JPS6122776Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ハンドル本体にヘツドとドライバを
装着してなるハンドルユニツトを改良したホツチ
キスに関する。

〔背景技術と従来技術の問題点〕

従来、ホツチキスのハンドルユニツトにおい
て、ハンドル本体にヘツドおよびドライバを装着
するには、種々の方法がとられているが、一般に
は、ハンドル本体にヘツド、ドライバの各部品を
個別にリベツトなどで加締めていた。このため、
これら各部品の固定のための取付け孔をそれぞれ
ハンドル本体に設ける必要があつた。したがつ
て、製造に際して、各孔の寸法管理が煩雑とな
り、精度の低下を招いたり、また、取付け孔の数
によつてはハンドルユニツト全体の強度が低下す
るという問題もあつた。さらに加締めに際し、リ
ベツトなどの部品を要するなど、部品コストの面
でも問題があつた。また加締めによる場合、組付
けも大変で、組付てコスト面においても少なから
ず問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、製造時の取付け孔などの寸法管理
が容易でかつ精度高い組付けが可能で、さらにハ
ンドルユニツト全体の強度が十分得られ、しかも
部品および製造コストの安価なハンドルユニツト
を備えたホツチキスを提供することを目的として
いる。

〔考案の概要〕

かかる本考案の特徴は、ハンドル本体にヘツド
とドライバを押圧のみにより簡単に組付け装着で
きるようにしたもので、より具体的には、金属よ
りなる断面コ字状のハンドル本体と、合成樹脂製
の断面コ字状のヘツドと、金属よりなるドライバ
とからなるハンドルユニツトを有するホツチキス
において、上記ハンドル本体の側壁に第１の係合
部を設け、この第１の係合部に上記ヘツドの側壁
に形成した第２の係合部を係合させると共に、上
記ドライバの側壁に設けた第３の係合部を係合さ
せることにより、上記ハンドルユニツトを一体的
に組付けるようにしたホツチキスにある。

〔実施例〕 第１図ないし第３図は本考案の第１実施例を示
すものである。

第１図はこの実施例によるホツチキスの全体を
示すもので、このホツチキスは、ベース１とハン
ドルユニツト２と綴針押え３を有しハンドルユニ
ツト２に対し係脱自在のマガジン４とを有してな
り、ハンドルユニツト２とマガジン４はベース１
の一端側に開閉自在に枢着されている。

上記ハンドルユニツト２は、より詳しくは第２
図の下方から見た分解斜視図より明らかなよう
に、金属よりなる断面コ字状をなすアングル型形
状をなすハンドル本体５と、合成樹脂を成形して
形成されたヘツド６と、金属材料を打ち抜き成形
するなどして形成されるドライバ７とから構成さ
れている。そして、上記ハンドル本体５の先端部
の両側壁５ａ，５ａには長手方向に沿う長孔８，
８が第１の係合部として穿設してある。また、ヘ
ツド６の先端部の両側壁６ａ，６ａの上記ハンド
ル本体５の長孔８，８に対応する内側部分にはこ
の長孔８，８に係合する突起９，９が第２の係合
部として突設してある。このヘツド６の後端部の
内壁面には係合突起１０が筒状として形成してあ
る。さらにドライバ７の先端で下向きに垂下され
た綴針折曲片１１の基端部分の左右には、やはり
下向きで外方に開きぎみとした弾性部分１２ａ，
１２ａを有する折曲爪１２，１２が第３の係合部
として形成してある。このドライバ７の中央部に
はハンドル本体５の位置決め突起１３に嵌合され
る透孔１４が穿設され、かつその後端部は下向き
に緩く傾斜させた延設片１５としてある。

したがつて、上記ハンドルユニツト２を組付け
るには、第３図に示すように、ハンドル本体５の
内側に下方から先ずドライバ７を嵌め込む。この
嵌め込みはドライバ７を下方から押し込むのみで
よい。こうして、ドライバ７を押し込むと、開き
ぎみにある折曲爪１２，１２の弾性部分１２ａ，
１２ａはハンドル本体５の両側壁５ａ，５ａによ
り押し閉じられ、摺接し、その透孔１４がハンド
ル本体５の突起１３に嵌合され、折曲爪１２，１
２はハンドル本体５の長孔８，８に内側から入り
込み、係合される。次に、ハンドル本体の外側に
上方からヘツド６を嵌め込む。このときの嵌め込
みも、ドライバ７と同様に上方から押し込むのみ
でよい。こうして、ヘツド６を押し込むと、先端
側においては、ヘツド６の材質特性（合成樹脂な
ど）上、その両側壁６ａ，６ａはハンドル本体５
の両側壁５ａ，５ａに押し開かれつつ降下し、突
起９，９がハンドル本体５の長孔８，８に外側か
ら入り込み、係合される。一方、ヘツド６の後端
側においては、係合突起１０がハンドル本体５の
取付け穴１６に圧入、係合される。

すなわち、ドライバ７とヘツド６の装着は単な
る押圧のみにより簡単に行なえる。尚、これらド
ライバ７とヘツド６の装着順序は特に問わない。

第４図は本考案の第２実施例を示すものであ
る。この場合のホツチキスは、ハンドル本体５の
第１の係合部を、外側に稍々突出する下向きの突
出片１７を有する長孔１８で構成すると共に、こ
れに対応して、ヘツド６の第３の係合部を凹部１
９としてある。尚、他の構成は第１実施例と同様
である。したがつて、このホツチキスにおいてハ
ンドルユニツトの組付けに際しては、ドライバ７
の折曲爪にはハンドル本体５の長孔１８に内側か
ら入り込み、係合され、ヘツド６の凹部１９は長
孔１８の突出片１７を受け入れ、係合される。す
なわち、この場合も、第１実施例と同様に単なる
押圧のみにより、ドライバ７、ヘツド６を装着す
ることができる。

第５図は本考案の第３実施例を示すものであ
る。この場合のホツチキスは、ハンドル本体５の
第１の係合部を、外側に突出しかつ内側に凹部２
０を有する突起部２１で構成すると共に、これに
対応して、ヘツド６の第３の係合部を凹部２２と
してある。尚、他の構成は第１実施例と同様であ
る。したがつて、このホツチキスにおいてハンド
ルユニツトの組付けに際しては、ドライバ７の折
曲爪１２は突起部２１の凹部２０に内側から入り
込み、係合され、ヘツド６の凹部２２は突起部２
１を受け入れ、係合される。すなわち、この場合
も、第１実施例と同様に単なる押圧のみにより、
ドライバ７、ヘツド６を装着することができる。

尚、本考案において、各係合部の形状は、互に
係合する関係であれば、上記実施例のものに限定
されるものではない。

〔考案の効果〕

以上の説明から明らかなように本考案のホツチ
キスによれば、ハンドルユニツトの組付けにおい
て、次の効果がある。

(イ) ヘツドとドライバの装着がハンドル本体の同
一の係合部で行なわれるため、寸法管理が容易
で精度の高いハンドルユニツトが得られる。

(ロ) また、この装着の際、他の部品（例えばリベ
ツトなど）が全く不要であるため、部品コスト
の低減が図れる。

(ハ) また、ハンドル本体の側壁に一個の係合部を
設けるのみでよいため、これ自体の強度低下を
防ぐことができる。

(ニ) さらに、ヘツドとドライバの装着が押圧のみ
でよいため、組付けが簡単で、自動組立機によ
り組付けることも可能となり、製造コストの大
巾な低減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例に係るホツチキス
の全体を示す縦断側面図、第２図は第１図のホツ
チキスのドライバユニツトを示す下方から見た状
態の分解斜視図、第３図は第１図のホツチキスの
ドライバユニツトの組付け状態を示す縦断面図、
第４図および第５図は本考案の第２，第３実施例
に係るホツチキスのドライバユニツトの組付け状
態を示す部分縦断面図である。 ２……ハンドルユニツト、５……ハンドル本
体、６……ヘツド、７……ドライバ、８，１２，
２１……第１の係合部、１２……第２の係合部、
９，１９，２２……第３の係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 金属よりなる断面コ字状のハンドル本体と、合
   成樹脂製の断面コ字状のヘツドと、金属よりなる
   ドライバとからなるハンドルユニツトを有するホ
   ツチキスにおいて、 上記ハンドル本体の側壁に第１の係合部を設
   け、この第１の係合部に上記ヘツドの側壁に形成
   した第２の係合部を係合させると共に、上記ドラ
   イバの側壁に設けた第３の係合部を係合させるこ
   とにより、上記ハンドルユニツトを一体的に組付
   けてなるホツチキス。