る。一般にバックテンションｆ＋はリボン巻取張力ｆｏ
に比較して非常に小さくとる。第３図はインクリボン４
の上段に印字させた場合に生ずるリボンせり下り現象の
説明図であり、リボン巻取張力ｆＯのみを作用させバッ
クテンションｆ、１作用させない場合である。インクリ
ボン４の上段印字の際には、感熱ヘッド３のインクリボ
ン４の押付部は、図の０部のみであり、リボン中心に対
して上側に片寄る。ここでインクリボンは一般的に４〜
８μｍ程度の極薄のベースフィルムより構成されている
為、インクリボンに剛性が全くない。

その為引張力成分のみ存在し、圧縮力成分は存在し得な
い。従って、リボン巻取張力ｆｏが作用したときの引張
力作用範囲は、図の０部に示すようになり、リボン中心
に対して上下で不均一になり、その結果リボン張力分布
本不均−になる。この為、下向きの引張力成分が上向き
の引張力成分に比較して大きくなり、リボンは一点鎖線
で示す如く変形する。即ち、ヘッド部でリボンがせり下
ることＫなる。同様の理由で下段に印字すればリボンは
せり上ることになる。

以上バックテンションｆｔを作用させない場合について
のリボンのせり上り、せり下り現象について説明したが
、たとえ、インクリボンに対する印字位置が上段あるい
は下段に片寄っていても、バックテンションｆ、をある
一定値以上に大きく設定することによりリボンのせり上
り、せり下りを防止することができる。この理由を第４
図を用いて説明する。この図は、第３図の状態に、バッ
クテンションｆ、を作用させた場合の張力分布の説明図
である。この図に示す様に巻取張力ｆｏの作用範囲は０
部のみであるのに対しバックテンションｆ、の作用範囲
は０部であり、リボン全面に張力が作用することになる
。すなわち、バックテンションｆ、はりボン張力の不均
一を低減する効果がある。実験によれば、リボンのせり
上り、せり下りを防止させる為に必要なバックテンショ
ンｆ、の大きさは、巻取張力ｆｏの大きさと密接な関係
があり、またリボンに対する印字位置の片寄り程度と強
い相関関係にある。すなわち巻取張力ｆｏが大きいほど
、また印字位置の片寄、り程度が大きいほど、必要とす
るバックテンションｆ、も大きくなる。しかし、バック
テンションｆ、の大きさは、リボンを一巻最後まで巻き
取らなければならないという条件より制限される。この
理由を、第５図〜第６−を用いて説明する。第５図は、
リボン走行系を示す説明図でありプリンタの上方向から
見た図である。リボン送り出しコア５に巻回されている
転写前の新しいリボンは、一定のバックテンションｆＩ
ｔ付加する為のバックテンション付加部６％ガイドロー
ラ７、ポスト８を通して、感熱ヘッド３の前面に供給さ
れ、ここで転写が行なわれ、転写後のリボンが更にガイ
ドローラ９、ポスト１０を経て、巻取コア１１に巻き取
られる。

巻取コア１１は、キャリッジ（図示せず）に設けた巻取
軸１２に係合されることによシ、一定の回転トルクＴが
与えられリボンの巻取が行なわれる。

ここで、問題となるのはリボンの巻取が進むにつれてリ
ボン巻取径が増大する為、巻取張力ｆ０が変化すること
である。すなわち、リボンの巻き初め径をφＤＩ　とし
、巻き終り径をφＤ雪とすると、リボン巻取張力ｆｏは
巻始めｆｏｔ＝２Ｔ／Ｄｘから巻終りｆｏｓ　＝　２　
Ｔ／Ｉｈまで変化する。第６図に巻取リボン径φＤに対
する、リボン巻取張力ｆＯの変化およびバックテンショ
ンｆ、を示す。この図で明らかなようにリボン巻取張力
ｆｏは、巻取リボン径が大きくなるに従い小さくなるが
、バックテンションｆ、は一定である。そして、リボン
を一巻、巻取ることができる為には、巻取リボン径が最
大ＣφＤ＝φＤＩ　）となり、巻取張力が最小（ｆｏ　
”　ｆａｘ）　　となったときでも、ｆａｔ＞Ｋ−ｆ　
Ｉを満足しなければならない。ここで％にはカセットケ
ースのリボン走行抵抗係数であり、カセットケースによ
り異なるが一般ＫＫ＝２〜３である。

以上のように、バックテンションｆ１はリボンを一巻、
巻き取らなければならないという条件よシその大きさが
制限されることになる。

上記の巻取張力ｆｏとバックテンションｆ、のときに、
リボン巻取径のどの範囲ＫＩＪボンのせり上シ、せり下
りが発生するかを第７図を用いて説明する。前述したよ
うに、リボンのせり上り、せり下シが発生するかどうか
は、リボンに対する印字位置の片寄り程度が同一であれ
ば、巻取張力ｆｏトバックテンショｙｆ、の比により決
定される。第７図ＦｉｌＥ６ｄのｆ、とｆ、の関係をｆ
　ｏ／　ｆ　ｔに置き換えたものである。この図より明
らかなようにｆｏ／ｆ＋＞αであればリボンのせシ上り
、せり下りが発生し、ｆ　ｏ／　ｆ　ｓ＜αであればせ
り上プ。

せり下りは発生しない。ここでαはリボンに対する印字
位置の片寄り程度で決定される定数である。

すなわち一定バツクテンション方式では、巻取張力ｆｏ
の大きい巻始め径φＤＩからφＤ３になるまでの範囲で
せり上り、せり下りが発生することになる。

本発明は、この問題を解決する目的で、リボンの巻取径
に対応してバックテンションｆ、の値カ変化する構成と
し、リボンの巻取径の変化の全域にわたり、張力比ｆ　
ｏ　／　ｆ　＋が前述のα以下になるようにし、リボン
のせり上り、せり下りを防止するものである。

〔発明の実施例〕

以下本発明の一実施例を説明する。

第８図に熱転写プリンタの外観図を示す。側板１３と側
板１４間には、軸１５が固定されている。

又、軸１５上を摺動可能にキャリッジ１６が配置され該
キャリッジ１６上には、リボンカセット１７及び感熱ヘ
ッド３が搭載され、前記リボンカセット１７内にはイン
クリボン４が収納されている。

キャリッジ１６は、キャリッジモーター１８によりタイ
ミングベルト１９を介して、図では、左右方向く移動可
能な構成としている。ラインフィードモーター２０によ
りプラテンローラ１の軸に締結されたギヤ２１に駆動力
を伝達し、被転写紙２を送る。又、プラテンノブ２２を
手で廻しても同様に紙送りづ；可能である。２３は紙ガ
イドである。リリースレバー２４を前後方向に移動させ
る事により、軸２５に摺動可能に配置された紙押さえロ
ーラ２６を、紙面に押し付けたり、紙面から離したりす
る構造になっている。２７はホームポジションセンサ、
２８は感熱ヘッド３等に通電させるためのフラットケー
ブルである。

このプリンタは、キャリッジ１６が右方向に移動する時
のみ印字をする片方向印字方式で、右方向に移動すると
きは、インクリボン４を巻取り、左方向に移動するとき
は、インクリボン４を巻き取らない方式のプリンタであ
る。又、キャリッジモーター１８、ラインフィードモー
ター２０％ホームポジションセンサ２７、感熱ヘッド３
ならびにリボン終端を検出するリボンセンサＣ図示せず
１等は制御器に係るＣＰＵ２９にて制御されている本の
とする。第９図は、本発明を実施するリボンカセットの
内部構造を示す平面図であり、カセットのウニケースを
取りのぞき、上方向から見た平面図である。第１０図は
＠９図のＡ−Ａ断面を示す。

リボンカセット１７は、カセットウニケース３０とカセ
ットシタケース３１とを固定ネジ（図示せず）等により
中空ケースになるよう構成されており、その内部には、
インクリボン４およびインクリボン４に一定のバックテ
ンションを与えるバックテンション付加部６および３２
が組込まれている。また、カセットウニケース３０およ
びカセットシタケース３１には、キャリッジ１６に搭載
された感熱ヘッド３の挿入切欠部ＸおよびＹが設けられ
ている。１１はリボン巻取コアであり、その内周に設け
た複数個の突起部１１ａが、キャリッジに設けたリボン
巻取軸１２に、該カセット１７全体をキャリッジに装着
したときに係合するようになっている。

このカセット１７はリボン４の上下段印字に対応する様
に構成されたものであり、該カセット１７がキャリッジ
に装着されたとき、リボン４の上（下）側半分のみを使
用して印字するようになっている。すなわち、リボン送
り出しコア５に巻回された未使用の転写フィルムの上（
下）半分のみが転写されて、一巻金てが巻取コア１１に
巻きとられたとき、リボンカセット１７全体の上下を反
転させて、キャリッジに再装着するものである。

したがって、リボン反転前ト１フ反転前に、リボン４の
下（上）半分に位置し未転写の部分が、反転によって上
（下）側に位置する為、この部分に転写が可能となるも
のである。同時に、反転前にはリボン４の巻取用として
使用されていた巻取コア１１は、反転により、リボン送
り出しコア５として使用される。逆に反転前、リボンの
送り出し用として使用されていたリボン送り出しコア５
は反転により巻取コア１１として便用され、キャリツジ
の巻取軸と係合する。従って、リボン巻取コア１１とリ
ボン送出コア５け同一形状に設定する。

該リボン巻取コア１１とリボン送り出しコア５は第１０
図に示すように、カセットシタケース３１に設けたボス
部３１ａと、カセットウニケース３０に設けたボス部３
０ａの間にわずかの間隔をあけて、はさみ込まれる形で
支持する構成として、カモ２８１フ０反転によって、コ
ア１１，５の上下ずれが起きない様配慮している。３３
はカセットウニケース３０をカセットシタケース３１に
締結する為のネジ穴である。７および９はリボン４の走
行系路に配設されたガイドローラであり、リボン走行系
路の位置決めをするとともに、リボン走行時の走行抵抗
を軽減するためのものである。

カセット１７の反転使用の為ガイドローラ７と９は略左
右対称位置に設けられている。３４は送り出し側のリボ
ンがなくなったことの検出、あるいは何らかの原因で感
熱ヘッド部でリボンがヘッドからはずれてしまう事故あ
るいは、プリンタの運転開始時、カセットが装着されて
いない不備等を検出する為にキャリッジに搭載されるリ
ボンセンサー３５を、カセット１７内に挿入きせる為の
センサー挿入穴である。カセット１７反転使用の為、カ
セットウニケース３０にも挿入穴（図示せず）を設ける
。８は、リボンの走行ガイド用のポストであす、リボン
走行抵抗軽減の為、２ケ所の突起部８ａと８ｂのみでリ
ボンに接触する様にしてあり、カセット反転使用の為、
突起部８ａと８ｂはほぼ左右対称の位１ｔＫなる様に構
成する。３６および３７はリボン走行開始時、停止時、
およびヘッドのプラテンへの押し付け、引き離し動作に
よりリボンのたるみが発生した場合のリボンセンサー３
５の誤動作を防止する為のリボン位置ガイドである。

また、リボン走行開始して感熱ヘッド３がプラテンに接
触する為に移動する際、感熱ヘッド３がインクリボン４
を大きな速度で引き出す為、送り出しコア５がその慣性
分で回転しすぎ、定常走行時より長いリボン量がリボン
送り出しコア５よシ吐き出される。従って、巻取コア１
１の巻取量が送出量に対応できずリボンがたるむことに
なろうこのたるみは送り出しコア５とバックテンション
付加部６の間で発生する。従って、リボンセンサー３５
は、リボンのたるみが発生しない箇所、すなわち、リボ
ン走行系路のうち、バックテンション付加部６と感熱ヘ
ッド３との間に設ける。

また、バックテンション付加部６および３２の詳細構造
については後述する。

次に本発明の主題であるリボンのせり上り、せり下りを
防止する手段について以下説明する。その方法は、第９
因の０部に示す様に、送り出し側コアに巻回されたリボ
ンの外周４３部にブレーキ力を付加させる方法である。

この０部の構造を第１図を用いて詳述する。第１図は０
部の詳細構造を示す斜視図である。送り出し側コア５の
中心と巻取コア１１の中心から等距離りの位置にカセッ
トシタケース３１と一体にイタバネ支持用ポスト３８を
設ける。イタバネ支持用ポスト３８を中心にして左右に
回動自在にイタバネ３９を取り付ける。該イタバネ３９
の一端部３９ａの表面および裏面にフェルト等の摩擦材
（１）４０％摩擦材偉）４１を貼り付ける。また前記イ
タバネ３９には、キャリッジ１６に設けた突き出しピン
４２との係合部材４３を一体に設ける。そしてリボンカ
セット全体がキャリッジに装着されたとき、カセットシ
タケース３１に設けた貫通穴４４を通して前記突き出し
ピン４２がカセットケース内に突き出され、突き出しピ
ン４２の先端部４２ａが、係合部材４３の係合部４３ａ
と係合し、イタバネ３９を送り出しコア５の方向に押す
ように構成する。これによりイタバネ３９に設けた摩擦
材（１）４０が、送り出し側リボンの外周部４ａに押し
付けられ、リボン走行に対してブレーキ力を発生させる
ようにする。そして、カセットの反転時には、反転前の
送り出し側と巻取側コアが逆転する為、カセット反転装
着時突き出しピン４２（一点鎖線で示す）が係合部材４
３の係合部４３ｂと係合し常に巻き取り側のリボンめ外
周のみを押すようにする。前記摩擦材（２）４１は、カ
セット反転時に送り出し側リボンの外周にブレーキ力を
付加する為に設けた本のである。なお、５０および５１
はカセットシタケース３１に一体に設けられたイタバネ
３９の位置規制用のストッパピンである。

次に一定バツクテンション付加部６または３２の詳細構
造を説明する。カセットシタケース３１と一体に構成さ
れた壁４５の外周面にフェルト等の摩擦材（３）４６を
貼り付ける。一方ボスト４７を支持軸としてイタバネ４
８を取り付ける。そしてイタバネ４８の平面部にもう一
つのフェルト等の摩擦材（４）４９を貼り付ける。摩擦
材（３）１６と摩擦材（４）４９０間にインクリボン４
をサンドイッチ状にはさみ込む様に装着する。ここで、
リボン４０巾Ｒよりも摩擦材（３）４６、摩擦材（４）
４９の巾寸法Ｔの方が大きくなる様に設定する。以上の
様に構成すれば、リボンが上下方向に位置ずれしようと
しても、両端に摩擦材同志の接触部分がある為、リボン
位置ずれの抵抗となり、このパックテンション付加部６
又は３６でのリボン４の位置ずれを防止することができ
る。４８ａはイタバネ４８と一体に設けられたキャリッ
ジ突き出しピン５０と、の係合部である。この突き出し
ピン５０は巻取側にのみ設けられており、カセット１７
がキャリッジに装着されたとき、第９図に示すように、
巻取側のイタバネ４８を押しのける形で係合し巻取側の
バックテンションのみを解除する役目を持っている。従
って、バックテンション付加部６と３２の両方に同じバ
ックテンションを付加するようにしておけば、リボン往
走行時とカセットの反転による復走行時の両方の場合に
ついて、送り出し側のバックテンションのみが作用し、
しかもその大きさも同じになる。

次に送り出し側リボンの外周４ａにブレーキ力を付加す
るイタバネ３９の動作について第１１〜第１３図を用い
て説明する。第１１図はリボンの巻き始めの状態を示し
、第１２図は巻き取りの中間時点、第１３図は巻き終り
の状態を示す。第１１図のようにリボンの巻き始め時は
、巻取張力ｆ０が最大（ｆｏｓ　）となるがこのときは
、送り出し側リボン径が最大である為、リボンの外周に
ブレーキ力ｆＲを付加するイタバネ３９のたわみ量（変
形量）も最大となり、大きなブレーキ力ｆ。

が作用する。そして巻取りが進むと、巻取張力ｆＧ１が
徐々に小さくなってくるが、吐き出し側のリボン径も徐
々に小さくなってくる為、第１２図に示す如く、ある点
でイタバネ３９のたわみ量が０となりブレーキ力ｆ、が
作用しなくなる。

そして、第１２図から巻き終りの状態第１３図までの間
は、イタバネ３９が送り出し側リボンの外周４ａに全く
接触しない為、ｆＲは作用せず、ｆ、のみが作用してい
る。

以上のように構成した場合のリボン巻取径φＤの変化に
対するブレーキ力（ｆ＋＋ｆｉ）の変化およびリボン巻
取張力ｆｏの変化を第１４図にまとめる。ここで、斜線
部で示した所が、送り出し側リボンの外周に作用させた
ブレーキ力ｆ１分である。この図に示す様に巻取張力ｆ
ｏが最大のｆｏｌのと”きブレーキ力（ｆｔ＋ｆｉ）も
最大となり、巻取りが進むにつれて両者とも減少するこ
ととなる。第１５図は、第１４図の張力を張力比ｆ　ｏ
／　（ｆ　＋＋　ｆ　ｉ）　　に置き換えたものである
。この図より明らかな様に巻き初めφＤｉから巻き終り
のφＤ２までの全範囲にわたって張力比ｔｏ　／（ｆ、
＋ｆｉ、）がせり上り、せり下り発生限界の定数α以下
となり、リボンのせり上り、せり下りが発生せず、良好
なリボン走行性能が得られる。

また本実施例では、送り出し側リボンの外周に付加する
走行ブレーキ用のイタバネ３９は１個のみで行なう例に
ついて示したが、バックテンション付加部６および３２
と同様の考え方で、送り出し側リボンの外周と巻き取り
側リボンの外周に各各独立にイタバネを設け、カセット
１７のキャリ　　　　・ツジへの装着時、巻取側のイタ
バネのブレーキ力をキャリッジからの突き出しピンによ
り解除するように構成して本良い。

〔発明の効果〕

本発明によれば、インクリボンの上下２段印字。

複数段印字の様に、インクリボンに対する印字位置が、
リボン巾中心に対して片寄る構成に対してもリボンのヘ
ッド部でのせり上り、せり下り現象を防止することがで
きるので以下の効果がある。

（１）１つのインクリボンに、上下２段印字、あるいは
、複数段印字が可能となる為、インクリボンの交換期間
が大巾に長くなり、プリンタのランニングコストを大巾
に低下させることができる。このことはプリンタのユー
ザーにとって最大のメリットとなる。

（２）プリンタ本体の構成は従来の１段印字の場合と全
く同じ構成でよい。すなわち、ユーザーは現有のプリン
タに、本発明のリボンカセットを搭載するのみで、ラン
ニングコストの低減を計ることができる。

（３）　　リボンのせり上り、せり下りを防止すること
ができるので、リボン巾の余裕を小さくできる為、消耗
品であるインクリボン、およびリボンカセットの小形化
が計れる。

（４）　リボンの整列巻取が可能となる為、巻取負荷が
低減し、巻取不能の事故を防止でき、かつリボン巻取張
力も小さく設定でき、キャリッジ自体の形状寸法も小形
化できる。

なお、上記実施例は、摩擦材４０をリボンカセット内に
設けたものであるが、摩擦材４０をキャリッジに支持す
るようにしても同様な作用、効果を期待できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施するリボンカセットの内部構造を
示す斜視図、第２図はリボンに作用する張力を説明する
為のプリンタ上方向からの側面図、第３図、第４図はリ
ボンに作用する張力分布の説明図でありヘッド背面方向
からの側面図である。第５図はリボン走行系の説明図でありプリンタ上方向か
らの側面図、第６図はリボン張力と巻取リボン径との関
係を示す説明図、第７図は張力比と巻取リボン径との関
係を示す説明図である。第８図は熱転写プリンタの外観
図、第９図は本発明を実施するリボンカセットの内部構
造図、第１０図は！９図のＡ−Ａ断面である。第１１〜
第１３図はイタバネの動作説明図、第１４図はリボン張
力と巻取リボン径の関係説明図、第１５図は張力比と巻
取リボン径の説明図である。３・・・感熱ヘッド、１・・・プラテンローラ、２・・
・被転写紙、４・・・インクリボン、１７・・・リボン
カセット、１６・・・キャリッジ、５・・・送り出しコ
ア、１１・・・巻取コア、４ａ・・・送り出し側リボン
外周、３９・・・イタバネ、３１・・・カセットシタケ
ース、３８・・・イタバネ支持用ポスト、４０・・・摩
擦材（１）、４１・・・摩擦材（２）、４２・・・キャ
リッジからの突き出しピン、４３・・・係合部材、６・
・・パックテンション付加部、４４・・・カセットシタ
ケースの貫通穴。第　ｌ　　国乙第　２　目第　３　目第　４　口第　５　口第　６　θ 第　７ｆｆｉ　　　　　エ第　８９第　１３　　図早　７４　目第　／、！５　　（２７；１頁の続き：発　明　者　小　林　　　良　−日立市東多賀町１丁
目工場内

Claims

【特許請求の範囲】１、感熱ヘッドおよび該感熱ヘッドが押し付けられるプ
ラテン、表面に固体インクを塗布したインクリボン、該
インクリボンを収納するリボンカセット、前記感熱ヘッ
ドおよびリボンカセットを搭載し横行移動動作をするキ
ャリッジ等より構成される熱転写プリンタにおいて、リボンの巻取径に従つて送り出し側リボンの走行ブレー
キ力が変化し、巻き初めに該走行ブレーキ力が大きく、
巻き終り時に走行ブレーキ力が小さくなる様構成したこ
とを特徴とする熱転写プリンタのリボンカセット。２、特許請求の範囲第１項において、インクリボンの巾
を上下２段印字あるいは複数段印字可能に設定し、カセ
ット全体の上下反転使用可能としたことを特徴とする熱
転写プリンタのリボンカセット。３、特許請求の範囲第１項、第２項において、送り出し
コアに巻回された送り出し側リボンの外周に走行ブレー
キ力を付加したことを特徴とする熱転写プリンタのリボ
ンカセット。４、特許請求の範囲第３項において、送り出し側リボン
の外周に付加する走行ブレーキ力をイタバネ等の弾性体
により付加し、送り出し側のリボン径の変化に対応して
前記イタバネ等の弾性体のたわみ量（変形量）が変化す
ることを利用してリボン一巻、巻き取り中に走行ブレー
キ力を変化させることを特徴とする熱転写プリンタのリ
ボンカセット。５、特許請求の範囲第１〜第４項において、リボン一巻
、巻き取り中において一定の走行ブレーキ力を与える手
段と、巻き取り径に対応して走行ブレーキ力が変化する
手段を並用したことを特徴とする熱転写プリンタのリボ
ンカセット。６、特許請求の範囲第２項および第４項において、送り
出し側リボン外周に付加する走行ブレーキ用イタバネは
１個とし、リボンカセットの反転の有無にかかわらず常
に送り出し側のリボンにのみ走行ブレーキを付加するこ
とを特徴とする熱転写プリンタのリボンカセット。７、特許請求の範囲第６項において、イタバネ支持用の
ポストは送り出し側コアと巻き取り側コアの中心から等
距離の位置に設け、イタバネと係合するキャリッジから
の突き出しピンの位置は、イタバネ支持用ポストの線上
に設けず、ずらしたことを特徴とする熱転写プリンタの
リボンカセット。