JPS6120656A - 金型用ガス抜き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、ダイカストマシン、射出成形機などにおい
て、溶融物を金型キャビティ内へ充填するに際し、キャ
ビティ内のガスを金型がら抜き出すための金型用ガス抜
き装置の改良に関するものである。

（従来の技術） 金型キャビティ内へ充填した溶融物がそこへの残留ガス
を巻き込み、この結果として、製品に巣その他の内部欠
陥が生じるのを防止するため、金型キャビティからガス
だけを抜き取る従来装置としては、たとえば特開昭５６
−１８１０５５号公報（％願昭５５−３４０４４号）に
開示されたものがあり、第８図に示すこの装置は、減圧
下で金型キャビティ内のガスを強制的に抜き取るもので
ある。

図中１は固定金型、２はこの固定金型ｌと図示しない可
動金型との突き合せにより、両金型の窪み面にて形成さ
れる金型キャビティを示す。ここでこの金型キャビティ
２は、両金型の合せ面に形成した減圧通路８によって弁
室４に連通されており、また、その減圧通路８の途中か
ら分岐する分岐路５．５によって、弁室４の背後で排ガ
ス通路６に連通されている。

この例のこの排ガス通路６は、弁室４内に配置されて減
圧通路３の軸線方向へ摺動可能な弁体７から延在するス
テム８と、とのステム８を囲むようにして両金型に取り
付けられ、それらに対してステム８の軸線方向へ移動可
能な筒部材９との間に形成されており、また、筒部材９
の中間部の隔壁ｌＯの手前側でそこに設けた開口１１お
よび管路１２を介して減圧シリンダ１８に接続されてい
る。

なおここにおける弁体７は、隔壁１０の後方側で、筒部
材９の端壁とステム８の拡径端部との間に介装したスプ
リング１４によって、通常はその前進限位置にもたらさ
れて分岐路５．５と排ガス通路６との連通を許容する一
方、その後退位置にあっては、弁体周面と筒部材９に形
成した弁座１５との当接によってその連通を遮断する。

また図中１６は筒部材９の進退運動をもたらすシリンダ
を、１７は減圧シリンダ１８のシリンダロッドに連結さ
れて減圧シリンダ１８のヘッド側ひいては排ガス通路６
内に負圧をもたらす他のシリンダを示す。

固定金型１と可動金型との型締め後における金型キャビ
ティ２からのガスの抜き取りは、シリンダ１７を作＃Ｉ
：Ｊｊさせ、減圧シリンダ１８によって排ガス通路６内
に負圧を導びくことにより行われ、このとキ匠は、スプ
リング１４１＋？：よって前進限位置にもたらされてい
る弁体７が、分岐路５、ひと排ガス通路６との連通をも
たらすので、金型キャピテイｚ内のガスは減圧シリンダ
１８内へ迅速に抜き取られる。

ここで、シリンダ１７の作動は、金型キャビティ２内が
所定の真空度になったときに停止される一方、シリンダ
１７の作動前もしくはその停止前から行われている溶融
物の金型キャビティｚ内への射出はその後も継続され、
高圧、高速でキャビティ２内へ射出された溶融物はそこ
を十分に満たした後、減圧通路８を経て弁体７に達する
。

そして弁体７に達する溶融物は、大きな運動エネルギー
をもって弁体表面に衝突するため、弁体７はスプリング
１４の押圧力に抗して後退し、ついには、その周面と弁
座１５との当接によって、分岐路５．５と排ガス通路６
との連通な遮断する。

なおこの状態では、弁室４と排ガス通路６との連通もま
／こ弁体７にて遮断されているので、金型キャビティ２
を通過した溶融物は減圧通路８、分岐路５．５さらには
弁室４内で凝固し、そわの金型外への噴出が防止される
。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、このような従来のガス抜き装置にあっては、
分岐路５．５が減圧通路８の途中から分岐しており、そ
の分岐部分において流路断面積が急激に拡大されろため
、溶融物の流速がそこで急に低下し、併せて、弁体７に
衝突後の溶融物が、分岐路５．５へ流入するに際して減
圧通路８−を幾分逆流しなければならないため、流入溶
融物の流速が、その分岐部分近傍での跳ね返り溶融物と
それとの衝突によって低下され、これらのことで流入溶
融物の運動エネルギーが著しく低減されるが故に、それ
によって弁体７に十分大きな力を及ぼすことができず、
ひいては分岐路５．５と排ガス通路６との連通を弁体７
によって完全に遮断することができず、溶融物が排ガス
通路６および管路１２内へ漏出する問題があった。

加えてこの従来装置では、溶融物が流れの先端部で不連
続となって弁体７に達する場合に、弁体７の閉止作動を
もたらした最初の溶融物が弁体７から跳ね返って減圧通
路８内で凝固することにより、後に続く溶融物が弁体７
にその運動エネルギーを直接的に作用させることができ
ず、この結果として、その後における弁体７の確実なる
閉止作動をもたらし得ない問題があった。

この発明は、従来技術のかかる問題点に着目してなされ
たものであり、金型キャビティから弁室に達する溶融物
の流速低下をもたらすことなく、しかも、跳ね返り溶融
物と流入溶融物との衝突を有効に防止することにより、
弁体の常に適正なる開閉作動をもたらす金型用ガス抜き
装置な揚供するものである。

（問題点を解決するための手段） この発明の金型用ガス抜装置は、固定金型と可動金型と
の合せ面において、金型キャ、ピテイと弁室とを直線状
に延びるメイン通路によって連通させ、また、その弁室
から分岐させた分岐通路を弁室の背後で排ガス通路に連
通させることによって、弁室および分岐通路と常に連通
ずる金型キャビティの排ガス通路への連通なもたらし、
さらに、弁室内に、排ガス通路の軸線方向へ摺動できる
弁体を配置し、この弁体な、弾性手段によってその前進
方向へ附勢するとともに、その後退位置で、分岐通路と
排ガス通路との連通を遮断できるよう構成し、弁体のキ
ャビティ側表面に、弁体と衝突した後の流体の流動方向
を分岐通路の延在方向に向ける湯切り部を形成してなる
。

（作用） 常圧下および減圧下のいずれガス抜きにも使用できるこ
の金型用ガス抜装置では、金型キャビティと弁室との間
で、メイン通路に流路の拡大部分が存在しないので、そ
こを通るとくに溶融物の流速が低下されることはなく、
溶融物は大きな運動エネルギーをもって弁体に衝突する
ことができる。

加えて、弁体へ衝突後の溶融物は、湯切り部の作用下で
、分岐通路への確実なる流入をもたらされるので、後続
の流入溶融物がそれと衝突して速度を低減されることは
ない。

従って、流入溶融物は、常に大きな運動エネルギーをも
って弁体に衝突することができ弁体の確実なる作動がも
たらされる。

なお、溶融物が不連続となって弁体に達する場合にも、
弁体から跳ね返った溶融物は、弁室から分岐した分岐通
路内で凝固し、もしくはそこを流れるので、跳ね返り溶
融物が、その後の流入溶融物の弁体への衝突を妨げるこ
とはない。

（実施例） 以下にこの発明を図面に基づいて説明する。

第１図はこの発明の一実施例を示す部分断面図であり１
、図中２１はいずれか一方の金型、たとえば固定金型を
、２２は、固定金型２１と可動金型の窪み面にて形成さ
れる金型キャビティをそれぞれ示す。

この金型キャビティ２ｚは、両金型の合せ面に形成した
直線状のメイン通路２８によって、これも金型合せ面に
形成した弁室２４に接続される。

ことでメイン通路２Ｂの弁室側端部分には、図示のよう
な小径部分２８ａを設けることが好ましく、この小径部
分２８ａによってそこを通る溶融物の速度ひいてはその
運動エネルギーの増加がもたらされる。

またその弁室２４からは、後述する弁体の開閉作動によ
っては何の影響も受けない位置で弁室２４に開口する分
岐通路２５．２５を分岐させ、これらの分岐通路２５．
２５を、弁室２４の背後で排ガス通路２６に連通させる
。これがため、金型キャビティ２２は、弁体の作動位置
のいかんに係りなく、第２図に示す断面図から明らかな
ように、メイン通路２３および弁室２４を介して分岐通
路２５．２５に常に連通される。

さらに弁室２４ｉＣは弁体２７を、メイン通路２８の軸
線方向へ摺動可能に配置し、この弁体２７にはメイン通
路２８と同軸をなして金型キャビティ２２とは逆方向へ
延在するステム２８を一体的に設ける。そしてとのステ
ム２８の端部分に設けたストッパ２９を、ステム２８の
周りで両金型に嵌め込んだ筒体８０に対して金型キャビ
ティ２２の方向へ附勢することにより、分岐通路２５．
２５と、従来例と同様にステム２８と筒体３０との間に
形成される排ガス通路２６との連通をもたらす。一方、
この弁体２７は、その後退位置では、截頭円錐状をなす
その端面８１と、筒体３０の端部分に設けた弁座３２と
の当接により、分岐通路２５．２５と排ガス通路２６と
の連通を遮断する。

なおこの弁体２７は、その後退位置にあっても弁室２４
から完全に抜は出すことはないので、その状態において
弁室２４が排ガス通路２６に直接的に連通ずることはな
い。

ここで、筒体３０は、両金型にて形成される穴内へ抜き
差し可能に形成されており、その抜き差し作動は、固定
金型２１にブラケット８Ｂを介して取り付けたシリンダ
８４によってもたらされる。

またこの筒体８０に対するストッパ２９ひいては弁体２
７の附勢は、そのストッパ２９と筒体端壁８５との間に
介装した弾性手段８６によってもたらされる。さらに、
筒体８０はその中間部に隔壁８７を有しており、この隔
壁８７に貫通するステム８８は、そこに設けた環状溝８
８と、隔壁８７内に収納した位置決め手段３９との協働
下で、通常は弁体２７の開放位置に維持される。すなわ
ち。

スプリングによって環状溝８’８に押圧される位置決め
手段３９のボールは、そこへ作用する水平分力がスプリ
ング押圧力に打ち勝つ大きさになるまではステム２８の
作動を拘束するので、弁体２７に金型キャピテイ２２内
のガスが衝突し′てもその位置が変動することはない。

また、排ガス通路２６は、筒体隔壁８７０手前側でその
側壁に設けた開口４０を介して管路４１に接続され、さ
らに、ガス抜き装置を減圧下で使用する場合には、真空
ポンプその仲の減圧手段４２に接続される。

そしてさらにこの例では、弁体２７のキャビティ側表面
中央部に、そこへ衝突した流体の跳ね返り流力を分岐通
路２５．２５の帷在方向へ向けるための二個の＠接した
曲面窪みを有する湯切り部４３を設ける。ここにおける
この湯切り部４３は、あたかもペルトン水車のパケット
のように作用してそこへ衝突するとくに溶融物の運動エ
ネルギーを弁体２７の後退方向への推力に変換する他、
跳ね返り流れの分岐通路２５．２５への流入を確実・な
らしめる。

このように構成してなる装置によるガス抜きを常圧下で
行つ場合には、図示のような弁体位置で金型キャピテイ
２２と管路４１との連通をもたらして金型キャビティ内
へ射出した溶融物によるキ１ヤビテイ内ガスの追い出し
を許容することにより、また減圧下で行５９合には、弁
体２７を図示位置とした伊に、減圧手段４２を作動させ
て金型キャビティ２２内を所定の真空度とすることによ
り、金型キャビティ２２内の残留ガスは有効に抜き出さ
れ、製品内に巣その他の欠陥が生じることはない。

またこれらのいずれの場合においても、金型キャビティ
２２内へ射出された溶融物が大きな運動エネルギーをも
って弁体２７に達した場合−は、弁体２７が、弾性手段
８６の押圧力に抗して後退作動されて分岐通路２５．２
５と排ガス通路２６との連通を遮断し、溶融物の排ガス
通路２６内、いいかえれば金型外への漏出を確実に防止
する。

なお弁体２７をこのように後退作動させるに際し、この
例では、溶融物の流速がメイン通路２Ｂの小径部分２８
ａによって高められるので、その運動エネルギーが増加
して弁体２７の大きな後退方向推ノＪがもたらされる。

そして弁体２７へ衝突後の浴融物は、その後の流動方向
を、形状を適宜に選択した湯切り部４３にて制御されて
円滑に、しかも確実に分岐通路２５．２５内へ導ひかれ
る。

従って、衝突溶融物に連続する溶融物の弁体２７への衝
突が、その衝突溶融物によって妨げられることはなく、
弁体２？には大きな運動エネルギーを有する溶融物が常
に衝突するので、弁体２７の閉止状態は確実に維持され
ることになり、衝突溶融物の排ガス通路６への漏出は十
分に防止される。

また溶融物が不連続となって弁体ｚ７へ達する場合にも
、そこへの衝突溶融物は、湯切り部４３の作用下で分岐
通路２５．２５内へ確実に導びがれるので、たとえそれ
が分岐通路２５．２５内で凝固しても、その後の流入溶
融物の弁体２７への衝突が妨げられることはなく、弁体
２７の適正なる開閉作動がもたらされる。

弁体２７のこのような閉止状態の下で、金型キャビティ
２ｚから流出した余剰溶融物が、メイン通路２８および
分岐通路２５．２５の全部もしくは一部を満たして凝固
した後は、固定金型２１と可動金型との型開きに先だぢ
、シリンダ８４の作動によって筒体８０を金型の外側へ
抜き出す。筒体８０のかかる抜き出しにより、それと当
接するストッパ２ｇひいてはステム２８もまた金型外へ
抜き出され、弁体ｚ７は凝固溶融物から分離される。そ
して引き続く型開きによって凝固溶融物はいずれか一方
の金型に付着して残留するので、その後は既知の方法で
それの取り除きを行う。

以上この発明を図示例に基づいて説明したが、弁体およ
び湯切り部の構造、形状などは、それらが上述したよう
な作用をもたらし得る限りにおいて種々に変更すること
ができ、また分岐通路の分岐方向は所要に応じて適宜に
選択することができる。

（発明の効果） 従ってこの発明によれば、金型キャビティと弁室とを流
路断面積の拡大部分を有しないメイン通路によって連通
させ、また分岐通路をその弁室から延在させ、そしてそ
の弁室内に配置した弁体に、そこへ衝突後の溶融物の分
岐通路内への流入を導びく湯切り部を形成することによ
り、流入溶融物の速度の低減およびそれと跳ね返り溶融
物との衝突に起因する流入溶融物の運動エネルギーの低
下が有効に防止されるので、流入溶融物による弁体の開
閉作動を常に確実ならしめることができるという顕著な
る効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第、１図はこの発明の一実施例を示す部分断面図、第２
図は第１図の■−■線に沿う断面図、第８図は従来例を
示す部分断面図である。 ２１・・・固定金型　　　　　２２・・・金型キャピテ
イ２８・・・メイン通路　　　　２４・・・弁室２５・
・・分岐通路　　　　　２６・・・排ガス通路２７・・
・弁体　　　　　　２８・・・ステム８０・・・筒体　
　　　　　３１・・・端面８２・・・弁座　　　　　　
　８４・・・シリンダ８６・・・弾性手段　　　　　４
３・・・湯切り部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、金型キャビティ（２２）と弁室（２４）とを連通さ
   せるメイン通路（２８）と、弁室（２４）から分岐し、
   弁室（２４）の背後で金型キャビティ（２２）を排ガス
   通路（２６）に連通させる分岐通路（２５）と、弁室内
   に配置されてメイン通路（２３）の軸線方向へ摺動し、
   後退位置にて分岐通路（２５）と排ガス通路（２６）と
   の連通を遮断する弁体（２７）と、弁体（２７）をその
   前進方向へ附勢する弾性手段（３６）とを具えてなるガ
   ス抜き装置において、 前記弁体（２７）のキャビティ側表面に湯 切り部（４３）を形成し、溶融物を分割するようにした
   ことを特徴とする金型用ガス抜き装置。