JPS61190584A - 摩擦減少剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は推進工法、セミシールド工法等のいわゆる機
械的な圧力を用いて管体を地中に圧入埋設する工法にお
いて、管体と地山との間隙に注入充填して摩擦抵抗を低
減させる摩擦減少剤の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

上記のごとき工法にあっては、圧入される管体と地山と
の摩擦抵抗は極めて重大な関心事である。

すなわちこの摩擦抵抗の増大に伴って施工能率は低下す
る上に、機材の大型化、多量化を余儀なくされるなど工
事費の増大をもたらすのみならず、限度を超えて推進圧
力を増加させれば、ついには管体の破損を招いて工事自
体を不可能にするに至る。

従ってこの摩擦抵抗を減少させて工事の進捗を図るため
に、従来より、管体と地山との間隙に注入充填して用い
る液体の摩擦減少剤が用いられてきた。通常これは粘土
−水系懸濁液に有機質糊料、界面活性剤、鉱油等を加え
て混練し、高粘性と土粒子間隙への浸透逸走を防ぐ性質
を与えた液体である。　　　　　　　　　・ （発明が解決しようとする問題点） ところが従来のこの種摩擦減少剤は上述のごとく水を溶
媒としたものであるから、水に希釈され易い欠点を有し
ていた。特に地層中に地下水が豊富に存在する場合には
無限に希釈されてその機能を失い、また地層中に容易に
浸透逸走し、あるいは流失して所期の目的を達し得ない
事態が生起する。従ってこのような事態にあえて対処し
ようとすれば大量の摩擦減少剤が格別に必要となるもの
で、経済性の点で著しく問題のあるところであった。さ
らにまた、この摩擦減少剤を混練作製するに際しては数
十分を要する上に、溶解しきらない材料が多量に発生し
て作業効率の面で常に問題を有していた。

そこでこの発明の目的とするところは、上述の欠点を悉
く解決しようとしたもので、作製が容易であるとともに
、かつまた水に希釈されるおそれが全くなく、本来具有
する摩擦減少機能を確実に、しかも十分発揮し得るきわ
めて経済的な摩擦減少剤を提供しようとするものである
。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明は吸水性ポリマー
と鉱物油及び界面活性剤とが主成分である１液性の摩擦
減少剤を採用したものである。

すなわち、吸水性ポリマーは自重の数百倍ないし千倍近
い水を急速に吸収するものであり、吸水時には寒天状の
極めて柔軟な不定形の細粒子となって流動性と弾力性を
帯びる現象を呈する。従ってこの種の吸水性ポリマーを
利用すれば最適の摩擦減少機能を発揮する。

すなわち、管体と地山との間隙に注入充填された一部吸
水状態のこの種吸水性ポリマーは、柔軟性と流動性とを
発現し、最適の緩衝材となるものであり、この種のポリ
マーの存在によって管体と地山との接触が断たれて摩擦
抵抗が良好に減少するのである。

また一方、地層中に地下水が存在する場合の希釈の可能
性の問題についても、要するに水に対する溶解性の有無
の問題であることから、この種のポリマーは吸水性はあ
っても溶解性は有しないためにこの問題は生じ得ること
はない。さらに、一部吸水状態のこの種ポリマーは、そ
の粒径がほとんどの土粒子間隙に比して十分に大きいた
め、浸透逸走、流失することもあり得ず、摩擦減少機能
は確実にかつ十分に発揮することができる。

しかしながら、常時、吸水性を有する等の理由からこの
種ポリマーをそのまま使用することはできず、保管ある
いは使用時の取扱い等に便利なように、この種用達に適
用させる必要がある。従ってこの発明においては、流動
パラフィン等の鉱物油と界面活性剤を予め混合したもの
である。すなわち、油との混合によって一部の吸水性ポ
リマーはその周囲に油皮膜が覆って保護されることとな
るため、空気中の水分を遮断して不要な吸水を防ぎ、保
管等にきわめて良好となる。し、かもまた油皮膜によっ
て各個のポリマーは独立していることから、この混合物
を水中に投入撹拌すれば各ポリマーは即時に水中に分散
し、同時に界面活性剤の働きによって当該鉱物油が乳化
してこの種ポリマーを解放するため該ポリマーは急速に
吸水して数分内に所定の配合を混練作製することができ
、１液性であることとも相俟つて、使用の際の取扱いが
極めて簡便となるものである。すなわち従来のごとく水
中投入時にポリマーが付着しあって塊状となる、いわゆ
るママ粉の発生を防いで優れた作業性と経済性を発揮し
得るものである。

ざらにこの発明は水の存在下で常に使用可能であるから
水を溶媒として作製される他の液体の摩擦減少剤に対し
ては添加剤として用いることもでき、上記のごとき本発
明の機能を付与することができる利点をも有する。

ところで吸水性ポリマーとしては、脇立有機工業研究所
社製のハイモサブ（商品名）や荒用化学工業社製のアラ
ソーブ（商品名）等のいわゆるポリアクリル酸塩系高吸
水性樹脂が使用できる。もち論これに限られるものでは
なく、ポリビニルアルコール系、デンプン系等の吸水性
樹脂や、その他の高吸水性樹脂でも差し支えない。なお
好ましくは、吸水能力が５００倍以上のものが好適で、
ポリアクリル酸塩系のものが、吸水速度及び保水性等の
見地から最適である。

また鉱物油としては、流動パラフィン、スピンドル油、
タービン油等各種のものが使用できる。

界面活性剤については、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリ
オキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンエステル
等の種々の乳化剤が使用できる。

なおまた、鉱物油については、あらかじめ界面活性剤を
混合していわゆる自己乳化型鉱物油として用いてもよい
のはもち論である。

（実施例） 吸水能力が約９００〜ｉ　ｏｏｏ倍である脇立有機工業
研究所社製の吸水性樹脂ハイモサプ（商品名）１．１ｋ
ｇと、自己乳化型鉱物油である株式会社立花商会社製の
ＭＳオイル（商品名）０．９ｋｇを配合した摩擦減少剤
２　ｋｇに、水１９８Ｌを混ぜ合せ、適用させた。その
結果なおへ割の吸水能力の余裕を有し、注入された地層
中で地下水を吸収することができた。また粒子の柔軟性
を増すことはあっても摩擦減少剤としての効果を失うこ
とはなかった。

〔発明の効果〕

以上のごとくこの発明に係る摩擦減少剤は、吸水性ポリ
マーと鉱物油及び界面活性剤とが主成分であるため、混
線作製時における効率化と経済性とを向上させ、しかも
この種工法において避は得ぬ地下水による希釈流失、さ
らには地層中への浸透逸走の問題を解消して本来具有す
る摩擦減少機能を確実にしかも十分発揮させ、経済性の
大幅な向上をもたらす摩擦減少剤を提供し得たのである
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧入工法あるいはセミシールド工法等によってヒ
   ューム管等の管体を地中に埋設施工するに際し、管体と
   地山との間隙に注入充填して使用する摩擦減少剤におい
   て、その主成分が、ポリビニルアルコール系、ポリアク
   リル酸塩系等の吸水性ポリマーと、流動パラフィン、ス
   ピンドル油等の鉱物油と、ポリオキシエチレンアルキル
   エーテル等の界面活性剤であることを特徴とする１液性
   の摩擦減少剤。