JPS6118104Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 産業上の利用分野 仕上材を先付けしたプレキヤストコンクリー
ト版に関するものである。

従来の技術 仕上材を先付けしたプレキヤストコンクリー
ト版は、例えば特開昭52−65930にみられるよ
うに一般に知られている。しかし、仕上材には
何の養生もなされなかつたので、型枠建込みか
らコンクリート打設を経て工事を竣工するまで
の間に、衝撃による疵や、モルタルや塗料が付
着し、仕上材が汚損する欠点があつた。

考案が解決しようとする問題点 仕上材を先付けしたプレキヤストコンクリー
ト版を製造する際、仕上材を養生する部材を版
に着脱可能とする埋込金物をあらかじめ取付け
ておき、施工の際に仕上材の養生を簡単にでき
るようにする。

ロ 考案の構成 問題点を解決するための手段 一方の面に鉄筋格子梁４の一部を埋設し、他
方の面に仕上材２を一体に打設したプレキヤス
トコンクリート版であつて、前記セパレーター
５を埋設するとともに前記セパレーターの一端
を仕上材側にも突出させ、その突出部分を緩衝
部材取付け用締付金物５′，５″を螺合するため
の雄ネジとすることを特徴とする仕上材先付け
プレキヤストコンクリート版とする。

作用 緩衝部材を仕上材の表面に容易に取付けるこ
とができる。従つて、仕上材の表面は完全に養
生され、汚損の恐れをなくす。また、緩衝部材
とを容易に撤去することができる。

実施例 第１図はこの考案に係る版を組み立てた状態
を示す実施例の水平断面図であり、第２図はそ
の垂直断面図である。

プレキヤストコンクリート版１の片面には石
などの仕上材が係止金物３とともに、また、鉄
筋格子梁４の一部が他の面に半埋込状に、それ
ぞれ埋設、一体化されている。この版には、さ
らにセパレーター５が版を横切つて貫通状に埋
設、一体化されており、その鉄筋格子梁側の突
出部分は長く、仕上材側の突出部分は仕上材の
面より低くなるよう短く突出させる。この仕上
材側の突出部分は、施工過程で仕上材養生用の
緩衝部材取付け用締付金物を螺合して取付ける
ためのものであつて、雄ネジになつている。こ
うしたプレキヤストコンクリート版を所定の場
所に垂直に立てて固定し、その鉄筋格子梁側に
突出するセパレーターに端太６を介して型枠せ
き板７を取付け、この間８にコンクリートを打
設してプレキヤストコンクリート版と一体化さ
れた建築物の幅体壁を形成させるのであるが、
この考案では、以下の構成が付加される。すな
わち、版の仕上材側に突出するセパレーター
に、締付金物５′，５″を取付け、これに補助端
太６′および補助型枠せき板７′を締付けること
によつて、発泡スチロール板等の緩衝部材９を
仕上材の表面に当接し、一時的に被覆しておく
のである。そして工事の竣工間際にはこれらの
養生部材は撤去される。なお、養生部材の撤去
後のセパレーターの仕上材側の突出部分が残る
ので、モルタル等でその周囲を埋める。

ハ 考案の効果 仕上材先付けプレキヤストコンクリート版の仕
上材の表面の汚損を防ぐための緩衝部材を容易に
取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る版１を型枠状に組み立
てた状態を示す水平断面図であり、第２図は、そ
の垂直断面図である。 １……プレキヤストコンクリート版、２……仕
上材、３……係止金物、４……鉄筋格子梁、５…
…セパレーター（型枠緊結材）、５′，５″……締
付金物、６……端太、６′……補助端太、７……
型枠せき板、７′……補助型枠せき板、８……コ
ンクリートを打設する空間、９……緩衝部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の面に鉄筋格子梁４およびセパレーター５
   の一部を、また他方の面に仕上材２を、ともに一
   体に打設した仕上材先付けプレキヤストコンクリ
   ート版１であつて、前記セパレーター５を版１に
   貫通状に埋設するとともに前記セパレーターの一
   端を仕上材側にも突出させ、その仕上材側の突出
   部分を緩衝部材取付け用締付金物５′，５″を螺合
   するための雄ネジとしたことを特徴とする仕上材
   先付けプレキヤストコンクリート版。