JPS6118334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリモートコンデンサ方式による分離型
空気調和機の室内側ユニツト構造に関するもの
で、一般家庭用向けとして最適な床置占有面積を
最小限に抑えた超スリムな室内側空気調和ユニツ
トを提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、第１図に於いて、１は前面略上半部にグリ
ル用パネル２を、この下半部に化粧パネル３を
夫々着脱自在に装着した縦細長状の室内側ユニツ
ト、４は縦長の室外側熱交換器（図示せず）を前
面５の一側と側面６に設けられた外気吸込口７，
８と対向内設すると共に収納立設されたクロスフ
ロー型送風機（図示せず）にて前面５他側の吐出
口９から熱交換された外気を排出するようにした
室外側ユニツト、１０はこの両ユニツト間を接続
した冷媒配管である。

第２図は室内側ユニツト１の内部構成を示す慨
略透視斜視図、第３図は同じく室内側ユニツト１
の内部構造を示す縦断面図で、このユニツト筐体
１１内を上下に略二分して上方を熱交換送風室１
２、下方を機械室１３としている。

この熱交換送風室１２は板金製剛体の上板１
４、下板１５及びフアンスクロール板１６とから
成る単体枠組構成となつており、上下両板１４，
１５間には前面から側面に跨がつて屈曲形成され
た縦長のプレートフイン型室内側熱交換器１７
と、この下部に配設された同屈曲形状の露受皿１
８と、下方の駆動用電動機１９と直結されたクロ
スフロー型送風フアン２０と、該フアン用フロン
トケーシング２１及び風向変更グリル２２が立設
されており、筐体１１外方からの衝撃があつても
変形しないように強固に固定されている。２３は
この風向変更グリル２２をカム２４を介して左右
方向へ自動的に回動するグリル用電動機、２５は
クロスフロー型送風フアン２０の挿入口２６を閉
塞すると共に非駆動側軸２７を支持するフアンカ
バーで、上板１４に固定されている。

而して室内側熱交換器１７の前面部と対向し内
面にエアーフイルター２８銭備えた前面吸込グリ
ル２９がグリル用パネル２と着脱自在に装着され
るようになつており、且つこのパネル２の一側に
は風向変更グリル２２と対向する吹出口３０ぎ設
けられている。又、室内側熱交換器１７の側面部
と対向し、内面にエアーフイルター（図示せず）
を備えた側面吸込グリル３１が筐体１１に形成さ
れている。

一方、機械室１３には最下部に圧縮機室３２を
配置させて前面側及び上面側を着脱自在な板金製
防音カバー３３で遮蔽すると共にこのカバーの内
壁と、ユニツト筐体１１の背壁及び底壁並びに両
側壁内面にグラスウール等の防音材３４を貼着
し、且つ二重防音用として更に同種の防音材３５
を圧縮機３６に巻き付けてあ。３７は圧縮機３６
の防振支持具、３８は圧縮機３６及び室内側熱交
換器１７と個々に配管接続された開閉バルブで、
２個並列に配設固定されており、ユニツト間冷媒
配管１０と現地で連結される接続口３９を有して
いる。

４０は防音カバー３３の上壁に着脱自在に載置
され且つ開閉バルブ３８を逃げるように一部上方
に突出部４１を設けた露受台で、この台上にドレ
ンタンク４２を着脱自在に載置し、露受台１８か
らの露水をホース４３を介して孔４４より受溜す
ると共に内蔵されたフロート４５にて満水量を検
出して圧縮機３６を自動的に運転停止させるマイ
クロスイツチ４６が設けられている。

４７はドレンタンク４２と熱交換送風室１２の
下板１５との間に内蔵されたボツクス状の電装室
で、背方からは筐体１１の背面から導出された
100V電源用の差込プラグ４８を有し、且つ収納
電装部品１９を前面から覆う電装パネル５０には
運転スイツチ５１、タイマー５２等の摘み及び運
転表示ランプ５３が設けられている。５４は前記
摘みを外部から保護するヒンジ付きの合成樹脂製
カバーである。

このように本考案による室内側ユニツト１は下
から圧縮機室３２、ドレンタンク４２、電装室４
７、熱交換送風室１２と順次段積構成し、特に圧
縮機室３２を圧縮機３６及びアキユムレータ（図
示せず）並びに冷媒配管５５等の冷凍機器が収納
される最小限の内容スペースにとどめてこの圧縮
機室３２で筐体１１の幅と奥行寸法を定め、この
寸法内に納まるようにドレンタンク４２の形状及
び他室１２，４７の高さ寸法を決めることにより
筐体１１を縦細長状の所謂超スリムな形状とした
ものである。

しかも、最も重量のある圧縮機室３２を最下部
に位置させ、この上に露水が貯溜されると、熱交
換送風室１２よりも重くなるドレンタンク４２を
収納させたので超スリムな筐体１１形状でありな
がらも安定した構造となつている。

又、第２図に示すように熱交換送風室１２及び
電装室４７は筐体１１の両側内壁に溶接固定され
たガイドレール５６，５７上に載置され、且つ圧
縮機室３２上方に順次露受台４０とドレンタンク
４２が積層状態に載置されているので製造組立が
極めて容易であり、しかも、サービス点検時には
化粧パネル３を取外せば電装室４７をガイドレー
ル５７に沿つて導出できると共に熱交換送風室１
２の点検、交換時にはグリル用パネル２を取外せ
ば同様にガイドレール５６に沿つて導出でき、更
には頻繁に導入出するドレンタンク４２は化粧パ
ネル３の内パネル５８を取外せば把手５９を用い
て容易に行なえるようになつている。

更に室内ユニツト１本体の軽量化を図る為に第
３図に示すようにフアンスクロール板１６の外表
面に結露防止用として貼着した発泡ポリエチレン
等の断熱材６０と対向する筐体１１背面の中央箇
所６１は切り抜かれており、材料の削減にも寄与
している。

以上の如く本考案分離型空気調和機ユニツトは
ユニツト筐体の幅及び奥行寸法を最小限にとどめ
る決定的要因が圧縮機室にあることに着眼し、こ
の圧縮機室の幅及び奥行寸法を可能な限り小さく
してこの寸法内にドレンタンク及び熱交換送風室
が納まるように特に熱交換送風室を縦長にしてユ
ニツト全体を縦細長な超スリム形状としたので、
床置占有面積に少なくて済み、しかも部屋のコー
ナーやタンス等の家具調度品に寄り沿うので意匠
的にもマツチする等一般家庭用向けとして最適で
ある。

しかもユニツト形状が超スリムでありながらも
最重量のある圧縮機室が最下部にあるので安定性
も良く、又、一般家庭の部屋の約1/2高さ付近に
上半分の熱交換送風室が位置するので従来の家庭
用床置型冷房機と比べて部屋内を均一に且つ効率
良く冷房することができる。

併せてドレンタンクを機械室内の、しかも使用
者の腰の高さ付近相当する圧縮機室上に収納する
ようにしたので、立つたままで簡単に取り出すこ
とができ、しかもその立つた姿勢の状態で満水の
ドレンタンクをそのまま持ち運べるので従来床面
に一度置くなどして水をこぼしてしまう等の虞れ
もない。万一、ドレンタンクの取り出し時にドレ
ンタンクから水がこぼれても電装室がドレンタン
クの収納室よりも上方にあるので、電装部品が濡
れる虞れもない。

更に、電装室をユニツトの略中央に位置するド
レンタンク上に収納することにより、使用者は立
つた姿勢でも、又座わつた姿勢でもスイツチ摘み
に簡単に手が届くので操作性が良く、しかも強度
メンバーとなつている熱交換送風室と圧縮機室と
がユニツトの上下端に配設されているので輸送時
落下しても充分耐えることができ、同時に強度的
に劣る電装室とドレンタンクを落下時の衝撃から
保護して破損するのを防止する等、極めて有用で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は分離型空気調和ユニツトの斜視図、第２図は室
内側ユニツトの内部構成を示す慨略透視斜視図、
第３図は同じく室内側ユニツトの内部構造を示す
縦断面図である。 １……室内側ユニツト、１１……ユニツト筐
体、１２……熱交換送風室、１３……機械室、１
７……熱交換器、３２……圧縮機室、４２……ド
レンタンク、４７……電装室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ユニツト内を上下略二等分して上方を熱交換送
   風室として、下方を機械室として構成すると共
   に、熱交換送風室には室内空気の吸込グリルと吹
   出グリルとに対向して熱交換器とクロスフローフ
   アンとを縦長状態に立設し、且つ機械室内には上
   方に運転操作部を有する電装室を、下方に圧縮機
   室を設けると共にこの電装室と圧縮機室との間に
   ドレンタンクを着脱自在に収納したことを特徴と
   する分離型空気調和ユニツト。