JPS61235442A - 延焼防止組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は延焼防止組成物に関するものである。

（従来技術） ケーブル絶縁体、シース等には一般にポリエチレン、軟
質ポリ塩化ビニル等が使用されている。

これらは可燃性であり、火災時ケーブルからの延焼によ
り他の電気設備、家屋等を破壊する危険性がある。この
事から火災からケーブルを保護し、火災時の被害を最小
限にする必要がある、こういった要求から従来布設した
ケーブルに延焼防止組成物を塗布していた。

（発明が解決しようとする問題点） 一般に使用されているこれら延焼防止組成物は合成樹脂
エマルジョンに無機繊維あるいは有機繊維、無機粉体、
さらにハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモン等の難燃剤
を配合して成るものである。

しかしこれら従来の延焼防止組成物を塗布したケーブル
は延焼こそしないものの、ハロゲン系難燃剤を添加して
いるため発煙量が多い、有害であるハロゲン系ガス発生
量が多い等の欠点があった。

上記に鑑み本発明はこのような欠点を解消したすぐれた
延焼防止組成物を提供するものである。

以下本発明の詳細な説明する。

（問題点を解決するための手段） 本発明の延焼防止組成物は、ハロゲンを含まない合成樹
脂エマルジョンあるいは合成ゴムラテックス、有機繊維
、水和無機物を主体とする無機粉体を主成分とする組成
物より成り、乾燥後の組成物のメルトフローレートが１
．０以下であることを特徴とするものである。

（作用） 上記により、ハロゲンを含むものを用いないから発煙量
が少く、有害なハロゲン系ガスの発生量が少くて延焼防
止が出来る。

上記に於いて、ハロゲンを含まない合成樹脂エマルジョ
ンあるいは合成ゴムラテックスとしてはアクリル系エマ
ルジョン、アクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニ
ルエマルジョン、天然ゴムラテックス、ＳＢＲラテック
ス、ＳＢＲラテックス等があるが、アクリル系エマルジ
ョン、アクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニルエ
マルジョンが耐水性、耐候性が良好で好ましい。

有機繊維は高温加熱時溶融しないフェノール系繊維が好
ましい。

水和無機物としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム等が挙げられるが、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウムが高難燃性が得られ好
ましい。又水和無機物以外の無機粉体としてはクレー、
タルク、硼酸亜鉛、赤燐、チタン白等が挙げられるが、
赤燐が難燃性を向上させるので好ましい。

乾燥後の延焼防止組成物のメルトフローレートは１．０
以下が必要で、１．０を超えるとケーブル防食材料であ
るポリエチレン、ＰＶＣが熱膨張により延焼防止組成物
を破り外部に出て燃焼するようになる。ここでいうメル
トフローレートはＪＩＳ　Ｋ６７６０（１９８１）に規
定される方法に於いて測定したものである。

本延焼防止組成物の配合内容としては乾燥後下記範囲の
ものが好ましい。

ハロゲンを含まない合成樹脂あるいは合成ゴムを１５〜
４０重量パーセント、１５重量パーセント未満では機械
的強度が若干劣り、４０重量パーセントを超えると難燃
性がやや低下する。

有機繊維は０．１〜１５重量パーセント用いることが好
ましい。添加しないと塗膜が割れて十分な延焼防止機能
がなく、１５重量パーセントを超えると塗布作業が困難
となる。

水和無機物を主体とする無機粉体としては４０〜８０重
量パーセントが好ましい。８０重量パーセントを超える
と塗膜がもろくなる、４０％未満では延焼防止性能が十
分でない。

水和無機物はこの内３０〜８０重量パーセントであるこ
とが好ましく、３０重量パーセント未満では充分な難燃
性が得られない、８０重量％を超えると塗膜がもろくな
る。

無機粉体として赤燐を添加すると難燃性が向上し好まし
い。水和無機物６０〜９０重量パーセントに赤燐を１０
〜４０重量パーセントの割合で添加すると最も効果があ
る。

（実施例） 以下に本発明の理解を助けるため実施例を述べる。

第　　１　　表 （実施例） アクリル系エマルジョン　　５０重量パーセント有機繊
維（フェノール系）５／ｌ 水酸化アルミニウム　　４５　　〃 赤　　　　　　燐　　　　　　　　１０　　　　〃酸化
チタン　　　　１０〃 合　　　　　　計　　　　１００　　　　〃乾燥組成物
のメルトフローレート　０．５第　　２　　表 （比較例１） 有　　機　　繊　　維　　　　　５　　　　〃三酸化ア
ンチモン　　５　　　ｔ１ 酸　　化　　チ　　タ　　　ン　　　　　１０　　　　
　１１合　　　　　　計　　　　１００　　　　〃（比
較例２） アクリル系エマルジョン　　３０重量パーセント有　　
機　　　　繊　　維　　　　５　　　　ノ！水酸化アル
ミニウム　　４５　　　ｕ 赤　　　　　　　燐　　　　　　　１０　　　１１合　
　　　　計　　　　　１００　　　　〃乾燥組成物のメ
ルトフローレート　３．０乾燥後第１表の実施例の組成
となる延焼防止組成物（２）を作成し、長さくＬ＋）５
０ｍの２ｍ−導体２芯のｃｖｖケーブル（１）（外径約
１０ｍｍ）　（Ｐ　Ｖ　Ｃ絶縁、ＰＶＣ：／−ス’）−
ブ／ｌ／　）　ニ１．５　ｍ厚、４０ｃｍ長さくＬ２）
塗布し第１図の様にバーナー（３）で２０分間燃焼させ
た。なお第１図中背色炎長さくＬ＆）＝　７　ｃｍ　、
サンプルとバーナーの間の長さ及び赤色炎長さくＬ４）
＝２のである。

比較として第２表の比較例１、比較例２についても同上
の試験を行なった。

実施例は延焼長が２０ｃｍで発煙もほとんどなく、又塩
化水素ガス検知管による測定で塩化水素がほとんど検出
されなかったのに比べ、比較例１のハロゲン系難燃剤入
組成物は延焼長が同じり２０ｃｒＲであったものの発煙
が著く、塩化水素も実施例の少なくとも１０倍以上検出
された、又比較例２は全焼し、延焼防止性能が劣ってい
た。

（発明の効果） 以上の様な本発明の延焼防止組成物は次のような効果を
有している。

■　ハロゲン系難燃剤を使用していない、従って０発煙
量が少ない、 ■ハロゲン系ガス発生量が少ない。

■　延焼防止組成物のメルトフローレートが１．０以下
である。従って延焼距離が短い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に於ける燃焼試験を説明する図
を例示している。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）ハロゲンを含まない合成樹脂エマルジョンあるい
   は合成ゴムラテックスと、有機繊維と、水和無機物を主
   体とする無機粉体とを主成分とする組成物より成り、乾
   燥後の組成物のメルトフローレートが１．０以下である
   ことを特徴とする延焼防止組成物。
2. （２）ハロゲンを含まない合成樹脂エマルジョンあるい
   は合成ゴムラテックスが、アクリル共重合体、エチレン
   酢酸ビニル共重合体の群から選ばれる一つである特許請
   求の範囲第（１）項記載の延焼防止組成物。
3. （３）水和無機物を主体とする無機粉体が、水酸化アル
   ミニウムあるいは水酸化マグネシウムと赤燐との混合物
   である特許請求の範囲第（１）項記載の延焼防止組成物
   。
4. （４）乾燥後の組成物の重量比率が、ハロゲンを含まな
   い合成樹脂エマルジョンあるいは合成ゴムラテックスが
   乾燥した合成樹脂あるいは合成ゴムが１５〜４０重量パ
   ーセント、有機繊維が０．１〜１５重量パーセント、水
   和無機物を主体とする無機粉体が４０〜８０重量パーセ
   ントである特許請求の範囲第（１）項記載の延焼防止組
   成物。
5. （５）乾燥後の組成物中の重量比率が４０〜８０重量パ
   ーセントである水和無機物を主体とする無機粉体の重量
   比率が、水酸化アルミニウムあるいは水酸化マグネシウ
   ムが６０〜９０重量パーセント、赤燐が１０〜４０重量
   パーセントである特許請求の範囲第（４）項記載の延焼
   防止組成物。