JPS6121901B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ライナー自動巻付け装置に関する。

一般に、帯状物、例えばタイヤの成型に使用す
る帯状ゴム引布をロール状に巻取つてストツクし
ておく場合、生ゴムどうしが密着するのを防止す
るために、テトロン製等のライナーを間に挾み込
みながら巻取るようにしている。

ところで、従来のライナー巻付け方式は、第１
図に示す如く、電動モータ１で180度づつ回転さ
れるターンテーブル２の両側に、ボツクスローラ
３をライナー締巻き方向に回転させるための一対
の支承ロール４，４と、ライナー５を巻取つたロ
ール６とをそれぞれ配置し、一方の支承ロール
４，４間に支承されたボツクスローラ３を回転さ
せてライナー５と共に帯状物７を挾み込みながら
巻取る間に、他方の支承ロール４，４間に支承さ
れたボツクスローラ３に手作業によりライナー５
の先端を巻付けて、帯状物７の巻取準備をしてお
くものであつたから、ライナーの先端の巻付けが
手作業であるために能率が悪く、しかも巻付け端
がしわになり易いので、高度の熟練を必要とする
ものであつた。

本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされた
もので、ライナー先端の巻付けを、巻付け端にし
わが生じないように自動化して、帯状物の巻取り
の生産性を向上させることを基本的な目的とする
ものである。

かかる目的を達成するため、本発明は、一対の
支承ロールの一方に、上方から垂下されたライナ
ーの先端を誘導搬送して、支承ロールの間から下
方へ一定長かだけ垂下させるコンベアを張設する
と共に、支承ロールの上方で、垂直シユートで案
内される空のボツクスローラを係止保持する保持
アームを設ける一方、支承ロールの近接位置で、
コンベアから垂下されたライナーをボツクスロー
ラに巻付ける巻付けバーを設け、巻付けバーで引
掛けたライナーの先端を空のボツクスローラに巻
付けた後、保持アームを下揺動させて、支承ロー
ルにボツクスローラを支承するようにして、ライ
ナーの自動巻付けを図つたライナー自動巻付け装
置を提供するものである。

本発明に係る今一つの発明は、先の発明に加え
て、支承ロールの上方で、ライナーを巻取つたボ
ツクスローラを連続搬送する斜めシユートを有
し、該シユートの途中で最先のボツクスローラを
係止してライナーを巻戻す巻戻し機構を設け、該
巻戻し機構からライナーの先端を上記コンベア上
に垂下させると共に、支承ロールの上方位置で、
上記斜めシユートに連続する垂直シユートによ
り、上記巻戻し機構でライナーがすべて巻戻され
た空のボツクスローラを案内するようにし、ライ
ナーを介して帯状物を巻付けたボツクスローラを
垂直シユートから排出した後、上記空のボツクス
ローラを斜めシユートから垂直シユートに案内供
給するようにして、ボツクスローラの自動供給を
図つたライナーの自動巻付け装置を提供するもの
である。

以下、本発明の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第２図に示すように、ライナーの自動巻付け装
置は、ライナー１０を巻取つた多数のボツクスロ
ーラ１１，…，１１を、一定の間隔でストツクし
ながら上方に間欠搬送する垂直型のエンドレス搬
送コンベア１２を備え、該垂直コンベア１２の上
端に連続して、揺動式の第１斜めシユート１３
と、巻戻し機構１４を介して第２斜めシユート１
５とを配置すると共に、第２斜めシユート１５の
下端に連続して一対の支承ロール１６，１７間の
上方に位置する垂直シユート１８を配置して構成
する。

第１斜めシユート１３は、第６図ａに示すよう
な断面形状を有し、垂直コンベア１２の上端で受
け渡されたライナー１０のボツクスローラ１１を
下方へ転動させるもので、その途中に公知の方法
（例えばシリンダー機構）で出没するストツパー
１９を設けて、１個のボツクスローラ１１のみを
係止保持する。

ストツパー１９の係止解除とともに、ボツクス
ローラ１１が転動して巻戻し機構１４の受け金具
２１ａ，２１ｂに送り込まれると、上記搬送コン
ベア１２が間欠移動して、次のライナー１０のボ
ツクスローラ１１を第１斜めシユート１３に供給
する。

上記巻戻し機構１４は、中央で２ツ割可能な受
け金具２１ａ，２１ｂを有し、第１斜めシユート
１３から送り込まれたボツクスローラ１１を係止
保持すると共に、一方の受け金具２１ａがヒンジ
軸２２を中心に上方へ揺動されたとき、当該ボツ
クスローラ１１を次の第２斜めシユート１５へ送
り出す。

上記受け金具２１ａ，２１ｂで係止保持された
ボツクスローラ１１に対しては、第５図に示すよ
うに、受け金具２１ａ，２１ｂの側方に、ボツク
スローラ１１の軸端部に設けた角溝１１ａに嵌合
可能な角軸２３ａを有するスライドシヤフト２３
を、ベアリング２４で支承された軸受筒２５にキ
ー２６によりスライド自在かつ回転不自在に嵌合
する一方、上記スライドシヤフト２３に連結バー
２７を介してシリンダ２８を連結し、シリンダ２
８の往復動でスライドシヤフト２３をボツクスロ
ーラ１１の嵌合位置と非嵌合位置とに往復スライ
ドさせると共に、上記軸受筒２５にチエーン２９
を介してモータ３０を連結し、モータ３０の駆動
で軸受筒２５、スライドシヤフト２３を介してボ
ツクスローラ１１をライナー１０の巻戻し方向に
回転させる。

第２斜めシユート１５は、第６図ａのような断
面形状を有し、受け金具２１ａ，２１ｂから送り
出された空のボツクスローラ１１を下方へ転動さ
せる一方、第２斜めシユート１５の下端に連続す
る垂直シユート１８は、第６図ｂのような断面形
状を有し、第２斜めシユート１５から送り込まれ
た空のボツクスローラ１１を支承ロール１６，１
７の間へ案内する。

第２斜めシユート１５と垂直シユート１８との
交差部には、第２斜めシユート１５を転動してき
た空のボツクスローラ１１の衝突力を吸収するシ
ヨツクアブゾーバ３１を取付ける。

上記垂直シユート１８の途中には、第４図に示
すように、垂直シユート１８で案内される空のボ
ツクスローラ１１の両軸端部を係脱自在に保持す
る保持アーム３２を配置し、空のボツクスローラ
１１を一対の支承ロール１６，１７の上方位置で
一旦保持せしめ、所定のタイミングでヒンジ軸３
３を中心に揺動して、空のボツクスローラ１１を
一対の支承ロール１６，１７の間に積載せしめ
る。

上記一対の支承ロール１６，１７は、水平位置
で平行に並設され、一方の支承ロール１６はフリ
ーロールでなると共に、他方の支承ロール１７に
は、上記巻戻し機構１４の下方に伸長するコンベ
ア３４を張設して、電動モータ３５によるコンベ
ア３４の駆動で巻戻し機構１４から巻戻されて垂
下されたライナー１０の先端を誘導搬送して、一
対の支承ロール１６，１７の間から下方へ一定長
さだけ垂下させるようになる。

一対の支承ロール１６，１７から垂下されたラ
イナー１０は、ボツクスローラ１１の巻付け長さ
だけ垂下したことを一対の光電管３６，３６で検
出すると、巻戻し機構１４のモータ３０を停止し
て、ライナー１０の巻戻しを停止する。

上記一対の支承ロール１６，１７の両側方に
は、第４図にも示すように、上記保持アーム３２
で係止保持された空のボツクスローラ１１と同芯
で大径のチエーンホイール３７と、支承ロール１
７の下方に臨む小径のチエーンホイール３８とを
それぞれ配置して、各側のホイール３７，３８に
エンドレスチエーン３９，３９を張設すると共
に、両エンドレスチエーン３９，３９を取付けた
ブラケツト４０，４０に巻付けバー４１を架設す
る。

上記チエーンホイール３８のシヤフト４２には
プーリ４３を設け、電動モータ４４とベルト４５
を介して連結し、電動モータ４４によりエンドレ
スチエーン３９、つまり巻付けバー４１を、支承
ロール１７から垂下がつたライナー１０の先端を
引掛けて引き上げながら、保持アーム３２で係止
保持された空のボツクスローラ１１の回りに巻付
けるように回動させ、その後、逆回動させてチエ
ーンホイール３８側で待機させるように制御す
る。

上記のようにライナー自動巻付け装置を構成す
れば、今、垂直シユート１８の保持アーム３２で
空のボツクスローラ１１が係止保持され、受け金
具２１ａ，２１ｂにライナー１０を巻取つたボツ
クスローラ１１が係止保持されているとすると、
巻戻し機構１４において、シリンダ２８の往動で
スライドシヤフト２３がボツクスローラ１１に嵌
合し、モータ３０の駆動でボツクスローラ１１を
逆回転させると、ライナー１０が巻き戻されて垂
下がり、モータ３５によるコンベア３４の駆動
で、垂下がつたライナー１０が誘導搬送されて支
承ローラ１６，１７の間から下方へ垂下がり、光
電管３６の検出で巻戻しのモータ３０が停止す
る。

つぎに、モータ４４によりエンドレスチエーン
３９が駆動され、支承ローラ１７下方のチエーン
ホイール３８側で待機している巻付けバー４１
が、垂下がつたライナー１０の先端を引掛けて引
き上げ、保持アーム３２で係止保持された空のボ
ツクスローラ１１の回りをほゞ一旋回して、巻付
バーがボツクスローラーの垂直線を越す位置でラ
イナーは自重により落下しボツクスローラに巻き
つき、その後、モータ４４の逆転で巻付けバー４
１は待機位置に戻る。

巻付けバー４１が待機位置に戻ると、保持アー
ム３２がヒンジ軸３３を中心に揺動して、ライナ
ー１０を巻付けたボツクスローラ１１をゆつくり
と下降させ、一対の支承ロール１６，１７の間に
支承させる。

支承ロール１７の回転により、フリーの支承ロ
ール１６との間でボツクスローラ１１が回転され
ると、巻付けたライナー１０の先端が均一な引張
り力で締巻きされ、ボツクスローラ１１に対する
ライナー１０先端の巻付けが完了する。

そして、巻戻し機構１４のライナー１０とコン
ベア３４の押えローラ４６との間に、帯状ゴム引
布４７を垂下させてライナー１０に接触させる
と、ライナー１０の誘導搬送によりゴム引布４７
がボツクスローラ１１のライナー１０に挾み込ま
れて、ライナー１０とともに巻取られ、徐々に拡
径して、拡径により支承ローラ１６，１７で支承
された状態でボツクスローラ１１が垂直シユート
１８の上部位置まで上昇したとき、頂度、巻戻し
機構１４のライナー１０がなくなり、ゴム引布４
７を切断してライナー１０を介装したゴム引布４
７の巻取ロール４８が完成する。

このロール４８がチヤツク等で垂直シユート１
８から排出されると、保持アーム３２が再び係止
位置に復帰する一方、巻戻し機構１４の受け金具
２１ａが揺動して、空となつたボツクスローラ１
１が第２斜めシユート１５に送り出され、垂直シ
ユート１８で案内されて保持アーム３２で係止保
持されると共に、上記搬送コンベア１２が間欠駆
動され、ライナー１０が巻取られたボツクスロー
ラ１１が第１斜めシユート１３に供給され、受け
金具２１ａ，２１ｂに係止保持されるようになつ
て、ボツクスローラ１１の自動供給がなされる。

以上の説明からも明らかなように、本発明は、
一対の支承ロールの一方に張設したコンベアで、
上方から垂下されたライナーの先端を誘導搬送し
て支承ロールの間から垂下させると共に、支承ロ
ールの上方で、保持アームにより空のボツクスロ
ーラを係止保持して、コンベアから垂下されたラ
イナーを巻付けバーにより空のボツクスローラ回
りに巻付けた後、保持アームの下揺動でボツクス
ローラを支承ロール間で支承して、ライナーをボ
ツクスローラに巻取るようにしたから、ボツクス
ローラに対するライナーの先端の巻付けが自動的
に確実に行なえるようになり、熟練者が不要とな
る。また、手作業でなく、巻付けバーにより、巻
付け端にしわが生じることがなく、正確に巻付け
できるようになる。

さらに、本発明に係る今一つの発明は、ライナ
ーが巻回されたボツクスローラからライナーを巻
戻す巻戻し機構と、該巻戻し機構でライナーがす
べて巻戻された空のボツクスローラを保持アーム
に供給する斜めシユートと垂直シユートとをさら
に設けて構成したものであるから、ライナーを介
して巻取られた帯状物のロールを垂直シユートか
ら排出すれば、空のボツクスローラがつづいて垂
直シユートに供給されるようになり、ボツクスロ
ーラの自動供給が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のライナー巻付け装置の側面図、
第２図は本発明に係るライナー自動巻付け装置の
側面図、第３図は第２図の要部拡大図、第４図は
保持アームの側面図、第５図は巻戻し機構の側面
図、第６図ａは斜めシユートの断面図、第６図ｂ
は垂直シユートの断面図である。 １０…ライナー、１１…ボツクスローラ、１２
…搬送コンベア、１３…第１斜めシユート、１４
…巻戻し機構、１５…第２斜めシユート、１６，
１７…支承ロール、１８…垂直シユート、２１
ａ，２１ｂ…受け金具、３２…保持アーム、３４
…コンベア、３６…光電管、４１…巻付けバー、
４７…帯状物、４８…ロール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ライナー先端が巻付けられたボツクスローラ
   を支承して、該ボツクスローラをライナー締巻き
   方向に回転させる一対の支承ロールと、 該一対の支承ロールの側方に配置され、一方の
   支承ロールに終端部が張設されて、上方から垂下
   されたライナーの先端を誘導搬送しながら一対の
   支承ロールの間から下方へ一定長さだけ垂下させ
   るコンベアと、 上記一対の支承ロールの上方に配置され、垂直
   シユートで案内された空のボツクスローラを係止
   保持するとともに、該ボツクスローラにライナー
   の先端が巻付けられた後に下揺動して、該ボツク
   スローラを一対の支承ロールに支承させる保持ア
   ームと、 上記一対の支承ロールに近接して配置され、コ
   ンベアの下方から上記保持アームで係止保持され
   た空のボツクスローラの回りに移動される移動機
   構で支持されて、コンベアから垂下されたライナ
   ーの先端を該ボツクスローラに巻付ける巻付けバ
   ーとを備えたことを特徴とするライナー自動巻付
   け装置。 ２ ライナーの先端が巻付けられたボツクスロー
   ラを支承して、該ボツクスローラをライナー締巻
   き方向に回転させる一対の支承ロールと、 該一対の支承ロールの上側方に配置され、ライ
   ナーが巻回されたボツクスローラを連続搬送する
   斜めシユートを有し、該シユートの途中でボツク
   スローラを係止する係止機構を有し、該係止位置
   でライナーの巻戻し方向に回転させる巻戻し機構
   と、 該一対の支承ロールの側方に配置され、一方の
   支承ロールに終端部が張設されて、上記巻戻し機
   構から垂下されたライナーの先端を誘導搬送しな
   がら一対の支承ロールの間から下方へ一定長さだ
   け垂下させるコンベアと、 上記一対の支承ロールの上方に配置され、上記
   巻戻し機構でライナーがすべて巻戻されて上記斜
   めシユートに連続する垂直シユートで案内された
   空のボツクスローラを係止保持するとともに、該
   ボツクスローラにライナーの先端が巻付けられた
   後に下揺動して、該ボツクスローラを一対の支承
   ロールに支承させる保持アームと、 上記一対の支承ロールと近接して配置され、コ
   ンベアの下方から上記保持アームで係止された空
   のボツクスローラの回りに移動される移動機構で
   支持されて、コンベアから垂下されたライナーの
   先端を該ボツクスローラに巻付ける巻付けバーと
   を備えたことを特徴とするライナー自動巻付け装
   置。