JP3855799B2 - 膜表面に触媒層を有する混合伝導性酸素分離膜およびそれを用いた酸素製造方法 - Google Patents

膜表面に触媒層を有する混合伝導性酸素分離膜およびそれを用いた酸素製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膜分離法による空気からの高純度酸素の大量製造に際し、酸素透過速度を大幅に改善した酸素分離膜およびそれを用いた酸素製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、空気等の酸素混合気体から酸素を分離精製するシステムとしては、主に深冷分離法、PSA法、膜分離法に基づくシステムが用いられてきた。特に深冷分離法とPSA法においては、高純度酸素を大量に製造することが可能であり、大型の酸素精製プラントをはじめとして工業的に広く用いられている。しかしながら、深冷分離法は空気を液化するために大量の電力を必要とし、またPSA法は吸着・脱着工程を繰り返すため複雑な装置機構と耐圧容器が必要であり、そのため、両方法とも酸素製造コストが比較的高価であった。
【0003】
一方、膜分離法は、他の方法と比べて安価に酸素を分離できるという特徴を持つが、精製される酸素濃度が低く、現在最も一般的な高分子膜による膜分離法においては酸素濃度はたかだか40%程度である。そのため膜分離法は、医療用酸素富化空気製造装置など、限定された一部の用途で利用されるに留まっている。
【0004】
近年、新たな膜分離技術として、混合伝導性酸素分離膜を用いた酸素分離法の研究開発が進められている。混合伝導性酸素分離膜は、酸素イオンと電子の双方が伝導可能な複合金属酸化物から成る。原料ガス(酸素混合ガス)が膜表面において解離吸着したのち膜内でイオン化して膜内を伝導し、透過ガス側表面付近で再結合することによって、酸素が生成される。混合伝導性酸素分離膜は複合金属酸化物の構造欠陥によって酸素イオンのみを運搬するため、生成される酸素の純度は理論的には100%となる。酸素イオン再結合の際放出される電子は、酸素イオンと反対方向に膜中を伝導して原料ガス側表面へ移動するため、電子を原料ガス側表面へ送るための外部電流回路が不要となる。
【0005】
このような酸素分離膜を実現する混合伝導性複合金属酸化物として、特開昭56−092103号公報においてLaxSr(1-x)CoO3(ただしX=0.1〜0.9)が示されている。この金属酸化物はペロブスカイト型の構造を示し、この金属酸化物に酸素構造欠陥を故意に与えることにより、酸素イオン伝導性と電子伝導性とが実現されている。しかしながら、酸素透過速度が低く、また空気を原料ガスとした酸素分離に用いる場合、空気中の二酸化炭素や水分の影響によって膜成分が変質し易いため、酸素透過性能が低下するといった問題点があった。そのため、ペロブスカイト構造を保ちながら、含有金属成分を変更した様々な混合伝導性酸素分離膜が研究・開発されている。
【0006】
このように、従来の混合伝導性酸素分離膜は、生成される酸素の純度は非常に高いが、酸素透過速度が小さく、工業的に大量の高純度酸素を分離製造する用途に用いる場合には広大な膜面積を必要とするため、実用化が困難であった。このため、酸素分離膜の酸素透過速度向上が重要な課題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、酸素透過速度が向上された混合伝導性酸素分離膜およびそれを用いた酸素製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは酸素分離膜として用いる混合伝導性膜における酸素透過速度を詳細に調査した。混合伝導性膜における酸素透過速度は、酸素解離速度、膜中酸素イオン伝導速度、酸素再結合速度、境膜拡散速度(再結合した直後の濃度の高い酸素が気相中へ拡散する速度)などの複数の速度因子によって構成されると考えられる。これらの各速度因子を調査した結果、酸素解離速度と酸素再結合速度とが比較的低速度であり、これらの速度が全体としての酸素透過速度に与える影響は非常に大きいという知見を得るに至った。すなわち、酸素透過速度の向上を達成するためには、酸素解離速度と酸素再結合速度との向上が重要であることを見出した。
【0009】
上記の課題を解決するための第1の方法は、混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面に酸素解離性触媒を含む層を形成することである。酸素解離性触媒により酸素解離の活性化エネルギーが低減されるため、原料ガス中の酸素が膜表面において解離吸着してイオン化する際、酸素解離速度が向上し、結果として酸素透過速度も大幅に向上する。
【0010】
第2の方法は、混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に酸素再結合性触媒を含む層を形成することである。酸素再結合性触媒により酸素再結合の活性化エネルギーが低減されるため、混合伝導性膜を通過した酸素イオンが再結合して酸素を生成する際、酸素再結合速度が向上し、酸素透過速度が大幅に向上する。
【0011】
また、これらの方法をそれぞれ単独で用いるほか、第3の方法として、両方法を組み合わせて用いることにより酸素透過速度を最大限向上させることが可能である。
【0012】
すなわち、本発明の第1の観点では、酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層とを備え、前記酸素解離性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜を提供する。
【0013】
本発明の第2の観点では、酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜を提供する。
【0014】
本発明の第3の観点では、酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素解離性触媒および/または前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜を提供する。
【0015】
上記のような混合伝導性酸素分離膜を工業用の大型酸素製造装置に適用する場合、所望の酸素透過速度を実現するためには大量の触媒が必要である。
【0016】
そこで、本発明者らは、触媒として安価に製造可能な上記ABO3 で示されるペロブスカイト型化合物からなる触媒含有層を有する混合伝導性酸素分離膜の最適な構造について調査した。すなわち、上記酸素解離性触媒と酸素再結合性触媒は、どちらも酸素イオンの移動を促進する働きを持ち、これらを同じ触媒で構成することができることから、上記ABO3 で示されるペロブスカイト型化合物を上記酸素解離性触媒または酸素再結合性触媒として用い、混合伝導性膜の原料ガス側に触媒含有層を配したもの、酸素透過側表面に触媒含有層を配したもの、混合伝導性膜の両面に触媒含有層を配したものの3種類の酸素分離膜を作製し、それぞれの酸素分離膜の酸素透過速度について詳細に調査した。その結果、上記ABO3 で示されるペロブスカイト型化合物を触媒として含有した触媒含有層を酸素透過側表面のみに配した酸素分離膜において、他の酸素分離膜に比べて特に良好な酸素透過速度が得られることを知見した。
【0017】
そのため、本発明の第4の観点では、酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなり、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面には触媒含有層を設けないことを特徴とする混合伝導性酸素分離膜を提供する。
0018
さらに、本発明の第の観点では、以上のような混合伝導性酸素分離膜を用いて酸素を製造することを特徴とする酸素製造方法を提供する。
0019
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る混合伝導性酸素分離膜の第1の実施形態を示す概略図であり、混合伝導性膜1と、その原料ガス供給側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層2とを備える。
図2は、混合伝導性酸素分離膜の第2の実施形態を示す概略図であり、混合伝導性膜1と、その透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層3とを備える。
図3は、混合伝導性酸素分離膜の第3の実施形態を示す概略図であり、混合伝導性膜1と、原料ガス供給側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層2と、透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層3とを備える。
0020
図1〜図3において用いられる混合伝導性膜1の材質としては、ペロブスカイト型金属酸化物、または酸化金属安定化ジルコニア、カルシウム安定化ジルコニアなどが挙げられる。膜厚は、数十μmから数百μmが望ましい。これは、膜厚がこの範囲を下回ると膜の両面にかかる圧力差に耐えうる強度が得られないからであり、膜厚がこの範囲を上回ると酸素透過速度が大幅に低下するからである。
0021
混合伝導性膜1の作製は、所望の金属酸化物を焼成し粉砕した粉末を、通常の手段に従って所望の形状に圧縮するなどして行う。なお、後述するように多孔質支持体上へ混合伝導性膜1を形成する場合には、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の薄膜形成方法を用いることができる。
0022
酸素解離性触媒含有層2に含まれる酸素解離性触媒、および酸素再結合性触媒含有層3に含まれる酸素再結合性触媒としては、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型金属酸化物を用いることができる。ここで、Aは、LaおよびSmなどの希土類元素、Ca、Sr、Baの中から選択される少なくとも1種の元素であり、Bは、Co、Fe、Ni、Cuの中から選択される少なくとも1種の元素である。触媒含有層2、3の厚みは、それぞれ数μm〜数十μmが望ましく、50μm以下、さらには20〜50μmがより望ましい。
0023
混合伝導性膜1上へ触媒含有層2、3を形成する方法としては、触媒粉末を膜1上に塗布する方法のほか、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の薄膜形成方法を使用することができる。
0024
膜強度を補強するために、図4に示すように、前述したような連続貫通孔を有する多孔質支持体4上に、混合伝導性膜1ならびに触媒含有層2および/または触媒含有層3を形成しても良い(図4は混合伝導性膜1および触媒含有層3を形成した例を示す)。この場合には、多孔質支持体4上に、混合伝導性膜1とともに触媒含有層2、3を、前述したイオンプレーティングなどの薄膜形成方法等を用いて形成する。多孔質支持体4の材質としては、混合伝導性膜1、酸素解離性触媒、酸素再結合性触媒などと反応して複合金属酸化物たとえばスピネルを形成するようなことがなく、かつ、これらの材料と熱膨張係数が等しいものが好ましい。例としては、ペロブスカイト型金属酸化物、マグネシア等が挙げられる。
0025
以上のように作製した触媒含有層2、3を有する混合伝導性膜1の形態としては、平面膜、またはチューブ状多孔質支持体の外表面に混合伝導性膜1を形成させたシェルチューブ構造などがあり、使用目的に応じて選択できる。
0026
図1に示す第1実施形態においては、原料ガス10(酸素含有ガス:空気など)を500〜1300℃に加熱する。そして、混合伝導性膜1の原料ガス側を加圧するか、または透過ガス側を減圧するかもしくは窒素パージなどを行うことによって、混合伝導性膜1の両面間に酸素分圧差を与える。この酸素分圧差が駆動力となって、原料ガス10中の酸素が混合伝導性膜1表面で解離し、電子40を得て酸素イオン20として混合伝導性膜1中を伝導する。この際、原料ガス側膜表面に形成された酸素解離性触媒含有層2中に存在する酸素解離性触媒の効果によって酸素解離の活性化エネルギーが低減されるため、酸素の解離・イオン化速度が向上し、その結果、酸素透過速度が向上する。混合伝導性膜1中を伝導した酸素イオン20は、透過ガス側膜表面付近で再結合して、酸素30を生成する。酸素イオンから放出された電子40は、混合伝導性膜1中を伝導して、前述したように原料ガス側表面付近で解離した酸素をイオン化する。
0027
図2に示す第2実施形態においては、原料ガス10中の酸素が原料ガス側膜表面で解離し、電子40を得て酸素イオン20として混合伝導性膜1中を伝導する。酸素イオン20は透過ガス側膜表面付近で再結合して、酸素30を生成する。この際、透過ガス側膜表面に形成された酸素再結合性触媒含有層3中に存在する酸素再結合性触媒によって、酸素再結合の活性化エネルギーが低減されるため、酸素再結合速度が向上し、結果として酸素透過速度ひいては酸素30の生成速度が向上する。
0028
触媒として安価に製造可能な上記ABO3型化合物(ABO3型金属酸化物触媒)を用いることにより、図2に示す第2の実施形態の混合伝導性膜1と、その透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層3とを備える構造が、図1に示す酸素解離性触媒含有層2を設けた構造や、図3に示す酸素解離性触媒含有層2および酸素再結合性触媒含有層3の両方を設けた構造よりも、酸素透過速度が大きくなる。つまり、酸素再結合性触媒含有層3のみを設けることにより、良好な酸素透過速度を得ることができる。
0029
上述したように、酸素再結合触媒含有層3の厚みは数μm〜数十μmが望ましく、50μm以下、さらには20〜50μmがより望ましい。厚みが数十μm、特に50μmよりも厚くなると、酸素イオンが触媒含有層を通過するのに時間がかかり、酸素透過速度低下を招くおそれがあり、一方、数μmより薄いと十分な触媒担持量を確保できず、触媒効果が発揮できない。
0030
なお、本発明においては、排ガス燃焼などで発生する高温排ガスを原料ガスとして用いても良い。排ガスは二酸化炭素を含んでいるが、本発明の混合伝導性膜を用いた酸素生成方法では例えば800℃以上の高温が必要であるため、高温排ガス中の廃熱を有効利用して効率的に酸素を生成することができる。
0031
次に、上記混合伝導性酸素分離膜を利用して酸素を製造する酸素製造装置を備えた電力併産型のシステムについて説明する。図5はそのシステムの概要を示す系統図である。
0032
原料空気51は前処理装置52に送られ、除塵、除水などされた後、空気圧縮機53により昇圧され、昇圧された圧縮空気54は熱交換器55により昇温され、酸素製造装置57に送り込まれる。酸素製造装置57に送り込まれた昇温された空気56は、酸素製造装置57の内部に設置された上記構造を有する混合伝導性酸素分離膜により高濃度酸素58と高濃度窒素(排ガス)61とに分離される。分離された高濃度酸素58は、熱交換器59に送り込まれ、酸素圧縮機60により圧縮され、昇圧機62を通過後、溶融還元炉、酸素高炉、スクラップ溶解炉などの酸素消費設備63に送られ、消費される。また、昇圧機62および熱交換器59を通過した高濃度酸素65は、上述の混合伝導性酸素分離膜と同様の膜構造を有する隔膜リアクターを有するガス改質装置73に送り込まれ、メタンなどの改質ガス用原料72の改質用ガスとして使用される。ガス改質装置73では、改質ガス用原料72が高濃度酸素65により改質されて改質ガス74となり、その際の排ガス75はガス改質装置73外へ排出される。酸素消費設備63で発生する一酸化炭素、水素などの副生ガス64は、ガスタービン69に送り込まれ、そこで昇圧された排ガス76は高圧燃焼機66に送られ、圧縮空気54の一部によって燃焼させガスタービン67を駆動する。ガスタービン67および69の駆動力は空気圧縮機53および酸素圧縮機60に伝えられるとともに、ガス圧縮機70にも伝えられ、ガス圧縮機70で生じた電気71は発電プラントに送られる。
0033
次に、酸素製造装置57に用いられる混合伝導性酸素分離膜の膜形状の例を示す。図6は、酸素製造装置57内において混合伝導性酸素分離膜を用いた空気分離ユニットを示す模式図である。ここでは、チューブ状多孔質支持体の外表面に混合伝導性酸素分離膜を形成させたシェルチューブ構造の例を示す。なお、ここで示すのはあくまで例示であり、膜形状はこれに限定されるものではない。
0034
空気分離ボックス79にはタンマン型チューブ80が設置されており、空気分離ボックス79に設けられた原料空気取り入れ口78から、昇圧された高温原料空気77が空気分離ボックス79内に送り込まれ、酸素85のみがタンマン型チューブ80の外表面から内部に透過し、酸素回収ボックス83を通り、酸素取り出し口84から回収される。一方、酸素貧化空気82は排ガス排出口81から系外に排出される。
0035
タンマン型チューブ80は、その断面図である図7に示すように、連続貫通孔を有する多孔質支持体87の外表面に混合伝導性酸素分離膜86を有する一端が閉じた円筒状のものであり、空気分離ボックス79内のタンマン型チューブ80の数、長さは目的用途に応じて変わり得るものである。また、空気分離ボックス79内には、タンマン型チューブ80の補強のために、支持板等を設けることができ、高温原料空気77を効率良くタンマン型チューブ80の表面に送り込むためにガス流れを制御するための整流板を設けることもできる。また、整流板が支持板を兼ねることもできる。
0036
図6に示した空気分離ユニットは、製造酸素量により複数個組み合わせることができ、酸素製造装置内の空気分離ユニットの数は任意であり、また、空気分離ボックス79内のタンマン型チューブ80の数も任意である。
0037
次に、ガス改質装置73に用いられる混合伝導性膜の膜形状の例を示す。図8は、ガス改質装置73内において隔膜リアクターとして上述の混合伝導性膜を用いたガス改質ユニットを示す模式図である。ここでは、チューブ状多孔質支持体の外表面に混合伝導性膜を形成させたシェルチューブ構造の例を示す。なお、ここで示すのはあくまで例示であり、膜形状はこれに限定されるものではない。
0038
ガス改質ボックス93にはストレート型チューブ94が設置されており、ガス改質ボックス93に設けられた改質用原料ガス取り入れ口89から昇圧された改質原料ガス88が改質用原料ガスボックス90を経てガス改質ボックス93内に送り込まれ、かつ酸素取り入れ口91から酸素92がガス改質ボックス93内に送り込まれる。そして、酸素92のみがストレート型チューブ94の外表面から内部に透過し、ストレート型チューブ94の内部に送り込まれた改質原料ガス88を酸化する。酸化された改質ガス97は改質ガス回収ボックス95で集約され、改質ガス取り出し口96から回収される。一方、余剰の酸素99は、酸素排出口98から系外に排出される。
0039
ストレート型チューブ94は、その断面図である図9に示すように、連続貫通孔を有する多孔質支持体101の外表面に混合伝導性膜100を有する両端が開口した円筒状のものであり、ガス改質ボックス93内のストレート型チューブ94の数、長さは目的用途に応じて変わり得るものである。また、ガス改質ボックス93内には、ストレート型チューブ94の補強のために、支持板等を設けることができ、酸素92をストレート型チューブ94の表面に送り込むためにガス流れを制御するための整流板を設けることもできる。また、整流板が支持板を兼ねることもできる。
0040
図8に示したガス改質ユニットは、改質ガス量により複数個組み合わせることができ、ガス改質装置内のガス改質ユニットの数は任意であり、また、ガス改質ボックス93内のストレート型チューブ94の数も任意である。
0041
【実施例】
(比較例1)
La、Sr、Co、Feの各金属の硝酸塩もしくは酢酸塩を秤量したものを、イオン交換水中にて溶解し、これを蒸発乾固させて、乳鉢で粉砕した後、乾燥させた。これを350℃で予備焼成した後、850℃で5時間焼成して、粉末試料を得た。次にこの粉末を圧縮成形機によってディスク状圧粉体に成形した後、1250℃で焼成して、La0.2Sr0.8Co0.8Fe0.23で表わされる混合伝導性酸素分離膜(膜厚約0.5mm)を得た。
0042
この混合伝導性酸素分離膜を用いて、原料ガス側に空気,透過ガス側にスイープガスとしてHeガスを供給して、900℃における酸素透過速度を求めた。
0043
(実施例1)
比較例1と同様にして作製した混合伝導性膜の透過ガス側膜表面に、La0.8Sr0.2CoO3粉末(酸素再結合性触媒)を塗布した後、比較例1と同様にして酸素透過速度を求めた。
0044
上述の比較例、実施例の酸素透過速度の測定結果を下表1に示す。
0045
【表1】
Figure 0003855799
0046
上表1からわかるように、実施例1において酸素透過速度が向上しており、本発明の効果が確認された。
0047
次に、上記ABO3型金属酸化物触媒を用いて、構造による酸素透過性を把握する実験を行った。まず、La、Sr、Coの各金属の硝酸塩もしくは酢酸塩を秤量したものを、イオン交換水中にて溶解し、これを蒸発乾固させて、乳鉢で微粉砕し、よく混合した後、350℃で予備焼成し、さらに850℃で5時間焼成して、黒色の粉末試料を得た。次にこの粉末を圧縮成形機によってディスク状圧粉体に成形した後、1250℃で焼成して、La0. Sr0. CoO3で表わされる混合伝導性膜を得た。得られた混合伝導性膜の形状は、直径約10mm、厚さ約1.2mmのディスク状であった。
0048
この混合伝導性膜の原料ガス側表面に、イオン交換水中に溶いて分散させたSrCo0.8Fe0.23(ABO3型金属酸化物触媒)を塗布し、乾燥させて酸素解離性触媒含有層を形成した酸素分離膜試料(試料A)、上記混合伝導性膜の原料ガス側表面および透過ガス側表面に、イオン交換水中に溶いて分散させたSrCo0.8Fe0.23(ABO3型金属酸化物触媒)を塗布し、乾燥させて酸素解離性触媒含有層および酸素再結合性触媒含有層の両方を形成した酸素分離膜試料(試料B)、および上記混合伝導性膜の透過ガス側表面に、イオン交換水中に溶いて分散させたSrCo0.8Fe0.23(ABO3型金属酸化物触媒)を塗布し、乾燥させて酸素再結合性触媒含有層を形成した酸素分離膜試料(試料C)を製造した。
0049
これら酸素分離膜試料について、原料ガス側に空気(0.02L/min)を供給し、また透過ガス側にスイープガスとしてHe(0.02L/min)を供給して、600℃から900℃における酸素透過速度を50℃おきに求め、触媒含有層塗布なしの場合(比較材)と比較した。その結果を図10に示す。図10に示すように、触媒含有層を設けた酸素分離膜試料は、触媒含有層無しの比較材と比較していずれも酸素透過速度の向上が見られたが、透過ガス側のみにABO3型金属酸化物からなる触媒含有層を設けた試料Cの酸素等加速度が最も大きくなり、両側に触媒含有層を設けた試料Bの酸素透過速度も同程度であった。また、原料ガス側にのみにABO3型金属酸化物からなる触媒含有層を設けた試料Aは、酸素透過速度が比較材よりも若干向上するに留まった。これらの結果より、触媒としてABO3型金属酸化物触媒を用いた場合には、透過ガス側の酸素再結合触媒含有層を形成した場合にのみ酸素透過速度を向上させる効果が非常に大きくなることが確認された。
0050
【発明の効果】
本発明によれば、酸素透過速度が著しく向上した混合伝導性酸素分離膜が得られるので、混合伝導性酸素分離膜を用いた酸素の分離精製法において、酸素精製能力が各段に向上する。その結果、本発明による酸素分離膜を酸素製造プラント内で用いることにより、大量の高純度酸素を安価に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の一例を示す概略図。
【図2】 本発明の第2の実施形態の一例を示す概略図。
【図3】 本発明の第3の実施形態の一例を示す概略図。
【図4】 多孔質支持体上に混合伝導性酸素分離膜を設けた構造を示す概略図。
【図5】 本発明に係る酸素製造方法を実施可能な酸素製造装置を備えた電力併産型のシステムの概要を示す系統図。
【図6】 図5の酸素製造装置内において混合伝導性酸素分離膜を用いた空気分離ユニットを示す模式図。
【図7】 図6の空気分離ユニットに用いられるタンマン型チューブを示す断面図。
【図8】 図5のガス改質装置内において隔膜リアクターとして混合伝導性膜を用いたガス改質ユニットを示す模式図。
【図9】 図8のガス改質ユニットに用いられるストレート型チューブを示す断面図。
【図10】 触媒としてABO3型金属酸化物を用いた場合における酸素分離膜の構造と酸素透過速度との関係を触媒を用いない酸素分離膜と比較して示すグラフ。
【符号の説明】
1;混合伝導性膜
2;酸素解離性触媒含有層
3;酸素再結合性触媒含有層
4;多孔質支持体
10;原料ガス(酸素含有ガス)
20;酸素イオン
30;透過ガス(純酸素)
40;電子
57;酸素製造装置
79;空気分離ボックス
80;タンマン型チューブ
86;混合伝導性酸素分離膜
87;多孔質支持体

Claims (5)

  1. 酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層とを備え、前記酸素解離性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜。
  2. 酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜。
  3. 酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面に設けられた酸素解離性触媒含有層と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素解離性触媒および/または前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなることを特徴とする混合伝導性酸素分離膜。
  4. 酸素を含有する原料ガスから酸素を分離する混合伝導性酸素分離膜であって、混合伝導性膜と、前記混合伝導性膜の透過ガス側の膜表面に設けられた酸素再結合性触媒含有層とを備え、前記酸素再結合性触媒が、一般式ABO3(Aは、希土類元素、Ca、Sr、Baから選択される少なくとも1種の元素、Bは、Co、Fe、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素)で示されるペロブスカイト型の化合物からなり、前記混合伝導性膜の原料ガス側の膜表面には触媒含有層を設けないことを特徴とする混合伝導性酸素分離膜。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかの混合伝導性酸素分離膜を用いて酸素を製造することを特徴とする酸素製造方法。
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