JPS6117491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、磁気カードや磁気通帳等の磁気記録
媒体に対して磁気ヘツドを摺接走行させることに
より情報の授受を行う磁気記録媒体リーダにおい
て、磁気ヘツドを支持するための磁気ヘツド支持
装置に関するものである。

従来、磁気記録媒体リーダー内に挿入された磁
気カード等に対し、磁気ヘツドを移動させつつ摺
接させ、この間に情報の授受を行う、所謂、ムー
ビングヘツド方式の磁気記録媒体リーダにおいて
は、磁気カード等の磁気ストライプに磁気ヘツド
の上下動及び揺動（首振り）を許容し得るような
磁気ヘツド支持機構が存在している。

しかしながら、最近、磁気カードと磁気通帳と
を共通し得るような磁気記録媒体リーダーの必要
性が高まるにつれて、磁気カードと磁気通帳との
厚さの相違や両者の磁気ストライプ位置のズレが
大きくなり、結果的に磁気ヘツドがスキユーを惹
起するという欠点を生じている。このスキユーを
除去するためには磁気ヘツドの取付位置の調整が
必要であるが、従来の磁気ヘツド支持装置におい
ては磁気ヘツドのみの位置調整が困難で、磁気記
録媒体リーダー全体の調整が必要になるという欠
点を生じている。

本考案は、上記した従来技術の有する諸欠点を
除去し、磁気ヘツドのスキユー調整を容易に行う
ことができる磁気ヘツド支持装置を提供すること
にある。

本考案の構成は、磁気カード、磁気通帳等の磁
気記録媒体の一定位置に磁気ヘツドを摺接走行さ
せ、情報の授受を行なう磁気記録媒体リーダの磁
気ヘツド支持装置において、前記摺接走行方向に
移動可能に保持されたヘツドブロツクにレバーを
取りつけると共に該レバーと前記ヘツドブロツク
との間に該レバーを前記記録媒体方向へ付勢する
バネ材を介装し、前記レバーに支点ピンを中心に
して揺動可能な調整レバーを取り付け、該調整レ
バーの前記支点ピンに対応する位置に前記磁気ヘ
ツドの移動方向へ伸長するヘツド支持軸を設け、
該ヘツド支持軸に磁気ヘツドを回動自在に取りつ
けたことを特徴とする磁気ヘツド支持装置、にあ
る。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。

ヘツドブロツク１にはガイドバー挿通孔２，３
とウオーム軸螺合孔４とが形成され、挿通孔２，
３にはガイドバー５，６が、また、螺合孔４には
ウオーム軸７がそれぞれ挿通されている。したが
つて、ヘツドブロツク１は、電気モータ（図示せ
ず）に連動して正・逆転するウオーム軸７によつ
て、ガイドバー５，６に案内されつつＡ−A′方
向に往復動することとなる。ガイドバー５，６の
両端部は、磁気カードリーダーのフレーム（図示
せず）に固定されており、また、ウオーム軸７は
このフレームに回転自在に支持されている。

ヘツドブロツク１には磁気ヘツドの移動方向、
即ちＡ−A′方向に突出する軸８が設けられ、軸
８に回動レバー９がＢ−B′方向に回動自在に支持
されている。そして、回動レバー９とヘツドブロ
ツク１の固定部との間にはバネ材１０が介装さ
れ、バネ材１０の弾発力によつて回動レバー９は
常時、Ｂ方向に回動付勢されている。一方、回動
レバー９の端部には屈曲した突出部９ａが形成さ
れ、この突出部９ａにはストツパーたるバネ体１
１が螺合している。バネ体１１はその先端部を、
ヘツドブロツク１に固定されたガイドブツシユ１
２の周面に当接させ、回動レバー９のＢ方向への
回動を規制すると共に、バネ体１１を回転させる
ことにより、回動レバー９のストツプ位置を調整
することができる。また、回動レバー９の中途部
には互いに対向するように２枚の切起し部９ｂ，
９ｂが形成され、この切起し部９ｂ，９ｂには、
後述する調整ネジ１３，１４がその先端部を当接
させることになる。

回動レバー９の一側には調整レバー１５が重合
され、調整レバー１５は回動レバー９と支点ピン
１６によつてＣ−C′方向に回動可能に結合して
いる。調整レバー１５の端部には２枚の切起し部
１５ａ，１５ａが形成され、これらの切起し部１
５ａ，１５ａはそれぞれ回動レバー９の切起し部
９ｂ，９ｂと対向して位置する。そして、切起し
部１５ａ，１５ａにはそれぞれ調整ネジ１３，１
４が螺合し、調整ネジ１３，１４の先端部は切起
し部９ｂ，９ｂに当接している。したがつて、調
整ネジ１３，１４を正・逆転させることにより調
整レバー１５は支点ピン１６を中心にしてＣ−
C′方向へ回動し、調整レバー１５は回動レバー
９に対して相対的に微少な位置調節が可能となる
のである。

調整レバー１５の先端部には２枚の折曲部１５
ｂ，１５ｂが対向する位置に形成され、こられの
折曲部１５ｂ，１５ｂには磁気ヘツド移動方向
（Ａ−A′方向）に伸長するヘツド支持軸１７が支
持されている。ヘツド支持軸１７にはヘツドホル
ダ１８がＤ−D′方向に揺動自在に装着され、ヘ
ツドホルダ１８には磁気ヘツド１９が接着剤等で
固定されている。

２０は調整レバー１５と回動レバー９とを固定
するための固定ネジを示し、調整ネジ１３，１４
を進退させて調整レバー１５を固定するのであ
る。したがつて、調整レバー１５に穿設された固
定ネジ２０挿通用の孔１５ｃは長孔又は大径の孔
をもつて構成されている。

なお、回動レバー９を支持する軸８はガイドバ
ー５，６と直交する方向に設けることもできる。

以上、設明したように、本考案の磁気ヘツド支
持装置によれば、磁気ヘツドの進行方向に対して
磁気ヘツドの再度調整を容易に行い得るから、ス
キユー防止に大きな効果を生ずる。

更に、磁気ヘツドは上下動可能であると共に揺
動（首振り）可能であるから、磁気カード等に対
する追従性は極めて高く、種々の磁気記録媒体に
対し使用し得るという効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の平面図、第２図は第１図
の正面図である。 １……ヘツドブロツク、５，６……ガイドバ
ー、７……ウオーム軸、８……軸、９……回動レ
バー、１０……バネ材、９ｂ……切起し部、１
３，１４……調整ネジ、１５……調整レバー、１
５ａ……切起し部、１６……支点ピン、１７……
ヘツド支持軸、１８……ヘツドホルダ、１９……
磁気ヘツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気カード、磁気通帳等の磁気記録媒体の一定
   位置に磁気ヘツドを摺接走行させ、情報の授受を
   行なう磁気記録媒体リーダの磁気ヘツド支持装置
   において、前記摺接走行方向に移動可能に保持さ
   れたヘツドブロツクにレバーを取りつけると共に
   該レバーと前記ヘツドブロツクとの間に該レバー
   を前記記録媒体方向へ付勢するバネ材を介装し、
   前記レバーに支点ピンを中心に揺動可能な調整レ
   バーを取り付け、該調整レバーの前記支点ピンに
   対応する位置に前記磁気ヘツドの移動方向へ伸長
   するヘツド支持軸を設け、該ヘツド支持軸に磁気
   ヘツドを回動自在に取りつけたことを特徴とする
   磁気ヘツド支持装置。