JPS6122719B2

JPS6122719B2 -

Info

Publication number: JPS6122719B2
Application number: JP55087493A
Authority: JP
Inventors: Yukio Yoshioka
Original assignee: SHINMEI KONBEYA KK
Current assignee: SHINMEI KONBEYA KK
Priority date: 1980-06-27
Filing date: 1980-06-27
Publication date: 1986-06-02
Also published as: JPS5712800A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、土砂搬出ベルトコンベヤ兼セグメン
ト運搬装置に係り、従来のセグメント運搬装置の
改良に関するものであり、主に地下鉄工事または
トンネル工事等の掘削現場に於いて使用されるも
のである。

従来、トンネル工事現場内に配設される土砂運
搬用のベルトコンベヤを利用してセグメントを運
搬する装置として、特公昭51−30696号公報等が
提案されていた。これは、ベルトコンベヤのフレ
ームの下方にコンベヤの長手方向に沿つてセグメ
ント運搬装置の支持部材を固設し、この支持部材
両端部にプーリーを設け、このプーリー間にチエ
ーン或いはワイヤ等を掛巡し、この走行索の一部
にフツクを設けプーリーを正逆回転させること
で、走行索を前後進させてセグメントの運搬を行
なつていた。ところが、これによる場合は、コン
ベヤ機枠とは別にセグメント運搬装置の組み込み
が必要であるため、設置する場所が狭溢なトンネ
ル内部においては、末だ充分な作業空間を得るに
は困難であつた。また、セグメント組立装置であ
るエレクターの内部有効径が限られていることと
も相俟つて、更に小型軽量で設置スペースも最小
とする装置が望まれているのが現状である。

そこで、本発明は、この要望に応えるべく創出
されたもので、その要旨は、断面略Ｈ字型の部材
を両溝部が内外両方向の向きになるよう両側に設
けて機枠とし、この機枠を前端部が下方に屈曲傾
斜され、後端部が水平となるよう形成して、機枠
内に配設したローラーにベルトを掛巡してベルト
コンベヤとすると共に、前記機枠の両外側溝部を
軌条として移動自在な台車を、ガイドローラーで
溝部に挾持させて懸架し設け、また、機枠にはウ
インチ機構を設けてこのウインチ機構からのワイ
ヤを台車に連結すると共に、台車にセグメント運
搬吊り下げ用ホイストを設けたことに存するもの
であり、これにより、装置全体の一層の小型、軽
量化を図り、トンネル内の作業空間を更に広く
し、作業員の安全が確保でき労働災害の防止を図
れるようにしたものである。

以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明
すると、図に於いて１は、断面略Ｈ字状の１対の
鋼材を側体兼軌条２として両側に鋼材自体の溝部
が内外両方向に向くよう並設し、且つ長手方向に
適宜なる間隔で配した固定部材３によつて内側溝
部下板上面に止着して構成した機枠であり、第１
図に示すように、この機枠１は長手方向に対し、
水平部４と屈曲部５と傾斜部６とを形成して設け
られる。

この傾斜部６の先端を前端部７とし、また水平
部４の後端を後端部８として、後端部８にはモー
タープーリーを用いた主動プーリー９を設け、前
端部７には従動プーリー１０を設け、更に適宜間
隔で配置したキヤリアローラー１１、リターンロ
ーラー１２に沿つてプーリー９，１０間に平ベル
ト１３を掛巡することでベルトコンベヤ１４とす
る。前記主動プーリー９の両軸端には、ベルト１
３張り調整のためのテークアツプ装置１５を設け
てある。また機枠１の側体２の内側溝部の上板２
Ａ上面には、断面略Ｌ字状を呈するローラー支持
枠１６を夫々設け、この支持枠１６の垂直板１６
Ａに長手方向で水平に適宜なピツチで複数個の孔
を設けて、この孔に前記キヤリアローラー１１を
軸架する。同様にして、内側溝部の下板２Ｂ上面
に断面略Ｌ字状を呈するローラー支持枠１７を
夫々設け、この支持枠１７の垂直板１７Ａに長手
方向で水平に適宜なピツチで複数個の孔を設け
て、この孔に前記リターンローラー１２を軸架す
る。これらキヤリアローラー１１、リターンロー
ラー１２上にベルト１３が載せられて移動するよ
うになつている。そして、キヤリアローラー１１
両端部方向には、断面略Ｌ字状のベルトガイド１
８が、ガイド１８下板上面でベルト１３の幅方向
両縁部近傍下部面を保持するように側体兼軌条２
上面から支持材１９により固定されることで設け
られている。この場合、ベルトガイド１８の下板
上面の高さを各ローラー１１の頂部高さより若干
低く形成することでベルト１３のガイド１８によ
る摩耗の防止を図つている。

一方、機枠１の外側溝部を軌条２とし、機枠１
下方で機枠１に沿つて走行する台車２０を、ガイ
ドローラー２１にて軌条２に懸架して設ける。こ
の台車２０は、第３図に示すように溝形鋼を用い
て形成した台車本体２０Ａの両端部にガイドロー
ラーブラケツト２２をボルトナツトで止着したも
ので、セグメントＳ運搬吊り下げ用の電動ホイス
ト２３を支持すべく中央に設けられた吊部２４
と、中央部側面にこの側面に垂直に設けられる軸
板２０Ｂに後述するウインチ機構２５のワイヤ２
６を通すために軸架されるプーリー２７とが設け
られている。このプーリー２７の外周面には溝が
形成され、この溝の深さを、ワイヤ２６の直径よ
り深く形成し且つプーリー２７の外周と前記台車
本体２０Ａの側面との間隙を僅少とすることで、
ワイヤ２６が溝から離脱するのを防止している。

前記ガイドローラー２１は、機枠１の両側に並
設された軌条２に挾持すべく夫々のブラケツト２
２に２個軸架され、その断面形状は軸条２である
溝部の形状に合致し且つ鍔２１Ａをブラケツト２
２側端部に形成する。この鍔２１Ａによに台車２
０走行時の横方向のブレを防止し、円滑に走行さ
せることができる。

また、機枠１の水平部４下部の一部（図示例の
ように水平部４の前端側下部）には、前記台車２
０を走行させるためのウインチ機構２５を配設す
る。このウインチ機構２５は、ウインチ２５Ａと
このウインチ２５Ａに巻き取られるワイヤ２６と
ウインチ２５Ａを機枠１に取り付ける取付用架台
２８とで形成され、このウインチ２５Ａのワイヤ
２６を前記台車２０のプーリー２７に通した後、
ワイヤ２６の先端をウインチ取付用架台２８の一
部に接続させる。このように、１本のワイヤ２６
をプーリー２７を介すことにより、台車２０、ホ
イスト２３、そしてセグメントＳの総重量の軌条
長手方向の分力を、２本のワイヤ２６で受けるこ
とになり、ワイヤ２６の巻取量が倍になるかわり
に、ワイヤ２６の強度とウインチ２５Ａの巻取荷
重が1/2で済み装置を小型化している。

このように構成される本発明装置は、トンネル
工事現場のシールド掘進機Ａ後尾部に設置され、
例えば機枠１の水平部４の適宜なる位置で、掘削
する為に使用される油圧装置その他の諸機材（何
れも図示せず）を載置してレールＲ上を駆動する
移動台車Ｄの一部に、ボルトナツト等で止着され
ることで載置される。この移動台車Ｄには、図示
例のように本発明装置によつて運搬せられる土砂
等を次なる運搬手段（トロツコ等）の位置まで土
砂を運搬するための中間ベルトコンベヤＢが、本
発明装置に於ける機枠１の水平部４の後端部８下
方向に位置し設けられる。尚、図中Ｃはセグメン
トＳをトンネル壁に配置組立するエレクターであ
る。

次に、本発明装置の使用を説明すると、トロツ
コ等に積載されてホイスト２３下方位置（セグメ
ント吊り上げ位置）まで運搬されたセグメントＳ
は、ホイスト２３により吊り上げられ、吊り上げ
確認後ウインチ２５Ａの逆転作動によりワイヤ２
６を延ばして、台車２０を屈曲傾斜された屈曲部
５、傾斜部６の軌条２に沿つて自重を利用し、必
要に応じブレーキ制動しながら次第に降下させ
る。然る後、エレクターＣのセグメント降下位置
まで台車２０が降下されると、ウインチ２５Ａの
逆転を停止させ台車２０を止める。次いで、台車
２０の停止確認後、ホイスト２３により吊り上げ
られたセグメントＳを所定の位置まで降下させ
る。セグメントＳからホイスト２３のフツク２３
Ａを取り外して後に、フツク２３Ａを上昇させて
ウインチ２５Ａの正転作動によりワイヤ２６を巻
き戻して、台車２０を軌条２に沿つて上昇させ
る。台車２０がセグメント吊り上げ位置まで移動
復帰すると、ウインチ２５Ａの正転を停止させ台
車２０を止める。以下、順次同様にしてセグメン
トＳを運搬するものであり、このセグメントＳ運
搬時の台車２０の停止確認、ホイスト２３のフツ
ク２３Ａの上昇・下降確認等は人手に依る手動運
転でも、またリミツトスイツチ（図示さず）等を
用いて自動運転としても良くその運転手段は特に
限定されない。

即ち、本発明に依れば、断面略Ｈ字型の部材を
両溝部が内外両方向の向きになるよう両側に設け
て機枠１として、この機枠１内に配設したローラ
ー１１，１２にベルト１３を掛巡してベルトコン
ベヤ１４としたから、ベルトコンベヤとして土砂
等の運搬を行い得ると共に、外側の溝部を軌条２
として利用することが可能でセグメントＳの運搬
装置が台車２０、ホイスト２３、ウインチ機構２
５を付加するのみで構成でき極めて簡易な構成で
部材数の減少を図り、また従来のごとくコンベヤ
下部にセグメントＳ運搬装置の枠組を組み込むと
いつた無駄をなくし、コンベヤ１４自体の厚み
（高さ）を小として、その設置スペースを最小と
することが可能である。

また、機枠１を前端部７が下方に屈曲傾斜さ
れ、後端部８が水平となるよう形成したから、セ
グメントＳ運搬時に於いて運搬するセグメントＳ
の重力による自然落下の助長を得て、セグメント
Ｓ運搬時は単なるブレーキ制動としての作用だけ
で良いし、運搬が完了して後は無負荷の台車２０
を原位置に復帰させるのみであるから、ウインチ
２５Ａは小馬力のもので良く、製作コストの低廉
と設置スペースが小となる等の効果を得る。

機枠１の両外側溝部を軌条２として移動自在な
台車２０を、ガイドローラー２１で溝部に挾持さ
せて懸架し設け、また、機枠１にはウインチ機構
２５を設けてこのウインチ機構２５からのワイヤ
２６を台車２０に連結すると共に、台車２０にセ
グメント運搬吊り下げ用ホイスト２３を設けたか
ら、装置構成が簡易なため設置スペースを小と
し、また、ワイヤ２６の使用により部品点数の少
ないこととも相俟つて故障等が少なく、もし故障
した場合でもその修理等が容易である。

このように、本発明に依れば、装置の小型化に
よつて、トンネル内の作業空間が更に広くなり、
作業員の安全が図られると同時に効率の良い作業
が確保できる等その効果は極めて大きいものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を表わすもので、第１
図はトンネル内に設置した状態に於ける全体の側
面図、第２図は第１図に於ける−線断面図、
第３図は台車を示す側面図である。１……機枠、２……側体兼軌条、２Ａ……上
板、２Ｂ……下板、３……固定部材、４……水平
部、５……屈曲部、６……傾斜部、７……前端
部、８……後端部、９……主動プーリー、１０…
…従動プーリー、１１……キヤリアローラー、１
２……リターンローラー、１３……ベルト、１４
……ベルトコンベヤ、１５……テークアツプ装
置、１６，１７……ローラー支持枠、１６Ａ，１
７Ａ……垂直板、１８……ベルトガイド、１９…
…支持材、２０……台車、２０Ａ……台車本体、
２０Ｂ……軸板、２１……ガイドローラー、２１
Ａ……鍔、２２……ブラケツト、２３……ホイス
ト、２３Ａ……フツク、２４……吊部、２５……
ウインチ機構、２５Ａ……ウインチ、２６……ワ
イヤ、２７……プーリー、２８……架台、Ａ……
シールド掘進機、Ｂ……中間ベルトコンベヤ、Ｃ
……エレクター、Ｄ……移動台車、Ｒ……レー
ル、Ｓ……セグメント。

Claims

【特許請求の範囲】

１断面略Ｈ字型の部材を両溝部が内外両方向の
向きになるよう両側に設けて機枠とし、この機枠
を前端部が下方に屈曲傾斜され、後端部が水平と
なるよう形成して、機枠内に配設したローラーに
ベルトを掛巡してベルトコンベヤとすると共に、
前記機枠の両外側溝部を軌条として移動自在な台
車を、ガイドローラーで溝部に挾持させて懸架し
設け、また、機枠にはウインチ機構を設けてこの
ウインチ機構からのワイヤを台車に連結すると共
に、台車にセグメント運搬吊り下げ用ホイストを
設けたことを特徴とする土砂搬出ベルトコンベヤ
兼セグメント運搬装置。