JPS612548A - 酸素イオン透過性を有する複合体とこの複合体の製造方法 - Google Patents

酸素イオン透過性を有する複合体とこの複合体の製造方法

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JPS612548A
JPS612548A JP2199084A JP2199084A JPS612548A JP S612548 A JPS612548 A JP S612548A JP 2199084 A JP2199084 A JP 2199084A JP 2199084 A JP2199084 A JP 2199084A JP S612548 A JPS612548 A JP S612548A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、酸素イオン透過性を有する複合体とこの複合
体の製造方法に関するものであり、特に本発明は、酸素
を含有する気体中の酸素を分離すること、含酸素化合物
を含む流体中から酸素を分離すること、酸素を含有する
気体中の酸素を検知すること、もしくは酸素を含有する
気体中の酸素をポンプすることのなかから選ばれる何れ
か少なくとも1つを行なうことのできる酸素イオン透過
性を有する複合体とこの複合体の製造方法に関するもの
である。
酸素イオン透過性を有する複合体を利用した固体電解質
酸素センサが従来知られてい克が、特に下記のようなセ
ンサが広く用いられている。
ジ” ” ニア (ZrO2)に8〜10m0LのCa
0IY203瞥Th02などのアルカリ土類金属、希土
類金属の酸化物を固溶化させた螢石形の結晶構造を有す
る安定化ジルコニアの焼結層の両側面にガス透過性の多
孔質白金電極をそれぞれ設け、400C以上の高温に保
持した状態で酸素分圧の異なる系を分離すると、カソー
ド側の酸素がイオンの状態で固体電解質であるZrO2
中を移動してアノード側に至り、ここで電子を放出して
酸素となり、これによりアノード側からカソード側へ電
流が流れ、との際生ずる起電力Emfは酸素分圧の対数
に比例することを利用した固体電解質酸素センサであり
、このセンサは自動車の空燃比mA/F)検出センサと
しても広く使用されている。
しかしながら、ジルコニア焼結層の厚さは通常1〜5酩
程度であり、応答性を迅速にするためには例えば850
Cのような高温で測定することが必要である。このため
センサ寿命は短かくなるばかりでなく、また信頼性も低
下するという欠点がある。
このような欠点を改善するには、ジルコニア焼結層の厚
さを1 mmよりできるだけ薄くして酸素イオンが層中
を移動する時間を短かくすれば′測定湯度も低下させる
ことができると共に、寿命の長期化にもよい影響を及ぼ
すが、ジルコニア焼結層の厚さを1間より薄くすること
は焼結層の機械的強度の点から実質的に制限される。
ところで特開昭57−145068号には、ストロンチ
ウム、ビスマスおよびコバルトの主酸化物を主体とする
、電子導電性および酸素イオン導電性を有する金kA 
6R化物複合体および酸素の分離方法が開示されており
、その金属酸化物複合体の屑の厚さは通常10−3〜l
O+4μmであると記載されている。
また上記金属酸化物複合体を製造する方法は、上記公報
によれば、ストロンチウム、ビスマス、コバルトの各々
の金属原子を含む化合物を焼成して酸化物に転換し得る
化合物、例えば酸化ストロンチウム、酸化ビスマス、酸
化コバルトの如き酸化物あるいは好ましくは硝酸塩、炭
酸塩であるが、他に硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢
酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ
化物等のハロゲン化物、あるいは水酸化物、オキシハロ
ゲン化物を所望の割合で混合し焼成する方法。
また上記記載のそれぞれの金属の塩の混合水溶液を、ア
ンモニア水等のアルカリ水溶液で加水分解するいわゆる
共沈澱法により調製した後焼成する方法が開示されてい
る。さらに寸た上記公報によれば、金属酸化物複合体を
酸素分離用として用いる場合には層状にして、なかでも
膜として使用することが好捷しく、前記記載の調製方法
によって得られた金属酸化物複合体の成膜と成膜を重ね
る方法としては、例えばベレット、シート状等の固形物
を切断、研磨等の機械的加工により成膜してもよく、粉
末状のもの、を加圧成形あるいはペースト状にして多孔
性支持体上に塗布し、焼結させるなどの方法があると開
示されている。さらに、真空蒸着法、アセチレン溶射法
、プラズマジェット法1反応性スパッタリング法、化学
気相蒸着法。
化学スプレー法2合金メッキの酸化等の成膜方法があり
、前記多孔性支持体としてはステンレス。
ブロンズ等の多孔性金属板または焼結体ならびにそれら
の複合体、多孔性シリカアルミナ、多孔性アルミナ、多
孔性マグネシア等の多孔性酸化物焼結体、窒化ホウ素等
の窒化物焼結体、炭化ケイ素等の炭化物焼結体等がある
と開示されている。
このように上記公報に記載の金属酸化物複合体が単体で
用いられる場合には機械的強度の点から望ましい薄い厚
みの膜状とするには限度があり、一方望ましい薄い厚み
の膜状で用いるためには先述のように多孔性支持体上に
複合体粉末ペーストを塗布、焼成するか、真空蒸着法で
多孔性支持体上に複合体膜を形成するかしており、何れ
にしても同公報記載の発明の金属酸化物複合体は複合体
単体もしくは多孔性支持体の表層部に担持された電子導
電性および酸素イオン導電性を有する金属酸化物の膜を
有する複合体の態様で酸素の分離に用いられている。
さて、酸素あるいは含酸素化合物を含有する流体中の酸
素が固体電解質中を透過するのは下記の諸過程を逐次経
由して行われると考えられている。
(1)膜界面への拡散。
(2)膜界面への吸着、酸素含酸素化合物分子の解離に
よる酸素原子の生成、さらに酸素原子が電子を受取るこ
とによるイオン化。
(3)酸素イオンの膜内拡散。
(4)酸素イオンの膜界面での電子放出、酸素分子への
結合、さらに膜界面よりの酸素分子の脱離、あるいは酸
素と反応性流体との反応による脱離。
(5)膜界面外への酸素あるいは上記反応による生成物
の拡散。
いま酸素が固体電解質中を効率よく透過するためには、
上記(1)〜(5)の過程が均衡して進行する必要があ
る。
ところで従来の厚膜にあっては、上記過程(3)におけ
る固体電解質中の拡散過程が律速となるため。
固体電解質膜を薄くすることが望1れていたが、従来充
分満足される固体電解質薄膜であって使用中充分な強度
を有するものは開発されていなかった。
例えば前記特開昭57−145068号においても、前
述のように金属酸化物複合体を単体で用いる場合の厚ざ
を薄くすることを目的として、酸素透過性を有する金属
酸化物複合体薄膜を多孔性支持体上に形成させるため、
前記複合体粉末ペーストを塗布、焼成する方法、真空蒸
着させる方法等が考えられろと記載されているが、これ
らの考えは何れも多孔性支持体の表面層に前記金属酸化
物複合体簿膜を形成させようとするものである。しかし
ながら多孔性支持体の表面に塗布I焼成されて形成され
る薄膜は膜厚が不均一であるばかりでなく、膜厚を薄く
するため塗布量を少なくすると多孔性支持体の表面が露
出する部分が生ずるか、あるいはいわゆるピンホールが
生じ分離特性が著しく低下する恐れが生ずる。また前記
薄膜は多孔性支持体の表面層に形成されているため、取
扱いならびに使用中に外力を受けると機械的歪により欠
落するなどの恐れが生ずる。また前記公報に示唆されて
いる真空蒸着法によって多孔性支持体の表面層に複合体
薄膜を形成することは、mJ記ペーストを塗布、焼成す
る方法よりも膜厚の調整は困難であるばかシでなく膜厚
を薄くしようとするとピンホールが生じる恐れがあると
考えられ、をらに寸た前記塗布、焼成する方法と同様に
薄膜は多孔性支持体の表面層に形成されているため、取
扱いならびに使用中に外力を受けると機械的歪により欠
落するなどの恐れが生ずることは避げられないと考えら
れる。
本発明は、従来の酸素イオン透過性を有する複合体とそ
の製造方法に見られる欠点を除去、改善することのでき
る複合体とその製造方法を提供することを目的とし、特
許請求の範囲記載の酸素イオン透過性を有する複合体と
この複合体の製造方法を提供することによって前記目的
を達成する2−゛とができる。
すなわち本発明は、多孔質基体と前記基体内の多孔質段
ISの少なくとも一部に形成された薄膜とを有する複合
体であって、前記薄膜は前記基体内において化学反応に
より形成された薄膜であシ、かつ基体と前記薄膜との何
れか少なくとも1つは酸素イオン透過性な有することを
特徴とする酸素イオン透過性を有する複合体とその製造
方法に関する。
次に本発明の詳細な説明する。
本発明の複合体は、多孔質基体の内部において化学反応
により形成された薄膜を有する複合体であり、第1図は
この複合体円板を厚さ方向に切った縦断面拡大説明図で
あシ、1は複合体、2は複合体の多孔質基体の多孔質部
、3は多孔質基体の固体部に担持されている薄膜である
。この薄膜3は化学反応により生成された薄膜である。
前記化学反応を生起させるには多孔質基体2ケ例えば第
2図に示すように円盤状に成形してムライト管4内に該
管を閉塞ずろように挿入し、該管の両端から細い管5な
それぞれ挿入してそれらの先端が多孔質基体根近傍に達
するようにさせて、それぞれの細い管より反応性流体A
、  Bをそれぞれ導入する。そうすると流体へ、Bは
多孔質基体内部において接触して流体A、  B内にそ
れぞれ含有される反応性物質al  bが化学反応を生
起して反応生成物が薄膜として多孔質基体2ケに析出す
る。
第3図は本発明の複合体の1部の多孔質基体と薄膜の相
関的配列構造をミクロ的に示す縦断面説明図であり、1
は本発明の複合体、21は多孔質基体の固体部、31は
前記多孔質基体の固体部21に担持きれている薄膜、4
1.51はそれぞれ多孔質基体の固体部21中の細孔で
あって、41は薄膜31の左側に形成されている細孔、
51は薄膜31の右側に形成されている細孔である。
い1酸素を含有する流体が薄膜31の左側の細孔41を
軽て複合体1内に流入すると、流体分子の移動は細孔を
通じて速やかに行われる。従って細孔部分における透過
機構は多孔質基体の固体部の酸素透過性の有無にかかわ
らず、いわゆる細孔内拡散であると考えることができる
。第3図において・印は酸素分子であり、0印は酸素以
外の気体の分子であり、薄膜の右側の細孔51内ならび
に複合体1の外方には酸素分子が存在している状態が示
されている。
な卦本発明の複合体のマクロ的構造は、多孔質基体を構
成する固体ならびに前記基体内部に担持される薄膜がそ
れぞれ酸素イオンに対する透過性が有るか無いかによっ
て下記の表に示す如き(a)。
(b)、(C)3種の態様がある。
第  1  表 態Q (a)の場合には第4図(a)に示すように含酸
素流体中の酸素分子は細孔41中を拡散して薄膜31の
左側に到達し、イオンの状態で薄膜31中を透過して薄
膜31の右側の細孔51に到達し、細孔51中を拡散し
て複合体lより流出する。
さて薄膜31は酸素イオン透過性を有する薄膜であり、
基体の固体部21は酸素イオン透過性を有しないから酸
素イオンは薄膜31の中だけを透過して細孔51中に拡
散する。
態様(b)の場合には第4図中)に示すように多孔質基
体の固体部21は酸素イオンに対する透過性があり、薄
膜31は酸素イオンに対する透過性がないから、含酸素
流体中の酸素分子は細孔41中を拡散して薄膜31の左
側に到達し、ここで多孔質基体を構成する固体21内を
透過して薄膜31の右側の細孔51内に出て、細孔51
を経て複合体lの外へ流出する。
態様(C)の場合には第4図(C)に示すように多孔質
基体の固体部21.薄膜31はともに酸素イオンに対す
る透過性を有しているので、含酸素流体中の酸素分子は
細孔41中を拡散して薄膜31の左側に到達し、ここで
固体21と薄膜31の何れをも透過して薄膜31の右側
の細孔51に到達し、細孔中を拡散して複合体lより流
出する。この際酸素分子が固体21.薄膜31のどちら
をより優先的に透過するかは固体21と薄膜31との酸
素イオン透過能の大きい方をより多く透過することにな
る。
なお本発明の酸素イオン透過性を有する複合体中の7!
lj 瞑は、本発明の前記複合体の製造方法について詳
しく説明されている如く、通常の平膜とは異なり、薄膜
の両側表面は薄膜の幾何学的断面積よりもはるかに広い
表面積すなわち多数の皺あるいは繊毛状突起を有してい
るため、従来の複合体に比し極めて効率的な機能を発揮
することができる0 壕だ、上記薄膜両側の広い表面の少なくと本いずれか一
面に、酸素あるいは含酸素化合物より原子−状酸麦に解
離するための触媒を含浸することによって一層効率を高
めることができる。
−i+、ポンプあるいは酸素センサーとして使用するた
めに電極が必要とされる場合には、この広い両側表面に
電極成分を含浸させてとりつければいわゆる過電圧の小
さい優れた電極となる。
ところで本発明の複合体は、多孔質体の一部分を閉塞さ
せたものである。一般に、多孔質体を通じての輸送は多
孔質体の細孔部分を通じての拡散によってなされ、多孔
質体の厚さ△■、に対して着目成分の濃度差が△Cであ
る時、単位断面積当りの輸送の速度Fは次式で与えられ
る、。
Deは有効拡散係数と呼ばれ、多孔質体の種類によって
決まる定数である。Deは化学種にも依存するが、特定
成分のみを透過させるというような機能は通常は期待で
きず、この意味で非選択的な透過機構と言える。
本発明の複合体の薄膜担持部分の両側においては、それ
ぞれ上に示した機構で化学種の輸送がなされる。薄膜部
分では、基体、薄膜の少なくともいずれか一方が酸素の
みを選択的に透過し得る。
したがって、複合体としては酸素のみを選択的に透過す
ることになるのである。
次に、定常的に、複合体の一面から他の面に向けて酸素
の輸送が行われ濃度Co2,1の含酸素流体から濃度C
o 2 + 2の純酸素を得ている時の酸素濃度の、酸
素輸送の方向における分布の例を第5図に示す。
定常操作における酸素の透過速度F(酸素モル数/膜面
積・時間)は Drnは、酸素イオン透過性の固体電解質中の酸素の拡
散係数であるが、通常、多孔質体の有効拡散係数Deは
Dmより5ケタ以上も大きい。したがって、十式のよう
に定常操作の場合には酸素の濃度勾配△C/△Lはほと
んど薄膜部に存在することになり、さらに、多孔質部の
厚さ△L1+△L2が、薄膜部の厚さ△Lmに比較して
De 、!: Dmの比近く甘で厚くならない限り、多
孔質部の濃度差 Co2,1Co2 、1 、  CO
2’、i  Co2,2は Co2.m −Co2.m
’に比して無視できることになる。したがってこのよう
な時、薄膜の両側の多孔質部は酸素透過に対してほとん
ど抵抗とならず薄膜部への機械的強度賦与のみに寄与す
ることになる。
Co2.mは、薄膜部分の固体電解質中の酸素濃度を表
わすが、この値は接触している多孔質部の流体中の酸素
濃度Co2.i との化学平衡で決まる値よりも小さい
。この原因は、流体中の酸素分子が固体に吸着し原子に
解離して、電子を受は取りイオン化する過程の速度が有
限であるためで、このために酸素の透過能が低下するこ
とになる。上記過程が十分早い場合に、Co2.mがC
o2.iとの化学平衡値となり、もつとも効率が大きく
なる。同様にして、Co2’+mは一般にはCo2: 
iと化学平衡にある濃度よりも大きく、電子の放出、酸
素原子の合一。
酸素分子の脱離が十分に早い時にCo2’、mがCo2
’、 iと化学平衡に達し、透過能を増大させることが
できる。
したがって、本複合体をより効果的に利用するための条
件は、膜厚さ△Lmを小さくするとともに膜の両端に電
子の授受、酸素分子の解離や合一などを十分速やかに行
わせるための、固体電解質。
触媒、電極、含酸素流体の同時接触面を十分に存在させ
ることである。このために、細孔径が小さい、好ましく
は1μ以下、より好ましくは1000λ以下、さらに好
ましくは1001以下の平均細孔径を有する多孔質基体
の使用が重要である。
このように細孔径が小さい多孔質基体を使用することが
重要であることの理由を以下に説明する。
後述するように、本発明の複合体の製造方法によれば、
多孔質基体の両側よりそれぞれ反応性成分a・bを拡散
侵入させ、a・b画成分間の反応による固体生成物を細
孔中に析出させる。上記反応の反応速度はa + b濃
度の積に比例する。
a + b濃度の積は多孔質基体の内部において、多孔
質基体両側に向かって減少する分布となる。
したがって、固体生成物析出による薄膜が生成される過
程は第6図に示すように、先ず薄膜が化学反応により析
出し始める初期は同図(5)に示す如く析出物31が細
孔壁に析出し、同図の)に示す如く析出物31の厚さが
増して細孔の通路は次第に細くなり、最終的には同図0
に示す如く析出物31で通路が完全に閉塞される。その
後は流体A、Bを細孔の両側から流入させても成分a 
+ bの接触は薄膜31の存在によりはばまれるので接
触反応による析出は生起しない。
このような薄膜製造機構から、製造される薄膜31の閉
塞部分の厚さ、すなわち薄膜の有効厚さはほぼ多孔質基
体の細孔径の大きさと相等しい程度のものになるし、ま
た膜両側の表面積は細孔径に反比例して増大することに
なる。したがって薄い膜でその両側に広い流体、固体の
接触面を有する複合体を得るためには細孔径の小さい多
孔質基体を用いることが必要である。
本発明の複合体において、多孔質基体であって酸素イオ
ン透過性を有しない基体はSet Y+ 希土類元素、
 Tin Zr+ Hf 、V、Nb+ Ta+ Zn
+ Ga、Sn+Sb+ Bit Mo+ W ;前記
元素のなかから選ばれる何れか2種以上からなる合金;
前記金属あるいは合金の窒化物、炭化物、硼化物; M
g+ Car Sr・Ba・Cr、Mrl、Fe、Co
、Ni、Cu、kt、Sl、Pb:  前記元素のなか
から選ばれる何れか2種以上からなる合金;前記元素あ
るいは合金の酸化物、窒化物、炭化物、硼化物二の何れ
か少なくとも1つからなる基体である。
上記酸素イオン透過性を有しない基体中電気抵抗率か1
0Ω・cm以上の本のは金網1合金からなる基体が多く
、これら金属2合金とこれら金属1合金の酸化物、窒化
物、炭化物、硼化物のなかから選ばれる何れか少なくと
も1種よりなるサーメット系基体を用いるとき、金属9
合金の配合割合を変えることによって電気抵抗を調整す
ることができる。
本発明の複合体において、多孔質基体であって酸素イオ
ン透過性を有するものとしては、 Sc+Y+希土類元
素+ Tit Zr+ Hf+ Ta+ Zn+ Ca
r Snt Sb+Biのなかから選ばれる何れか少な
くとも1種の酸化物がある。前記酸化物であって電気抵
抗率がlO3Ω・儂より大きい基体には、例えばTi 
+ Zr 、Bi等の酸化物があり、一方電気抵抗率が
1o3Ω・cm以上の基体には、例えばCar 8n+
 Znなどの酸化物がある。
また電気抵抗率は上記種々の酸化物の配合割合を変える
ことによって調整することができる。
本発明の複合体において、薄膜であって酸素イオン透過
性を有するものとしてはSc、 Y、希土類元%+ T
in Zr+ Hf+ Ta、 Zn+ Car Sn
+ Sb+ Biのなかから選ばれる何れか少なくとも
1種の酸化物がある。
前記酸化物であって電気抵抗率が103Ω・ひより大き
い薄膜には、例えばTin Zr + Bi等の酸化物
があり、一方電気抵抗率が103Ω・cm以上の薄膜に
は例えばGa・Sn+ Zn等の酸化物がある。
本発明の複合体において、上述のように多孔質基体と薄
膜の電気抵抗率の大、小により、第2表に示す如き用途
がある。
第  2  表 次に酸素イオン透過性薄膜を酸素分離膜として利用する
ことのできる機構、すなわち酸素ポンプ機構について説
明する。
安定化ジルコ冊アの如く電子伝導性が酸素イオン透過性
に比して小さい場合、酸素は透過の上流側で電子を受は
取ってイオン化し、下流側で電子を放出する。従って下
流に電子が蓄積する。連続的に酸素が輸送される時には
、下流より上流へ向けての電子の流れと上流から下流へ
の酸素イオンの流れがつり合うことになり、究極的には
透過速度は電子伝導速度によって律せられる。
さて外部回路を通じて下流より上流への電子の流れを生
じさせれば酸素の透過は速やくなり、さらに下流に正、
上流に負となるように電圧を印加すれば透過速度は一層
速やくなり、さらに下流酸素:a度を上流のそれより大
きくすることができるので酸素ポンプを構成することが
できる。すなわち本発明の複合体は膜厚が薄く、しかも
膜の両面に大きな界面面積を有するためにこのような酸
素ポンプを実用化させることができる。
他の1つの態様として電圧を印加することはできないが
、下流より上流への速かな電子のフィードバックにより
酸素の透過速度を高めることを目的とする場合には、多
孔質基体、薄膜の何れか少なくとも一方に十分な電子伝
導性を付与すること、すなわち多孔質基体、薄膜の何れ
か少なくとも1つとして電気抵抗率103Ω・cm以上
、より好ましくは1Ω・cm以上のものを用いることに
よって前記目的を達することができる。本発明の複合体
のこのような態様にあっては、複合体内に電位差が発生
しないため酸素センサとして用いることはできず、また
酸素ポンプ機能をも有しないが、例えば空気を20気圧
に圧縮して複合体の一方側面に供給することにより4気
圧の酸素分圧となることを利用して、他方側面に4気圧
以下の圧力を有する純酸素を得ることができるので、本
発明の複合体をこのような目的のため効果的に使用する
ことができる。
本発明の目的は、酸素分子の分離・濃縮に限定されない
。すなわち、流体中の含酸素化合物を解離して原子状酸
素を発生させるととKよって酸素のみを糸外にとり出す
ためKも使用できる。例えば、薄膜両面に存在する広い
界面積を有する、流体と酸素透過能を有する固体電解質
との接触面に触媒を担持させる。触媒としてNiを担持
させた本発明複合体の一面に一酸化炭素と水素とを流通
させ、他の面ではN2等の不活性ガスを流し、場合によ
ってはさらに両面の間に電圧を印加してやれば、省エネ
ルギー的で安全なメタン製造反応器となる。これをさら
に説明する。
一酸素炭素と水素とよりメタンを製造する方法は、次の
化学量論式に基いて進行することが知られている。
CO+ 3H2→ CH4+ N20 この反応では、3モルの水素のうちエモルは水となって
燃焼してしまうために、無駄に水素が消費されるばかり
でなく、その反応に伴う大きな発熱が反応装置の熱的暴
走を引き起しかねないなど、取り扱い操作上の困難をも
提供しているのである。
一方、この触媒反応は00分子からC原子と0原子への
解離反応を経由して進行することが知られている。した
がって、C原子を反応系外へ取り出してやれば、水素の
無駄な消費を伴わない省エネルギー的で、しかも発熱が
はるかに抑制されるために安全なメタン製造反応器とな
るのである。
さらにまた、現在麻酔剤として大量に使用され、医療従
事者への悪影響の懸念されているN20の安全な処理の
ためにも有利に使用し得る。例えは、本発明複合体の薄
膜の両側界面に白金触媒を担持させる。白金はN20よ
りOを解離させる反応、OとN2よりN20を生成する
反応いずれに対しても優れた触媒となる。そこで、手術
室のN20で汚染された空気を本発明複合体の一方の面
に、N2を他の面に流すことによりN20をN2として
手術室に戻すことができる。もしも室内の空気とN2を
直接白金触媒と接触させてN20+H2→N2 + 1
(20なる反応でN20を除去したとすると、未反応の
N2が室内に導入されて危険であるために、こうした方
法はとれないのであり、こりた例は数多く本発明の適用
の範囲は非常に広い。
含酸素化合物に対してもこのように広い用途がとの接触
面積を持つという特長に由来しているのである。
次に本発明の酸素イオン透過性を有する複合体の製造方
法について説明する。
多孔質基体円板を例えばムライト管内に嵌装し、管の両
端から細いチューブを前記円板の近傍に先端が到達する
まで挿入して1反応性成分a、bを含有する流体A、B
をそれぞれのチューブから流入すると、多孔質基体内部
において成分a + bが接触して化学反応が生起し、
これによって反応生成物が固体状で析出する。固体の析
出で薄膜が生成する過程は、第6図で模式的に示した通
りであるが、こうした製造方法は3つの大きな原理的な
特長を有している。すなわち第1に膜の厚さが製する固
体電解質と流体との接触の場を提供する広い界面が生成
することである。
以下、上記3つの点について順次説明する。
第1は多孔質基体の両側から侵入する反応性成分間の接
触は第6図析出物31の閉塞、すなわち薄膜の完成とと
もに妨げられてそれ以上固体析出物の析出は進行しない
のであるからである。この点は蒸着法などでの製膜では
、蒸着時間の厳密な制御が膜厚の制御のために必要であ
ることを考えると本発明の製造方法の重要な利点である
ことが明らかである。
第2のピンホールが生じないという点も本発明の極めて
重要な利点である。
固体薄膜は、高い選択透過性、省エネルギー等の潜在的
利点を有しているが、ピンホールが生ずると選択性が急
激に低下するために実用化には困難が伴っていた。多孔
質体の両側から侵入する化学種間の反応は閉塞が完了す
るまで反応が続くという本発明の製造法の特徴からして
、原理的に分子レベルでピンホールは存在し得ない。こ
の点は他の製造方法に比べて類を見ない特長であると言
うことができる。
第3の薄膜両側の酸素透過能を有する固体と流体との広
い接触面に関して説明する。
多孔質基体の構造は実際には極めて複雑であり、固体部
、細孔部それぞれが連続体であって、固体部の表面積は
小さいものでも1 m27g−程度、細孔径の小さい活
性炭などでは1500 m2/fにも達するものがある
。こうした多孔質基体の細孔中に薄膜を担持させた、薄
膜部分、第1図薄膜3の構造は現実には極めて複雑なも
のとなる。例えてみれば、2種類の細い線を用いてより
線を作り、さらにより線をより合わせたような複合体で
あって、2種類のうちの1種類が多孔質基体を構成する
固体、他の1種類が反応により析出した固体で、線間の
空隙が流体との接触部分であるような構造と言えよう。
したがって、2種の固体の少なくとも一方である酸素透
過能を有する固体と流体とは薄膜の両゛側に広い接触面
積を有するのである。
本発明の%像の1つは膜厚が極めて薄いことにあり、こ
のため固体電解質を通じての固相拡散の拡散抵抗が減少
し、透過速度が著しく増大するために、酸素あるいは含
酸素分子の解離、電子受授等の界面過程が律速となる。
この界面過程の進行のためには、固体電解質、酸素分子
の解離、再結合の触媒、電子授受のための電極および酸
素分子あるいは含酸素分子を含有する流体の同時接触面
(4相あるいは触媒が電極機能を兼ねる場合には3相の
いわゆる多相接触面)を十分に形成させる必要がある。
本発明によれば、例えば触媒および電極を兼ねることが
できるPt、Ag等の金属を薄膜両面に担持させること
により、前記の酸素透過能を有する固体と流体との広い
接触面が多相接触面となるため、上記多相接触面を十分
に形成させることができる。
金属を薄膜面に担持させるには硝酸銀、塩化白金酸溶液
などを含浸させる担持触媒の製造方法を用いることがで
きる。
本発明の製造方法において、薄膜であって酸化物状態で
酸素イオン透過性を有する薄膜を基体内に形成させるに
は、Sc、 Y、希土類元素、 Ti、 Zr。
Hf + V+ Nb+ Ta、Zn、Ga+ 8n、
Sb+ Bi 9Mo+ W ノなかから選ばれる何れ
か少なくとも1種の元素゛の塩化物等のハロゲン化物、
硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の無機酸塩類、酢
酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩類、アルコキシド、アセ
トネート。
オキソ化合物等の有機金属化合物のなかから選ばれる何
れか少なくとも1種を含む流体を多孔質基体の1つの側
面に、酸化剤、還元剤、塩基、酸。
アルコール、水のなかから選ばれるいずれか少なくとも
1種を含有する流体を前記多孔質基体の他の側面に導入
して、両側面にそれぞれ導入される流体の接触反応によ
り析出する析出物よりなる薄膜な多孔質基体内に生成さ
せ、前記析出物薄膜が酸化物薄膜でないときにはさらに
前記薄膜が生成された多孔質基体を焼成して前記薄膜を
酸化物薄膜とすることができる。
また前記酸化剤としては例えば酸素、二酸化塩素等を用
いることができ、前記還元剤としては例えばH2+ C
2H4等を用いることができ、前記酸としては例えば硝
酸、酢酸等を用いることができ、また前記アルコールと
しては例えばメタノール等を有利に用いることができる
一方本発明の製造方法において、薄膜であって酸素イオ
ン透過性を有しない薄膜を基体内に形成させるには、例
えば、いわゆる気相析出法により8102.813N4
1 BF’L A1.Nをを薄膜状に析出させれば良い
次に本発明を実施例について説明する。
実施例l Bi2O391部、 Er029部よりなる市販の粉末
を混合して乳鉢中で十分に粉砕、混合した後、るつぼ中
に装入し850Cに加熱溶融して固溶体となし、冷却後
との固溶体を乳鉢中で充分に粉砕して粒度0.1〜0.
3μmの範囲内で平均粒度0.2μmの粉末を得た。こ
の粉末を型内に入れl 、 5 t/crrL2の圧力
で直径1011Q5’厚さ6闘の円板に成型した後、8
00Cで20時間焼結した。このようにして得た焼結体
は気孔率が25%の多孔質体であった。この焼結体の両
側に10vanl 、 10anのムライト管を接着、
円板側面のシールも同時に行った。
上記の試料に、第1図に示すようなガス導入管5、ガス
排出管6を両側に取りつけ、長さ8cILの管状電気炉
中央に多孔質体21が位置するように設置した。焼結体
近傍温度を200Cに維持し両端よりそれぞれ4塩化チ
タン(7ssHg)を含むHeガス、 H2O(4mH
g )を含有するH2ガスを流入させた。Heガス中の
H2をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、ガ
ス流通後約12分程でH2が検知されなくなり、TiO
2の薄膜が生成したことが明らかになった。
次に、電気炉より取ね出し、多孔質体部にAgNO3飽
和水溶液を含浸させ450Cで焼成する操作を2回繰返
した。これによってAg粒子が生成した。さらに、白金
線を多孔質複合体の両面に銀ペーストによって固定し、
再び同図のごとくガスの導入、排出部を設置、電気炉内
に設置した。
操作温度400C1板両端間に5.0■の印加電圧を与
え、一方より活性炭、シリカゲルで精製した空気、他方
よりHeガスをそれぞれ10d/minで流入させたと
ころ、He中の酸素濃度は32%であつた。
上記実施例によれば、4.7−/minの酸素が空気か
らHe中に濃縮・分離されたことにkす、表面積当り6
 、0−/min −an2という大きな透過速度が、
400Cという低温度で得られていることがわかる。
実施例2 実施例1で製造した複合体を、実施例1で用いた装置を
・使い、複合体の1面を純酸素、他の1面にヘリウムで
希釈した酸素を接触させて、測定温1i 400 t:
とし、実施例1で説明した両面の白金線間に生ずる電位
差を測定したところ、ヘリウム中の酸素濃度と電位差と
の間に衷3に示すような対応関係が得られた。この結果
は本発明の複合体が400C程度の温度で酸素センサー
として使用し得ることを示している。
実施例3 実施例1と同様の方法で、Bi2O391部とEr02
9部とよりなる同様の多孔質円板を製造した。次にこの
円板を硝酸銀飽和水溶液に含浸させ450Cで焼成した
。この操作によってAg粒子が、多孔質基体細孔中に生
成した。次にこの多孔質体に、実施例1と同様に、両面
にムライト管およびガス導入用のパイレックス製細管を
設置し、管状電気炉に設置し、200Cにて両端より4
塩化チタンを含むHeガス、H2Oを含有するH2ガス
を注入して、T i 02薄膜を生成した。次に、この
複合体部分を約400Cに維持し、−面より純酸素を1
00 alum in 。
他の一面よりHeを5.0ゴ/minで流通させて、 
He気流中の酸素分圧をガスクロマトグラフィーにより
測定したところ、10.3%であった。 このときHe
気流中の窒素の濃度は0.05%以下であって、空気な
どの実験流路へのもれ込みはほとんど無視できるので、
Ag粒子によって電子伝導性が生じたため電圧を印加し
ない条件で、0.66InIv/m1n−一という大き
な透過速度が得られたことになる。
以上本発明の複合体は酸素を含有する気体中の酸素を分
離すること、含酸素化合物を含む流体中から酸素を分離
すること、酸素を含有する気体中の酸素を検知すること
、酸素を含有する気体中の酸素をポンプすること等の種
々の用途に使用することのできる、従来の前記用途に使
用される複合体に比して極めて効率よく、かつ耐久性の
ある複合体である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の複合体を厚さ方向に切った縦断面拡大
説明図、第2図は本発明の複合体を製造するのに用いら
れる装置の1つの態様を示す縦断面図、第3図は本発明
の複合体の一部の多孔質基体と薄膜との相関的配列構造
をミクロ的に示す縦断面説明図、第4図(a)、Φ)、
(e)は前記第3図の配列構造において、第1表の態様
(a) 、 (b) 、 (C)をそれぞれミクロ的に
示す縦断面説明図、第5図は定常的に複合体の一面から
他の面に向けて酸素の輸送が行われる時の酸素濃度の酸
素輸送の方向における分布の例を示す説明図、第6図(
A1.(B)、(C)は薄第S図 図面の浄書(内容に変更なし) 第6図 fA)             (B)      
      (C)析北初N  押上キ荊   析出兜 手絖補正書(方式) 昭和AO年7月17日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1、事件の表示  昭和59年特許願第21990号2
、発明の名称  酸素イオン透過性を有する複合体とこ
の複合体の製造方法 3 補正をする者 事件との関係  特許出願人 シンジュククシンオガワマチ 住所 東京都新宿区新小川町6丁目27番地4、代理人
〒104 昭和60年6月25日 (発送日) 6 補正により増加する発明の数  なし7、補正の対
象   図 面 8 補正の内容

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、多孔質基体と前記基体内の多孔質部の少なくとも一
    部に形成された薄膜とを有する複合体であって、前記薄
    膜は前記基体内において化学反応により形成された薄膜
    であり、かつ前記基体と前記薄膜との何れか少なくとも
    1つは酸素イオン透過性を有することを特徴とする酸素
    イオン透過性を有する複合体。 2、前記薄膜は前記基体の両側の1つの側より前記基体
    内に浸入する流体と他の側より前記基体内に浸入する前
    記流体と異なる種類の流体とが前記基体内部において接
    触して化学反応により形成される酸素イオン透過性を有
    する薄膜であり、前記多孔質基体は酸素イオン透過性を
    有しない多孔質基体であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の複合体。 3、前記薄膜は前記基体の両側の1つの側より前記基体
    内に浸入する流体と他の側より前記基体内に浸入する前
    記流体と異なる種類の流体とが前記基体内部において接
    触して化学反応により形成される酸素イオン透過性を有
    しない薄膜であり、前記多孔質基体は酸素イオン透過性
    を有する多孔質基体であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の複合体。 4、前記薄膜は前記基体の両側の1つの側より前記基体
    内に浸入する流体と他の側より前記基体内に浸入する前
    記流体と異なる種類の流体とが前記基体内部において接
    触して化学反応により形成される酸素イオン透過性を有
    する薄膜であり、前記多孔質基体は酸素イオン透過性を
    有する多孔質基体であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の複合体。 5、前記基体と前記薄膜との巨視的境界面積に対して、
    前記薄膜の両側において酸素の授受が行われる実質的境
    界面積はそれぞれ少なくとも10倍である特許請求の範
    囲第1項記載の複合体。 6、前記基体と前記薄膜との巨視的境界面積に対して、
    前記薄膜の両側において酸素の授受が行われる実質的境
    界面積はそれぞれ少なくとも100倍である特許請求の
    範囲第5項記載の複合体。 7、前記酸素イオン透過性を有する薄膜は、Sc、Y、
    希土類元素、Ti、Zr、Hf、Ta、Zn、Ga、S
    n、Sb、Biのなかから選ばれる何れか少なくとも1
    種の酸化物よりなることを特徴とする特許請求の範囲第
    2あるいは4項記載の複合体。 8、前記酸素イオン透過性を有する多孔質基体はSc、
    Y、希土類元素、Ti、Zr、Hf、Ta、Zn、Ga
    、Sn、Sb、Biのなかから選ばれる何れか少なくと
    も1種の酸化物よりなることを特徴とする特許請求の範
    囲第3あるいは4項記載の複合体。 9、前記基体、薄膜のうち何れか少なくとも一方が10
    ^3Ω・cm以下の電気抵抗率を有する特許請求の範囲
    第1項記載の複合体。 10、前記基体、薄膜のうち何れか少なくとも一方が1
    Ω・cm以下の電気抵抗率を有する特許請求の範囲第9
    項記載の複合体。 11、前記基体および薄膜はそれぞれ10^3Ω・cm
    以上の電気抵抗率を有する特許請求の範囲第1項記載の
    複合体。 12、前記基体および薄膜はそれぞれ10^6Ω・cm
    以上の電気抵抗率を有する特許請求の範囲第11項記載
    の複合体。 13、酸化物状態において酸素イオン透過性を有する化
    合物のなかから選ばれる何れか少なくとも1種を含有す
    る流体を多孔質基体の1つの側面に、前記流体と接触し
    たとき接触反応により析出物を生成させることのできる
    流体を前記多孔質基体の他の側面に導入して、多孔質基
    体内に析出物よりなる薄膜を生成させ、前記析出物より
    なる薄膜が酸化物薄膜でないときにはさらに前記薄膜が
    生成された多孔質基体を焼成して前記薄膜を酸化物薄膜
    となすことを特徴とする酸素イオン透過性を有する複合
    体の製造方法。 14、酸化物状態で酸素イオン透過性を有するSc、Y
    、希土類元素、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Z
    n、Ga、Sn、Sb、Bi、Mo、Wのなかから選ば
    れる何れか少なくとも1種の元素の塩化物等のハロゲン
    化物、硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の無機塩類
    、酢酸塩、シュウ酸塩等の有機酸塩類、アルコキシド、
    アセトネート、オキソ化合物等の有機金属化合物のなか
    から選ばれる何れか少なくとも1種を含む流体を多孔質
    基体の1つの側面に、酸化剤、還元剤、塩基、酸、アル
    コール、水のなかから選ばれるいずれか少なくとも1種
    を含有する流体を前記多孔質基体の他の側面に導入して
    、両側面にそれぞれ導入される流体の接触反応により析
    出する析出物よりなる薄膜を多孔質基体内に生成させ、
    前記析出物よりなる薄膜が酸化物薄膜でないときにはさ
    らに前記薄膜が生成された多孔質基体を焼成して前記薄
    膜を酸化物薄膜となすことを特徴とする特許請求の範囲
    第13項記載の方法。 15、前記酸化剤は酸素、二酸化塩素等であり、前記還
    元剤はH_2、C_2H_4等であり、前記塩基はNH
    _3、NaOH等であり、前記酸は硝酸、酢酸等であり
    、また前記アルコールはメタノール等である特許請求の
    範囲第14項記載の方法。 16、Sc、Y、希土類元素、Ti、Zr、Hf、V、
    Nb、Ta、Zn、Ga、Sn、Sb、Bi、Mo、W
    のなかから選ばれる何れか少なくとも1つの酸素イオン
    透過性を有する酸化物よりなる多孔質基体の両側面から
    それぞれ流体を多孔質基体内に導入して、前記それぞれ
    の流体の接触反応により酸素非透過性析出物薄膜を多孔
    質基体内に生成させることを特徴とする特許請求の範囲
    第13項記載の方法。 17、Sc、Y、希土類元素、Ti、Zr、Hf、V、
    Nb、Ta、Zn、Ga、Sn、Sb、Bi、Mo、W
    ;前記元素のなかから選ばれる何れか2種以上からなる
    合金;前記金属あるいは合金の窒化物、炭化物、硼化物
    ;Mg、Ca、Sr、Ba、Cr、Mn、Fe、Co、
    Ni、Cu、Al、Si、Pb;前記元素のなかから選
    ばれる何れか2種以上からなる合金;前記元素あるいは
    合金の酸化物、窒化物、炭化物、硼化物:の何れか少な
    くとも1つからなる酸素イオン非透過性多孔質基体の両
    側面からそれぞれ流体を多孔質基体内に導入して、前記
    それぞれの流体の接触反応により酸素イオン透過性析出
    物よりなる薄膜を多孔質基体内に生成させることを特徴
    とする特許請求の範囲第13項記載の方法。
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