JP2966341B2 - 固相酸素製造装置に用いられる高酸素分圧下で作用する新組成物 - Google Patents

固相酸素製造装置に用いられる高酸素分圧下で作用する新組成物

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JP2966341B2 JP8724396A JP8724396A JP2966341B2 JP 2966341 B2 JP2966341 B2 JP 2966341B2 JP 8724396 A JP8724396 A JP 8724396A JP 8724396 A JP8724396 A JP 8724396A JP 2966341 B2 JP2966341 B2 JP 2966341B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固相酸素製造装置の
組立てに用いられる特に適した多成分系金属酸化物から
なる新組成物に関するものである。前記組成物は好まし
い焼結と熱膨脹を提供し、前記酸素製造装置を高酸素分
圧下で運転させることのできる銅、鉄ならびにコバルト
を含むバリウムを含有しない多成分系金属酸化物からな
る。
【0002】
【従来の技術】酸素イオン伝導材料で形成された固相膜
は酸素含有気体混合物からの酸素分離ならび回収に限ら
ず、軽質炭化水素例えばメタン、天然ガス、エタンある
いは用い得るどんな軽質炭化水素混合物からなる供給原
料とも反応させる商業生産での利用に今でも続けて見込
みがある。代表的な膜は典型的例として高温(例えば6
00℃以上)で作用する多成分系金属酸化物で形成され
たもので、前記酸素イオンと電子の双方を伝導する。酸
素分圧の差異が前記多成分系金属酸化物膜の両側面にあ
り、また作業条件が適切に管理されていると、酸素は酸
素イオンの形をとって前記膜の高酸素分圧側から低酸素
分圧側に輸送される一方、電子のフラックスが酸素イオ
ンの泳動の反対方向に電荷を一定に保って純粋酸素を前
記膜の透過側に生成させる。
【0003】装置に用いられて酸素を生成させる多成分
系金属酸化物は様々な機械的また物理的特性を示し、そ
れによって十分な作業寿命を付与し、また所望の作業仕
様により実施する必要がある。好ましい材料は高熱安定
性と、周囲温度と装置作業温度の間の適当な熱膨脹係数
と、十分に高い焼結温度をもつ必要がある。そのうえ、
このような材料を取入れる装置は酸素輸送特性になんら
著しい損失を見ることもなく高酸素分圧に暴露させ得る
性能である必要がある。残念ながら技術上周知の典型的
多成分系金属酸化物はこれらの最も重要な特性をまちま
ちの範囲にしか提供しない。従ってセラミック業者はこ
のような材料の組成を最適化して確認ずみの機械的なら
びに物理的特性の各々を条件の合ったレベルに達成させ
る努力が必要である。
【0004】ヤマゾエ(Yamazoe)と共同研究者
(1988年刊、Mat.Res.Bull.第23巻
第51乃至58頁)は、電子伝導性と酸素・イオン伝導
性(混合伝導性)を高温で実証する式La1−xSr
Co1−yFe3−δで示されるペロブスカイト型
酸化物を開示している。論文は代表的材料の前記混合伝
導性を温度の関数として評価している。
【0005】テラオカ(Teraoka)と共同研究者
(1988年刊Chem.Lett.第503乃至50
6頁)は陽イオンが式La0.6Sr0.4Co0.8
B′0.23−δ[式中、B′がCo、Mn、Fe、
Ni、CuもしくはCrから個々に選ばれる]で示され
るペロブスカイト型酸化物の酸素半透過性に及ぼす影響
を開示している。論文はさらに式La0.6A′0.4
Co0.8Fe0.23−δ[式中、A′がNa、B
a、La、SrもしくはCaから個々に選ばれる]によ
り示される組成物を提起している。前記論文は改善され
た酸素透過性を実証する材料が前記ペロブスカイト中の
コバルトを銅もしくはニッケルと部分的に置換できると
結論を下している。
【0006】米国特許第5,240,480号は酸素含
有気体混合物からの酸素分離用代表的固相膜を開示して
いる。これらの膜は多成分系金属酸化物多孔質層と、連
続通し多孔性を有する多成分系金属酸化物稠密層からな
り、前記多孔質ならびに稠密層が隣接しており、前記両
層が作業温度で電子と酸素イオンとを伝導する。適当な
多成分系金属酸化物は構造式AA′x′A″x″
B′y′B″y″3−zで示される[式中、A、
A′、A″が族1、2と3およびFブロックのランタニ
ドからなる群より選ばれ、B、B′、B″がIUPAC
により採用された元素の周期表によるDブロックの遷移
金属から選ばれ、0<x≦1、0≦x′≦1、0≦x″
≦1、0<y≦1、0≦y′≦1、0≦y″≦1、x+
x′+x″=1、y+y′+y″=1であり、zが前記
化合物の電荷を中性にする数である。好ましくは、列挙
された構造のA、A′もしくはA″がカルシウム、スト
ロンチウム、バリウムとマグネシウムからなる群より選
ばれる族2の金属である]。蒸着できる好ましい混合伝
導性酸化物は式La1−xCoFe1−y
3−zで示される[式中、xが0と1の間、yが0と1
の間、Aがバリウム、ストロンチウムもしくはカルシウ
ムから選ばれる]。
【0007】米国特許第5,356,728号とヨーロ
ッパ特許出願公開第WO94/24,065号は、高温
での電子伝導性と酸素イオン伝導性の双方を実証するペ
ロブスカイト構造の多成分系金属酸化物で形成された十
字流電気化学反応体セルを開示する。このようなセルは
有機化合物の部分酸化反応を行い付加価値生成物を形成
し、酸素含有気体混合物からの酸素の分離に有用であ
る。
【0008】カールトン(Kharton)と共同研究
者(1994年刊、インオーガニック マテリアルズ
(Inorganic Materials)第30
巻、第4号第492乃至495頁)は式SrCo
1−x−yFeCu3−δ[式中、0≦x≦0.
4、0≦y≦0.4]で示されるペロブスカイト型多成
分系金属酸化物を開示している。研究者は前記Fe置換
ストロンチウムコバルテート(cobaltate)の
実際的な応用は熱サイクル中、セラミックの構造破損に
関連する問題のため制限される。前記材料の焼結特性が
著しく改良され、銅が結晶格子に組込まれた。SrCo
(Fe、Cu)O3−δの固溶体の物理化学特性をコバ
ルトの鉄と銅との置換の関数として研究した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】当業者は前記ペロブス
カイト型であって、不相溶性物理的ならびに機械的特性
に関連する問題を克服する固相酸素製造装置で使用する
多成分系金属酸化物を求めている。このような材料は運
転中の高酸素分圧に対する暴露に耐える一方、高い酸素
フラックスと、酸素分離装置の構成に用いられる他の材
料と一致する熱膨脹の係数と、適切な焼結特性と作業条
件下の安定性をもっている。
【0010】本発明の出願人は固相酸素分離装置に用い
られる構成部材の二次加工に特に適した新しい多成分系
金属酸化物の類を発見した。これらの材料は好ましい酸
素浸透のバランスと、前記装置に高酸素分圧下で用いた
時の耐分解性と、好ましい焼成特性を付与することによ
り先行技術と関連する諸問題を克服し、そして前記装置
の二次加工に用いられる他の材料と一致する熱膨脹係数
をもつ。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の組成物は式Ln
A′x′CoFey′Cuy″3−zで示され
る。[式中、LnはIUPACの元素の周期表に示され
たfブロックのランタニドから選ばれる元素であり、
A′はストロンチウムもしくはカルシウムから選ばれ、
x>0、y>0、y′>0、x+x′=1、y+y′+
y″=1.0<y″≦0.4であり、zは前記物質の組
成物の電荷を中性にする数]。
【0012】本発明の出願人は上述の式により示された
Lnに対するランタニドの混合物をIUPACの元素の
周期表のfブロックの個々の高純度のランタニドの代り
に用いることで著しい費用の節約を享受できることをさ
らに発見した。例えば、高純度の酸化ランタンは、米
国.カリフフォルニア州.ロス.アンジェルスのユニカ
ル コーポレーション(Unical Corpora
tion)の1部門であるモリコープ(Molycor
p)から市販されている酸化ランタン、酸化セリウム、
酸化プラセオジムと酸化ネオジムの混合物より事実上ず
っと高価につく。従って、このような組成物は一般式Z
A′x′CoFey′Cuy′3−zで示される
[式中、ZはランタンとIUPACの元素周期表により
示されるfブロックのランタニドから選ばれたランタン
以外の少くとも1つの元素との混合物であり、A′はス
トロンチウムもしくはカルシウムから選ばれ、x>0、
y>0、x+x′=1、y′>0、0<y″≦0.4、
y+y′+y″=1であり、zは前記物質の組成物の電
荷を中性にする数である]。
【0013】本発明による特に適当な材料は式La
A′x′CoFey′Cuy″3−zで示される
[式中、A′はスロトンチウムもしくはカルシウムから
選ばれ、x>0、y>0、x+x′=1、y′>0、0
<y″≦0.4、y+y′+y″=1であり、zは前記
物質の組成物の電荷を中性にする数である]。代表的組
成物は、A′がストロンチウム、xが0.2、x′が
0.8、yが0.4、y′が0.4、y″が0.2であ
るLa0.7Sr0.8Co0.4Fe0.4Cu
0.23−zと;A′がストロンチウム、xが0.
4、x′が0.6、yが0.4、y′が0.4、y″が
0.2であるLa0.4Sr0.8Co0.4Fe
0.4Cu0.23−zと;A′がストロンチウム、
xが0.3、x′が0.7、yが0.8、y′が0.
1、y″が0.1であるLa0.3Sr0.7Co
0.8Fe0.1Cu0.13−zと;A′がカルシ
ウム、xが0.6、x′が0.4、yが0.2、y′が
0.6、y″が0.2であるLa0.6Ca0.4Co
0.2Fe0.6Cu0.23−zを含む。
【0014】本発明の出願人は固相酸素分離装置に用い
られる構成部材の二次加工に特に適した新しい多成分系
金属酸化物の類を発見した。これらの材料は好ましい酸
素の浸透のバランスと、前記装置に高酸素分圧下で用い
た時の耐分解性と、好ましい焼結特性を付与することに
より先行技術と関連する諸問題を克服し、前記装置の二
次加工に用いられる他の材料と一致する熱膨脹係数をも
つ。
【0015】本発明の組成物は式LnA′x′Co
Fey′Cuy″3−zで示される。[式中、Lnは
IUPACの元素の周期表に示されたfブロックのラン
タニドから選ばれる元素であり、A′はストロンチウム
もしくはカルシウムから選ばれx>0、y>0、y′>
0、x+x′=1、y+y′+y″=1、0<y″≦
0.4であり、zは前記物質の組成物の電荷を中性にす
る数]。
【0016】本発明の出願人は上述の式により、示され
たLnに対するランタニドの混合物をIUPACの元素
の周期表のfブロックの個々の高純度のランタニドの代
りに用いることで著しい費用の節約を享受できることを
さらに発見した。例えば、高純度の酸化ランタンは、米
国.カリフォルニア州.ロス.アンジェルスのユニカル
コーポレーション(Unical Corporat
ion)の1部門であるモリコープ(Molycor
p)から市販されている酸化ランタン、酸化セリウム、
酸化プラセオジムと酸化ネオジムの混合物より事実上ず
っと高価につく。従って、このような組成物は一般式Z
A′x′CoFey′Cuy″3−zで示される
[式中、ZはランタンとIUPACの元素周期表により
示されるfブロックのランタニドから選ばれたランタン
以外の少くとも1つの元素との混合物であり、A′はス
トロンチウムもしくはカルシウムから選ばれ、x>0、
y>0、x+x′=1、y′>0、0<y″≦0.4、
y+y′+y″=1であり、zは前記物質の組成物の電
荷を中性にする数である]。
【0017】本発明による特に適当な材料は式La
A′x′CoFey′Cuy″3−zで示される
[式中、A′はストロンチウムもしくはカルシウムから
選ばれ、x>0、y>0、x+x′=1、y′>0、0
<y″≦0.4、y+y′+y″=1であり、zが前記
物質の組成物の電荷を中性にする数である]。代表的組
成物は、A′がストロンチウム、xが0.4、x′が
0.6、yが0.4、y′が0.4、y″が0.2であ
るLa0.4Sr0.6Co0.4Fe0.4Cu
0.23−zと;A′がストロンチウム、xが0.
3、x′が0.7、yが0.8、y′が0.1、y″が
0.1であるLa0.3Sr0.7Co0.8Fe
0.1Cu0.13−zと;A′がカルシウム、xが
0.6、x′が0.4、yが0.2、y′が0.6、
y″が0.2であるLa0.6Ca0.4Co0.2
0.6Cu0.23−zと;を含む。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、図1は複数の
空気分離膜ユニットからなる平面モジュールの実施例の
分解斜視図である。平面モジュール10は通路25で分
離される気体分離膜ユニット20の列15をもってい
る。各膜ユニット20は多孔質支持材22と稠密混合伝
導性酸化物層21からなる。前記モジュールの膜の配列
の向い合った入口と出口表面に隣接する構造部材35と
40により、膜ユニット20を中に収容する受入れ構造
部材55を備える離間した入口と出口マニホールドが形
成される。このようにして、マニホールド35と40が
前記膜15の列内にある各膜ユニット20の多孔質層2
2と流れ連絡している。入口管路45と50をマニホー
ルド35と40に配置し、酸素製品を前記モジュールか
ら運べるよう適応させる。
【0019】図1による実施例は酸素含有気体混合物か
ら前記酸素含有気体混合物を通路25に導入して、前記
膜ユニット20の各稠密混合伝導層21と接触させる酸
素の分離に都合よく利用できる。
【0020】酸素含有気体混合物からの酸素分離の駆動
力を、酸素分圧差を各膜ユニットの稠密混合伝導性酸化
物膜21の両側面に発生させて供給する。稠密混合伝導
性酸化物層21の両側面の酸素分圧差は前記酸素含有気
体混合物を通路25内で約1気圧以上の圧力で酸素透過
流れを回収するに足る圧力に圧縮して発生させることが
できる。約15psia乃至250psiaの代表的圧
力範囲の最適圧力は前記酸素含有気体混合物中の酸素の
量により変化する。従来の圧縮機は必要な圧縮を達成で
きる。別の例として、稠密混合伝導性酸化物層21の両
側面に酸素の正分圧をかけて、前記酸素の浸透を回復す
るに足る圧力になるまで前記多孔質支持材を部分的に排
気することで達成できる。
【0021】酸素含有気体混合物から分離された酸素は
適当な容器に貯蔵するか、もう1つ別の作業用に用いら
れる。酸素浸透は典型的例として少くとも約90容量%
のO、好ましくは約95容量%以上、特に95容量%
以上のOを一般に含む気体として定義される純粋もし
くは極めて高純度の酸素からなる。
【0022】本発明の平面膜モジュールは僅かな量のイ
オン化できる成分も供給材料流れからの分離を含む様々
な作業に用いることができる。例えば、前記イオン化で
きる成分は、酸素イオンを電気化学装置からなるイオン
伝導分離部材を通過させる空気と共存する酸素であり得
る。水素も供給材料流れから、イオン伝導電解質層を前
記イオン化水素種で輸送できるセラミックで二次加工す
ることで分離できる。これらの装置も部分酸化装置とし
て機能するよう容易に適応できる。
【0023】前記膜ユニットを合成ガス生産に用いよう
とする時、前記モジュールを700℃乃至1200℃、
好ましくは800℃乃至1000℃の範囲の温度に加熱
する。軟質炭化水素例えばメタン、天然ガス、エタンも
しくは利用できる軽質炭化水素混合物からなる供給材料
も前記通路25に導入し、酸素含有気体混合物を前記各
膜ユニット20の多孔質支持材22にマニホールド入口
45を経てマニホールドに入る通路により導入する。前
記酸素含有気体混合物は各膜ユニット20の多孔質支持
材22に流入、酸素をイオン化させて、前記稠密混合伝
導性酸化物膜21を横断させる。前記供給材料は前記稠
密層21の表面で形成される酸素イオンに接触して、結
果として合成ガスを形成する。
【0024】合成ガス反応の実施に用いられる供給原料
は好ましくは源泉から直接に利用できる天然ガスである
か、あるいは約70重量%のメタン、約10重量%のエ
タン、10重量%乃至15重量%の二酸化炭素、残りを
少量のプロパン、ブタンと窒素からなる組成物をつくる
ことで工業的に生産できる。前記供給原料をどのような
不活性希釈剤例えば窒素、ヘリウムとその他同種のもの
でも任意に希釈できる。適当な触媒として技術上周知の
合成ガス生産用の従来型の触媒がある。
【0025】図1による膜モジュールも不飽和炭化水素
の生産に利用できる。この方法は、前記膜モジュールを
500℃以上、好ましくは800℃乃至1100℃の温
度に加熱する合成ガスの合成に類似した方法で行う。こ
のようにして、供給原料および酸素含有気体混合物を、
合成ガス反応の説明で論じた供給原料と酸素含有気体混
合物を同じ路で膜モジュールを通過させる。
【0026】前記供給原料は、脱水素に敏感で、かつ作
業温度で、その飽和もしくは不飽和いずれの形にあって
も安定した完全もしくは部分飽和の炭化水素からなるこ
とができる。代表的供給原料は1乃至6炭素原子を含む
脂肪族炭化水素と、5乃至6炭素原子を含む脂環式の炭
化水素と、2乃至6炭素原子の脂肪族成分をもつ芳香族
化合物を含む。前記供給原料をどのような不活性希釈剤
例えば窒素、ヘリウムその他同種のものでも任意に希釈
できる。適当な触媒ではシェル105触媒があり、約9
0%の酸化鉄、4%の酸化クロムと6%の炭酸カリウム
からなる。
【0027】図2は図1の平面固相モジュールの断面図
を示す。図2は本発明の実施に適切な膜ユニットの3つ
の一般実施例を示す。図2を参照すると、膜ユニット2
0a、20bと20c各々は稠密混合伝導性酸化物層2
1をもち、多孔質支持材22に隣接して配置されてい
る。従って膜ユニット20aは本発明の平面モジュール
の最も一般的な膜ユニットを表している。
【0028】図2の膜ユニット20bは稠密層21で囲
まれて対称配置になった層からなる別の実施例を示す。
前記稠密層21は支持材層22に隣接している。前記支
持材層22に隣接し、接触して第1の多孔質層23を第
2の多孔質層24を配設している。膜ユニット20bの
横断面でわかるように、膜ユニット24の内部を形成
し、その上に第1の多孔質層24を前記第2の多孔質層
24の両側面に配置する。このようにして多孔質支持材
22ならびに第1と第2の多孔質層23と24それぞれ
が稠密分離層の一体支持材となって前記膜ユニットの稠
密混合伝導性層の両側面に作業条件中に加わる差圧に耐
えることができる。
【0029】膜ユニット20bの前記第1と第2の多孔
質層は個々に配置して、前記第2の多孔質層が第1の多
孔質層21より大形の平均気孔半径をもつようにでき
る。いくつもの多孔質層を使用してそれぞれの多孔質層
が0.5から約10ミクロメートル以上に増加する平均
気孔半径をもち、界面から多孔質支持材と共に離れて移
動する傾斜を形成する。
【0030】これらの多孔質層は複数の層でその各層か
逐次大きくなる粒子からなって成形されるグリーン(g
reen)の状態を先ず始めにして二次加工することが
できる。超薄手固相膜製造の好ましい技術は、米国特許
第5,160,618号に示されている。別の例とし
て、膜ユニット20bを各それぞれの多孔質層が前記多
孔質支持材からの距離の関数として逐次増大する平均気
孔半径をもつ。
【0031】膜ユニット20cは膜ユニット20bの第
2の多孔質層24を溝形層26を取替えた膜ユニット2
0bの適用例を示す。前記溝形層26は流路を設けて稠
密分離層21に浸透し、多孔質支持材22と多孔質層2
3を通過し、溝形層26の流路に入った酸素を収容して
この明細書に述べられたように収集する。
【0032】図3は本発明の他の実施例の分解斜視図を
示す。平面固相電気化学モジュール300は複数の膜ユ
ニット320の列315からなり、各膜ユニットが連続
通し多孔性を有する無流路多孔質支持材322で支持さ
れ、それと隣接する稠密混合伝導性酸化物層321から
なる。前記複数の膜ユニット320を通路325で分離
して前記酸素含有気体混合物を前記膜ユニット320の
前記稠密層321と接触させる。
【0033】前記膜315の列を開口部345をもつ導
管335と開口部350をもつ導管345により横切ら
せる。導管335と345を各膜ユニット320の多孔
質支持材332と流れ連絡するように配置して、前記膜
の列に導管カラー337と導管345と関連する導管カ
ラー(図示せず)により固定させる。
【0034】導管カラー337が導管335と膜ユニッ
トの列の間に気密封止装置を施す。前記カラー337
は、例えば前記カラーを関連させる前記多成分系金属酸
化物の膨脹係数と一致する熱膨脹係数をもつ広範な種類
の材料、例えばセリアもしくはカルシャドープセリアの
ような耐酸化性セラミックから選ばれることができる。
前記カラー用に用いられる材料もイオン伝導性であるこ
とができる。他の適当な材料は多成分系金属酸化物、例
えばステンレス鋼もしくはフォルステライト(複合酸化
珪酸マグネシウム)の熱膨脹係数と一致する係数をもつ
どのような不活性材料も含んでよい。前記カラーを導管
335と膜ユニットを列315に耐熱性材料例えばアル
ミナシリカガラスを共焼成するかもしくは適用すること
で固定する。
【0035】図3の膜モジュールを合成ガス生産に利用
しようとすると、前記膜モジュールを700℃乃至12
00℃、好ましくは800℃乃至1000℃の範囲の温
度に加熱する。軽質炭化水素例えばメタン、天然ガス、
エタンもしくは利用できるものであればどんな軽質炭化
水素からなる供給原料も通路325に導入し、酸素含有
気体混合物を各膜ユニット320の多孔性支持材322
に導管入口345を経て導管335に通すことにより導
入する。酸素含有気体混合物は酸素をイオン化し、前記
稠密混合伝導酸化物層321を横切って通す各膜ユニッ
ト320の多孔性支持材322に流入する。供給原料は
稠密層321の表面で形成される酸素イオンに接触す
る。
【0036】合成ガス反応の実施に用いようとする供給
原料は源泉から直接利用できる天然ガスか、あるいはメ
タンの約70重量%、同様にエタンの10重量%、炭化
水素の10重量%乃至15重量%、残りがより少量のプ
ロパン、ブタンと窒素からなる組成物をつくることで工
業的に生産される。前記供給原料はどんな不活性希釈剤
例えば窒素、ヘリウムなどとでも任意に希釈できる。適
当な触媒は技術上周知の合成ガスを生産する従来の触媒
を含む。
【0037】図3による膜モジュールも不飽和炭化水素
の生産に用いることができる。この方法は、膜モジュー
ルを500℃以上、好ましくは800℃乃至1000℃
の温度に加熱する合成ガスの合成に類似する方法で行
う。このようにして、供給原料と酸素含有気体混合物を
合成ガス反応に関する説明で論ぜられた供給原料と酸素
含有気体混合物と同じ路に入れて膜モジュールを通過さ
せる。
【0038】前記供給原料は、脱水素に敏感でかつ作業
温度でその飽和もしくは不飽和いずれの形にあっても安
定して完全もしくは部分飽和の炭化水素からなることが
できる。代表的供給原料は1乃至6炭素原子を含む脂肪
族炭化水素と、5乃至6炭素原子を含む脂肪族成分をも
つ芳香族化合物を含む。前記供給原料をどのような不活
性希釈剤、例えば窒素、ヘリウムその同種のものでも任
意に希釈できる。適当な触媒ではシェル105触媒があ
り、約90%の酸化鉄、4%の酸化クロムと6%の炭酸
カリウムからなる。
【0039】図4は図3の平面固相電気化学モジュール
の分解図であって、3つの膜ユニットの各々が、連続通
し多孔性を備えた無流路多孔質支持材により支持される
稠密混合伝導酸化物層を提示する実施例を示す。膜ユニ
ット320a、320bと320c各々が多孔質支持材
322に隣接して配置された稠密混合伝導性酸化物層3
21をもつ。従って、膜ユニット320aはこの実施例
の最も一般的な膜ユニットを表す。
【0040】図4の膜ユニット320bは、前記膜ユニ
ット320bが稠密膜321により囲まれた対称配置に
なった層からなる別の実施例を提示する。稠密層321
は支持材層322に隣接する。前記支持材層322に隣
接、接触して第1の多孔質層と第2の多孔質層324を
配置させる。膜ユニット320bは前記第2の多孔質層
324が膜ユニットの内層を形成し、その上に第1の多
孔質層324の両側面に配置する対称をもつ。このよう
に多孔質支持材322と、第1および第2の多孔質層3
23と324それぞれが稠密分離層に対し一体支持材を
設け、前記膜ユニットの反対側に加えられる差圧に作業
条件中耐えることができる。この実施例の多孔質層は図
2で示された方法を用いて二次加工できる。
【0041】膜ユニット320cは膜ユニット320b
の第2の多孔質層324を溝形層326、327と32
8と取替えた膜ユニット320bの適用を示す。溝形層
328を溝形層326と327の間に配置して導管33
5と345と流れ連絡させる流路の網状組織をつくる。
このように、溝形層326、327と328は稠密分離
層321に浸透し、多孔質支持材333と多孔質層32
3を通って溝形層326の流路に流入した酸素を収容
し、本明細書に述べられたように収集する。
【0042】図5は図3に示された平面固相電気化学モ
ジュールへの組込みに適当な平面膜ユニットの好ましい
実施例の分解図を示す。膜ユニット320cは前記膜ユ
ニットの最も外側の層が稠密層321からなり、最も内
側の層が第3の溝形層328である対称列になった層を
もつ。前記第3の溝形層は第1の溝形層326と第2の
溝形層327に隣接し、第3の溝形層328の流路を溝
形層326と327の流路に事実上直交する方向に配置
する。
【0043】溝形層326、327の流路は導管335
と350とに流れ連絡している。導管のカラー337は
導管335を膜ユニット320cに対する固定に役立
つ。多孔質支持材322と前記第3の溝形層328の間
に第1の多孔質層323aと第2の多孔質層323bを
設ける。作業条件下では酸素含有気体混合物の稠密層3
21で流れ連絡の位置にあり、酸素をイオン化して前記
稠密層321に通し、前記多孔質層323a、第2の多
孔質層323bを通し導管335と350と流れ連絡し
ている溝形層326、327と328に輸送する。酸素
を導管開口部340(図示せず)と350を経由収集す
る。
【0044】図6は本発明の平面膜モジュール収容に適
するハウジングの平面図を示す。ハウジング構造部材6
10は、典型的例としてステンレス鋼管もしくは導管製
で、平面モジュールユニット620a、620b、62
0cと620dを収容できる直径の大きさに作ってあ
る。図6で示しているように、平面モジュールユニット
620aと620bを直列に連絡し、また平面モジュー
ル620cと620dを直列に連結する。ハウジング構
造部材610に絶縁材615を充填して、ハウジング構
造部材610を通してそれぞれの平面モジュールの個々
の膜ユニットの間の通路に通される熱風の間の伝熱を容
易にさせる。加熱酸素含有気体混合物は気体分離モジュ
ール620a、620b、620cと620dのそれぞ
れの膜ユニットの稠密混合伝導性酸化物層と流れ連絡し
ている。稠密分離層の表面に滞留する酸素をイオン化さ
せ、また各それぞれの気体分離ユニットの多孔性支持材
の中の分子酸素を再結合させる。膜モジュール620a
と620b内にある酸素含有気体混合物から分離された
酸素を導管635と655に収集する。このようにし
て、複数の平面モジュールから分離された酸素を、ハウ
ジング開口部635と665を経由してハウジング61
0を出る導管640と660に収集する。
【0045】平面モジュール620a、620b、62
0cと620dをハウジング構造部材610に技術上従
来より周知の支持手段(図示せず)により固定して取付
ける。酸素流れと酸素減損流れとに分離されることにな
る酸素含有気体混合物はガス燃焼タービン、従来の熱交
換器および接触燃焼器を含む従来の手段のどれによって
も加熱できる。
【0046】平面膜モジュールの実施例を詳細に説明し
たので、次の資料を提供して膜モジュールを形成する膜
ユニットに限らず、それをつくる材料と方法をさらに説
明ししよう。
【0047】多孔質支持材は材料が酸素イオン乃至電子
を作業条件で伝導しないという意味の不活性材料か、あ
るいは膜モジュールの稠密層に関し同一もしくは異なる
組成物の多成分系金属酸化物で二次加工できる。前記稠
密混合伝導性酸化物層は多成分系金属酸化物からなり、
また多孔質支持材は多成分系金属酸化物からなるなるこ
とが好ましい。
【0048】酸素イオンと電子を高温では伝導しない多
孔質支持材の二次加工に適するこのような適切な材料の
代表的実施例はアルミナ、セリア、シリカ、マグネシ
ア、チタニア、耐熱性酸素相溶性金属合金、金属酸化物
安定ジルコニアと化合物ならびにその混合物を含む。し
かし、前記多孔性支持材は典型的例として、前記稠密混
合伝導性酸化物層と相溶性のある熱膨脹特性を有する多
成分系金属酸化物材料で二次加工できる。
【0049】この特許出願が優先権を請求する特許出願
に述べられている通り、図1乃至図6に示された稠密混
合伝導性酸化物層乃至膜ユニットの支持材の二次加工の
使用に適した組成物は式AA′x′A″x″B′
y′B″y″3−zで示される[式中、A、A′、
A″は族1、2と3およびFブロックのランタニドから
なる群より選ばれ;B、B′とB″はIUPACにより
採用された元素の周期表によるDブロックの遷移金属か
ら選ばれ、0<x≦1、0≦x′≦1、0≦x″≦1、
0<y≦1、0≦y′≦1、0≦y″≦1、x+x′+
x″=1、y+y′+y″=1であり、zは前記化合物
の電荷を中性にする数である。好ましくは列挙の式の
A、A′もしくはA″が、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムとマグネシウムからなる群より選ばれる族
2の金属である]。
【0050】この特許出願に示され、本願に従属する多
成分系金属酸化物は次式LaA′x′CoFey′
Cuy″3−zで示される[式中、y′とy″が0よ
り大、0.4以下という条件でx+x′=0.9−1.
1、y+y′+y″=0.9−1.1であり、またA′
がストロンチウム、バリウムもしくはカルシウムより選
ばれる]。平面稠密層をLa0.2Ba0.8Co
0.8Fe0.23−z、Pr0.2Ba0.8Co
0.8Fe0.23−z、La0.2Ba0.8Co
0.6Cu0.2Fe0.23−z、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−z、La
0.4Sr0.6Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−z、La0.3Sr0.7Co0.8Fe0.1
0.13−zとSrCo0.4Fe0.4Cu
0.23−zからなる群より選ばれた混合伝導性酸化
物で形成されることが好ましい。
【0051】各膜ユニットの多孔性支持材の厚さを変動
させて、膜ユニットの十分な機械的強さを確実にするこ
とができる。平面多孔性支持材は、平面稠密伝導性酸化
物層の厚さの6倍以下の平均気孔直径をもつことが好ま
しい。各膜ユニットの前記稠密混合伝導性酸化物層は典
型的例として0.01マイクロメートル乃至500マイ
クロメートルの範囲の厚さをもつ。
【0052】前記不活性多孔質層は電子を伝導しない
が、酸素イオンを伝導する材料、例えば耐熱酸素相溶性
金属合金、酸化金属安定化ジルコニア、例えばイットリ
ア安定化ジルコニアとカルシウム安定化ジルコニアもし
くは電子あるいは酸素イオンを伝導しない材料、例えば
アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニアおよび化合物
とその混合で形成できる。
【0053】不活性多孔質層と多孔質混合伝導性酸化物
層のどのような組合せも、その熱膨脹係数が一致し、ま
た化学反応がそれぞれ層の間で膜作業温度で最小限に止
められる限り利用できる。
【0054】厚さが100マイクロメートル乃至約0.
01マイクロメートルの所望の多成分系金属酸化物の稠
密層を列挙する多孔質層に周知の技術で蒸着させること
ができる。例えば、膜複合材料を先ず、多成分系金属酸
化物の相対的粗大粒子から多孔質本体を形成することで
製造できる。同一材料の細粒のスラリーもしくは同様の
相溶性多成分系金属酸化物をその後、前記多孔性材料に
被覆してグリーンの状態になるまで乾燥させ、前記2つ
の層システムを焼成して前記複合材料膜を形成する。
【0055】膜の隣接する多孔質および稠密層を少くと
も2つの異なる金属の酸化物もしくは少くとも2つの異
なる金属酸化物からなる1つ以上の多成分系金属酸化物
から形成し、その多成分系金属酸化物が電子伝導性に限
らず酸素イオン伝導性を高温で実証する。本発明の実施
に適した多成分系金属酸化物を、このような多成分系金
属酸化物が電子に限らず酸素イオンも高温で伝導するた
め、「混合」伝導酸化物と称す。主電子伝導性を主とし
て実証する材料をイオン伝導性を主として伝導する材料
と組合せて混合伝導性を実証する複合材料を形成する。
【0056】請求された本発明の多成分系金属酸化物
を、前記混合伝導性酸化物をつくるそれぞれの所望の化
学量論比の金属酸化物の混合と焼成、ニトレートとアセ
テートの熱分解と、くえん酸の合成法の利用を含む従来
の方法により合成できる。これらの方法の各々は技術上
周知であって本発明の多成分系金属酸化物の合成に適し
ている。
【0057】前記多孔質層は稠密混合伝導性酸化物層の
相溶性機械的支持材として作用し、酸素に対する2つの
相互作用する拡散路を、気孔を通し、また固相を通して
提供する。気・固酸素交換の表面動速度限度を、特に稠
密層の近くの支持材の小気孔構造にある大形の“活性”
表面積の利用度により緩和できる。これに反して、拡散
を妨げる小気孔の影響を固相にある急速な伝導により緩
和できる。
【0058】前記溝形層は連続通し多孔性をもつ材料も
しくは連続通し多孔性をもたない稠密材料で二次加工で
きる。前記溝形層は材料が酸素イオンもしくは電子を作
業条件で伝導しないという意味で不活性材料、もしくは
膜モジュールの稠密層もしくは多孔性支持材に関し同一
もしくは異なる組成物の混合伝導性酸化物材料で二次加
工できる。そんなことで、適当な材料は前記稠密混合伝
導性酸化物層と多孔質支持材の二次加工に適するものと
して先に述べたようなものである。
【0059】複合膜は、所望の多成分系金属酸化物の稠
密層を所望の多孔質支持体の上に従来の化学蒸着技術で
被覆された後、焼成して所望の稠密層を達成して合成で
きる。最適の稠密被覆を達成させるため、多孔質支持材
の表面の比較的小さい平均気孔半径を全体でみた平均気
孔半径との比較に用いることができる。これは気孔半径
と多孔度のような特性で異なる2つ以上の多孔質層を用
いることで達成できる。
【0060】
【実施例】次の実施例を、本発明の実施例をさらに具体
的に示す目的で提供するものであるが、特許請求の範囲
を限定する意図をもたない。
【0061】実施例1: La0.2Sr0.8Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−zの合成;膜モジュールは各膜ユニットの稠密混
合伝導性層をLa0.2Sr0.8Co0.4Fe
0.4Cu0.23−zで形成する。この組成物を
2.05重量部のLa、7.42重量部のSrC
、1.88重量部のCoO、2.01重量部のFe
と、1.00重量部のCuOを12時間の間ボー
ルミルにかける粉末調製技術により調製した。混合物を
その後空気中で1000°の温度で24時間の間焼成し
て、その後、室温に冷却した。混合物をその後、ボール
ミルで粉砕、再混合して空気中で温度を1000℃に上
げて24時間の間再焼成し、続いて室温に冷却した。材
料はX線回析で測定されるようにペロブスカイト結晶構
造をもっていた。前記ペロブスカイトを約1−5μmの
粒度に空気粉砕して、可塑剤、接着剤およびトルエン溶
剤と結合させてテープ注型に適するスリップをつくっ
た。
【0062】実施例2: La0.4Sr0.6Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−zの合成;膜モジュールを各膜ユニットの稠密混
合伝導性酸化物層をLa0.4Sr0.6Co0.4
0.4Cu0.23−zで形成して二次加工でき
る。この組成物を4.10重量部のLa、5.5
7重量部のSrCO、2.99重量部のCoCO
2.01重量部のFeおよび1.00重量部のC
uOを12時間の間ボールミルにかける粉末調製技術に
より調製した。前記混合物をその後、空気中で1000
℃の温度に上げて24時間の間焼成して、その後、室温
に冷却した。前記混合物をその後、ボールミルにかけて
粉砕して、再混合し温度を1000℃に上げて空気中で
24時間再焼成し、その後室温に冷却した。前記材料は
X線回析で測定されるようにペロブスカイト結晶構造を
もっていた。前記ペロブスカイトを約1−5μmの粒度
にボールミルで粉砕して可塑剤、接着剤とトルエン溶剤
と結合して、テープ注型に適するスリップをつくった。
【0063】実施例3: La0.3Sr0.7Co0.8Fe0.1Cu0.1
3−zの合成;膜モジュールを各膜ユニットの稠密混
合伝導性酸化物層をLa0.3Sr0.7Co0.8
0.1Cu0.13−zで形成して二次加工でき
る。この組成物を6.14重量部のLa、12.
99重量部のSrCO、11.96重量部のCoCO
、1.00重量部のFeおよび1.00重量部
のCuOを12時間の間ボールミルにかけて粉末調製技
術で調製した。前記混合物をその後、空気中で温度を1
000℃に上げて24時間の間焼成し、その後、室温に
冷却した。前記混合物をその後、ボールミルにかけて粉
砕し、再混合して空気中で温度を1000℃に上げて2
4時間の間再焼成して、その後室温に冷却した。前記材
料はX線回析で測定されるようにペロブスカイト結晶構
造をもっていた。前記ペロブスカイトを約1−5μm粒
度に空気粉砕し、可塑剤、接着剤およびトルエン溶剤で
結合させテープ注型に適するスリップをつくった。
【0064】実施例4: La0.6Ca0.4Co0.2Fe0.6Cu0.6
3−zの合成;膜モジュールを、各膜ユニットの稠密
混合伝導性酸化物層をLa0.6Ca0.4Co0.2
Fe0.6Cu0.63−zで形成して二次加工でき
る。この組成物を6.14重量部のLa、2.5
2重量部のCaCO、1.50重量部のCoCO
3.01重量部のFeおよび1.00重量部のC
uOを12時間の間ボールミルにかける粉末調製技術で
調製した。前記混合物をその後、空気中で温度を100
0℃に上げて24時間の間焼成して、その後、室温に冷
却した。前記混合物をその後ボールミルにかけて粉砕
し、再混合して空気中で温度を1000℃に上げて24
時間の間再焼成し、その後、室温に冷却した。前記材料
はX線回析で測定されるようにペロブスカイト結晶構造
をもっていた。前記ペロブスカイトを約1−5μmの粒
度に空気粉砕して、可塑剤、接着剤およびトルエン溶剤
で結合させテープ注型に適するスリップをつくる。
【0065】実施例5: Z0.2Sr0.8Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−zの合成(zは混合ランタニド);膜モジュール
を、各稠密混合伝導性酸化物層をZ0.2Sr0.8
0.4Fe0.4Cu0.23−zで形成して二次
加工できる。この組成物をモリコープ(Molycor
p)混合ランタニド溶液ロット番号5248号をランタ
ニド原料として用いる混合硝酸分解調製技術で調製し
た。この材料は76.6重量%の六水硝酸ランタニド
(ランタニドニトレートヘキサハイドレート)からなっ
た。酸化物基準で報告されたランタニド成分は5.4重
量%のCeOと、21.6重量%のLaと8.
5重量%のNdと2.8重量%のPr11
0.4%重量の他の酸化ランタニドと;7.13重量部
の硝酸ランタニド溶液と10.64重量部のSrNO
と7.32重量部の六水硝酸コバルト(II)と10.
16重量部の六水硝酸鉄(III)と1.00重量部の
半五水硝酸銅(II)(コパー(II)ニトレートヘミ
ペンタハイドレート)を塩のすべてを溶解させるに足る
量の水に一緒に溶解させた。前記溶液をその後、沸騰さ
せて水を除去した。最後の乾燥が120℃の温度で濾に
入れて行われた。混合塩をその後、空気中で温度を10
00℃に上げて24時間の間焼成し、その後室温に冷却
した。前記混合物をその後、ボールミルで粉砕、再混合
して空気中で温度を1000℃に上げて24時間の間再
焼成して、その後、室温に冷却した。前記材料はX線回
析で測定されるようにペロブスカイト結晶構造をもって
いた。前記ペロブスカイトを約1−5μmの粒度に空気
粉砕して可塑剤、接着剤とトルエン溶剤で結合させ、テ
ープ注型に適したスリップをつくった。
【0066】本発明の組成物をつくる好ましい方法を述
べてきたので、ここで本発明の組成物により与えられた
化学および物理的特性についての利点に基づくデータを
提示しよう。
【0067】実施例6: 先行技術組成物に対する特許請求の組成物の化学特性;
この実施例はヤマゾエ(Yamazoe)と共同研究者
(1988年刊Chem.Lett.第503乃至50
6頁)と米国特許第5,240,480号)に引用され
た組成物と比較して本発明による組成物の安定性に及ぼ
す酸素分圧の影響を示す。この一連の実験は請求の組成
物が特定の酸素分離用途に共存し得る高酸素分圧の条件
の下では分解しないことを立証した。
【0068】以下に述べる手順により実験を行った。多
成分系金属酸化物の粉末を先行実施例により合成し、X
線回析で分析した。指示された組成物の試料を炉内に入
れ1週間の間、下の表1に示された温度と酸素分圧に暴
露した。前記の一週間につづいて、各試料を室温に冷却
して、X線回析により検査して、前記試料が分解してい
たかどうかを測定した。
【0069】前記表1は、米国特許第5,240,48
0号に提示されたバリウム含有組成物が850℃の温度
で、1気圧以上の酸素分圧で分解することを示してい
る。そのうえ、前記ヤマゾエの文献に引用され、前記表
で確認された組成物は850℃の温度で、4.5気圧以
上の酸素分圧で分解した。
【0070】本発明の組成物は850℃の温度で、1週
間の間、4.5気圧に暴露してなんらの分解を示さなか
った。従って、本発明の組成物は典型的例としてプロセ
スの供給材料流れに、高酸素分圧を必要とする酸素分離
装置での使用に適している。対照的に、引例の先行技術
材料は、装置で用いて高温で作用させる酸素の分離を行
う時、本発明の組成物より低い酸素分圧の下で作用させ
る必要がある。
【0071】
【表1】 ─────────────────────────────────── 焼なまし条件(一週間の経過時間) ─────────────────────────────────── 組 成 物 850℃の温度での 0.21 1気圧 4.5 気圧 気圧O ─────────────────────────────────── La0.2 Ba0.8 Co0.6 Fe0.2 Cu0.2 O3-z 安 定 分 解 分 解 (米国特許第5,240,480 号) ─────────────────────────────────── La0.6 Ba0.4 Co0.8 Fe0.2 O3-z 安 定 安 定 分 解 (1988年刊Chem.Let.503-508頁) ─────────────────────────────────── La0.2 Sr0.8 Co0.4 Fe0.4 Cu0.2 O3-z 安 定 安 定 安 定 ─────────────────────────────────── La0.4 Sr0.6 Co0.4 Fe0.4 Cu0.2 O3-z 安 定 安 定 安 定 ─────────────────────────────────── 実施例7: 先行技術組成物に対する請求組成物の熱膨脹特性;この
実施例は本発明の組成物をヤマゾエの文献(1988年
刊Chem.Lett.第503乃至506頁)と、前
記カールトン(Kharton)の文献(1994年刊
インオーガニック マテリアルズ(Inorganic
Materials)第30巻第4号第492乃至4
95頁)に提示され組成物と比較して示す。
【0072】本発明の組成物を先行実施例に引用された
方法により合成した一方、比較材料を前記引用の文献に
提示された方法により合成した。熱膨脹の係数を測定す
る試料を従来のプレスと焼結により成形した。それぞれ
の試料を空気中で図7、8と9に特定された温度範囲に
亘り2℃/分の速度で加熱し、各試料の寸法変化を温度
の関数としてプロットにした。
【0073】図7は寸法変化を、ヤマゾエの文献(19
88年刊Chem.Lett.第503乃至506頁)
に提示された組成物に対する本発明による組成物により
示された温度の関数として示す。図7は請求の組成物に
より立証された熱膨脹の係数は、前記ヤマゾエ組成物に
より示された熱膨脹の係数よりずっと低いことを示す。
【0074】前記本発明の組成物により示された熱膨脹
の前記より低い係数は図8に示された実質的な効果を提
供する。それは図7に提示されたデータを米国.ウエス
ト.ヴァージニア州.ハンティングトンのインコ.アロ
イズ.インターナショナル社(Inco Alloys
International Inc.)が販売する
インコロイ(Incoloy)800HTニッケルベー
スの超合金のような高温での使用に適した典型的エンジ
ニアリング超合金の温度関数として寸法変化に関するデ
ータと比較できる。任意に、酸素分離装置の様々な構成
部品の熱膨脹の係数を、このような装置が加熱と冷却の
作業周期にかけられる時に発生する熱化学的応力低減の
ため可能な限り密接に合わせる必要がある。図8は本発
明の組成物が、前記ヤマゾエの文献の組成物よりもずっ
と優劣がつかない熱膨脹係数をもつことを示している。
【0075】図9は好ましい多成分系金属酸化物La
0.2Sr0.8Co0.4Fe0.4Cu0.2
3−zの寸法変化を前記カールトン(Kharton)
文献(1994年刊インオーガニック. マテリアルズ
(Inorganic Materials)第30巻
第4号第492乃至495頁)に示された別の先行技術
に対する温度の関数として示す。図9は本発明の組成物
により立証された熱膨脹の係数が前記カールトンにより
示された熱膨脹の係数よりずっと低いことを示す。この
ようにして、図8に提示された利点も提供する。
【0076】実施例8: 先行技術の組成物に対する請求の組成物の焼結温度特
性;この実施例は焼結温度と、前記ヤマゾエ文献(19
88年刊Chem.Lett.第503乃至506頁)
に提示された先行技術組成物と本発明による2つの組成
物からなる素子との間の関係を示す。当業者は、多成分
系金属酸化物で形成された膜を利用する酸素分離装置
を、前記装置の長時間に亘る運転中に起り得るクリープ
のような好ましくない機械的変形を最小限に止めるため
二次加工された前記多成分系金属酸化物の焼結温度より
低い温度で運転させることを認識している。
【0077】図10は前記ヤマゾエ文献(1988年刊
“Chem.Lett.”第503乃至506頁)に提
示された組成物に関するデータを表す。図10は、ヤマ
ゾエ組成物の銅成分に対し、前記組成物が焼結して典型
的例として95%以上の稠密材料を形成する温度をプロ
ットで示す。前記プロットは焼結温度は前記多成分系金
属酸化物の銅成分が増加するに従って低下することと、
前記焼結温度が、y″が0.2以上の時、1075℃の
温度以下であることを示している。焼結温度が低下する
に従って、このような多成分系金属酸化物で形成された
装置を逐次低温で運転して、機械的変形に関連する問題
の発生を事前に防ぐ必要がある。しかしながら、当業者
は、前記多成分系金属酸化物を通る酸素の輸送速度が低
下する装置の作業温度と共に低下することも承知してい
る。
【0078】図11は本発明による組成物に関するデー
タを示す。図11は2つの本発明の組成物の鉄成分に対
する前記組成物が焼結して典型的例として95%以上の
稠密材料を形成する温度のプロットを表す。前記プロッ
トは、焼結温度が、請求の多成分系金属酸化物の鉄成分
の増加に従って低下することを示す。詳しくは、本発明
の組成物に提示されたy′が0.4以上の時は、本発明
の組成物の各焼結温度が1075℃以上である。従っ
て、本発明の組成物で形成された酸素分離装置は従来の
先行技術材料により与えられた温度より高温で運転し
て、運転中ずっと酸素輸送を全速で提供できる。
【0079】
【発明の効果】当業者は本発明の多成分系金属酸化物が
固相酸素製造装置での使用に適し、かつ高酸素分圧での
運転と好ましくない焼結温度ならびに先行技術材料で立
証された熱膨脹係数のため不安定性と関連する諸問題を
克服できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続通し多孔性を有する稠密混合伝導性酸化物
層で形成された複数の平面膜ユニットからなる平面固相
電気化学モジュールの1つの実施例の分解斜視図であ
り、酸素を各平面膜ユニットから排出する除去手段は少
くとも1つの従来式マニホールドからなるものを示す図
である。
【図2】3つの膜ユニット実施例で、その各実施例が、
連続通し多孔性を有する無流路多孔質支持材により支持
される稠密混合伝導性酸化物層を示す図1の平面固相電
気化学モジュールの断面図である。
【図3】連続通し多孔性を有する無流路多孔質支持材で
支持され、かつそれと隣接する稠密混合伝導性酸化物層
で形成される複数の平面膜ユニットからなる平面固相電
気化学モジュールの他の実施例の分解斜視図であり、各
平面膜ユニットから酸素を排出する除去手段は各平面膜
ユニットを横断し、かつ前記モジュールの各膜ユニット
の多孔質支持材と流れ連絡している導管からなるものを
示す図である。
【図4】3つの膜ユニットの実施例で、その各々が連続
通し多孔性を有する無流路多孔質支持材により支持され
る稠密混合伝導性酸化物層を提示する図3の平面固相電
気化学モジュールの分解図である。
【図5】図3に示された平面固相膜モジュールを組込む
に適する平面膜ユニットの好ましい実施例の分解図であ
る。
【図6】分離される加熱酸素含有気体混合物を前記平面
膜モジュールとの接触に持込む手段と、酸素を前記平面
固相膜の複数の平面膜ユニットから排出する手段を提供
する本発明の平面膜モジュールの収容に適するハウジン
グの平面図である。
【図7】好ましい多成分系金属酸化物、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−zの寸法
変化を温度の関数として示し、それにより、銅をペロブ
スカイト構造に導入する時、熱膨脹の係数の意外に改良
された制御を示す図である。
【図8】好ましい多成分系金属酸化物、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−zの寸法
変化を先行技術組成物に対する温度の関数として示し、
また請求の発明の組成物の熱膨脹の係数と酸素分離装置
に使用される従来のエンジニアリング合金との間の相溶
性を示す図である。
【図9】好ましい多成分系金属酸化物、La0.2Sr
0.8Co0.4Fe0.4Cu0.23−zの寸法
変化を別の先行技術の組成物に対する温度の関数として
示す図である。
【図10】先行技術組成物の銅成分に対する焼結温度の
プロットを表わす図である。
【図11】2つの本発明の組成物の鉄成分に対する焼結
温度のプロットを表わす図である。
【符号の説明】
10 平面モジュール 15 列 20 気体分離膜ユニット 20a、20b、20c 気体分離膜ユニット 21 稠密混合伝導性酸化物層 22 多孔質支持材層 23 第1の多孔質層 24 第2の多孔質層 25 通路 26 溝形層 35 マニホールド 40 マニホールド 45 入口管路 50 入口管路 55 受入れ構造部材 300 平面固相電気化学モジュール 315 320の列 320 膜ユニット 320a、320b、320c 膜ユニット 321 稠密混合伝導酸化物層 322 無流路多孔質支持材 323 第1の多孔質層 323a、323b、323c 第1の多孔質層 324 第2の多孔質層 325 通路 326 第1溝形層 327 第2溝形層 328 第3の溝形層 333 多孔質支持材 335 導管 337 導管カラー 340 導管開口部 345 導管 350 導管開口部 610 ハウジング構造部材 615 絶縁材 620a、620b、620c、620d 平面ガス分
離モジュールユニット 630 導管 635 ハウジング開口部 640 導管 650 導管 655 導管 660 導管 665 ハウジング開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル.フランシス.キャロラン アメリカ合衆国.18103.ペンシルバニ ア州.アレンタウン.バーンサイド.ロ ード.1041 (72)発明者 ステファン.アンデュリュー.モティカ アメリカ合衆国.19530.ペンシルバニ ア州.クッズタウン.ノーブル.ストリ ート.817 (56)参考文献 特開 平6−219861(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 51/00 C01B 13/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気孔が接続した無流路多孔質支持体によ
    って支持され、それと隣接する稠密な混合伝導性酸化物
    層から形成された複数の平坦な膜ユニットを含んでなる
    平面状の固相電気化学モジュールであって、その稠密な
    混合伝導性酸化物層が、 式: Lnx A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (LnはIUPACの元素周期律表におけるfブロック
    のランタノイドから選択された元素であり、A' はスト
    ロンチウム又はカルシウムから選択され、x>0、y>
    0、y’>0、x+x’=1、y+y’+y”=1、0
    <y”≦0.4であり、zはその物質の組成物の電荷を
    中性にする数)で表される混合伝導性酸化物からなるこ
    とを特徴とする平面状の固相電気化学モジュール。
  2. 【請求項2】 その混合伝導性酸化物が、 式: Zx A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (Zは、ランタンとIUPACの元素周期律表における
    fブロックのランタノイドから選択されたランタン以外
    の少なくとも1種の元素との混合物であり、A'はスト
    ロンチウム又はカルシウムから選択され、x>0、y>
    0、x+x’=1、y’>0、0<y”≦0.4、y+
    y’+y”=1であり、zはその物質の組成物の電荷を
    中性にする数)で表される請求項1に記載の平面状の固
    相電気化学モジュール。
  3. 【請求項3】 その混合伝導性酸化物が、 式: Lax A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (A' はストロンチウム又はカルシウムから選択され、
    x>0、y>0、x+x’=1、y’>0、0<y”≦
    0.4、y+y’+y”=1であり、zはその物質の組
    成物の電荷を中性にする数)で表される請求項1に記載
    の平面状の固相電気化学モジュール。
  4. 【請求項4】 A' はストロンチウムであり、x=0.
    2、x’=0.8、y=0.4、y’=0.4、y”=
    0.2である請求項3に記載の平面状の固相電気化学モ
    ジュール。
  5. 【請求項5】 A' はストロンチウムであり、x=0.
    4、x’=0.6、y=0.4、y’=0.4、y”=
    0.2である請求項3に記載の平面状の固相電気化学モ
    ジュール。
  6. 【請求項6】 A' はストロンチウムであり、x=0.
    3、x’=0.7、y=0.8、y’=0.1、y”=
    0.1である請求項3に記載の平面状の固相電気化学モ
    ジュール。
  7. 【請求項7】 A' はカルシウムであり、x=0.6、
    x’=0.4、y=0.2、y’=0.6、y”=0.
    2である請求項3に記載の平面状の固相電気化学モジュ
    ール。
  8. 【請求項8】 気孔が接続した無流路多孔質支持体によ
    って支持され、それと隣接する稠密な混合伝導性酸化物
    層から形成された固相電気化学膜であって、その稠密な
    混合伝導性酸化物層が、 式: Lnx A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (LnはIUPACの元素周期律表におけるfブロック
    のランタノイドから選択された元素であり、A' はスト
    ロンチウム又はカルシウムから選択され、x>0、y>
    0、y’>0、x+x’=1、y+y’+y”=1、0
    <y”≦0.4であり、zはその物質の組成物の電荷を
    中性にする数)で表される混合伝導性酸化物からなるこ
    とを特徴とする固相電気化学膜。
  9. 【請求項9】 その混合伝導性酸化物層が、 式: Zx A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (Zは、ランタンとIUPACの元素周期律表における
    fブロックのランタノイドから選択されたランタン以外
    の少なくとも1種の元素との混合物であり、A'はスト
    ロンチウム又はカルシウムから選択され、x>0、y>
    0、x+x’=1、y’>0、0<y”≦0.4、y+
    y’+y”=1であり、zはその物質の組成物の電荷を
    中性にする数)で表される請求項8に記載の固相電気化
    学膜。
  10. 【請求項10】 その混合伝導性酸化物が、 式: Lax A' x'Coy Fey'Cuy"3-z (A' はストロンチウム又はカルシウムから選択され、
    x>0、y>0、x+x’=1、y’>0、0<y”≦
    0.4、y+y’+y”=1であり、zはその物質の組
    成物の電荷を中性にする数)で表される請求項8に記載
    の固相電気化学膜。
  11. 【請求項11】 A' はストロンチウムであり、x=
    0.2、x’=0.8、y=0.4、y’=0.4、
    y”=0.2である請求項10に記載の固相電気化学
    膜。
  12. 【請求項12】 A' はストロンチウムであり、x=
    0.4、x’=0.6、y=0.4、y’=0.4、
    y”=0.2である請求項10に記載の固相電気化学
    膜。
  13. 【請求項13】 A' はストロンチウムであり、x=
    0.3、x’=0.7、y=0.8、y’=0.1、
    y”=0.1である請求項10に記載の固相電気化学
    膜。
  14. 【請求項14】 A' はカルシウムであり、x=0.
    6、x’=0.4、y=0.2、y’=0.6、y”=
    0.2である請求項10に記載の固相電気化学膜。
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