JPS6117598B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスラツジあるいはパルプ滓のようなそ
の他の残留物の脱水装置に関するものである。

残留物が二個のエンドレス・ベルトの間に通さ
れ、ベルトが残留物を圧して残留物から水が抽出
される脱水装置が現今多数知られている。しかし
ながら、このような装置を運転するには、形成さ
れる残留物の瀘過ケークの厚さを制御するため、
またベルトをなす材質中の張力変化に対応するた
めにベルトの張力の制御をくわだてることが、必
要である。過去のベルト張力の制御の企てでは、
調整可能なねじ止め、あるいはばねのような機械
的機構が用いられた。しかしながら、そのような
機構は、残留物の濾過ケークの形成前にベルトを
部分的に延伸させるという固有の欠点がある。ベ
ルトの運動と張力を制御する先行技術の他の企図
では歯車による駆動を用いる。しかしこのような
駆動方式はもとより高価であり加うるに残留物に
よる腐食を防止することが困難である。

以上の観点から、本発明の主要な目的は、前記
先行技術の欠点が克服されたスラツジあるいはパ
ルプ残留物の如き残留物を脱水する装置を提供す
るにある。

本発明の具体的な一目的は、濾過手段の張力が
一様で精確に制御でき従つて形成される残留物の
濾過ケークの厚さを制御できる、一対のエンドレ
スの濾過手段を用いる残留物脱水装置を提供する
にある。

本発明のさらに他の目的は、従来知られた装置
より操作が容易であり経費が安い残留物脱水装置
を提供するにある。

前記諸目的は、本発明に従つて間に脱水すべき
残留物を供給された多孔質濾過ベルトの如き一対
のエンドレスの濾過手段を設けることにより完遂
される。間に残留物を持つた二つの濾過ベルト
を、好適には一個の孔あきドラムと複数個のロー
ラーである複数個の円筒形部品の周縁の一部分の
上に交互に通す。ローラーのうちの２個は互に反
対の方向に同じ速度で駆動され、該ローラーは同
一の速度で二つの濾過ベルトを駆動する。

濾過ベルトの各々の張力は個別の引張りアセン
ブリーによつて同時に制御される。両方のベルト
の引張りアセンブリーは、両方のベルトの張力が
等しくなるように同時にまた同等に制御され操作
される。本発明の一好適実施態様では、両方のベ
ルト引張りアセンブリーは単一の流体源からの流
体で制御される。従つて、両方のベルトに等しい
張力を与えることができ、ベルトが残留物におよ
ぼす圧力を制御して残留物の濾過ケークの厚さを
制御することができる。好適にはベルト引張りア
センブリーは、各ベルトの幅方向に関し一様な張
力を与えることができ、各ベルトをなす材質の弾
性の程度の変化を補償するようにつくられる。

本発明のさらに他の好適な特徴によれば、残留
物の濾過ケークが孔あきドラムのまわりを通過し
ている間に補助圧搾アセンブリーが該濾過ケーク
に追加の圧力をおよぼすように操作される。補助
圧搾アセンブリーは好ましくは流体で操作され、
該流体はベルト引張りアセンブリーを制御するも
のと同じ単一の流体源から供給される。それによ
り、補助圧搾アセンブリーは、残留物の濾過ケー
クの厚さに無関係に、一様な圧力で濾過ベルトお
よび残留物の濾過ケークを圧する。

本発明の他の目的、特徴および利点は、本発明
の好ましい一実施態様を添付図面を参照しつつ述
べるつぎの記載から明らかになるであろう。

添付図面の第１図は本発明の脱水装置を略図で
示した立面図である。第２図は第１図の装置の一
部を取出して示した略図であり、特に軽度脱水帯
および高度脱水帯を形成する種々の機械要素の運
動を示す。第３図は第１図の装置に用いられる濾
過ベルト引張りアセンブリーの拡大透視図であ
る。第４図は第１図の装置に用いられる補助圧搾
アセンブリーの拡大透視図である。第５図は第４
図に似たものであり、他の形の補助圧搾アセンブ
リーを示す。第６図は第１図の装置に用いられる
濾過ベルト駆動アセンブリーの拡大略部分図であ
る。

図面に示された要素のあるものの寸法は、図解
を明瞭にするために、変更されていることを了解
すべきである。

添付図面の第１図を見ると、特にスラツジの脱
水に用いられる脱水装置２が示されている。以下
の説明はこの図を参照しつつ記載される。しかし
ながら本発明の方式はパルプの滓の如き他の残留
物の脱水にも用いうることを了解すべきである。

脱水装置２は普通は基礎６の上に装着されたフ
レームアセンブリー４を持つ。フレームアセンブ
リー自体は本発明の一部をなすものではなく、従
つて略図で示してある。しかしながら、フレーム
アセンブリー４が本発明の種々の機械要素を普通
の手段で支持していることは当業者により了解さ
れるであろう。

例えば普通の多孔質濾過ベルトの如く上方およ
び下方の濾過具８，１０はフレームアセンブリー
４に支持され連続的なエンドレス運動を行う。具
体的にいうと上方の濾過ベルト８は、図示の如
く、導入ローラー１２、孔あき濾過ドラムＡ、後
にさらに詳述する高度脱水帯をなすローラーＢ，
B′，Ｃ，C′および張力ローラー１４をめぐるエ
ンドレス径路を運動する。下方の濾過ベルト１０
は、導入ローラー１６、支持ローラー１８、孔あ
きドラムＡ、ローラーＢ，B′，Ｃ，C′吐出しロ
ーラー２０、戻しローラー２２、張力ローラー２
４をめぐるエンドレスの径路を通る。後に詳説す
る若干のローラーを除き、すべての他の前記ロー
ラーはフレームアセンブリー４に既知の方法で支
持される。さらに、後に詳しく述べるローラーＣ
およびC′の場合を除き、すべての他の前記ロー
ラーは遊びローラーである。装置に追加のローラ
ーベルトを中央に寄せる装置、洗滌装置、掃除ス
クレーバー等の如き当該技術分野で知られた他の
要素を加えることもできることは了解されるであ
ろう。これらの要素は本発明の一部をなすもので
はないから、これ以上は解説あるいは記載しな
い。

スラツジは例えば擬集室２６から、ローラー１
８に支持された下方の濾過ベルト１０が上方で実
質的に水平に走行しているものの上に供給され
る。この実質的に水平に走行する部分が水平予備
脱水帯２８をなし、そこにはフレームアセンブリ
ー４に装着された例えば連接アームによつて可動
なように支持された少なくとも一本のローラー３
０が含まれ、ローラー３０の自重によりスラツジ
を圧搾する。このローラー３０は濾過ベルト１０
の全幅にわたつてスラツジを一様に拡げ、予備的
な脱水を行う。スラツジから圧出された水あるい
は液体は、矢印３４で示された如く多孔質の濾過
ベルト１０を通り、装置の下方にある槽３６に捕
集される。また予備脱水帯２８は、好ましくはロ
ーラー３０の上流に位置した少くとも一つのハロ
ー装置３８を含んだものであつてもよい。このハ
ロー装置は垂直あるいは垂直から傾いた指すなわ
ち突出物を持ち、この突出物は下方に伸び濾過ベ
ルトに軽く触れ、スラツジ中に溝をつくる。ハロ
ー装置３８を備えるとスラツジ４０は容易に拡が
りスラツジからの水の離脱を容易にする。

このように予備脱水されたスラツジは上方の濾
過ベルト８と下方の濾過ベルト１０の間に入り、
孔あき濾過ドラムＡの周縁の一部に沿つて通る間
に両方のベルトの間で圧搾される。ドラムＡに沿
つて通過する間に、上方の濾過ベルト８はドラム
Ａの半径方向に内方にスラツジを圧搾し、それに
よりスラツジからさらに水が圧出されてスラツジ
の濾過ケーク４２が形成される。後にさらに詳細
に説明する補助圧搾アセンブリー４４はローラー
４６を持ち、これらは上方の濾過ベルト８を圧
し、従つて濾過ケーク４２の厚さに関係なく一様
に濾過ケークを圧搾することにより、濾過ケーク
の脱水をさらに容易にするように働らく。孔あき
ドラムＡと補助圧搾アセンブリー４４は軽度脱水
帯をなし、この帯で濾過ケークら圧出された水は
下方の多孔質濾過ベルト１０を通り、それにより
ベルトは濾過作用をし、矢印４８に示された如く
水は孔あきドラムＡを通り槽３６に捕集される。

ついで濾過ケークは濾過ベルト８，１０で運ば
れて、ローラーＢ，B′，Ｃ，C′によつて形成さ
れた高度な脱水帯に前進する。第２図に示された
如く、濾過ケースとベルト８，１０はローラー
Ｂ，B′，Ｃ，C′の回りで交番に反対方向に曲げ
られる。従つてローラーは交番に反対方向に回転
する。この曲げにより濾過ケークは容易に折れ、
濾過ケークから圧出された水の排出は容易にな
る。高度脱水帯を通過する間に濾過ケークから圧
出された水は矢印５０で示された如くローラー
Ｂ，Ｃの最低部分で現われ、槽３６に捕集され
る。脱水されたスラツジは適当な位置５２に吐出
される。

スラツジの濾過ケークを圧する濾過ベルトの圧
力は、濾過ベルト８，１０の張力を調節すること
により調節することができる。具体的にいうと、
各濾過ベルト８および１０の張力は、同等のベル
ト引張りアセンブリー５４により制御され調節さ
れることができる。上方の濾過ベルト８に対し、
引張りアセンブリーは張力ローラー１４に作用
し、下方の濾過ベルト１０に対し引張りアセンブ
リーは張力ローラー２４に作用する。

添付図面の第３図を参照しつつベルト引張りア
センブリーをさらに詳細に記載する。ベルト８お
よび１０に対する２個のアセンブリーは同等もの
であることを特に了解すべきである。本発明の特
に好ましい一実施態様では、上方のベルト８と下
方のベルト１０に同じ張力が与えられるように、
両方の引張りアセンブリーは単一の圧力源で操作
される。具体的には、張力ローラー１４と２４は
各両端においては例えばベアリング５６により一
対の連接アーム５８の第一の端に支持されてい
る。該連接アームの他端はピポツトでフレームア
センブリー４に装着されている。各連接アームに
はピストン―シリンダーユニツト６２のロツド６
０が連接されている。該シリンダーは６４におい
てフレームアセンブリー４に装着されている。本
発明の好適実施態様では各引張りアセンブリー５
４のシリンダー６２には、第１図で簡単に６６で
示された単一の圧力源からの流体圧が供給され
る。圧力源は気体圧によるものでもよい。ピスト
ン―シリンダーユニツト６２に流体が供給される
と、連接アーム５８は第３図に示す如く時計回り
あるいは反対方向にピポツトの回りに回転する。
それによりベルト８，１０の張力は増加あるいは
減少する。すべてのピストンシリンダーユニツト
６２に単一の流体圧源６６から圧を供給すること
により、各ベルト８，１０にその全幅にわたり一
様に張力が与えられ、さらにベルト８と１０の両
方に等しい張力が与えられることが保証される。
しかしながら、引張りアセンブリーにロツド６０
の相対的位置を個別に調整する既知の流体圧調整
装置を付属させうることが了解されるであろう。
それにより、個々のロツドの位置を移して各ベル
トの全幅にわたる弾性の変化の補償を確実に行う
ことができる。

以上に記載された特定の装置では、ベルト引張
りアセンブリー５４は流体圧によつて操作され
る。しかしながら、本発明では流体圧で操作され
る引張りアセンブリーを使用するとは限らない。
本発明の技術概念は他の加圧手段の使用を包含す
る。本発明の特に好適な実施態様では濾過ベルト
８，１０の両方に制御された等しいあるいは一定
の割合の圧力が与えられるようにされている。

各引張りアセンブリー５４によりベルト８，１
０に与えられる張力が、ドラムＡ、ローラーＢ，
B′，Ｃ，C′の回りを通る間にベルトにより濾過
ケークに与えられる圧力の程度を規制することは
明らかである。さらに、ドラムＡとローラーB′，
C′の回りでは上方の濾過ベルト８が加圧ベルト
として働き、ローラーＢ，Ｃの回りでは下方の濾
過ベルト１０が加圧ベルトとして働くこともまた
明らかであろう。

前述のごとく、軽度脱水帯は添付図面の第４図
に詳細に示された補助圧搾アセンブリー４４を含
む。

具体的には、補助圧搾アセンブリー４４は複数
個のローラー４６を持つ。添付図面の第１，５図
に示された実施態様では２個づつの２群に配列さ
れた４個のローラーがある。しかしながら第４図
に示された実施態様の如く補助圧搾アセンブリー
はただ二本のローラー４６を持つこともできる。
また、補助圧搾アセンブリーは４個より多いロー
ラー４６を持つことができることは当業者には明
白であろう。

第５図の実施態様ではローラー４６の各対は、
その両端において回転可能なようにブラケツト６
８に装着されている。二つのブラケツト６８はそ
れぞれの中央部近くで、大体Ｕ字形をした結合部
品７０の両端にピポツトで装着されている。各結
合部品７０はその中央部近くで、連接アーム７２
の中央部にピポツトで結合されている。各連接ア
ーム７２の一端は７４の点でフレームアセンブリ
ー４にピポツトで装着されている。各連接アーム
７２の他端はピストン―シリンダーアセンブリー
７８のロツド７６に結合される。該シリンダーは
例えば点８０でフレームアセンブリー４に結合さ
れる。

添付図面の第４，５図には、一個の結合部品７
０、一個の連接アーム７２、一個のピストン―シ
リンダーアセンブリー７８が示されているに過ぎ
ないが、孔あきドラムＡの図示されていない反対
側には同様な部品、アーム、アセンブリーが備え
られていることを了解すべきである。

ロツド７６がピストンの内部、すなわち第１，
４，５図では下方へ動くように操作されたとき、
連接アーム７２は点７４のピポツトの回りに回転
することは明らかである。このピポツト回転は、
結合部品７０、ブラケツト６８およびローラー４
６に同様な回転運動を惹き起こす。各結合部品７
０とそれぞれの連接アーム７２の間、結合部品７
０の両端とそれぞれのブラケツト６８の間がそれ
ぞれピポツトで結合されているから、連接アーム
７２が点７４の回りに時計回りと反対にピポツト
を軸として回転すると、すべてのローラー４６は
ローラーの接触する面、すなわち上方の濾過ベル
ト８の表面にぴつたりとすることになる。このこ
とに関する図示を明瞭にするために、添付図面の
第４，５図では濾過ベルト８，１０およびスラツ
ジ濾過ケークは省略されている。

本発明の特に好適な実施態様によれば、各ピス
トン―シリンダーアセンブリー７８は圧力源６
６、すなわち引張りアセンブリー５４を操作する
と同一の圧力源で操作される。このことは第１図
に概略が示されている。換言すれば、ベルト引張
りアセンブリー５４のピストン−シリンダ−アセ
ンブリー６２に供給されるものと同じ圧力が補助
圧搾アセンブリー４４のピストン―シリンダーア
センブリー７８に加えられる。このことにより、
スラツジの濾過ケーク４２の厚さ如何にかかわら
ず、ローラー４６が一様な補助圧搾操作をするよ
うになるという独特な利点が生ずる。

さらに具体的にいうと、ベルト引張りアセンブ
リー５４のピストン―シリンダーアセンブリー６
２に供給される圧力が増加して濾過ベルト８，１
０の張力をさらに増加させる場合には、ベルト
８，１０がスラツジを圧搾する効果は増大し、そ
の結果孔あきドラムＡの回りを通るスラツジの濾
過ケーク４２の厚さは比較的小さくなる。しかし
ながら、補助圧搾アセンブリー４４のピストン―
シリンダーアセンブリー７８が同じ圧力源６６で
同時に操作される事実により、連接アーム７２が
第１，４，５図に示された如く、時計回りと反対
に各ピポツト７４の回りに回転し、それによりロ
ーラー４６を孔あきドラムＡにより接近させる。
従つて、濾過ベルトの張力の増加によりスラツジ
の濾過ケーク４２が薄くなつたにかかわらず、上
方の濾過ベルト８および濾過ケーク４２に対する
一様な圧力が維持される。濾過ベルト８，１０の
張力を減少させるようにベルト引張りアセンブリ
ー５４を操作し従つてスラツジの濾過ケークが比
較的厚くなるようにすると、連接アーム７２は時
計回りに動き、それによりローラー４６は孔あき
ドラムＡより比較的離れるように動く。しかし、
上方の濾過ベルト８およびスラツジの濾過ケーク
４２に対する一様な加圧作用は維持される。

すでに述べた如く、ドラムＡは遊びドラムであ
り、ローラーＣ，C′を除き装置のすべてのロー
ラーは遊びローラーである。ローラーＣ，C′は
駆動されるローラーであり、好ましくは同じ速さ
で駆動され濾過ベルト８，１０を長さ方向に同一
の速度で駆動する。ローラーＣ，C′は互に反対
の向きに回転される必要があることは明らかであ
ろう。ローラーＣ，C′を同じ速度でしかも反対
の向きに回転させるに種々の既知の駆動系を用い
うることも当業者には明らかであろう。

しかしながら、ローラーＣ，C′を同じ速度で
しかも反対向きに回転するための一好適駆動アセ
ンブリーが添付図面の第６図に示されてある。図
示を明瞭にする目的で、略図である第１図には駆
動機構は含まれていない。

駆動アセンブリー８２は変速モーターであつて
もよいモーター８４を含む。モーターの出力軸
は、例えばクラツチのようなカツプリング８６を
経て第一の減速歯車アセンブリー８８の入力軸を
駆動する。入力軸には第一のプーリー９０が固定
されている。プーリー９０の回転はベルト９２に
より、第二の減速歯車アセンブリー９６の入力軸
に固定された第二のプーリー９４に伝達される。
ローラーC′，Ｃは例えば中空軸である軸９８，
１００に支持される。各々の軸９８，１００の外
周縁の一部はそれぞれ適当な歯車１０２，１０４
を持つ。このようにして、プーリー９０，９４、
ベルト９２、クラツチ８６、モーター８４による
減速歯車アセンブリー８８，９６の入力軸の回転
は、かみ合い伝動装置１０６，１０２および１０
８，１０４によりそれぞれ軸９８，１００に伝達
され、従つてローラーC′，Ｃにそれぞれ伝達さ
れる。

ローラーC′，Ｃに連接された種々の伝動装置
は同じ大きさのものであり、プーリー９０，９４
も同じ大きさのものである。それによつて、ロー
ラーC′，Ｃが同速度で回転することが保証され
る。

ローラーC′，Ｃを確実に互いに反対の向きに
回転させるには、ウオーム歯車１０６，１０８を
それぞれ歯車１０２，１０４と歯車の軸に関し反
対側で係合される。第６図に示された実施態様で
は、ウオーム１０６は軸９８の底部で歯車１０２
の歯とかみ合い、ウオーム１０８は軸１００の頂
部で歯車１０４の歯と係合している。しかしなが
ら、ローラーC′，Ｃを反対向きに回転させるに
他の位置でかみ合いをさせることもできることは
当業者には明瞭であろう。例えばウオーム１０６
を軸９８の頂部で歯車１０２と係合させ、ウオー
ム１０８を軸１００の底部で歯車１０４の歯と係
合させ、それによりローラーC′，Ｃを互いに反
対の向きに回転させることもできるであろう。

本発明の実施可能な一特徴は減速歯車アセンブ
リー８８，９６が遊動型のものでもよい点にあ
る。この場合ウオーム１０６と歯車１０２の歯の
間のかみ合い係合、およびウオーム１０８と歯車
１０４の歯の間のかみ合い係合はそれぞれ調整可
能な長さを持つたバイアス部品１１０，１１２に
より実現されることができる。両バイアス部品は
フレームアセンブリー４に装着される。

例えばスラツジの濾過ケークにずりを与えるた
めに、濾過ベルト８，１０を異つた長さ方向速度
で動かすことを望む場合には、プーリー９０と９
４を異つた大きさのものにする、あるいは減速歯
車アセンブリー８８と９６のある要素を選択して
歯数比の異つたものとすることにより希望は容易
に達成される。

本発明のさらに他の一特徴によれば、水平予備
脱水帯２８にスラツジがあるかないかに応じて、
駆動モーター８４従つてベルト８，１０を自動的
に起動させ、停止させることができる。具体的に
いうと、位置検出装置例えば第１図に略図で示さ
れたリミツトスイツチ１１４を設けて、ドラム３
０の一つと接続した連接リンク３２の位置に応答
するようにすることもできる。濾過ベルト１０の
上方で水平に走行する部分の上にスラツジがある
間は、ローラー３０は比較的高い位置を保ち、そ
れに相応するそれぞれのリンク３２の位置がリミ
ツトスイツチ１１４により検出される。しかしな
がらベルト１０の上方で水平に走行する部分への
スラツジの供給が停止されると、ローラー３０お
よびリンク３２の位置が相応して低下し、そのよ
うな位置低下をリミツトスイツチ１１４に検出さ
せる。リミツトスイツチ１１４を駆動モーター８
４を操作する回路に接続して、スラツジがないこ
とを示すリンク３２の位置低下がリミツトスイツ
チ１１４により検出された場合にモーター８４を
停止させるようにすることができる。

添付図面の第１，２図を考察すると、ベルト
８，１０がドラムＡ、ローラーＢ，B′，Ｃ，
C′の回りの曲つた径路を通る場合に、各位置で
そのときどきの外側のベルトが内側のベルトより
長い径路を通過させられることがわかる。従つ
て、本発明では、一つのベルトのドラムＡ、ロー
ラーＢ，B′，Ｃ，C′の回りの角度の径路の合計
が他のベルトの角度の径路の合計に等しくなるよ
うにベルト８，１０の径路を設計することが好適
である。特に添付図面の第２図をみると、ドラム
ＡとローラーB′の回りを通過する間ベルト８はベ
ルト１０より大きい距離を走行することは明らか
である。さらに第２図から、ローラーＢ，Ｃの回
りを通過する間ベルト１０はベルト８より大きい
距離を走行することは明らかである。ローラー
Ｂ，B′が等しい直径のものであればローラーＢ，
B′に関する前記の距離の差は互いに打消す。しか
しながら、ドラムＡはローラーＣより大きい直径
を持つからベルト１０はベルト８より長い時間ロ
ーラーC′と接触を保ち、距離の差が補償され
る。このようにしてベルト間の相対的なずれを行
わせながら、二つのベルトを同一の速度に維持す
ることができる。

ベルト８，１０および駆動ローラーＣ，C′の
それぞれの表面を、該表面が駆動を行うに充分な
摩擦を生ずるような形およびまたは材質でつくら
れることは勿論なことである。

前記記載の如く、ドラムＡ、ローラーＢ，B′，
Ｃ，C′の回りに図のように交互にスラツジの濾
過ケークを通すことにより、スラツジの濾過ケー
クは折れベルト８，１０により交互に圧搾され
る。しかしながら本発明は図示の本数のローラー
を使用することに限られるものではない。本発明
の技術的思想は図示のものより多いあるいは少な
い数のローラーでも実施しうる。さらに本発明の
技術的思想では、ローラーＢ，B′，Ｃ，C′の相
対的な大きさが図示のものに限られるものではな
いことも明瞭である。もとよりローラーＣ，
C′はベルト８，１０を駆動するに有効な接触を
行うような大きさのものでなければならない。本
発明の一実施態様では、ドラムＡの直径がローラ
ーＢ，B′の直径の約５倍、ローラーＣ，C′の直
径の約２倍であると有利であることが見出されて
いる。しかしながら、本発明の技術的思想は前記
直径の比に決して限定されるものではない。

本発明の基本的技術思想を逸脱することなく、
上に具体的に記載され図示された配列構造に種々
の変法を施しうることは明瞭である。本発明の技
術的思想を、図示の特定の型のスラツジ供給装
置、特定の型のローラーＣ，C′駆動アセンブリ
ー、特定の構造の濾過手段８，１０、特定のドラ
ムＡ、ローラーＢ，B′，Ｃ，C′の構造に限定し
ようとするものではないことを特に了解すべきで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明明の脱水装置を略図で示した立
面図である。第２図は第１図の装置の一部を取り
出して略図であり、特に軽度脱水帯および高度脱
水帯を形成する種々の機械要素の運動を示す。第
３図は第１図の装置に用いられる濾過ベルト引張
りアセンブリーの拡大透視図である。第４図は第
１図の装置に用いられる補助圧搾アセンブリーの
拡大透視図である。第５図は第４図に似たもので
あり、他の形の補助圧搾アセンブリーを示す。第
６図は第１図の装置に用いられる濾過ベルト駆動
アセンブリーの拡大略部分図である。 ２…脱水装置、４…フレームアセンブリー、８
…上方の濾過ベルト、１０…下方の濾過ベルト、
１４，２４…張力ローラー、２０…吐出しローラ
ー、Ａ…孔あき濾過ドラム、Ｂ，B′…ローラー、
Ｃ，C′…駆動ローラー、２６…凝集室、２８…
予備脱水帯、３０…ローラー、３６…槽、３８…
ハロー装置、４２…濾過ケーク、４４…補助圧搾
アセンブリー、４６…ローラー、５４…ベルト引
張りアセンブリー、６２，７８…ピストン―シリ
ンダーアセンブリー、６６…流体圧源、８２…駆
動アセンブリー、８４…駆動モーター、１１４…
リミツトスイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ それぞれのエンドレス径路に沿つて動くよう
   に装着され、脱水すべきスラツジあるいはパルプ
   滓のような残留物が、その間に供給さる第一と第
   二のエンドレス瀘過手段； そのそれぞれのエンドレス径路の部分におい
   て、前記第一と第二のエンドレス瀘過手段を支持
   するように装着された複数個の円筒部品； その間に残留物を持つた前記第一と第二の瀘過
   手段は、該円筒部の周縁の一部の上を交互に通過
   し、それにより残留物が圧搾され脱水されるもの
   であり； 前記円筒部品のうち隣合つた第一と第二の円筒
   部品を同じ速さで互いに反対の向きに駆動させ、
   それにより前記第一と二の瀘過手段を駆動させる
   手段； 前記第一と第二の瀘過手段を同時に、かつ均一
   に引張る手段であつて、該引張り手段は、各瀘過
   手段ごとに別個の液体操作引張りアセンブリー
   と、該引張りアセンブリーの作用を同時に、また
   同等に制御するための両引張りアセンブリーに操
   作的に連結された単一の流体源とを含んでなり、
   各前記引張りアセンブリーは、それぞれの瀘過手
   段がその上を通過する一個の張力ローラーと、該
   張力ローラーの両端を支持する一対の第一の連接
   アーム、および各々がそれぞれの連接アームに連
   結された一対の第一の流体操作ピストン―シリン
   ダーアセンブリーを含んでなり、該引張りアセン
   ブリーのそれぞれの前記第一の両ピストン―シリ
   ンダーアセンブリーは、同時に操作されるように
   前記単一の流体源に操作的に連結されたものであ
   り；さらに 前記第一の瀘過手段と第二の瀘過手段の間の残
   留物の厚さに無関係に均一な圧力で、前記両瀘過
   手段と該残留物を前記円筒部品の最初の円筒部品
   に押圧する補助圧搾手段であつて、該補助圧搾手
   段は、該円筒部品の最初のものの周縁に取付具で
   支持された複数個の圧搾ローラーと、前記の最初
   の円筒部品から離れて制御された位置に該圧搾ロ
   ーラーを位置させるための流体操作手段を含み、
   その取付具が、前記ローラーの両端をそれぞれ支
   持する一対の結合部品と、それぞれの結合部品に
   ピボツトで取付けられた一対の第二の連接アーム
   とを含み、該流体操作手段は、一対の第二のピス
   トン―シリンダーアセンブリーを含み、その両ア
   センブリーは前記単一の流体源に連接され、かつ
   各々は、それぞれの該第二の連接アームにそれぞ
   れ連接されていること： よりなるスラツジあるいはパルプ滓のような残留
   物の脱水装置。 ２ 前記第一と第二の瀘過手段が、共にエンドレ
   スの多孔質瀘過ベルトである特許請求の範囲第１
   項記載の装置。 ３ 前記円筒部品のうちの最初の円筒部品が、孔
   あきドラムである特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ４ 前記引張りアセンブリーが、瀘過手段におよ
   ぼす張力の関数として前記圧搾ローラーの制御位
   置が変化するように、前記流体操作手段が前記単
   一の流体源により操作される特許請求の範囲第１
   項記載の装置。 ５ ２本の前記圧搾ローラーを持ち、各前記結合
   部品が各端において該圧搾ローラーの一つを支持
   する実質的にＵ字形の部品である特許請求の範囲
   第１項記載の装置。 ６ ４本の前記圧搾ローラーを持ち、各前記結合
   部品が両端においてピボツトで一対のブラケツト
   を支持する実質的にＵ字形の部品であつて、各前
   記ブラケツトが隣合つた２本の前記圧搾ローラー
   の一端を支持している特許請求の範囲第１項記載
   の装置。 ７ 前記隣合つた第一と第二の円筒部品が等しい
   直径のものである特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ８ 前記駆動手段が、駆動モーターと、該駆動モ
   ーターによつて駆動され、それぞれ前記第一と第
   二の円筒部品に連結された第一と第二の歯車アセ
   ンブリーとを含む特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ９ 前記第一の瀘過手段のエンドレス径路が、そ
   の上に前記残留物が供給される実質的に水平な走
   行部分を含み、残留物を水平走行部分の全幅に拡
   げるための自重により残留物を水平走行部分に圧
   するヒンジで装着された少なくとも１本のローラ
   ー手段をさらに含む特許請求の範囲第１項記載の
   装置。 １０ 前記水平な走行部分への残留物の供給の停
   止を検出し、検出した場合に前記駆動手段の動作
   を止めるために、前記ローラー手段と駆動手段と
   に操作的に接続された検出手段をされに含む特許
   請求の範囲第９項記載の装置。 １１ それぞれのエンドレス径路に沿つて動くよ
   うに装着され、脱水すべきスラツジあるいはパル
   プ滓のような残留物が間に供給される第一と第二
   のエンドレス瀘過手段； そのそれぞれのエンドレス径路の部分におい
   て、前記第一と第二のエンドレス瀘過手段を支持
   するように装着された複数個の円筒部品； その間に残寮物を持つた前記第一と第二の瀘過
   手段は、該円筒部品の周縁の一部の上を交互に通
   過し、それにより残留物が圧搾され脱水されるも
   のであること； 前記円筒部品のうち隣合つた第一と第二の円筒
   部品を同じ速さで互いに反対の向きに駆動させ、
   それにより前記第一と第二の瀘過手段を駆動させ
   る手段； 前記第一と第二の瀘過手段を同時に、かつ均等
   に引張る引張り手段； 前記残留物がその上に供給される実質的に水平
   な走行部分を含む前記第一の瀘過手段のエンドレ
   ス径路；および 前記水平な走行部分の全幅にわたつて残留物を
   拡げるために、ローラー手段のみの重量で該水平
   な走行部分の上の残留物を圧搾するようにヒンジ
   で装着された少なくとも１個のローラー手段： とからなるスラツジあるいはパルプ滓のような残
   留物の脱水装置。 １２ 前記第一と第二の瀘過手段が、それぞれエ
   ンドレスの多孔質瀘過ベルトである特許請求の範
   囲第１１項記載の装置。 １３ 前記円筒部品のうち、前記残留物の脱水に
   関し、最も上流にある一つが孔あきドラムである
   特許請求の範囲第１１項記載の装置。 １４ 前記第一と第二の瀘過手段の間の残留物の
   厚さに無関係に、均一な圧力で、該瀘過手段と残
   留物を前記孔あきドラムに圧する補助圧搾手段を
   さらに含む特許請求の範囲第１３記載の装置。 １５ 前記引張り手段が、各瀘過手段ごとに別個
   の液体操作引張りアセンブリーと該引張りアセン
   ブリーの作用を同時に、かつ同等に制御するため
   に両引張りアセンブリーに操作的に連結された単
   一の流体源とよりなる特許請求の範囲第１１項記
   載の装置。 １６ 各前記引張りアセンブリーが、相当する瀘
   過手段がその上を通過する一個の張力ローラー
   と、該張力ローラーの両端を支持する一対の連接
   アームと、各々がそれぞれの連接アームに連接さ
   れた一対の流体操作ピストン―シリンダーアセン
   ブリーとよりなり、各該引張りアセンブリーの両
   ピストン―シリンダーアセンブリーが同時に操作
   されるように、前記単一の流体源に操作的に連結
   されてなる特許請求の範囲第１４項記載の装置。 １７ 第一と第二の瀘過手段の間の前記残留物の
   厚さに無関係に、両瀘過手段と残留物を前記複数
   の円筒部品の最初の円筒部品に押圧する補助圧搾
   手段をさらに含む特許請求の範囲第１６項記載の
   装置。 １８ 前記補助圧搾手段が、前記円筒部品の最初
   の円筒部品の周縁に取付具で支持された複数個の
   圧搾ローラーと、円筒部品の最初のものから離れ
   た制御された位置に該圧搾ローラーを位置させる
   ための流体操作手段とをを含む特許請求の範囲第
   １７項記載の装置。 １９ 前記引張りアセンブリーが、瀘過手段にお
   よぼす張力の関数として、前記圧搾ローラーの制
   御位置が変化するように、前記流体操作手段が前
   記単一の流体源により操作される特許請求の範囲
   第１８項記載の装置。 ２０ 前記隣合つた第一と第二の円筒部品が等し
   い直径のものである特許請求の範囲第１１項記載
   の装置。 ２１ 前記駆動手段が、駆動モーターと、該駆動
   モーターによつて駆動され、それぞれ前記第一と
   第二の円筒部品に連結された第二と第二の歯車ア
   センブリーとを含むものである特許請求の範囲第
   １１項記載の装置。 ２２ 前記水平な走行部分への残留物の供給の停
   止を検出し、検出した場合に、前記駆動する手段
   の動作を止めるために、前記ローラー手段と駆動
   する手段とに操作的に接続された検出手段をさら
   に含む特許請求の範囲第１１項記載の装置。