JPS61197974A - 車両用蓄冷式冷凍冷蔵庫 - Google Patents

車両用蓄冷式冷凍冷蔵庫

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JPS61197974A
JPS61197974A JP3820385A JP3820385A JPS61197974A JP S61197974 A JPS61197974 A JP S61197974A JP 3820385 A JP3820385 A JP 3820385A JP 3820385 A JP3820385 A JP 3820385A JP S61197974 A JPS61197974 A JP S61197974A
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freezing
evaporator
refrigeration
cold storage
temperature
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JP3820385A
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秀夫 浅野
和久 牧田
英一 羽佐田
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は駐車時においても保冷効果を発揮し得る車両用
蓄冷式冷凍冷蔵庫に関するもので、例えば長距離走行を
行うトランクとか、レジャー用途指向が強いワゴン車な
どに用いて好適なものである。
〔従来の技術〕
従来の車両用蓄冷式冷蔵庫としては、特開昭59−50
828号公報に記載されているごとく、蓄冷器内の蓄冷
材(水等)を車両用冷房装置の冷凍サイクルから分岐し
た蒸発器により冷却して凍結させ、この凍結した蓄冷材
により駐車時(冷凍ザイクル停止時)にも庫内を長時間
にわたって保冷できるようにしたものが提案されている
C発明が解決しようとする問題点〕 上記の従来装置では、冷蔵庫用として蒸発器を1つ設け
ているだけであるので、冷蔵庫側の冷却温度は上記蒸発
器によって得られる1つの冷却温度となるが、近年、車
両においては、走行目的の多様化に伴って、缶ジユース
類などを保冷するほか、アイスクリームなどの冷凍が必
要な食物をも保冷できる冷凍冷蔵庫が要望されるように
なってきている。
そこで、本発明は上記点に鑑み、冷凍可能な低温(例え
ば−11’C)が得られる蓄冷式冷凍庫と、この冷凍庫
より高めの冷却温度(例えば0℃)が得られる蓄冷式冷
蔵庫とを併せ有する車両用蓄冷式冷凍冷蔵庫を提゛供す
ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、(al  車両エ
ンジンを駆動源とする車両用冷凍サイクルの高圧側冷媒
配管に接続された冷凍冷蔵用減圧装置と、(bl  こ
の減圧装置の下流に接続された冷凍用蒸発器と、 (c)  この冷凍用蒸発器によって冷却され凍結する
冷凍用蓄冷材と、 (dl  前記冷凍用蒸発器の下流に接続された冷蔵用
蒸発器と、 (el  この冷蔵用蒸発器によって冷却され、前記冷
凍用蓄冷材の凍結温度より高い温度において凍結する冷
蔵用蓄冷材と、 (fl  前記冷凍用蒸発器および冷凍用蓄冷材を断熱
性ケース内に内蔵する冷凍庫と、 (g)  前記冷蔵用蒸発器および前記冷蔵用蓄冷材を
前記冷凍庫とは別個の断熱性ケース内に内蔵する冷蔵庫
と、 (hl  前記冷凍用蒸発器の入口側配管部および出口
側配管部にそれぞれ設置された熱伝導遮断部材とを具備
するという技術的手段を採用する。
〔作 用〕
上記した技術的手段によれば、車両エンジン(換言すれ
ば冷凍サイクル)の運転時に冷凍庫内および冷蔵庫内の
冷凍・冷蔵用蓄冷材をそれぞれ凍結しておくことにより
、駐車時(冷凍サイクル停止時)にも冷凍庫内および冷
蔵庫内を各蓄冷材の凍結温度付近の低温に長時間維持で
きる。この場合、特に、本発明では、冷凍用蒸発器の入
口側配管および出口側配管部にそれぞれ熱伝導遮断部材
を設置しているので、駐車後に冷凍サイクルの高圧側冷
媒配管および冷蔵用蒸発器から冷凍用蒸発器へ熱伝導が
生じるのを最小限に押さえることができる。この結果、
冷凍用蒸発器の低温状態を良好に維持できる。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。第
1図は、車室冷房と物品の冷蔵冷凍を行うための自動車
用冷凍サイクルを示しており、圧縮機21は、電磁クラ
ッチ20を介して図示しない自動車エンジンの駆動軸に
結合されている。この圧縮機21は、本例では10気筒
の斜板式圧縮機を用いており、そのうち9気筒を冷房用
の圧縮部21aとして構成し、残り1気筒を冷蔵冷凍用
の圧縮部21bとして構成している。この場合、圧縮機
21の各圧縮機部21a、21bにはそれぞれ冷房用吸
入口21eと冷蔵冷凍用吸入口21fが独立に設けられ
ており、各圧縮部21a、21bがそれぞれ異なる吸入
圧力を独立に設定し得るようになっている。また、冷房
用圧縮部21aと冷蔵冷凍用圧縮部21bは、相互に連
通路21dによって連通され、各吸入口21e、21f
からそれぞれ吸入された圧力の異なる冷媒(R12)は
、各圧縮部21a、21bにて圧縮される前に連通路2
1dによって連通され、冷房用冷媒の圧力まで高められ
た後、各圧縮部21a、21bにてそれぞれ圧縮され、
共通の吐出口21Cから圧縮機外部へ吐出されるように
なっている。
従って、冷蔵冷凍用圧縮部21bもピストンによる冷媒
の圧縮は冷房用圧縮部21aと同じ圧力の状態から圧縮
すればよいため、圧縮機21は、それぞれ異なる吸入圧
力の状態から、圧縮をする場合に比べ省動力となる。
上記圧縮機21の吐出口21Cは、凝縮器22に接続さ
れ、凝縮器22の吐出側はレシーバ23に接続されてい
る。レシーバ23の吐出側には冷房用減圧装置、本例で
は温度作動式膨張弁24、及びこれに接続する冷房用蒸
発器25が設けられており、この蒸発器25の空気上流
側には、冷房用空気の送風ファン50が配設されている
。蒸発器25の冷媒出口側は冷房用吸入配管45によっ
て圧縮機21の冷房用吸入口21eに接続されている。
上記した冷房用回路(24,25,45)と並列に冷凍
冷蔵用回路が設けられており、この冷凍冷蔵用回路には
、冷蔵冷凍用減圧装置の具体例である定圧膨張弁27と
、この定圧膨張弁27に接続された冷凍用蒸発器28a
と、逆止弁29と、冷蔵用蒸発器32aと、逆止弁33
が直列に設けられている。冷凍用蒸発器28aは蓄冷材
28bが満たされた冷凍用蓄冷器26内に設置され、同
様に冷蔵用蒸発器32aは蓄冷材32bが満たされた冷
蔵用蓄冷器30内に設置されており、その詳細構造は後
述する。
逆止弁29.33は、冷媒ガスを圧縮機吸入側への一方
向にのみ通過させるものであって、逆止弁33の吐出側
は、冷蔵冷凍用吸入配管46によって前記圧縮機21の
冷蔵冷凍用吸入口21fに接続されている。なお、前記
定圧膨張弁27はその下流圧力すなわち冷凍用蒸発器2
8aの圧力が設定圧力例えば0.5kg/ci以下に低
下すると開弁じ、設定圧力に維持するものである。
前記冷房用吸入配管45と冷蔵冷凍用吸入配管46の間
にはこれらを連通する連通配管47が設けられ、この連
通配管47には電磁弁48が設けられ、この電磁弁48
の開弁により吸入配管45と46は直結するようになっ
ている。
第2図は逆止弁29.33の具体的構造を例示するもの
であって、80は弁ハウジングであり、熱伝導率の小さ
い材料、例えばポリプロピレン、ポリアセタールなどの
樹脂で成形されている。この弁ハウジング80には入口
接続管81と出口接続管82が一体成形されている。ま
た、弁ハウジング80の内周には弁座部83が一体成形
されている。84は弁ハウジング80と同様に熱伝導率
の小さい材料からなる弁体であり、この弁体84の環状
溝85には前記弁座部83を密封するだめのゴム製Oリ
ング86が嵌着保持されている。また、弁体84には複
数本の係止片87が一体成形されており、この係止片8
7の先端に形成された爪部87aと、この爪部87aと
反対側の端部に位置する円板部88とにより弁体84は
弁ハウジング80内に移動自在に保持されている。 。
第3図は定圧膨張弁27の詳細構造を示すもので、感温
筒271は不活性ガスを所定の封入圧で封入しており、
その外周部には断熱材が装着してあり、ダイヤフラム2
72の上側空間には、上記不活性ガスの圧力が加わり、
下側空間には通路穴273を介して弁体274下流側の
低圧側冷媒圧力が加わり、更にコイルスプリング275
のばね力が弁体受け276およびピン277を介してダ
イヤフラム272に加わるようになっている。弁体27
4は、上記ダイヤフラム272の変位に従って弁開度(
弁口278の面目面積)を制御することにより、低圧側
圧力を設定圧本例では0.5 kg/(JIGに維持す
る。弁ハウジング279はアルミニウム等の金属製であ
り、弁ハウジング279の入口部には接続ジヨイント2
80がねじにて気密に接続され、更にこの接続ジヨイン
ト280を介して高圧側冷媒配管49(第1図)が接続
される。
この接続ジヨイント280は、熱伝導率の小さい材料で
、かつ機械的強度の大きい材料例えばポリカーボネート
、あるいは不飽和ポリエステルあるいは、ポリエステル
等の樹脂で形成しである。
次に、本実施例の電気回路について説明する。
第1図において、1は車載バッテリであり、このバッテ
リ1には冷房用スイ・ノチ2を介して冷房用制御回路3
が接続されている。4は冷蔵庫スイッチであり、冷房用
スイッチ2を介してバッテリlに接続されており、冷蔵
庫スイッチ4には、冷蔵庫制御回路5が接続されている
。6は冷房用蒸発器25の空気吹出側に設けられた温度
センサで、サーミスタよりなり、冷房用制御回路3に接
続され、温度センサ6は冷房用蒸発器25の凍結を防止
するために蒸発器吹出湯度が設定温度以下になると抵抗
値が増大し、冷房用制御回路3はこの抵抗値の変化を感
知し、電磁クラッチ20への通電をオフし、、圧縮機2
1を停止させるようになっている。
7は冷蔵用蒸発器32によって冷却される冷蔵用蓄冷器
30の表面温度を感知するように設けられた温度センサ
で、サーミスタよりなる。この温度センサ7は冷蔵庫制
御回路5に接続され、この冷蔵庫制御回路5は、温度セ
ンサ7の感知温度が設定温度以下になると、電磁弁48
への通電を遮断して、この電磁弁48を開弁させるよう
になっている。なお、制御回路5は温度センサ7の検出
温度が上記設定温度より若干高めの温度まで低下すると
、ランプ、LED等の表示装置8を点燈させるようにな
っている。
この表示装置8は、後述する冷蔵庫ケースの外表面等に
設置されている。
次に、前述した冷凍用蒸発器28aを収納する冷凍用蓄
冷器26および冷蔵用蒸発器32aを収納する冷蔵用蓄
冷器30は1つの冷凍冷蔵庫内に設置されるものであり
、次にこの冷凍冷蔵庫の構造を第4図、第5図により説
明すると、本発明による冷凍冷蔵庫60は例えばトラッ
クの車室内において運転席71の後方に位置する仮眠用
後部座席72の上部壁面に図示しないブラケットにより
取付けられている。冷凍冷蔵庫60のケース61の前面
にはドア62が開閉自在に設けられている。
冷凍冷蔵庫60のケース61はポリエチレンまたはポリ
プロピレンなどからなる2重の樹脂製部材を用いたいわ
ゆる2重壁構造の箱体であって、断熱性向上のために2
重壁構造の間には硬質ポリウレタンなどの断熱材を注入
しである。ドア62も同様に2重壁構造と硬質ポリウレ
タンなどの断熱材とを組合せた構造であって、図示しな
いヒンジにより開閉自在にケース61と連結されている
冷蔵庫60のケース内部は熱伝導性に優れた硬質部材よ
りなる仕切板63により上下方向に仕切られている。仕
切板63の上側とされた庫内の左側上部にケース61と
同様な2重の樹脂製部材を用い、内部には樹脂製の断熱
材が注入された断熱性ケースよりなる冷凍庫64が設置
され、冷凍庫64には上記断熱性ケースと同様な2重壁
構造と硬質ポリウレタンなどの断熱部材とを組合せたド
ア65がヒンジにより開閉自在に連結されている。
冷蔵庫64内の奥方にはステンレスやアルミニウムなど
の熱伝導性および耐食性に優れた部材より形成され、内
部に適度の容量を有した冷凍用蓄冷器26が配置されて
いる。冷凍用蓄冷器26の内部には、冷凍温度を長時間
維持すべく冷凍用蓄冷材28bとして例えば−11’c
の融点を備えた塩化カリウム19.7%共晶溶液が40
0g封入されるとともに、銅パイプ等を蛇行状に折曲し
た冷凍・用冷媒蒸発器28aが配置されている。この冷
凍用冷媒蒸発器28aの冷媒入口側には定圧膨張弁27
が取付けられ、冷凍用蓄冷器26を除く冷蔵庫64の内
部は仕切板66により上下に仕切られており、上側およ
び下側に分割された空間は被冷凍物Aを収納するスペー
スとなっている。一方、前述した仕切板63の上側の室
の右側奥方には前記冷凍用蓄冷器26と同様に熱伝導性
および耐食性に優れた部材より形成され、内部に適度の
容量を有する冷蔵用蓄冷器30が設置されており、この
冷蔵用蓄冷器30の内部には冷蔵用蓄冷材32bとして
水が1000g封入されていると共に、パイプ等により
折曲げられ蛇行状に形成された冷蔵用冷媒蒸発器32a
が設置されている。冷蔵用冷媒蒸発器32aの冷媒入口
側は、逆止弁29を介して冷凍用蒸発器28aの出口側
に接続され、また冷媒出口側には逆止弁33が設けられ
ている。
冷凍庫64および冷蔵用蓄冷器30を除くケース61内
部は被冷蔵物Bを収納するスペースすなわち冷蔵庫を形
成している。ケース61め内部がら外部へ2本の冷媒配
管が導出されており、電磁弁48(第1図に示す)はケ
ース61の外部において適宜の場所に設置されている。
次に、本実施例の作動を説明する。第6図は冷凍サイク
ルのモリエル線図であり、図中実線90のサイクルは、
冷房用の冷凍サイクルの作動特性を示し、破線91は冷
凍冷蔵用の冷凍サイクルの作動特性を示している。冷房
用スイッチ2を投入すると、冷房用制御回路3に給電さ
れるが、冷房始動時には冷房用蒸発器25の吹出空気温
度が設定温度(例えば3℃)より高いので、制御回路3
が温度センサ6の検出信号と基準信号とを比較して、“
Hi”レベルの出力を出し電磁クラッチ20に通電する
。すると、電磁クラッチ20が接続状態となり、自動車
エンジンの駆動力が圧縮機21に伝達されるので、圧縮
機21は回転し、冷媒ガスの圧縮を行う。
上記状態において、冷凍冷蔵庫60の作動スイッチ4を
更に投入すると1、冷蔵庫制御回路5に給電されるが、
始動時には冷蔵用蓄冷器30の表面温度が設定温度(例
えば−3℃)より高いので、制御回路5が温度センサ7
の検出信号と基準信号とを比較して、“Hi”レベルの
出力を出し、電磁弁48に通電するので、電磁弁48は
閉じたままであり、また表示装置8には1LO”レベル
の出力を与えるので、表示装置8は消煙したままである
。上記電磁弁48が閉じているため、冷房用吸入配管4
5からの冷房用冷媒は圧縮機21の主′ 吸入口21e
に、また冷蔵冷凍用吸入配管46からの冷蔵冷凍用冷媒
は圧縮機21の副吸入口21fにそれぞれ独立に吸入さ
れる。
ここで、圧縮機21における冷蔵冷凍用圧縮部21bは
前述した通り吸入行程の終り(下死点近傍)で連通路2
1dを介して冷房用圧縮部21aに連通ずるので、冷蔵
冷凍用圧縮部21b内の圧力は冷房用圧縮部21aから
の冷媒流入により、冷房側と同じ圧力、すなわち2.5
に+r/cdGまで上昇(第6図のP、−’Pff)す
る。従って、両圧縮部21a、21bはいずれも2.5
kg/co!Gの圧力の冷媒を圧1i!(第6図のP3
−P4)する。この圧縮された冷媒ガスは、両者混合さ
れて吐出口21cから吐出され、凝縮器22によって冷
却(第6図のP4→P+)され、凝縮する。
この凝縮後の液冷媒はレシーバ23に蓄えられ、定圧膨
張弁27及び温度作動式膨張弁24の作用によって減圧
(P、−P、及びPt−Pz)され、その後蒸発器28
a、32a及び25内においてそれぞれ蒸発(P、−P
、及びPz−P、)する。
ここで、P、点は、温度作動式膨張弁24の入口側の高
圧液冷媒の状態を表し、P2は、膨張弁24の吐出側の
冷媒の状態を表し、P3は冷房用圧縮部21aの吸入口
21eにおける冷媒の状態を表し、P4は吐出口21c
での冷媒の状態を表す。
冷蔵冷凍用のサイクルでは定圧膨張弁27の開弁圧を適
当に設定することによって、定圧膨張弁27の下流での
冷媒の状態をP、に設定する。具体的には、定圧膨張弁
27の作用により蒸発器28a、32aの蒸発圧力を0
゜5kg/adGに維持することが可能である。以上の
様に冷凍冷蔵用の蒸発・ 器28a、32a内の1発圧
力を0.5 kg/ cnt Gに維持することによっ
て、冷媒蒸発温度を一21℃に保持し、冷蔵および冷凍
作用を行うことが可能である。
ここで、この冷蔵、冷凍作用について詳述すると、第1
図に示す冷凍サイクルでは冷凍用蒸発器28aの下流に
逆止弁29を介して冷蔵用蒸発器32aを直列接続して
いるので、定圧膨張弁27によって0.5kg/aJG
(蒸発温度−21℃)の圧力に減圧された低温冷媒は最
初の間、冷凍用蒸発器28aの領域で蒸発し、冷凍用蓄
冷器26内の蓄冷材28bを冷却する。従って、最初は
冷蔵用蒸発器32aに蒸発を終えたガス冷媒が流入する
ので、冷蔵用蓄冷器30における冷却度合はわずかであ
る。
時間の経過とともに冷凍用蓄冷材28bの冷却が進行し
て、その温度が蓄冷材の共晶点(例えば−11℃)まで
低下すると、冷凍用蓄冷材28bの凍結が開始される。
そして、冷凍用蓄冷材28bの凍結が完了すると、冷媒
蒸発温度と蓄冷材28bの温度との差が微小となるため
、冷凍用蒸発器28aにおける冷媒の吸熱量が極端に減
少するので、冷媒は冷凍用蒸発器28aでほとんど蒸発
せず、冷蔵用蒸発器32aに気液二相状態のまま流入し
、冷蔵用蓄冷材32bの冷却を行う。これにより、冷蔵
用蓄冷材32bの温度がO”c以下に低下して、この蓄
冷材32b(水)の凍結が開始される。そして、この冷
蔵用蓄冷材32b凍結が完了し、冷蔵用蓄冷器30の表
面温度が設定温度例えば−3℃まで低下すると、温度セ
ンサ7の検出信号を制御回路5が判別して、表示装置8
に“Hi ”レベルの出力を与えるので、表示装置8が
点燈して、蓄冷材28b、32bの凍結(蓄冷)完了を
表示する。そして、冷蔵用蓄冷器3oの表面温度が上記
第1の設定温度より更に低い第2の設定温度例えば−5
℃まで低下すると、温度センサ7の検出信号を制御回路
5が判別して、電磁弁48に“Lo”レベルの出力を与
え、通電を遮断することにより、この電磁弁48を開弁
する。すると、連通配管47が開通するので、この連通
配管47を介して冷房側の圧力の高い冷媒が圧縮機21
の冷蔵冷凍用吸入口21fに流入するようになる。これ
により、冷蔵冷凍用吸入配管46内の圧力は、冷房側の
冷媒圧力(2,5kg/cn+G)まで上昇するので、
定圧膨張弁27は以後閉じたままとなり、圧縮機21の
全気筒は冷房用として使用される。なお、冷房側の冷媒
が、冷凍冷蔵用の蒸発器28a、32aに逆流すること
は逆止弁33によって阻止されるので、蒸発器28a、
32a内はしばらくの間低温状態を保つ。
なお、表示装置8を点燈させる時の温度(第1の設定温
度)より電磁弁48を開弁させる時の温度(第2の設定
温度)の方を低(した理由は、電磁弁48の開弁により
、短時間で冷蔵用蓄冷器30の表面温度が上昇して表示
装置8が消煙状態に戻るという不具合を防止するためで
ある。
前述したように冷凍用蓄冷材28b及び冷蔵用蓄冷材3
2bが凍結を完了すると、駐車時のごとく車両エンジン
が停止し、圧縮機21が停止しても、冷凍冷蔵庫60の
内部を長時間(例えば冷凍用蓄冷材量が700gで3時
間程度)、各蓄冷材28b、32bの凍結温度付近の低
温に維持できる。
ところで、上記駐車時において、冷凍庫64内の温度に
対して、冷蔵庫60内の冷蔵スペースの温度は、各蓄冷
材28b、32bの凍結温度の差によりかなり高い温度
となるので、冷蔵用蓄冷器30から冷凍用蓄冷器26側
へ熱が伝導することになるが、本発明においては上記両
者30.26間に位置する逆止弁29を熱伝導率の低い
材料で形成しているため、上記熱伝導を最小限に押さえ
ることができ、冷凍庫64内を低温に維持するという効
果をより一層高めることができる。なお、上記駐車時に
は上記温度差によって冷蔵用蒸発器32a内の冷媒圧力
が冷凍用蒸発器28a内の冷媒圧力より高いので、逆止
弁29は閉弁している。
また、定圧膨張弁27及び逆止弁33も閉弁しており、
逆止弁33を熱伝導率の小さい材料で形成しているので
、吸入配管46から冷蔵用蓄冷器30への熱伝導を最小
限に押さえることができる。
また、定圧膨張弁27の入口側接続ジヨイント280を
熱伝導率の小さい材料で形成しているので、高圧側冷媒
配管49から冷凍用蓄冷器26への熱伝導をも最小限に
押さえることができる。
本発明は上述の実施例に限定されることなく、実施の態
様で幅広〈実施可能であり、以下代表的な変形例を列記
する。
+11圧縮機21として斜板式の多気筒のものを使用す
る場合に、冷蔵および冷凍用圧縮部21bは、1気筒の
みでなく、冷凍冷蔵庫に必要な能力に応じて適宜増加さ
せてもよいことはもちろんである。
(2)また、圧縮機21は多気筒の斜板式タイプに限ら
ず、ベーン形圧縮機などの他のタイプの圧縮機を用いる
冷凍サイクルにも本発明は同様に適用できる。
(3)冷凍冷蔵側の減圧装置としては、定圧膨張弁27
以外に温度作動式の通常の膨張弁、あるいは固定絞り等
を使用できる。
(4)定圧膨張弁27の設定圧は、庫内の希望冷却温度
および蓄冷材28b、32bの凍結温度等により、自由
に変更し得る。
(5)蓄冷材28b、32bとしては、何を用いてもよ
く、また蓄冷器26.30内に蓄冷材28b。
32bを満たし、その中に蒸発器配管を浸す方式に限ら
ず、アルミ箔や樹脂製の薄肉の変形容易な袋体内に密封
された蓄冷材を用い、この蓄冷材を蒸発器28a、32
aの配管に圧着する構造としてもよい。
(6)前述の実施例では、逆止弁29.30自身を熱伝
導率の小さい材料で形成したが、逆止弁29゜30は通
常の金属製とし、その代わりに逆止弁29.30の前後
の配管部を熱伝導率の小さい材料で形成して、熱伝導遮
断部材を設けてもよい。また、定圧膨張弁27の人口側
の接続ジヨイント280の代わりに、定圧膨張弁27も
しくはその出口側配管部を熱伝導率の小さい材料で形成
して、熱伝導遮断部材を設けてもよい。このように、本
発明の熱伝導遮断部材は種々の態様で実施できる。
〔発明の効果〕
上述したように本発明によれば、車両用冷凍サイクルが
停止している駐車時においても、冷凍庫内および冷蔵庫
内を、それぞれ冷凍用蓄冷材の凍結温度、冷蔵用蓄冷材
の凍結温度付近の低温状態に長時間にわたり良好に維持
できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
の 図面は本発明の一実施例を示すもであって、第1図は本
発明の冷凍サイクル図で、電気回路を含んでいる。第2
図は第1図の逆止弁29.33の縦断面図、第3図は第
1図の定圧膨張弁27部の分解断面図、第4図は冷凍冷
蔵庫の取付位置を例示する車室内の部分斜視図、第5図
は冷凍冷蔵庫の間ドア状態における透視斜視図、第6図
は冷凍サイクルのモリエル線図である。 21・・・圧縮機、24・・・冷房用減圧装置、25・
・・冷房用蒸発器、27・・・冷凍冷蔵用減圧装置、2
8a・・・冷凍用蒸発器、28b・・・冷凍用蓄冷材、
32a・・・冷蔵用蒸発器、32b・・・冷蔵用蓄冷材
、29゜33・・・逆止弁(熱伝導遮断部材)、49・
・・高圧側冷媒配管、60・・・冷凍冷蔵庫、64・・
・冷凍庫、280・・・接続ジヨイント(熱伝導遮断部
材)。 代理人弁理士  岡 部   隆 第4図 第5図 第6図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (a)車両エンジンを駆動源とする車両用冷凍サイクル
    の高圧側冷媒配管に接続された冷凍冷蔵用減圧装置と、 (b)この減圧装置の下流に接続された冷凍用蒸発器と
    、 (c)この冷凍用蒸発器によって冷却され凍結する冷凍
    用蓄冷材と、 (d)前記冷凍用蒸発器の下流に接続された冷蔵用蒸発
    器と、 (e)この冷蔵用蒸発器によって冷却され、前記冷凍用
    蓄冷材の凍結温度より高い温度において凍結する冷蔵用
    蓄冷材と、 (f)前記冷凍用蒸発器および冷凍用蓄冷材を断熱性ケ
    ース内に内蔵する冷凍庫と、 (g)前記冷蔵用蒸発器および前記冷蔵用蓄冷材を前記
    冷凍庫とは別個の断熱性ケース内に内蔵する冷蔵庫と、 (h)前記冷凍用蒸発器の入口側配管部および出口側配
    管部にそれぞれ設置された熱伝導遮断部材とを具備する
    車両用蓄冷式冷凍冷蔵庫。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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