JPS6123850B2 - - Google Patents

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JPS6123850B2
JPS6123850B2 JP57099388A JP9938882A JPS6123850B2 JP S6123850 B2 JPS6123850 B2 JP S6123850B2 JP 57099388 A JP57099388 A JP 57099388A JP 9938882 A JP9938882 A JP 9938882A JP S6123850 B2 JPS6123850 B2 JP S6123850B2
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Mikio Yamanaka
Katsukuni Hashimoto
Mizuo Sakakibara
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    • F28F21/081Heat exchange elements made from metals or metal alloys
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は使用中脆化特性、クリープ特性、耐高
温腐食性を同時に改良したオーステナイト系ステ
ンレス鋼ボイラチユーブに係わるものである。 近年石油価格の高騰に伴ない石炭の利用が積極
的に進められているが、我国の火力発電において
も従来の重油専焼から今後は石炭専焼に移ること
が予想されている。重油から石炭への転換はボイ
ラ内の腐食環境をより苛酷な状態に移すと言われ
ており、ボイラチユーブの腐食対策が今後の重大
な技術課題となるであろう。 一方エネルギー資源の涸渇および価格の高騰に
伴ない省エネルギーの努力もなされているが熱エ
ネルギーから電気動力への変換効率の向上のため
には温度を高めることが有効なことも知られてい
る。 このような操業温度の上昇は上述のボイラチユ
ーブのより激しい腐食をもたらすために、従来に
も増して耐高温腐食性にすぐれ且つクリープ強度
のすぐれたボイラチユーブの開発が望まれてい
る。 耐高温腐食性の向上にはCr量を高めることが
有効であることは周知のことであるが、オーステ
ナイトの安定度を下げることによるクリープ強度
の低下、或いはσ相の生成による靭性、強度の低
下等の問題を生ずる。これを防ぐためにはCr量
に見合う多量のNiを含有させる必要があり、コ
ストの上昇につながる。 発明者らはこのような耐高温腐食性にSiが極め
て顕著なことを見出したが、Crと同様にσ相を
生成し易くするために耐食性が必要な外表面層の
みSi量を高めることによつてこのような相反する
諸特性を兼ね備えた経済的なボイラチユーブを開
発することに成功した。 本発明の成分範囲を示せば第1表の如くなる。
【表】 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、本発明において、ボイラチユーブの外表
層とはチユーブの外表面から深さ0.5〜3mmの肉
厚の部分を指し、内質部とは、前記外表層を除く
ボイラチユーブの残りの肉厚の部分全体を指すも
のである。 次に本発明ボイラチユーブの各成分を前記第1
表に示す如く定めた限定理由について述べる。 Cは強度の保持に必要であるが、溶接性の点か
ら上限を0.20%とした。即ちオーステナイト系の
鋼においては凝固時高温割れを起しやすいが、C
は特に悪影響が強いので上限を0.20%に抑えた。
また下限については0.03%未満ではクリープ破断
強度の確保が困難になるので下限を0.03%に定め
た。 Siは脱酸剤として添加されるものであるが、ま
た耐酸化性、耐高温腐食性を向上させる元素でも
ある。 そこで内質部としては溶接性、靭性を考慮して
それらを損わない範囲に抑えるために上限を1.0
%とした。下限は脱酸を充分に行い、健全な鋼塊
をうるため0.3%とした。 次に本発明の主眼をなす外表層のSi量であるが
後述する高温腐食試験法においてSi量を1.5%以
上にすると表面酸化皮膜の安定性が増して溶融塩
との反応が著しく抑制されることを明らかにし
た。又4%を超すと加工性を著るしく阻害するの
で上限を4%下限を1.5%と定めた。 この場合本発明者らはこれまでボイラチユーブ
の高温腐食については41%Na2SO4+8%V2O5
51%Fe2(SO43の合成灰を用い、使用温度(650
〜750℃)に加熱溶融し、試験片を200時間浸漬す
ることによつて実際のボイラにおける腐食を評価
できることを見出している。その腐食量は安全を
みて400mg/cm2以下であることが望ましく、その
観点から表層Si濃度に応じて層の厚みを定めてい
る。即ちSi量が4%の場合でもSi富化層が0.5mm
未満では耐食性が不充分であり、また3mmを超え
ると材質に与える影響が無視できなくなるので下
限を0.5mm上限を3mmとした。 Mnは脱酸のためのみでなく強度保持上も必要
な成分である。上限を3.0%としたのはこれを超
えて添加しても効果が飽和するためであり、下限
は脱酸を行い健全な鋼質を得るために0.1%とし
た。 Crは耐酸化性、耐高温腐食性に不可欠の元素
であり、耐熱鋼には必らず添加されているが、13
%未満では上記耐食性が不充分であり、また25%
を超すとオーステナイトの安定性を低下させ高温
強度を弱める上にσ相の生成を促がし、靭性の低
下を生ずるので上限を25%、下限を13%とした。 Niはオーステナイトの安定性を高め、またσ
相の生成を抑制する効果が顕著である。下限を13
%としたのはCrをはじめとしたフエライト生成
元素の下限に対してオーステナイトの安定性を図
る上で充分な量であり、又上限40%は上記フエラ
イト生成元素の上限に対して定めたものである。 Mo,Wは固溶体強化および炭化物の析出で高
温強度を顕著に高める元素であるのでボイラ蒸気
温度、圧力の上昇に対処させる目的で添加する
が、高価である事と耐酸化性を損うので上限を合
計3%とし、下限はクリープ破断強度の向上に顕
著な効果があるのは0.5%以上であるので合計で
0.5%と定めた。 Ti,Nb,Vはそれぞれ炭化物、窒化物生成元
素であり、それらを微細に析出することにより、
クリープ強度を顕著に向上させる。しかしながら
その量は単独又は合計で0.05%未満では強化作用
がなく、また合計で0.5%を超えると析出物が凝
集して却つてクリープ強度が低下する傾向を示す
ので上限を0.5%、下限を0.05%と定めた。 Bについては粒界強度を高める結果クリープ強
度の向上に顕著な効果を示す元素であるが、
0.001%未満ではほとんど効果がなく、また0.01
%を超すと熱間加工性を阻害するので上限を0.01
%、下限を0.001%と定めた。 尚、本発明ボイラチユーブの製造方法について
は特に規定はないが、たとえばころも造塊等によ
り外層Si量と内部Si量の異なるインゴツトを製作
し、これを通常の圧延工程によりビレツトとし、
以下通常の熱間押出し−冷牽−熱処理等の工程に
より外表層がSi富化された鋼管を製造してもよ
く、又、通常の製鋼、圧延等で得た、Si量の異な
る2種類の管を、はめ合い可能な内外径に製造し
ておき、これらをはめ込んでから、プラグと孔型
などを使用して、押出し、引抜きなどを行つて内
外管を密着一体化させて外表層がSi富化した鋼管
を製造してもよい。更には、最終形状寸法に近い
断面均一組織の鋼管をハロゲン化Siのガス中で加
熱するガス浸珪法などの方法により、外表層がSi
富化された鋼管を製造してもよい。 次に本発明の効果を実施例について述べる。 第2表に供試鋼の化学組成、内質部組成の鋼に
対する700℃、12Kg/cm2の応力でのクリープ破断
時間Si%の異なる2層組織を有する試験片につい
て41%Na2SO4+8%V2O5+51%Fe2(SO43の合
成灰を用いた700℃の溶融塩中に200時間浸漬した
後の腐食量および700℃、4000時間後の衝撃値
(JIS4号試験片)および熱間加工性を示す。 第2表に示すもののうち、D,E,F,K,
L,N鋼は第1項発明にP,Q鋼は第2項発明に
属する本発明鋼でそれ以外は比較鋼である。 A鋼は我国における火力発電ボイラのスーパー
ヒーターに使用されているSUS321HTB、B鋼は
米国で同じ用途に使用されているSUS347HTBで
あるが表面温度が700℃に達するような場合には
クリープ破断強度、耐高温腐食性ともに不充分で
ある。C鋼は外層のSi濃度が本発明範囲の下限を
はずれるものであつて1.5%未満のSi量では十分
な耐食性が得られていない。G鋼はSi量が上限を
はずれるものであつて長時間時効後の靭性の劣化
(使用中脆化)が大きい。H,I鋼は外層のSi濃
度が本発明範囲の上限に近いものであるがそれぞ
れその厚みが下限、上限をはずれるものである。
H鋼はSi濃度は3.95%と極めて高くても濃化層が
少なすぎて耐食性が不充分であり、I鋼は濃化層
が厚すぎて全体としての靭性低下につながる上に
熱間加工性に問題を生ずる。J鋼は全体に上限を
超えた2.54%のSiを含有する鋼である。この鋼は
耐食性は充分すぐれているが靭性、加工性に難点
がある。M,O鋼はTi,Nbが本発明範囲のそれ
ぞれ下限、上限をはずれるものであつて、その量
が本発明鋼の適正範囲をはずれて多すぎても少な
すぎても充分なクリープ破断強度が得られない。 これに対し本発明鋼は現用SUS321,347HTB
にくらべクリープ破断強度、耐高温腐食性ともに
著るしくすぐれている上、使用中脆化、熱間加工
性ともに特に問題点を有していないすぐれた鋼で
ある。 特に第2項発明に属するP,Q鋼はクリープ強
度の一層の向上の点からBを添加した鋼であり第
1項発明に属するE鋼,N鋼とそれぞれ比較する
とBの効果が明瞭である。 以上詳述したとおり本発明鋼は通常のオーステ
ナイトステンレス系ボイラ用鋼にくらべ、より高
温での使用に耐えるすぐれた鋼である。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C0.03〜0.20%、内質部のSi0.3〜1.0%、外表
    層0.5〜3mmのSi1.5〜4.0%、Mn0.1〜3.0%、
    Cr13〜25%、Ni13〜40%、Mo,Wの1種又は2
    種合計で0.5〜3.0%,Ti,Nb,Vの1種又は2種
    以上を合計で0.05〜0.5%含有し、残部Feおよび
    実質的に不純物よりなる鋼管であることを特徴と
    する使用中脆化に抵抗のある高強度、高耐食性ボ
    イラチユーブ。 2 C0.03〜0.20%、内質部のSi0.3〜1.0%、外表
    層0.5〜3mmのSi1.5〜4.0%、Mn0.1〜3.0%、
    Cr13〜25%、Ni13〜40%、Mo,Wの1種又は2
    種合計で0.5〜3.0%,Ti,Nb,Vの1種又は2種
    以上を合計で0.05〜0.5%、B0.001〜0.01%含有
    し、残部Feおよび実質的に不純物よりなる鋼管
    であることを特徴とする使用中脆化に抵抗のある
    高強度、高耐食性ボイラチユーブ。
JP57099388A 1982-06-11 1982-06-11 使用中脆化に抵抗のある高強度、高耐食性ボイラチユ−ブ Granted JPS58217662A (ja)

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