JPS6124187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は大気圧より高い所定の圧力で調理物の加
熱調理を行なう圧力調理器に係り、特に内部圧力
変化に応じて開閉し蒸気を外方に放出することに
より内部圧力を所定の圧力に保つ圧力調節装置に
関するものである。

以下第１図及び第２図に示した本案の実施例に
ついて詳細に説明する。

先ず、第１図において、圧力調理器の概略構造
を説明する。１は外周壁上部に１対の係止アング
ル２，２を固定した鍋、３は鍋１の開口部をパツ
キング４を介して密閉する蓋、５は蓋３の中央に
立設したねじ軸、６にねじ軸５に螺合し加圧アー
ム７を枢支する加圧摘子６、８は蓋３に装設した
圧力調節装置である。而して、鍋１の開口部をパ
ツキング４を介して蓋３により密閉し、係止アン
グル２，２と加圧アーム７の両端との係合により
蓋３を加圧した状態で調理物の加熱調理を行な
い、調理中圧力調節装置８により内部圧力を所定
の調理圧力に保つものである。

次に、第２図に従つて圧力調節装置８の構造を
説明する。第２図において、圧力調節装置８は導
圧通路１０を形成する筒体９、圧力調節用重錘１
１及び吸音部材１２等により構成される。上記筒
体９は内方端外周のねじ部に螺合するナツト１３
を以つて蓋３に立設固定され、導圧通路１０を蓋
３の内外に連通する。又、圧力調節用重錘１１は
縦断面略〓形状をなすと共に内部中空部上面に逆
円錐形状の突起１４を突設し、かつ中空部外周壁
に複数個の蒸気放出孔１５を形成しており、上記
突起１４を以つて筒体９の外方端上に導圧通路１
０を閉塞すべく載置する。吸音部材１２はスポン
ジ、発泡金属等の多孔性材料により円筒形状に形
成され、圧力調節用重錘１１の中空部内に装着す
ることにより筒体９の外方端外周部を被つてい
る。

而して、このような圧力調節装置８にあつて
は、内部圧力が所定の圧力以上に上昇すると、導
圧通路１０を介して圧力を受ける圧力調節用重錘
１１が浮上がつて導圧通路１０を開放し、蒸気を
外方に放出させて内部圧力を低下することにな
り、そして内部圧力が所定の圧力以下に降下する
と、圧力調節用重錘１１が圧力に打ち勝つて導圧
通路１０を閉塞する位置に戻ることになり、以後
上述動作を繰り返して内部圧力を所定の圧力に保
ち、調理物の加熱調理を行なわせる。又、導圧通
路１０から流出した蒸気は吸音部材１２を通り勢
いが弱められた後蒸気放出孔１５から外方に放出
されることになる為、蒸気量が多くなつたところ
で蒸気の放出に伴い音を発生するようなことがな
くなる。

本案は上記のような構成であるところ、従来で
は第３図に示す如く圧力調節用重錘１１′等に吸
音部材を設けておらなかつた為、蒸気が勢いよく
噴出し、蒸気量が多くなると噴出の勢いにより音
が発生することになり、噴出の勢いと音の発生と
により恐怖感を与えることになつていた。又、重
錘１１′の外周壁内面と筒体９の外周面との間に
は蒸気が抜けるように間隔を形成しているため、
重錘１１′の載置状態が非常に不安定であつた。

然るに、本案にあつては圧力調節用重錘の下面
に内部中空部を形成すると共にこの中空部に筒状
に形成された吸音部材を装着し、開放時に吸音部
材を通し蒸気を外方に放出すべく構成したことに
より、噴出の勢いを弱めると同時に音の発生を防
止でき、従前のような恐怖感の解消を計れ、しか
も噴出の勢いが弱まることによつて噴出蒸気によ
る危険も少なくなり、実用上頗る良好なものにな
る。又、筒状の吸音部材が筒体の外方端外周部を
摺動自在に被うように重錘を載置するから、筒体
外周部と重錘の内周面との間に従来のような間隙
がなく、吸音部材がガイドの役目を成すため重錘
の載置状態が非常に安定する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案圧力調理器の概略構成説明図、第
２図は同上圧力調節装置を示す縦断面図、第３図
は従来の圧力調節装置を示す縦断面図である。 ８：圧力調節装置、１１：圧力調節用重錘、１
２：吸音部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 鍋の開口を閉塞する蓋に導圧通路を形成する筒
   体を設け、この筒体の外方上端に圧力調節用重錘
   を載置し、当該重錘の変位により内部圧力を調節
   するように成した圧力調理器において、 上記圧力調節用重錘の下面側に内部中空部を形
   成すると共にこの中空部に筒状に形成された吸音
   部材を装着し、上記中空部外周壁に、上記吸音部
   材と外方とを連通する蒸気放出孔を設け、 上記吸音部材によつて上記筒体の外方端外周部
   を摺動自在に被うことを特徴とする圧力調理器。