JPS61247197A - スピ−カ用振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 逸五左１ 本発明は、スピーカに用いる撥水性振動板に関する。

背景技術 一般にスピーカ用振動板に要求される性能としては、主
にスピーカの出力音圧周波数特性が良好に得られるよう
に、軽量でかつ高ヤング率であること及び低密度で適度
な内部損失を有していることである。振動板のヤング率
が高く密度が小さい程振動板の共振周波数が高くなりピ
ストン運動領域が拡大する故にスピーカの周波数帯域を
広くすることが出来、また振動板の内部損失が大きい程
振動板の分割共振が減少する故にスピーカの周波数特性
を平坦化させることが出来るのである。

上記の要求される性能をある程度充足する振動板として
、従来から叩解を施した天然ｉＩＮ、化学繊維又はこれ
らを混合した繊維材料の抄造によって形成される振動板
が広く製造されている。かかる振動板は抄造により製造
されているので水分、湿気には弱く、水分の吸収よる膨
潤やその性能の劣化等が起こる。

しかし、最近ではスピーカの野外での使用や自動車にお
けるドアマウントやリアマウントの場合等のように、ス
ピーカの使用態様は拡大され、水、湿気に晒されるスピ
ーカが増えている。従って、スピーカの振動板自体にも
撥水性、耐水性等が要求されてきている。

振動板の耐水性を増加せしめる従来の方法としては、例
えば抄造後の基材に熱硬化性樹脂を塗布により付着せし
め加熱加圧等の処理を施して主面を覆う方法や、抄−後
の基材に適当なポリマーの溶液を含浸し、乾燥、加熱、
加圧等の処理を施して、該ポリマーによる樹脂で基材の
主面から内部までの全体を覆う方法が知られている。

しかしながら、上記従来方法の前者の防水処理がなされ
た振動板においては、防水性が高くヤング率も大きいが
、密度が大きく内部損失が小さいために音圧周波数特性
の平坦化が困難である。また、後者の被覆方法を用いた
振動板の場合には、充分な防水性を有するまでポリマー
の溶液を含浸付着せしめると基材の重量が増加しかつヤ
ング率が小さくなり、音圧周波数特性の高音域における
出力レベルの減少と共に能率も悪くなるのが常であった
。

更に、振動板の耐水性を考慮して振動板自体をポリエチ
レン、ポリプロピレン等の高分子化合物により形成する
方法やアルミニウム、チタン等の金属により形成する方
法が用いられている。しかしながら、これらの方法にお
いても振動板の防水性及び撥水性に関しては満たせるが
、高分子化合物の振動板の場合においては高ヤング率を
期待できず、金属振動板の場合においても内部損失が小
さく密度が大きいために音圧周波数特性の平坦化が困難
であった。

このように従来のスピーカ用振動板は、ヤング率、密度
及び内部損失等の振動板としての物理特性と防水性及び
撥水性とを同時に満足することは出来なかった。

発明の概要 そこで本発明の目的は、高いヤング率ζ低い密度及び適
度の内部損失を備えつつ耐水性を有したスピーカ用振動
板を提供することである。

本発明のスピーカ用振動板は、天然繊維、化学繊維又は
これらの混合物を抄造してなる基材にＳｉ　−ＮＧＯ結
合を有する珪素官能型シリルイソシアネート系化合物を
含浸又は噴布により付着させ乾燥硬化させてなることを
特徴とする。

実　　施　　°例 以下、本発明の実施例を添附図面及び以下の表に基づい
て説明する。

まず、第１の実施例として、原料として天然繊維例えば
ＮＢＫＰ　（針葉樹晒しクラフトパルプ）に叩解を施し
、叩解度２０〜２２度ＳＲに調整する。その後、抄紙タ
ンクの懸濁液中に分散させ、所望の振動板形状例えばコ
ーン形状の抄ぎ網にてを抄紙して、その後、１８０℃程
度の温度のコーン形状の金型にて３．０ＫＧ／ｃｍ２程
度の加圧プレス下で乾燥させ基材を形成する。

次に、シリルイソシアネート系化合物として例えばアル
キルシリルイソシアネート系化合物、Ｒｎｓ　ｉ　　（
ＮＣＯ＞　４　　ｎ　（但しＲはアルキル基であり、ｎ
は１．２又は３である。）の一種類であるトリメデルシ
リルイソシアネート（ＣＨ３）３ＳｉＮＣＯをシンナー
等に溶解し比重０．８６７（２０℃）、粘度が０．ＩＰ
Ｓ程度の溶液を調整する。

その後、調整されたトリメチルシリルイソシアネート溶
液に抄造された基板を浸漬することにより該基板の両主
面に該溶液を付着せしめる。また、スプレーガンにより
該基板の両主面に塗布して付着せしめてもよい。

その後、両主面にトリメチルシリルイソシアネート溶液
が付着している基板を室温にて放置し乾燥、硬化させる
。また必要に応じて４０〜５０℃程度の熱風燥装機にて
強制乾燥してもよい。

これらの工程を経た基材を所定形状に裁断して第１実施
例のスピーカ用振動板を得る。

第１図及び第２図はこのようにして得られた本実施例の
コーン型スピーカ用振動板１の断面図及び部分拡大断面
図であって、バルブ等のａｌ１２は、トリメチルシリル
イソシアネート３により目止めされていることを示して
いる。

次に、第２の実施例として、ＮＢＫＰに化学繊雑例えば
アクリル繊維を添加した原料を第１の実施例と同様に叩
解した紙料を離解機中に均一に分散せしめ、コーン形状
の基材を抄造し、温度１８０〜２００℃、圧力３〜４ｋ
ｑ／Ｃｍ２にて加熱プレス処理により乾燥する。

その後、第１の実施例と同様にトリメチルシリルイソシ
アネートをシンナー等に溶解し比重０゜８６７　（２０
℃）、粘度が０．ＩＰｓ程度の溶液を調整する。

その後、調整された該溶液をスプレーガンにより２．０
ｋｇ／ｃｒｒｒ２程度の圧力にて該基板の両主面に塗布
して付着せしめる。

これらの工程を経た基材を所定形状に裁断して第２実施
例のスピーカ用振動板を得る。

第１表において従来のスピーカ用振動板、すなわち本実
施例の基材のみからなる振動板と、本発明による第１及
び第２実施例の振動板とを物性値について比較した結果
を示す。

第１表 第１表から実施例の振動板台々は従来のものに比して密
度の増加が微少でありかつヤング率及び内部損失が増大
した振動板であることが分る。

次に、防水性を調べるために本発明の振動板台々を水中
に入れ２４時間浸漬後取出して防水性及び撥水性を調べ
て試だ結果、振動板自体の変形も見られず更に振動板内
部への水の浸透も確認されなかった。

この撥水性は、Ｓ　ｉ　−ＮＧＯ結合を有する化合の高
さにより基材繊維上に三次元構造の珪素樹脂の被膜が容
易に設けられた後の該被膜の硬度及び珪素樹脂表面の持
つ水との接触角の大きさすなわち高い疎水性から得られ
る性能である。

ここで、上記実施例では、トリメチルシリルイソシアネ
ートを被膜として用いたが、アルコキシシランイソシア
ネート系化合物（ＲＯ）　ｎ　Ｓ　１（ＮＧＯ）４−ｎ
（但しＲはアルキル基であり、ｎは１，２又は３である
。）及びシリルイソシアネート５ｔ（ＮＣＯ）４等のＳ
　１−ＮＧＯ結合を有する珪素官能型シリルイソシアネ
ート系化合物を用いてもそれらの加水分解反応により本
実施例同様の効果を示す。

上記実施例では、天然繊維のみ及び天然！１ｍと化学繊
維との複合材による基材ついて説明したが、化学繊維の
みを抄造した基材でも応用可能である。

また、抄造工程において尿素ホルムアルデヒド樹脂、ス
チレン系樹脂等の内面サイズ材を叩解バルブに添加する
ことにより防水性をより向上させることもできる。

また、本発明は、振動板のみに限らず抄造によって得ら
れるセンターキャップ、エッチ等の他のスピーカ部材に
おいても上記実施例と同様の撥水効果を奏する。

１ユニ１浬 本発明によれば、天然ｍｔｔａ、化学１１維又はこれら
の混合物を抄造してなる基材にＳｉ−ＮＧＯ結合を有す
る珪素官能型シリルイソシアネート系化合物を付着させ
乾燥硬化せしめることによって優れた音響的特性を維持
しつつ優れた防水性、耐水性を有する振動板が得られる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のスピーカ用振動板の断面図、第２図は
本発明のスピーカ用振動板の部分拡大断面図である。 主要部分の符号の説明 １・・・・・・本発明による振動板 ２・・・・・・ｍＨ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）天然繊維、化学繊維又はこれらの混合物を抄造し
   てなる基材にＳｉ−ＮＣＯ結合を有する珪素官能型シリ
   ルイソシアネート系化合物の溶液を付着させ乾燥硬化さ
   せてなることを特徴とするスピーカ用振動板。
2. （２）前記Ｓｉ−ＮＣＯ結合を有する珪素官能型シリル
   イソシアネート系化合物はアルキルシリルイソシアネー
   ト系化合物、アルコキシシランイソシアネート系化合物
   及びシリルイソシアネートから選ばれる化合物であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のスピーカ用
   振動板。