JPS6124864Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 本考案は冷蔵庫の運搬用把手に関するものであ
る。

(ロ) 背景及び背景技術の問題点 従来此種冷蔵庫は据え付け時等の運搬に便利な
様に冷蔵庫背面に運搬用把手を形成している。
又、据え付け後地震等で冷蔵庫が転倒しない様背
方の壁面と冷蔵庫を連結する為のフツクを冷蔵庫
背面に取付けているものもある。これらの部品は
通常各々別個に断熱箱体の形成後にネジ等の固定
具によつて取付けられているが別個に固定具にて
取付ける為に部品点数が増加すると共に位置決め
も面倒と成り量産に適さない欠点があつた。

(ハ) 考案の目的 本考案は取付作業が良好で転倒防止用のフツク
を一体に形成した運搬用把手を提供する事にあ
る。

(ニ) 考案の概要 指挿入用の袋状凹部と略垂直に立上がる左右側
面と左右側面を連結する平面部から成る引掛部を
並設すると共に裏面に突出した埋設用突起を有す
る運搬用把手を準備し、冷蔵庫の外箱背面板の上
部隅部には予め透孔を穿設して該透孔から袋状凹
部と埋設用突起を挿入して断熱材中に埋設して固
定すると共に引掛部を袋状凹部より内方に位置せ
しめたものである。

(ホ) 考案の実施例 第１図は本案の冷蔵庫１の後方を示しており第
２図は外箱２の後方を、又第３図は本願の運搬用
把手３を示し、更に第４図は第１図のＡ−A′線
断面図を示し、第５図は第３図のＢ−B′線断面図
を示している。

第２図に於いて外箱２は通常鋼板製の天板２
ａ，左右側板２ｂ，２ｃ及び背面板２ｄとから成
り、背面板２ｄの上方の左右隅部に相当する位置
に比較的大なる透孔４，４と透孔４，４の少許内
方に各々比較的小なる透孔５，５が並設される。

第３図と第５図に於いて運搬用把手３は例えば
合成樹脂を熱成形する等して形成されており、基
板６の裏面へ凹んで指が挿入出来る大きさを有す
る袋状凹部７と、袋状凹部７の横の基板６を切り
起こして略垂直に立上げた左右側面８ａ，８ｂと
左右側面８ａ，８ｂを連結する水平部８ｃから成
るフツクとしての引掛部８と、引掛部８の袋状凹
部７とは反対の側方の基板６裏面には埋設突起と
しての断面略Ｌ字状のＬ字状突起９を有してい
る。袋状凹部７の外面には袋状凹部７の張出し方
向に傾斜面を有する係合爪１０が形設されてい
る。

次に運搬用把手３を冷蔵庫１に取付ける際の説
明をする。運搬用把手３は引掛部から見て袋状凹
部７が左方になるものと、右方になるものを各々
準備する。ここで運搬用把手３の袋状凹部７や引
掛部８及びＬ字状突起９を上下略中央に形成して
同形状のものを上下逆にして用いても良い。この
場合は成形型が１個で済むので経済的である。こ
の２個の運搬用把手３，３を各々透孔４，４に袋
状凹部７，７を挿入し、この時係合爪１０が背面
板２ｄ裏面に係合し、又、透孔５，５に埋設用突
起９，９を挿入して透孔４，４，５，５を閉塞し
て仮固定する。ここで背面板２ｄはその周辺を内
側側に折曲して形成されたフランジ１１を天板２
ａ及び左右側板２ｂ，２ｃの後方開口縁に形成さ
れた嵌合溝１２に嵌合して固定されており、これ
によつて外箱２は完成され、この外箱２内に図示
しない内箱を組み込み両箱間に発泡断熱材１３を
充填する。１４は例えば冷凍サイクル中の高温冷
媒を流通する配管で断熱材１３中に埋設される。

断熱材１３は充填によつて袋状凹部７の外面に
密着し、又、埋設用突起９が断熱材１３中に埋設
される事によつて運搬用把手３の抜けが防止され
運搬用把手３は強固に固定される。

この様にして完成された冷蔵庫１を据え付けた
状態を第６図に示す。背方の壁面１５とワイヤ１
６等で引掛部８を連結して冷蔵庫１の転倒を防
ぐ。

(ヘ) 効果 本考案によれば、指が挿入できる袋状凹部、転
倒防止用のフツクとして作用する引掛部が運搬用
把手に一体形成されているので、この運搬用把手
を外箱の背面板に取付けることにより、冷蔵庫の
箱体形成に伴ない発泡断熱材の接着力でもつて外
箱に強固に固着することができ、ネジ等の固定具
を用いることなく運搬用把手の取付固着作業が簡
単に行なえ、又袋状凹部及び埋設用突起の双方が
発泡断熱材中に埋設されることに併わせて袋状凹
部に形成された係合爪が外箱の背面板に係合する
ために、発泡断熱材及び外箱双方により運搬用把
手の引き抜け方向即ち後方向に対する抜け防止の
強度を向上することができ、更に、引掛部は袋状
凹部と埋設用突起との間に形成されているので、
冷蔵庫に対して転倒方向の力が加わつた場合に
は、この力を袋状凹部と埋設用突起との双方に分
散でき、引掛部自身の破損や運搬用把手の剥離を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の実施例を示すもので、第１図は
冷蔵庫の後方斜視図、第２図は外箱の後方斜視
図、第３図は運搬用把手の斜視図、第４図は第１
図のＡ−A′線拡大断面図、第５図は第３図のＢ
−B′線断面図、第６図は冷蔵庫を据え付けた状態
を示す図である。 ２……外箱、２ｄ……背面板、３……運搬用把
手、４，５……透孔、７……袋状凹部、８……引
掛部、９……Ｌ字状突起、１３……断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱及び内箱間に発泡断熱材を充填して成る冷
   蔵庫に於いて、指が挿入できる様一方に凹み、適
   所に前記外箱の背面板の裏面に係合する係合爪を
   有し、前記発泡断熱材中に埋設される袋状凹部
   と、この袋状凹部から適間隔を存して離間して前
   記袋状部と同一方向に突出して形成され、前記発
   泡断熱材中に埋設される埋設用突起と、前記袋状
   凹部と埋設用突起との間に位置し、この袋状凹部
   及び埋設用突起とは逆方向に延びる左右両側面と
   該左右両側面を連結する平面部とから成り、前記
   外箱の背面板よりも後方に突出する引掛部とを基
   板に一体形成した運搬用把手と、前記外箱の背面
   板の上部隅部に穿設された左右一対の透孔とから
   成り、前記運搬用把手は前記袋状凹部と埋設用突
   起とを前記透孔より前記発泡断熱材中に臨ませて
   埋設して前記透孔を閉塞して成る冷蔵庫。