JPS6120855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフアン用電動機のフアンケーシングを
取付ける為のケーシング取付座を簡便化したフア
ン用電動機に関する。

フアン用電動機は顧客の取付寸法が各々異なる
為に、種々のフアンケーシングを取付る為のケー
シング取付座（以下取付座という）を設けた電動
機を製作する必要が生じる。従来この取付座はフ
レーム又はブラケツトの外周から出張つてブラケ
ツトの外周へ放射状に鋳物で一体に設け、取付座
の端面を取付寸法になるよう機械加工により製作
しているのが殆んどである。

即ち従来のフアン用電動機のブラケツトは第１
図Ａに示す如く、ブラケツトの外周放射状に複数
個の取付座２を鋳物により一体形成する。このブ
ラケツト１は内部に座固定子又は回転子を有する
（図示なし）フレーム３の両端いんろうに夫々嵌
合わせ、締付ボルト４の締付けによりフレーム３
を挟んで一体に締着固定する。（第１図Ｂ，Ｃ参
照）しかして前記取付座２は顧客の要求により数
箇所で一定でなく、取付用穴５の取付ピツチや穴
径も不定であり、取付座２の軸方向の位置も一定
でない。以上の如く取付座２の位置付けは千差万
別である。従つて取付座２の数，取付位置，取付
寸法等の変化に対して、ブラケツト１は多種の取
付座２が付くためブラケツト１は多種となり、こ
れを製作する為の形も多種になる等これらの管理
や保管場所が複雑且つ大形化して、標準化の点よ
り大きな障害であつた。

本考案は上記した事情に鑑みて成されたもの
で、異なるフアンケーシングの取付位置に適応す
るケーシング取付座を有するフアン用電動機を提
供する目的とする。

次に本考案の一実施例を第２図Ａ，Ｂ，Ｃ及び
第３図Ａ，Ｂを参照して、第１図と同じ箇所は同
一符号で説明する。ブラケツト１１の外周近傍に
締付ボルト４貫通用及び取付座２Ｃ締付用の穴７
を複数個穿設する。又、ブラケツト１１の外側面
には、前記穴７に対応した放射方向内周に切欠き
溝６を夫々設ける。次に帯状の一端を折曲げて屈
曲突部９とし略Ｌ字形状にした取付座２Ｃを形成
する。この取付座２Ｃの胴部にはフアンケーシン
グ取付用穴１２（以下取付用穴という）と、取付
座固定用穴１３（以下固定用孔という）を穿設す
る。そしてこの取付座２Ｃは種々の形状に鋳物
状，鋼板材，軽金属材等で成形又は加工等で製作
される。

このようなブラケツト１１及び取付座２Ｃを使
用してフアン用電動機の組立を説明する。

内部に固定子（図示なし）を嵌着したフレーム
３の前記固定子の内径に回転子（図示なし）を挿
入し、フレーム３の両端いんろう８にブラケツト
１１を夫々嵌合わせる。次に締付ボルト４に固定
用孔１３を貫通させながら取付座２Ｃを締付ボル
ト４の一方（締付ボルト頭側）に配置させ、締付
ボルト４は両ブラケツト１１の穴７を貫通させ
る。そして一方のブラケツト１の切欠き溝６に一
方の取付座２Ｃの屈曲突部９を係止させながら、
この取付座２Ｃをブラケツト１１に仮固定する。
続いて他方のブラケツト１１の穴から突出した締
付ボルト４の先端に、固定用孔１３を貫通させ且
つ屈曲突部９を切欠き溝６に係止させながら取付
座２Ｃをブラケツト１１に配設し、締付ボルト４
に螺合させたナツトの締付けにより夫々取付座２
Ｃをブラケツト１１に固定する。この作業を取付
座２Ｃの有する数だけ行なつてフアン用電動機の
組立を完了する。

尚この時、フアンケーシングの取付個所がフア
ン用電動機に設けた取付座２と位置及び数が異な
る時は、取付個所のない位置と数だけ取付座２Ｃ
のない状態で締付固定する。

このように構成されたフアン用電動機にフアン
ケーシングを取付ける時、フアンケーシングの取
付個所の位置と数に合わせて取付座２Ｃが固定さ
れている。

このため従来相手フアンケーシングの固定個所
数が増減した時、その都度それに対応したブラケ
ツトを組替えていたが、本実施例ではブラケツト
１１を変更することなく更に取付座２Ｃの取付け
或いは取外しという簡単な作業でフアン用電動機
にフアンケーシングを取付けることが出来る。

従つてブラケツトの種類は減少して標準化され
管理が容易になると共に、製作費が安価となる。

又、屈曲突部９が切欠き溝６に係止されるので
取付座２Ｃはブラケツト１１上での周方向回転が
阻止され、取付座２Ｃが外力や回転電機の振動等
により移動することなくブラケツト１１に確実に
定位置固定することが出来、フアンケーシングを
常に定位置に固定することが出来る。

又、取付座の形状を種々に変え、例えば長さ方
向の寸法を長短に変えることにより、フアンケー
シング取付個所の半径方向の長短寸法変更に、ブ
ラケツト１１の変更なく対応することが出来る。

次に本考案のフアンケーシングの取付位置が軸
方向に長短の変化がある場合で、例えば回転電機
の軸方向枠より延長した個所にブラケツトの取付
個所がある場合に（回転電機の長さ＜フアンケー
シングの長さ）、第３図Ａに示すように取付用穴
１２と固定用孔１３間に段差を設けた階段状の取
付座２Ｄを適用出来、この時軸方向の延長Ｌ寸法
は適易選択する事で可能と成る。

また顧客のフアンケーシングの取付位置が回転
電機の軸方向枠より短縮した位置にある場は、第
３図Ｂに示す如く取付座２Ｅを、回転電機のブラ
ケツト１１の側面より外周を迂回して軸方向内側
に屈曲形成して略樋受け金具形状とし、軸方向に
取付座２Ｅで短縮出来る特徴を有する。

本考案は前記した如く、締付ボルトの貫通する
穴を有するブラケツトの外側面で前記穴と対応し
放射方向内周に設けた切欠き溝に、屈曲突部を係
止させてケーシング取付座をブラケツトに締着固
定するので、ケーシング取付座の数，取付位置，
取付寸法等の変化に対してブラケツトの変更なく
適用出来る顕著な特徴を有するフアン用電動機が
提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂ，Ｃは従来のフアン用電動機の正
面図、側面図及び要部欠載断面図、第２図Ａ，
Ｂ，Ｃは本考案のケーシング取付座の一実施例を
示すブラケツトに取付けた要部欠載断面図、ケー
シング取付座の斜視図、ブラケツトの要部拡大
図、第３図Ａ，Ｂはそれぞれ本考案の他の実施例
を示す軸方向調整用のケーシング取付座の斜視図
である。 １，１１……ブラケツト、２Ｃ，２Ｄ，２Ｅ…
…ケーシング取付座、３……フレーム、４……締
付ボルト、６……切欠き溝、７……穴、９……屈
曲突部、１２……フアンケーシング取付用穴、１
３……ケーシング取付座固定用孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フレームの両端をブラケツトで挾み締付ボル
   トで締付固定して成るフアン用電動機に於い
   て、締付ボルトの貫通する穴を有する前記ブラ
   ケツトの外側面で前記穴と対応し放射方向内周
   に複数個に設けた切欠き溝と、胴部にフアンケ
   ーシング取付用孔とケーシング取付座固定用孔
   を穿設し一端に屈曲突部を形成し略Ｌ字形状の
   ケーシング取付座と、前記屈曲突部を切欠き溝
   に係止させケーシング取付座固定用孔を通る締
   付ボルトの締付にてブラケツトに固定したケー
   シング取付座を有することを特徴とするフアン
   用電動機。 (2) ケーシング取付座は胴部に穿設したフアンケ
   ーシング取付用孔とケーシング取付座固定用孔
   間に段差を設け階段状又は略樋受け金具形状と
   した実用新案登録請求の範囲第１項記載のフア
   ン用電動機。