JPS6121223B2 - - Google Patents

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JPS6121223B2
JPS6121223B2 JP3923078A JP3923078A JPS6121223B2 JP S6121223 B2 JPS6121223 B2 JP S6121223B2 JP 3923078 A JP3923078 A JP 3923078A JP 3923078 A JP3923078 A JP 3923078A JP S6121223 B2 JPS6121223 B2 JP S6121223B2
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JP
Japan
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derivative
diformylphenol
reaction
dicyanophenol
general formula
Prior art date
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Application number
JP3923078A
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English (en)
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JPS54145633A (en
Inventor
Yoshio Umemura
Takuji Enomya
Hiroshi Shiraishi
Takahito Nakamura
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、2,6−ジホルミルフエノール誘
導体と含窒素化合物と酸素とから、金属触媒の存
在下で2,6−ジシアノフエノール誘導体を製造
する方法に関する。2,6−ジシアノフエノール
誘導体は、各種医薬、農薬および染料の合成原料
として有用な化合物である。 従来、ホルミルフエノール誘導体からシアノフ
エノール誘導体の製造法として多くの方法が提案
されている。例えば、ホルミルフエノール誘導体
に酸性条件下でトリアゾ水素酸ソーダを作用させ
る方法〔C.Shuerch,Jr.J.Am.Chem.Soc.,
702293(1948)〕があるが、この方法は非常に不
安定で爆発の危険性があるトリアゾ水素酸ソーダ
を用いなければならないので、反応操作がむずか
しく、工業的に適した方法ではない。 また、ホルミルフエノール誘導体とヒドロキシ
ルアミンとを反応させて、一旦ヒドロキシベンズ
アルドキシム誘導体にした後、このヒドロキシベ
ンズアルドキシム誘導体を種々の脱水剤により脱
水してシアノフエノール誘導体を製造する方法
〔USP2644830明細書;I.B.Johns etal.J.Org.
Chem.,27592(1962)〕があるが、この方法は製
造工程が複雑であるという欠点を有している。さ
らに、2−ホルミルフエノールをヒドロキシルア
ミン硫酸塩とギ酸ソーダで処理することにより2
−シアノフエノールを製造する方法〔Ger.
Offen.2014984公報〕は、長期の反応時間を要す
るので工業的とはいえない。 ベンズアルデヒドを銅触媒の存在下、酸素含有
ガスとアンモニアによりアンモ酸化してベンゾニ
トリルを製造する方法〔W.Brackman etal,
Rec.Trav.Chim.,82757(1963);A.Misono
etal,Bull.Chem.Soc.Japan,40,912(1967)〕
は、反応系中に水が存在するとアンモ酸化反応が
妨害されるため反応系を非水状態に保たなければ
ならず、したがつて原料の除湿や反応容器の密封
などを要して工業的に不利である。さらに、この
方法を2,6−ジホルミルフエノール誘導体から
2,6−ジシアノフエノール誘導体を製造する反
応に応用してみても、目的物の収率が向上しない
ことを知つた。 そこで、この発明者らは、この方法を改良して
高選択率、高収率で2,6−ジシアノフエノール
誘導体を製造することを目的に鋭意研究した結
果、意外にも、ベンズアルデヒドからベンゾニト
リルを製造するアンモ酸化において反応を妨害し
ていた水がこの発明の方法では反応媒体として使
用できることを見い出し、この発明に到達した。 すなわち、この発明は、一般式() (ただし、式中Xは水素原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基およびハロゲン原子を示
す。) で表わされる2,6−ジホルミルフエノール誘導
体と、アンモニア、尿素および無機アンモニウム
塩からなる群から選ばれた含窒素化合物と、酸素
とを、銅、鉄、マンガン、ニツケル、亜鉛および
バナジウムからなる群から選ばれる金属の単体、
酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩および/また
は酢酸塩を用いた金属触媒の存在下、塩基性水媒
体中で反応させることを特徴とする一般式() (ただし、式中Xは前記と同じ意味を有す
る。) で表わされる2,6−ジシアノフエノール誘導体
の製造法に関するものである。 この発明の方法で用いる2,6−ジホルミルフ
エノール誘導体は一般式()で表わされる。 (ただし、式中Xは前記と同じ意味を有す
る。) 2,6−ジホルミルフエノール誘導体の具体例
として、例えば、2,6−ジホルミルフエノー
ル、低級アルキル基の置換した2,6−ジホルミ
ルフエノール、低級アルコキシ基の置換した2,
6−ジホルミルフエノール、ハロゲン原子の置換
した2,6−ジホルミルフエノールなどが挙げら
れる。 この発明の方法に用いられる含窒素化合物とし
ては、アンモニア、尿素および無機アンモニウム
塩などが挙げられるが、その他各種のアミン類も
用いることができる。無機アンモニウム塩とし
て、例えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウ
ムおよび硫酸アンモニウムなどが挙げられる。 一般式()においてXがハロゲン原子である
2,6−ジホルミルフエノール誘導体を用いると
きには特に尿素が好ましく、また一般式()に
おいてXが水素原子、低級アルキル基、低級アル
コキシ基である2,6−ジホルミルフエノール誘
導体を用いるときには特にアンモニアが好まし
い。 アンモニアは液体アンモニア、アンモニアガ
ス、アンモニア水溶液として用いることができ
る。 また、尿素ならびに塩化アンモニウム、炭酸ア
ンモニウムおよび硫酸アンモニウムなどの無機ア
ンモニウム塩は、そのままでも、またこれらの水
溶液としても用いることができる。アンモニア、
塩化アンモニウムの使用量は2,6−ジホルミル
フエノール誘導体の使用量に対し化学量論的に2
モル以上であればよく、好ましくは3〜75モル倍
である。 また尿素、炭酸アンモニウム、硫酸アンモニウ
ムの使用量は、2,6−ジホルミルフエノール誘
導体の使用量に対し化学量論的に1モル以上であ
ればよく、好ましくは2〜7.5モル倍である。 この発明の方法における酸素は、酸素ガス、窒
素などの不活性ガスで希釈した酸素含有ガスおよ
び空気などとして用いることができる。特に、空
気を用いるのが簡単で好都合である。 酸素の供給量は、反応液1当り0.015〜
1.5Nl/分、好ましくは0.075〜0.75Nl/分であ
る。酸素の供給量が前記の範囲の量よりも少ない
ときは反応速度が小さくなり、前記の範囲より多
くしても酸素の供給量を多くすることによる利点
がない。 この発明の方法に用いる金属触媒は、銅、鉄、
マンガン、ニツケル、亜鉛およびバナジウムから
なる群から選ばれる金属の単体、酸化物、水酸化
物、塩化物、硫酸塩および/または酢酸塩であ
る。なかでも、銅の単体、酸化物、水酸化物、塩
化物、硫酸塩および酢酸塩が好ましい。 金属触媒の使用量は、2,6−ジホルミルフエ
ノール誘導体1モル当り0.001g原子以上、好ま
しくは、0.05〜0.5g原子である。金属触媒の使
用量が、2,6−ジホルミルフエノール誘導体1
モル当り0.001g原子より少ないと反応速度が著
しく小さくなり、0.5g原子より多くても格別の
効果はない。 塩基性水媒体は、水に塩基性物質を溶解させる
ことにより調製され、塩基性物質としてはカセイ
ソーダ、カセイカリ、炭酸ソーダおよび炭酸カリ
などが挙げられる。塩基性物質の使用量は、2,
6−ジホルミルフエノール誘導体の使用量に対し
て1〜10モル倍、好ましくは2〜5モル倍であ
る。その他、塩基性水媒体として、緩衝溶液を用
いることもできる。このような緩衝溶液として、
炭酸ソーダと炭酸水素ソーダを含む水溶液、リン
酸一水素ソーダとカセイソーダを含む水溶液、リ
ン酸一水素ソーダとリン酸ソーダを含む水溶液な
どが挙げられる。 反応混合液中の2,6−ジホルミルフエノール
誘導体の濃度は、通常0.2〜50重量%が適当であ
り、特に0.5〜15重量%が好ましい。 反応温度は80〜140℃、特に90〜130℃が好まし
い。また反応圧力は常圧でも加圧でもよい。反応
時間は、2,6−ジホルミルフエノール誘導体の
種類や量、あるいは反応温度などにより異なる
が、通常、1〜2.5時間である。 反応終了後、得られる反応生成液からの2,6
−ジシアノフエノール誘導体の単離は、例えば、
つぎのような操作によつて行なうことができる。 反応生成液に、そのPH値が5以下になるまで塩
酸、硫酸などの鉱酸を添加した後、2,6−ジシ
アノフエノール誘導体をエーテル、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの有機溶媒で抽出する。そ
して、この有機溶媒層を蒸留することにより、
2,6−ジシアノフエノール誘導体を単離する。 この発明の方法で得られる2,6−ジシアノフ
エノール誘導体は一般式()で表わされる。 (ただし、式中Xは前記と同じ意味を有す
る。) 2,6−ジシアノフエノール誘導体の具体例と
して、例えば、2,6−ジシアノフエノール、低
級アルキル基の置換した2,6−ジシアノフエノ
ール、低級アルコキシ基の置換した2,6−ジシ
アノフエノール、ハロゲン原子の置換した2,6
−ジシアノフエノールなどが挙げられる。 この発明の方法を実施することによつて、従来
のような複雑な工程を経ることなく一段の反応工
程において、短縮された反応時間で高収率、高選
択率で2,6−ジシアノフエノール誘導体を製造
することができる。 次にこの発明の実施例を示す。 実施例 1〜33 2,6−ジホルミルフエノール誘導体50mmol
とカセイソーダ6gとをアンモニア水(アンモニ
アを28重量%含有)122gに溶解して得た溶液を
オートクレーブに仕込み、次いでこの溶液に所定
量の金属触媒を添加混合し、さらに水を加えて、
全容積500mlの反応混合液にした。この反応混合
液に圧力2Kg/cm2(ゲージ)で空気を0.25Nl/分
の流速で流通させ、反応混合液を撹拌しながら
125℃で120分間反応を行なつた。 反応終了後、反応混合生成物を別することに
より均一な反応生成液を得た。この反応生成液に
12規定の塩酸約28mlを加えて反応生成液のPH値を
2とした後、エチルエーテル各500mlで5回、抽
出した。抽出液をガスクロマトグラフイーで分析
した。 その結果を第1表に示す。
【表】
【表】 実施例 34〜42 2,6−ジホルミルフエノール誘導体50mmol
とカセイソーダ6gと含窒素化合物とを水に溶解
して全容積を500mlにした水溶液をオートクレー
ブに仕込み、次いで酸化銅()0.8gを添加混
合した後、この反応混合液に圧力2Kg/cm2(ゲー
ジ)で空気を0.25Nl/分の流速で流通させなが
ら、反応混合液を撹拌させながら125℃で120分間
反応を行なつた。 反応終了後、反応混合生成物を前記実施例と同
様に処理して、反応生成物をガスクロマトグラフ
イーで分析した。 その結果を第2表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() (ただし、式中Xは水素原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基およびハロゲン原子を示
    す。) で表わされる2,6−ジホルミルフエノール誘導
    体と、アンモニア、尿素および無機アンモウム塩
    からなる群から選ばれた含窒素化合物と、酸素と
    を、銅、鉄、マンガン、ニツケル、亜鉛およびバ
    ナジウムからなる群から選ばれる金属の単体、酸
    化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩および/または
    酢酸塩を用いた金属触媒の存在下、塩基性水媒体
    中で反応させることを特徴とする一般式() (ただし、式中Xは前記と同じ意味を有す
    る。) で表わされる2,6−ジシアノフエノール誘導体
    の製造法。 2 金属触媒として銅の単体、酸化物、水酸化
    物、塩化物、硫酸塩および/または酢酸塩を用
    い、2,6−ジホルミルフエノール誘導体として
    一般式()においてXがハロゲン原子である
    2,6−ジホルミルフエノール誘導体を用い、お
    よび含窒素化合物として尿素を用いることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の一般式()
    においてXがハロゲン原子である2,6−ジシア
    ノフエノール誘導体の製造法。 3 金属触媒として銅の単体、酸化物、水酸化
    物、塩化物、硫酸塩および/または酢酸塩を用
    い、2,6−ジホルミルフエノール誘導体として
    一般式()においてXが水素原子、低級アルキ
    ル基、および低級アルコキシ基である2,6−ジ
    ホルミルフエノール誘導体を用い、および含窒素
    化合物としてアンモニアを用いることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の一般式()にお
    いてXが水素原子、低級アルキル基、および低級
    アルコキシ基である2,6−ジシアノフエノール
    誘導体の製造法。
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